誰にも言えない初恋

山本未来

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リストラと引きこもり

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「藤井君、、本当に悪いんだけど

仕事今日で辞めてもらえるかな、、」


職場の事務所に呼ばれた僕は

社長さんからそう言われた、、


僕がバイトを始めた頃から

アメリカの経済情勢が悪化


その影響で日本の株式も暴落

経済情勢が最悪な状態になり

有名企業さえも倒産したり

人員削減したり


中小企業は特にその影響を受けていた


社員になってからも状況は

良くなる事はなく


あともう少しで入社して

一年になる所だったのに

最悪の事態になってしまったのだ、、



僕は覚悟はしていたものの

せっかく仕事にも慣れて来ていたから

この会社でずっと働くつもりだったし

この不況の中新しい仕事、まして

社員で採用されるのかとても不安だった、、



「藤井君、一生懸命頑張って

くれていたのに本当に悪いな~、、

この経済情勢だと人数を大幅に

減らすしか方法がなくて

君は若いからきっと新しい場所で

採用してもらえると思ったし、、

うちの職場は年齢層が高くて

子供を養っている人をクビに

する事もできないから、、

本当にすまない、、

今まで本当にご苦労様、、」


社長は本当に申し訳なさそうに

頭を下げた


「はい!仕方ないです、、今まで

ありがとうございました!」


僕も社長に頭を下げた



家に帰っても僕は元気が出なくて

これからの不安で心が折れそうだった


『本当に困ったな~この状況で

新しい仕事見つけるのはかなり

厳しいし、、

とりあえず明日職安に行って

相談してこよう、、

しばらくは失業手当もあるだろうし、、

お父さんにはしばらく内緒に

しておく事にしよう、、』



それから僕は新しい仕事を見つける

のに必死だった


何件か面接に行ったが採用されず


ネットで探して応募したり

してみたが面接にも辿りつけず

不採用、、


多分50件程応募したと思うけど

社員で雇ってくれる所は少なく

採用人数も僅かだから

なかなか採用が決まらなくて


僕はかなり心身ともに参ってしまい


自分に自身が無くなったて来た、、


『こんなに努力しているのに

全く採用が決まらない、、

僕が駄目なのかな、、


なんかもう疲れてやる気が出なく

なって来たな~

もう探すのも疲れた、、』



僕は急にやる気が全く起こらなくなり

寝てばかりの生活に陥ってしまった



夜遅くまでネットやゲームをして

気を紛らわし、昼過ぎまで寝る、、


そんな状態が続き鬱状態のような

状態になっていた、、


自分の存在価値も分からない、、

生きる意味さえも分からなくなって来て

生きるのが辛くなって来た、、


お母さんが鬱状態だった時

こんなにも辛かったんだと

改めてお母さんの辛さを分かった気がした



お母さんもこんなに辛かったんだ、、



そんな最悪の状態でいる中


お父さんは僕を傷つくる言葉を

毎日浴びせた、、

毎日、毎日、怒鳴り散らした、、



『もう嫌だ、、もう死にたい、、

誰も僕の気持ちなんて分かってくれない

仕事も、きっとずっと見つからない、、

僕はどうしたらいいんだ、、

無気力で力が全く入らない、、』



食欲もなくなり、ゲームをする

気力も起こらない、、


何もしたくない、、

何も考えられない、、


そんな毎日をずっと続けていて


朝なのか夜なのか時間の感覚も

分からない位僕はひたすら

眠っていた、、




そんな僕にお父さんは遂に

堪忍袋の緒が切れ、僕の部屋に

凄い剣幕で乗りこんで来た


「お前、毎日何してるんだ!

寝てばかりで、、仕事はクビになったのか?

さっさと仕事見つけに行って来い!


だから大学行ってから就職しろって

何度も言ったんだ!

本当にお前は駄目な人間だなー!!」



お父さんは大声で一方的に叫び


僕は物凄い怒りがこみ上げて来た


「うるさい!お前はいつも世間体ばかりで

怒ってばかりで、僕に偉そうにばかり

言って僕がいなくなればいいって

いつも思っているんだろー

弟ばかり可愛いがって!!」



僕は本棚のガラスの扉に

向かって思い切り近くにあった

コップを投げつけた、、


ガラスはバリバリと割れ床に飛び散った


そして椅子をお父さんの方に向けて

投げたり本を投げつけたり

大声で叫び続けていた、、


お父さんは真っ青になり部屋から

出て行った、、



僕はわぁ~!!って叫びながら

泣き続けた、、



今まで我慢していたお父さんへの

怒りが全て出た感じと


就職採用決まらないもどかしさ

色々な怒りが爆発した感じだった、、



何時間経っただろ、、


僕は少しだけスッキリしたのか

怒りの感情を出したのが良かったのか


やっと冷静になり、、


お父さんが仕事に行ったのを

確認すると掃除道具を部屋に持ち込み

飛び散ったガラスの破片や

ぐちゃぐちゃになった部屋を

片付け始めた



『いったい僕は何をしているんだ、、』



その日からお父さんは僕に何も言わなくなった



なんとかこの状態から抜け出したい気持ちと

どうにもならない状態とで僕はとても

苦しかった、、



このままじゃ駄目だと分かっていたけれど


今の僕は抜け殻のようで気力もやる気も

勇気も出なかった、、


そんな状態が一年続いていた、、








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