誰にも言えない初恋

就職の事

僕にとって最後の夏が終わり

甲子園には出場できなかったけれど

小学校からずっと野球を続けられた事

苦しい練習もやり切った事

そして沢山の思い出を作れたこと

それが僕にとって今は宝物の

ようになっている



最後の試合が終わった時

そんな色々な思い出がこみ上げて来て

僕はこっそり陰で涙を流した


そんな思いを胸に秘め

寂しいような達成感があるような

そんな気持ちで家に向かっていて


玲奈ちゃんママが僕の前に

現れた時

物凄く嬉しかった！


沢山のお菓子を持ってきっと

僕の事待っていてくれたと

確信出来たし僕が試合だった事

そして試合に負けた事も

調べてそれで僕をねぎらおうと

してくれた事、、


まるで僕の野球に対する色々な

思いを分かってくれているようで

感動したし優しさがひしひしと

伝わって来た、、




僕は玲奈ちゃんママが物凄く好きなのに

会うと全く言葉が出てこない、、


いつも今度会ったら色々話す

って思うのにお礼を言うのが精一杯、、


ドキドキして顔もまともに見れないし、、


でもそれでも何故か心が繋がっている

気がするから

会えるだけで嬉しい


部活は引退したから

本格的に就職活動が始まるけど


未だにお父さんには何も報告していない


きっと大学に進学すると思っているし

就職すると言ったら大喧嘩になるから


出来れば話したくないけど


でも、もうすぐ話さないといけないと

思っている


どんなに怒られても就職するつもりだし

大学行く気にはなれない


就職が決まったら卒業までバイトして

貯金して

この家を出て独立するのが目標


出来れば少しでもいい所に

就職できればいいけど

僕はあまり成績が良くないから


三年間部活をやり通した事が

唯一、有利な所、、


だから就職がちゃんと出来るか

少し不安だった



そして最終的に進路決定を提出する

期限がどんどん近づいていた、、


お父さんに話さないといけない日が

刻々と近づいていて


僕は正直とても恐かった、、


お父さんと話す自体とても恐かった、、