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始まった新生活
お金の為、家族の為、やるしかない
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昼食まで寝て、食堂にオリバーさんと2人で食べに行って戻ってくると部署の扉の前に金髪の女子生徒が立っていた。
「ん?誰だ」
オリバーさんは僕より先にスタスタと歩いて女子生徒に近寄った。
「用事か?」
スカート丈が膝より少し短く、緑色を上着につけている女子生徒にオリバーさんが声をかけると、赤い瞳の可愛らしい顔が見えた。
「その顔はカローか。どうした?枯渇ではなさそうだが…」
「新しい先生が来たって聞いたから、見に来たの」
女子生徒はやっと追いついた僕の姿を見つけると、ニコっと人っ懐っこい笑顔を見せた。
「可愛い!噂通り!」
「えっえ!?」
女子生徒は僕の右腕を掴むと腕を絡ませて、大きめの胸を当ててきた。僕は女性の胸の感触を初めて感じた。こんなに柔らかいのかぁっと思っていると、女子生徒の身長は僕と変わらないようだが少しだけ前屈みで身長差を作ってから僕を見上げて話しかけてきた。
「お名前なんて言うんですか?恋人はいますか?結婚してますか?」
「アシェル・ランベルツ…です。どちらも無いです」
「…あのぉ…今日の夜とか空いてますか?」
「おーいおい。まて、カロー。アシェルはダメだぞ」
オリバーさんが女子生徒から僕を引き離して、後ろから抱きついて威嚇するような仕草をした。
「え?!シャルム先生の先約!?女しか抱かないシャルム先生が!?」
「ちげーわ」
「いいじゃん、私したぁい…ねぇ、いいじゃぁん。あ!3人でする?いいよ!どっちも使う?」
僕には理解できない単語もあって何を言っているのかさっぱりわからなかった。混乱してるような顔になった僕に女子生徒は今思い出したかのように自己紹介を始めた。
「あ、いけない。名前言ってない。はじめまして、ペネロペ・カローです。学年は2年!よろしくね!ペネロペって呼んでくれてもいいし、カローでもいいです。ペネロペの方が嬉しいかもぉ」
「よろしく、カローさん」
カローさんはえへっと声を出して僕に右手を差し出してきた。挨拶を返して僕は手を握って握手した。
「意外と男らしい手なんだぁ。すてきぃ」
僕の手を握ったまま、僕の手の甲を見てウットリとしたカローさんは欲のこもった赤い瞳で僕を見てきた。
「やだ、ムラムラしてきた。ねぇ、本当にダメ?ちょっとだけ試すのは?先っぽだけでも私にいれてみない?」
「ダメだ。ほれ、休み時間は終わりだ。帰った帰った」
ハァハァっと息を荒くしながら、中指に赤色の石がはまった指輪をつけた左手で、僕の手を撫でていたカローさんをオリバーさんはシッシッと手を払った。
「もうっ、シャルム先生のじゃないなら独占しないで!いいもん、次の枯渇はランベルツ先生に頼むもんね!べー!」
「枯渇してくんな、おバカめ!蓄積魔力使ったら、自動補充に任せず手動で徐々に補充しておけ!」
オリバーさんはカローさんの手をペチペチたたくと、やっとカローさんは僕から手を離して下瞼を指で下げて舌を出した顔をしてから去って行った。
「…よくわかりませんが、助かりました」
「なんでもホイホイついていくなよ?この国の国民は結婚するまでは男も女も閨の誘いが激しい。体の相性目当てだから、本人が結婚するまでか、相手が結婚するまで独身である限り、積極的だ。複数人とだって同時に恋人関係になるような奴らだからな。俺みたいに遊びたいわけじゃ無いなら慎重になれ」
「は、はぁ…本当奔放な人たちですね。僕の国では考えられません…」
正直言ってカローさんの勢いがすごすぎて、胸を触って恥ずかしいとか、清い体でなくなるなら誘いに乗りたいとか、そんな事すらも考える暇がなかった。
魔力色の濃度によっては子供ができる確率が低いだろうけど、誰構わず体の関係を持つなんて…下手すれば婚姻前に子供ができるのではないだろうか。
僕が考え事をしている間に、オリバーさんは僕の右手を掴んで、手を引ひきながら部署の中に入った。そして、なぜかソファーに並んで座ると、オリバーさんは僕の右手を大きな右手で握ってきた。
「…どうしました?」
「いや、なんか………いや、なんでもない」
オリバーさんは煙草を吸って、甘い煙を出した後に僕に煙草を差し出してきた。僕は受け取って口に咥えると甘い味を感じ味わって、フーッと煙を出して煙草を返した。オリバーさんは僕の動作をじっと見つめ煙草を収納に入れてから、話しかけてきた。
「1時間後に口づけする。さっき魔道具がなくても体液が甘かっただろ?魔道具の効果とともに消滅するのか、しないのか含めて確認したい。手当は銅貨5枚払うからな」
「わ、わかりました」
僕がコクコクと頷くと、オリバーさんは少しだけホッとしたような顔になって話を続けた。
「研修だが、毎日魔力移動の練習をする。朝みたいにな。これは金は出ないぞ」
「…そうですね。研修ですし…」
僕がウンウンと頷く、オリバーさんはニヤッと笑った。
「あと休日にお前の部屋に行く。今日が水の日だから、今度の土の日だな。学校の休みは俺に付き合え。研究の手伝いもしてくれるなら金は出す」
「え?!なぜですか!?」
僕がびっくりして目を見開くと、オリバーさんは僕の右手を撫で撫でと撫でながら話した。
「初めは軽いおバカの相手だ。手で移動させるか口づけで足りるやつでいい。でも、超絶おバカは抱くことがある。その練習がいる。わかるだろ?」
僕はカァァァっと体が熱くなるのを感じた。初めてここにきた時の光景を思いだしたからだ。さらに、そこに急にカローさんの胸の感触が加わって、時間差で胸がドキドキとしてきた。
僕の様子を見てクスクス笑ってオリバーさんは話を続けた。
「さすがに、ここで教えてやるといつ誰がくるかわからんしな。俺の寮の部屋は散らかってる。ってなると…お前の部屋で練習する方がいい」
「…あの、僕…その、何も知りませんし…そもそも、本当に肌を重ねる必要があるんですか?」
頬が熱くなるのを感じながら、綺麗なオリバーさんを見ることもできず、握られた自分の右手を眺めて質問すると、オリバーさんはギュッと手を握ってきた。
「戸惑う気持ちはわかる。お前の国は少しお堅い考えの奴らが多いからな…。でもな、魔力の枯渇は命に関わる。わかるだろ?」
「は、はい」
僕はウンウンと頷いた。魔力は無くなることはないが、保有魔力量が増えれば増えるほど魔力が少なくなると反動で痙攣や発作が出ることがある。そのため、魔力が多い人ほど魔力を蓄積させる魔道具を持ち歩いている。だが、魔法を使って生活しているだけなら枯渇なんてしないのだ。
「この国は魔道具の発展とともに、研究や開発に熱心に取り組んでいる。特に魔力量が多くて、発想力豊かなおバカは枯渇するまで魔道具に魔力を込めたり、魔力量が多いからと楽観視して、消費の激しい呪文を唱えたがったり…。とにかくだ、本当にここに来るのはおバカな奴らなんだ。俺が10年間ここで仕事して、魔力感知が苦手な生徒に指導をしていても、卒業までに超絶おバカがおバカになるぐらいだ」
「そんなに酷いんですか…」
「ああ。それに未婚は体の関係を持つことへ忌避感が薄い。さっさと回復するならそうしてくれって感じだからな」
オリバーさんがいない時に何かあったら対応するのは僕だ。魔力枯渇は生命にも関わることだから、いつか僕があんな風に生徒と繋がる日も来るのかもしれない。誰とでも体の関係になる事に戸惑う気持ちがあるのは、側室がいない家庭で育っている僕だから少しだけ潔癖なのかもしれない。
それに、閨の授業なんて…受けたこともない。長男のロイド兄さんは、精通してすぐにお金を払って教えてもらったみたいだけど、僕は学校にお金がかかったからそこまで手が回っていなかった。それが研修としてできるなら、これから先の人生にも役に立つのかもしれない。僕だっていつか女性と結婚して、子供を作るために閨を共にするのだろうし。
仕方ない。破格のお給金なのには理由があったのだ。それがこれなら、僕は家族のために、お金のために、受け入れるしかないだろう。
僕は〈戸惑い〉を飲み込んで、仕事だと割り切ってやればできるはずだと言い聞かせて決心した。大きく息を吸って、真剣な顔だが頬が熱いままオリバーさんを見つめた。
「わかりました。それが仕事ですもんね。僕は領民や家族のためにお金が欲しいんです。手当も正直助かりますし、ここで暮らしていくためには考えの違いも受け入れます。よろしくお願いします」
軽く頭を下げてオリバーさんを見つめると、何故かものすごく嬉しそうな顔で微笑まれた。そして、右手は握ったまま、左腕で僕を抱き寄せて大きな体に包み込んできた。
「大丈夫だ、安心しろ。俺はお前を気に入ったし、悪いようにはしない」
この時のオリバーさんの声はとても優しくて、心地よかった。僕は胸がドキドキして、何故か股間が熱くなるのを感じながら腕のなかでコクコクと頷いた。
「ん?誰だ」
オリバーさんは僕より先にスタスタと歩いて女子生徒に近寄った。
「用事か?」
スカート丈が膝より少し短く、緑色を上着につけている女子生徒にオリバーさんが声をかけると、赤い瞳の可愛らしい顔が見えた。
「その顔はカローか。どうした?枯渇ではなさそうだが…」
「新しい先生が来たって聞いたから、見に来たの」
女子生徒はやっと追いついた僕の姿を見つけると、ニコっと人っ懐っこい笑顔を見せた。
「可愛い!噂通り!」
「えっえ!?」
女子生徒は僕の右腕を掴むと腕を絡ませて、大きめの胸を当ててきた。僕は女性の胸の感触を初めて感じた。こんなに柔らかいのかぁっと思っていると、女子生徒の身長は僕と変わらないようだが少しだけ前屈みで身長差を作ってから僕を見上げて話しかけてきた。
「お名前なんて言うんですか?恋人はいますか?結婚してますか?」
「アシェル・ランベルツ…です。どちらも無いです」
「…あのぉ…今日の夜とか空いてますか?」
「おーいおい。まて、カロー。アシェルはダメだぞ」
オリバーさんが女子生徒から僕を引き離して、後ろから抱きついて威嚇するような仕草をした。
「え?!シャルム先生の先約!?女しか抱かないシャルム先生が!?」
「ちげーわ」
「いいじゃん、私したぁい…ねぇ、いいじゃぁん。あ!3人でする?いいよ!どっちも使う?」
僕には理解できない単語もあって何を言っているのかさっぱりわからなかった。混乱してるような顔になった僕に女子生徒は今思い出したかのように自己紹介を始めた。
「あ、いけない。名前言ってない。はじめまして、ペネロペ・カローです。学年は2年!よろしくね!ペネロペって呼んでくれてもいいし、カローでもいいです。ペネロペの方が嬉しいかもぉ」
「よろしく、カローさん」
カローさんはえへっと声を出して僕に右手を差し出してきた。挨拶を返して僕は手を握って握手した。
「意外と男らしい手なんだぁ。すてきぃ」
僕の手を握ったまま、僕の手の甲を見てウットリとしたカローさんは欲のこもった赤い瞳で僕を見てきた。
「やだ、ムラムラしてきた。ねぇ、本当にダメ?ちょっとだけ試すのは?先っぽだけでも私にいれてみない?」
「ダメだ。ほれ、休み時間は終わりだ。帰った帰った」
ハァハァっと息を荒くしながら、中指に赤色の石がはまった指輪をつけた左手で、僕の手を撫でていたカローさんをオリバーさんはシッシッと手を払った。
「もうっ、シャルム先生のじゃないなら独占しないで!いいもん、次の枯渇はランベルツ先生に頼むもんね!べー!」
「枯渇してくんな、おバカめ!蓄積魔力使ったら、自動補充に任せず手動で徐々に補充しておけ!」
オリバーさんはカローさんの手をペチペチたたくと、やっとカローさんは僕から手を離して下瞼を指で下げて舌を出した顔をしてから去って行った。
「…よくわかりませんが、助かりました」
「なんでもホイホイついていくなよ?この国の国民は結婚するまでは男も女も閨の誘いが激しい。体の相性目当てだから、本人が結婚するまでか、相手が結婚するまで独身である限り、積極的だ。複数人とだって同時に恋人関係になるような奴らだからな。俺みたいに遊びたいわけじゃ無いなら慎重になれ」
「は、はぁ…本当奔放な人たちですね。僕の国では考えられません…」
正直言ってカローさんの勢いがすごすぎて、胸を触って恥ずかしいとか、清い体でなくなるなら誘いに乗りたいとか、そんな事すらも考える暇がなかった。
魔力色の濃度によっては子供ができる確率が低いだろうけど、誰構わず体の関係を持つなんて…下手すれば婚姻前に子供ができるのではないだろうか。
僕が考え事をしている間に、オリバーさんは僕の右手を掴んで、手を引ひきながら部署の中に入った。そして、なぜかソファーに並んで座ると、オリバーさんは僕の右手を大きな右手で握ってきた。
「…どうしました?」
「いや、なんか………いや、なんでもない」
オリバーさんは煙草を吸って、甘い煙を出した後に僕に煙草を差し出してきた。僕は受け取って口に咥えると甘い味を感じ味わって、フーッと煙を出して煙草を返した。オリバーさんは僕の動作をじっと見つめ煙草を収納に入れてから、話しかけてきた。
「1時間後に口づけする。さっき魔道具がなくても体液が甘かっただろ?魔道具の効果とともに消滅するのか、しないのか含めて確認したい。手当は銅貨5枚払うからな」
「わ、わかりました」
僕がコクコクと頷くと、オリバーさんは少しだけホッとしたような顔になって話を続けた。
「研修だが、毎日魔力移動の練習をする。朝みたいにな。これは金は出ないぞ」
「…そうですね。研修ですし…」
僕がウンウンと頷く、オリバーさんはニヤッと笑った。
「あと休日にお前の部屋に行く。今日が水の日だから、今度の土の日だな。学校の休みは俺に付き合え。研究の手伝いもしてくれるなら金は出す」
「え?!なぜですか!?」
僕がびっくりして目を見開くと、オリバーさんは僕の右手を撫で撫でと撫でながら話した。
「初めは軽いおバカの相手だ。手で移動させるか口づけで足りるやつでいい。でも、超絶おバカは抱くことがある。その練習がいる。わかるだろ?」
僕はカァァァっと体が熱くなるのを感じた。初めてここにきた時の光景を思いだしたからだ。さらに、そこに急にカローさんの胸の感触が加わって、時間差で胸がドキドキとしてきた。
僕の様子を見てクスクス笑ってオリバーさんは話を続けた。
「さすがに、ここで教えてやるといつ誰がくるかわからんしな。俺の寮の部屋は散らかってる。ってなると…お前の部屋で練習する方がいい」
「…あの、僕…その、何も知りませんし…そもそも、本当に肌を重ねる必要があるんですか?」
頬が熱くなるのを感じながら、綺麗なオリバーさんを見ることもできず、握られた自分の右手を眺めて質問すると、オリバーさんはギュッと手を握ってきた。
「戸惑う気持ちはわかる。お前の国は少しお堅い考えの奴らが多いからな…。でもな、魔力の枯渇は命に関わる。わかるだろ?」
「は、はい」
僕はウンウンと頷いた。魔力は無くなることはないが、保有魔力量が増えれば増えるほど魔力が少なくなると反動で痙攣や発作が出ることがある。そのため、魔力が多い人ほど魔力を蓄積させる魔道具を持ち歩いている。だが、魔法を使って生活しているだけなら枯渇なんてしないのだ。
「この国は魔道具の発展とともに、研究や開発に熱心に取り組んでいる。特に魔力量が多くて、発想力豊かなおバカは枯渇するまで魔道具に魔力を込めたり、魔力量が多いからと楽観視して、消費の激しい呪文を唱えたがったり…。とにかくだ、本当にここに来るのはおバカな奴らなんだ。俺が10年間ここで仕事して、魔力感知が苦手な生徒に指導をしていても、卒業までに超絶おバカがおバカになるぐらいだ」
「そんなに酷いんですか…」
「ああ。それに未婚は体の関係を持つことへ忌避感が薄い。さっさと回復するならそうしてくれって感じだからな」
オリバーさんがいない時に何かあったら対応するのは僕だ。魔力枯渇は生命にも関わることだから、いつか僕があんな風に生徒と繋がる日も来るのかもしれない。誰とでも体の関係になる事に戸惑う気持ちがあるのは、側室がいない家庭で育っている僕だから少しだけ潔癖なのかもしれない。
それに、閨の授業なんて…受けたこともない。長男のロイド兄さんは、精通してすぐにお金を払って教えてもらったみたいだけど、僕は学校にお金がかかったからそこまで手が回っていなかった。それが研修としてできるなら、これから先の人生にも役に立つのかもしれない。僕だっていつか女性と結婚して、子供を作るために閨を共にするのだろうし。
仕方ない。破格のお給金なのには理由があったのだ。それがこれなら、僕は家族のために、お金のために、受け入れるしかないだろう。
僕は〈戸惑い〉を飲み込んで、仕事だと割り切ってやればできるはずだと言い聞かせて決心した。大きく息を吸って、真剣な顔だが頬が熱いままオリバーさんを見つめた。
「わかりました。それが仕事ですもんね。僕は領民や家族のためにお金が欲しいんです。手当も正直助かりますし、ここで暮らしていくためには考えの違いも受け入れます。よろしくお願いします」
軽く頭を下げてオリバーさんを見つめると、何故かものすごく嬉しそうな顔で微笑まれた。そして、右手は握ったまま、左腕で僕を抱き寄せて大きな体に包み込んできた。
「大丈夫だ、安心しろ。俺はお前を気に入ったし、悪いようにはしない」
この時のオリバーさんの声はとても優しくて、心地よかった。僕は胸がドキドキして、何故か股間が熱くなるのを感じながら腕のなかでコクコクと頷いた。
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