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子供の心
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「おわっ…た…疲れたぁぁぁぁ」
私は今スーパーで買い出しをしてトボトボと帰路についていた。今日は休みをもらった水曜日。バタバタと色々な場所を巡って終わったのが18時ごろだった。
[晩御飯は大丈夫]
そうキョウに連絡して、お惣菜を買って帰ろうとした瞬間に急に疲れがどっしりと体にのしかかった。重い体を引きずりながら歩いてキョウの部屋のインターフォンを鳴らした。
「おかえり」
「ただいま…」
「ヨレヨレだな」
ガチャリと空いた扉からキョウが出迎えてくれた。昨日から「おかえり」「ただいま」とお互いに声を掛け合うようになっている。我が子達は初日の失態のこともあり、出迎えには来なくなったようだ。
「大丈夫?惣菜買ってきたみたいだけど、それと一緒にこっちで夕飯食べない?カレーだしさ」
「え、でも…」
「見た感じお弁当ではないし、揚げ物とかでしょ?トッピング感覚でみんなで食べればいいじゃん。そんなに疲れた顔して、今から家のことするなんて辛いでしょ?ほら、入んな」
「えっえ、でも」
キョウに腕を掴まれて部屋の中に引っ張り込まれた。私は戸惑いながらも疲れた体は抵抗する力もなく、促させるままにパンプスを脱いで家に上がってしまった。
「夕飯はカレーだ。みんなでここで食べるぞー」
「やった!匂いしてて良いなって思ってたんだよね。キョウおじさん、ご飯大盛り」
「はいよー」
子供達はリビングでテレビを見ていたようで、キョウの宣言に大喜びだ。翔なんて図々しく注文までつけている。
「あんた達、馴染みすぎじゃない?」
「えー?そうかな。だってさ、おじさん優しいし、この家落ち着くし」
「お前は美桜ちゃんがいるからだろ」
「ちげーし!」
翼のセリフに対してすぐに翔はからかうようにツッコミを入れる。美桜ちゃんは慣れたのかクスクス笑っているだけだった。
(まだ好きとかじゃ、ないよね。女の子だから意識してるってだけよね)
息子の恋心の芽生えに対して、何とも言えない気持ちが湧き上がりながらも、私は皆で楽しく夕食を食べた。
食器を運ぶ美桜ちゃんの行動に触発されてるのか、我が子達は率先してキッチンに食器を持っていった。
私が専業だってこともあってあまり家事を手伝わせてなかった。貴史も男子厨房に入らずという状態だったため、料理を作ってもらうこともなかった。
息子達は料理をするキョウの姿と手伝う美桜ちゃんの姿を見て、いい方向に影響を受けているようだ。
「ありがとう。助かった」
「んー?ナナが疲れた顔してて心配だっただけ。なんなら風呂も入ってく?」
「いや、流石にそれはダメでしょ」
「あーあ。さっさと離婚届出してこよっかな」
「出したところでその提案には乗らないわよ」
「ちぇー」
洗い物をしているキョウを手伝って片付けをしながら会話を楽しんだ。この感覚が少し懐かしい。付き合っていた頃のように言いたい事を言い合って、冗談を言ったりからかったりしていた時を思いだした。
(あの頃も、こうやってよく2人でご飯作ったりしてたよなぁ)
遠い日の思い出を思い出しながら、お腹いっぱいになって寛いでいる子供達のお尻を叩いて、私たちはキョウの家から自分たちの家へと帰った。
次の日。子供達を送り出して仕事に向かい、昼休みになるとキョウからメッセージがきてた。
[美桜も離婚を早めるのに賛成してくれたから、提出してきた。4人で出かけて、手続きの間少し待っててもらったからファミレスで昼ごはん食べちゃった。翼くん、おじさんも離婚するんだって少し考えたような顔になってたよ。翔くんがフォローしてたけど、話があるなら話した方がいいと思う]
「あ、やばい。子供達に苗字が変わったことまだ伝えてなかった」
疲れにかまけて連絡を忘れてしまった昨日の自分。あちゃーっと思いながらキョウに返事を返した。
仕事終わりにスーパーでお弁当を買って、子供達を迎えにいって3人で帰宅した。ご飯を食べてお風呂に入ってから、翼がいない間に私はまず翔に苗字が神崎になったことを伝えた。
翔は昼の様子含め翼にも話した方がいいと言ってきたため、3人ともお風呂に入ってから家族で離婚後の話し合いをすることになった。
「翼。キョウおじさんの手続き一緒に行ったから知ってると思うんだけど…」
「うん。おじさんも離婚したんだね」
「そう。でね…」
どこまで話せばいいだろうか。迷っていると翼はじっと真剣な顔で私を見てきた。
「ママ。話せることなら話してよ。俺だけ仲間外れは嫌だ。美桜ちゃんでさえママが離婚してたことを知ってたんだよ?俺だって話を聞いてもいいと思う」
「う、うん…そうね」
まだ子供っぽい翼に話せる範囲で私は話すことにした。キョウが昔の知り合いであること、偶然にも隣同士になったこと。そして偶然にもお互いに離婚することになったこと。最後に私たちは相澤から神崎になったこと。
それを伝えると翼はスッと目を細めて私を見てきた。探るような目で見つめてくるから、ピクリと体が震える。翔に助けを求めるように目線を向けるが、翔は首を横に振るだけだった。
「まだ何かあるでしょ」
「…話せないこともあるの」
「どうして?どうして俺には話せないの?」
「う」
私がなんと言っていいのか困っていると翔がハーっとため息をついた。
「なぁ、翼。美桜ちゃんのことどう思ってる?」
「美桜ちゃん?…別に…」
少し頬を赤らめた翼はプイッと顔を逸らした。翔はそれを見てから話を続けた。
「ママはさ。翼にもうパパのことで傷ついてほしくないんだよ。そして悲しんだ翼が何かしないかと心配もしてる。仲間外れにしたって思うかもだけど、それは違うからな。俺たちも美桜ちゃんもママ又はパパがいない。それはわかるよな?」
「うん」
「悲しいのは翼だけじゃない。そのことを本当に理解できたらママだってもう少し詳しい話をしてくれる。だから、翼が詳しく聞いてもいいって覚悟ができたらまたママに言えばいいんだよ。ママだってずっと隠してるつもりなんてないんだからさ」
「………」
翼はグッと下唇を噛むと何かを堪えるような顔になった。そして小さく頷くとガタッと音を立てて立ち上がって自分の部屋に入ってしまった。
「一晩考えて、少し大人にならなきゃあの複雑な気持ちは飲み込めないと思う。翼に覚悟ができたら話してあげてよ」
「…なんか、ごめんね、翔。ママうまくできなくて」
「いいって。じゃあ、おやすみ」
「おやすみ。翔もまだまだ子供でいていいんだからね。ママ、頼りないかもだけどもっと甘えてね」
「………考えとく」
翔はポツリと呟くと立ち上がって部屋に入っていった。私は二つの扉を眺めながら大きくため息をついた。
「説明って難しいな…」
私はスマホを取り出して、キョウから送られてきて保存してある子供達の料理風景を眺めた。
「美桜ちゃんも甘えていいんだよ」
女の子だからしっかりしてるのかもしれないが、彼女はとても大人しい。手のかからない子供は大人にとって楽で喜ばれるかもしれない。
「でも、我慢しすぎもダメだからね。翼も翔も美桜ちゃんも」
つんつんっと笑って楽しそうな子供達の顔を画面越しに軽く指でつついてから私はスマホを持って立ち上がると寝室に入った。
次の日の夜。翼から話を聞きたいと言ってきた。今日一日楽しく過ごしつつ美桜ちゃんのことも考えた様子だと翔から話を聞いていた私は翼の部屋に入って、2人っきりの状態で意を決して翼に話をした。
父親と不倫した女性が美桜ちゃんの母親であることを聞いた翼は一瞬ショックを受けた顔になった。でもすぐにグッと拳を握りしめて何かを耐えると、小さな声で呟いた。
「美桜ちゃんは、悪くない。悪いのは全部パパと美桜ちゃんのママ。わかってるけど、少し嫌悪感が出ちゃうや。同じじゃないってわかるけど」
「…そう。美桜ちゃんのこと嫌いになる?」
翼は私の問いかけに対してすぐに首を横に振った。
「ならないよ。好きとかはわかんないけど、美桜ちゃんを嫌いにはならない。だって、俺と同じでここが痛いと思うから」
翼は自分の胸に手を当てると俯いて肩を震わせ始めた。私はそっと翼を抱きしめた。
「今日はママと寝よっか。明日は土曜で皆んなでお出かけだね。いけそう?」
「うん。大丈夫。ママと寝る」
「んっ。じゃあ、早く寝よっか。翼のベッドは久しぶりだなぁ」
私が翼のベッドに潜り込むと翼は目元をゴシゴシとパジャマの袖で拭ってから、私の隣に潜り込んだ。ギュッと抱きしめると翼は甘えるようにくっついてきた。
「ママ。大好きだよ」
「ふふ。ママも大好き。翔も翼もママの大切な息子だよ」
「んっ」
翼は小さく頷くと目を瞑った。しばらくすると小さな寝息が聞こえてきたため、昨日はあまり寝れなかったのかもしれない。
「ごめんね。ママとパパのことに巻き込んで。そのかわり、絶対に幸せになれるようにママ頑張るからね」
まだまだ小さい体の翼を抱きしめて私も目を瞑った。
私は今スーパーで買い出しをしてトボトボと帰路についていた。今日は休みをもらった水曜日。バタバタと色々な場所を巡って終わったのが18時ごろだった。
[晩御飯は大丈夫]
そうキョウに連絡して、お惣菜を買って帰ろうとした瞬間に急に疲れがどっしりと体にのしかかった。重い体を引きずりながら歩いてキョウの部屋のインターフォンを鳴らした。
「おかえり」
「ただいま…」
「ヨレヨレだな」
ガチャリと空いた扉からキョウが出迎えてくれた。昨日から「おかえり」「ただいま」とお互いに声を掛け合うようになっている。我が子達は初日の失態のこともあり、出迎えには来なくなったようだ。
「大丈夫?惣菜買ってきたみたいだけど、それと一緒にこっちで夕飯食べない?カレーだしさ」
「え、でも…」
「見た感じお弁当ではないし、揚げ物とかでしょ?トッピング感覚でみんなで食べればいいじゃん。そんなに疲れた顔して、今から家のことするなんて辛いでしょ?ほら、入んな」
「えっえ、でも」
キョウに腕を掴まれて部屋の中に引っ張り込まれた。私は戸惑いながらも疲れた体は抵抗する力もなく、促させるままにパンプスを脱いで家に上がってしまった。
「夕飯はカレーだ。みんなでここで食べるぞー」
「やった!匂いしてて良いなって思ってたんだよね。キョウおじさん、ご飯大盛り」
「はいよー」
子供達はリビングでテレビを見ていたようで、キョウの宣言に大喜びだ。翔なんて図々しく注文までつけている。
「あんた達、馴染みすぎじゃない?」
「えー?そうかな。だってさ、おじさん優しいし、この家落ち着くし」
「お前は美桜ちゃんがいるからだろ」
「ちげーし!」
翼のセリフに対してすぐに翔はからかうようにツッコミを入れる。美桜ちゃんは慣れたのかクスクス笑っているだけだった。
(まだ好きとかじゃ、ないよね。女の子だから意識してるってだけよね)
息子の恋心の芽生えに対して、何とも言えない気持ちが湧き上がりながらも、私は皆で楽しく夕食を食べた。
食器を運ぶ美桜ちゃんの行動に触発されてるのか、我が子達は率先してキッチンに食器を持っていった。
私が専業だってこともあってあまり家事を手伝わせてなかった。貴史も男子厨房に入らずという状態だったため、料理を作ってもらうこともなかった。
息子達は料理をするキョウの姿と手伝う美桜ちゃんの姿を見て、いい方向に影響を受けているようだ。
「ありがとう。助かった」
「んー?ナナが疲れた顔してて心配だっただけ。なんなら風呂も入ってく?」
「いや、流石にそれはダメでしょ」
「あーあ。さっさと離婚届出してこよっかな」
「出したところでその提案には乗らないわよ」
「ちぇー」
洗い物をしているキョウを手伝って片付けをしながら会話を楽しんだ。この感覚が少し懐かしい。付き合っていた頃のように言いたい事を言い合って、冗談を言ったりからかったりしていた時を思いだした。
(あの頃も、こうやってよく2人でご飯作ったりしてたよなぁ)
遠い日の思い出を思い出しながら、お腹いっぱいになって寛いでいる子供達のお尻を叩いて、私たちはキョウの家から自分たちの家へと帰った。
次の日。子供達を送り出して仕事に向かい、昼休みになるとキョウからメッセージがきてた。
[美桜も離婚を早めるのに賛成してくれたから、提出してきた。4人で出かけて、手続きの間少し待っててもらったからファミレスで昼ごはん食べちゃった。翼くん、おじさんも離婚するんだって少し考えたような顔になってたよ。翔くんがフォローしてたけど、話があるなら話した方がいいと思う]
「あ、やばい。子供達に苗字が変わったことまだ伝えてなかった」
疲れにかまけて連絡を忘れてしまった昨日の自分。あちゃーっと思いながらキョウに返事を返した。
仕事終わりにスーパーでお弁当を買って、子供達を迎えにいって3人で帰宅した。ご飯を食べてお風呂に入ってから、翼がいない間に私はまず翔に苗字が神崎になったことを伝えた。
翔は昼の様子含め翼にも話した方がいいと言ってきたため、3人ともお風呂に入ってから家族で離婚後の話し合いをすることになった。
「翼。キョウおじさんの手続き一緒に行ったから知ってると思うんだけど…」
「うん。おじさんも離婚したんだね」
「そう。でね…」
どこまで話せばいいだろうか。迷っていると翼はじっと真剣な顔で私を見てきた。
「ママ。話せることなら話してよ。俺だけ仲間外れは嫌だ。美桜ちゃんでさえママが離婚してたことを知ってたんだよ?俺だって話を聞いてもいいと思う」
「う、うん…そうね」
まだ子供っぽい翼に話せる範囲で私は話すことにした。キョウが昔の知り合いであること、偶然にも隣同士になったこと。そして偶然にもお互いに離婚することになったこと。最後に私たちは相澤から神崎になったこと。
それを伝えると翼はスッと目を細めて私を見てきた。探るような目で見つめてくるから、ピクリと体が震える。翔に助けを求めるように目線を向けるが、翔は首を横に振るだけだった。
「まだ何かあるでしょ」
「…話せないこともあるの」
「どうして?どうして俺には話せないの?」
「う」
私がなんと言っていいのか困っていると翔がハーっとため息をついた。
「なぁ、翼。美桜ちゃんのことどう思ってる?」
「美桜ちゃん?…別に…」
少し頬を赤らめた翼はプイッと顔を逸らした。翔はそれを見てから話を続けた。
「ママはさ。翼にもうパパのことで傷ついてほしくないんだよ。そして悲しんだ翼が何かしないかと心配もしてる。仲間外れにしたって思うかもだけど、それは違うからな。俺たちも美桜ちゃんもママ又はパパがいない。それはわかるよな?」
「うん」
「悲しいのは翼だけじゃない。そのことを本当に理解できたらママだってもう少し詳しい話をしてくれる。だから、翼が詳しく聞いてもいいって覚悟ができたらまたママに言えばいいんだよ。ママだってずっと隠してるつもりなんてないんだからさ」
「………」
翼はグッと下唇を噛むと何かを堪えるような顔になった。そして小さく頷くとガタッと音を立てて立ち上がって自分の部屋に入ってしまった。
「一晩考えて、少し大人にならなきゃあの複雑な気持ちは飲み込めないと思う。翼に覚悟ができたら話してあげてよ」
「…なんか、ごめんね、翔。ママうまくできなくて」
「いいって。じゃあ、おやすみ」
「おやすみ。翔もまだまだ子供でいていいんだからね。ママ、頼りないかもだけどもっと甘えてね」
「………考えとく」
翔はポツリと呟くと立ち上がって部屋に入っていった。私は二つの扉を眺めながら大きくため息をついた。
「説明って難しいな…」
私はスマホを取り出して、キョウから送られてきて保存してある子供達の料理風景を眺めた。
「美桜ちゃんも甘えていいんだよ」
女の子だからしっかりしてるのかもしれないが、彼女はとても大人しい。手のかからない子供は大人にとって楽で喜ばれるかもしれない。
「でも、我慢しすぎもダメだからね。翼も翔も美桜ちゃんも」
つんつんっと笑って楽しそうな子供達の顔を画面越しに軽く指でつついてから私はスマホを持って立ち上がると寝室に入った。
次の日の夜。翼から話を聞きたいと言ってきた。今日一日楽しく過ごしつつ美桜ちゃんのことも考えた様子だと翔から話を聞いていた私は翼の部屋に入って、2人っきりの状態で意を決して翼に話をした。
父親と不倫した女性が美桜ちゃんの母親であることを聞いた翼は一瞬ショックを受けた顔になった。でもすぐにグッと拳を握りしめて何かを耐えると、小さな声で呟いた。
「美桜ちゃんは、悪くない。悪いのは全部パパと美桜ちゃんのママ。わかってるけど、少し嫌悪感が出ちゃうや。同じじゃないってわかるけど」
「…そう。美桜ちゃんのこと嫌いになる?」
翼は私の問いかけに対してすぐに首を横に振った。
「ならないよ。好きとかはわかんないけど、美桜ちゃんを嫌いにはならない。だって、俺と同じでここが痛いと思うから」
翼は自分の胸に手を当てると俯いて肩を震わせ始めた。私はそっと翼を抱きしめた。
「今日はママと寝よっか。明日は土曜で皆んなでお出かけだね。いけそう?」
「うん。大丈夫。ママと寝る」
「んっ。じゃあ、早く寝よっか。翼のベッドは久しぶりだなぁ」
私が翼のベッドに潜り込むと翼は目元をゴシゴシとパジャマの袖で拭ってから、私の隣に潜り込んだ。ギュッと抱きしめると翼は甘えるようにくっついてきた。
「ママ。大好きだよ」
「ふふ。ママも大好き。翔も翼もママの大切な息子だよ」
「んっ」
翼は小さく頷くと目を瞑った。しばらくすると小さな寝息が聞こえてきたため、昨日はあまり寝れなかったのかもしれない。
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