誰にも言えない初恋

山本未来

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就職が決まった

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お父さんとはあれ以来

ろくに口を聞いてない、、


進路の先生から勧められた

中小企業の面接を何件か受け

やっとの事で合格した


小さい工事で製造業の仕事だけど

僕には合っているような気がしたし

社長さんの話しによると草野球チームを

社員で作っているそうで

是非入部して下さいと言って貰えた


社会人になっても野球を続けたかったし

野球チームがある事がとても嬉しかった


あと入社するまでバイトで

来て欲しいと言われたので

僕は迷わずはい!と返事をした


なんとか就職も決まり、友達の拓哉も

大学に進学する事になり、拓哉の彼女も

拓哉とは同じ大学ではないけれど

決まったので拓哉の家でお祝いを

しようと言う事になった



「なあ~翔、、お父さんにはちゃんと

就職決まった事話したのか?

大学行けってうるさかったんだろう?」


拓哉はテーブルに並べられた拓哉の

お母さんが作った沢山のごちそうの

中から大好物のステーキを箸で

取り上げるとそう言った


「え~まだお父さんに話してないの~?!

そんなにお父さんって怖いの、、」


拓哉の彼女は不思議そうに

オレンジジュースを飲みながらそう言った


「一応簡単には話したけど全く無視だから

どこに決まったかもどんな会社かも

話してない、、

きっとまた中小企業だから馬鹿にされて

怒られるに決まっいるし

怖くて話しかける事も出来ないし、、」



「そっか~お前のお父さん本当に厳しいな~

エリートのを父親に持つと辛いよな~

俺の父親なんて就職望んでいたけど

俺は大学に行きたかったし、、

上手くいかないな~、、

でも、もう決まった事だから

翔は頑張るしかないし頑張っていたら

きっと認てくれる気がするけどな~」


拓哉はサラダやスープや唐揚げなど

次々に口に頬張りながらそう言った


僕はこの話をすると不安になるから

話を切り替えて違う話をした


「クリスマスの時って何した?」


「いきなりだな~?!

クリスマスイルミネーション見に行った!

凄い人だったから疲れたけど

クリスマスツリーが何メーターも

あって高くてライトアップされていて

凄く綺麗だったな~

俺ああいうの初めて行ったから

少し感動したけど、、」


「そりゃ~好きな彼女と行けたら

感動するよな~

本当ラブラブで羨ましいよ~」


僕がそう言うと2人は顔を見合わせて

幸せそうにニッコリ微笑みあった


『あ~あ、、羨ましいな~

クリスマスの日に好きな人と

過ごせるなんて最高だな~

僕もいつかそう言う日が来るんだろうか?!

玲奈ちゃんママ以上に好きな人

出来る気がしないな~』



そんな事を考えながら料理を食べたり

ケーキを食べたり、お菓子を食べたり

時間はあっと言う間に過ぎた

時計を見るともう23時を過ぎていた

僕は慌てて帰る準備をして

玄関口で拓哉のお母さんにお礼を言うと


「翔くん就職決まって良かったね

色々大変な事あると思うけど頑張ってね!」


っと優しく言ってくれて

余ったおかずやお菓子が入った袋を

渡してくれた


「ありがとうございます!」


僕はそう言って玄関を出ると


急いで、家に帰った



玲奈ちゃんママのの家は真っ暗で

きっともう寝ているんだろうな~

会いたいな~と思いながら

自転車を漕いだ


話が盛り上がったから遅くなって

しまったけどお父さんに怒られる

のではないかと心配だったから


静かに玄関の鍵を開けて、静かに

自分の部屋に向かった


なんとかバレずに済んでほっとした


就職の事話すの怖いな~


でもちゃんと話さないといけないしな~


どう切り出したらいいか分からない


お父さんに話しかけるのが

怖い、、
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