誰にも言えない初恋

山本未来

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拓哉と彼女

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今日は友達の拓哉と拓哉の彼女と

三人で駅前のファミレスで

会う事になっていた


拓哉は彼女が出来てから

彼女とばかり遊びに行っていたので

拓哉とは久々に遊びに行く


彼女は中学の時の同級生だから

僕も知っているし彼女も僕を

知っていると思うけど女子にあまり

興味がなかった僕は女子と喋る事は

ほとんどなかったから彼女は

僕の事ほとんど知らないと思う


拓哉は誰とでも仲が良かったから

女友達も多かったしこの彼女とも

友達だったから高校になってから

告白してもすんなり付き合う事が

出来た


僕は今まで家があまりにもごたごた

していたしお母さんの事で頭が

いっぱいだったから彼女が欲しい

とかも考えた事なかったし

それよりもこの辛さをなんとか

して欲しいみたいな状態だった



自転車で駅に行き待ち合わせの

ファミレスに着くと


すでに2人は席に座っていた

「翔!久しぶりって言うか学校で

毎日会ってたな~彼女の中川玲子さん

翔は知ってるな~」拓哉は彼女を

見つめて照れた表情で言った


「こんにちは!翔くん!

同じ学校だったから私、翔くんの事

知っていたし拓哉から色々な話し

聞いているからよく知ってるけど

翔くんは私の事知ってた?」

彼女は明るくそう言った


「知ってたよ、拓哉の話しに度々

出て来ていたから、、」


僕はそう言うと

「とにかく何か食べようか?

何にする?」

と拓哉はメニューを見ながら言った


拓哉と彼女は隣通しで仲良く見つめ合い

メニューを決めていて僕は

それを見ながらなぜだか羨ましく感じた


「翔くんは彼女作らないの?

好きな人とかいないの?」


「好きな人いると言えばいるけど、、」


「そう、そう、翔が好きな人は

好きになったら駄目な人だもんなー」


拓哉がそう言うと彼女は不思議そうに

僕を見つめた


「翔くんってカッコいいからモテる

と思うけどな~

中学の時も翔くん好きな子何人か

いたよーきっとカッコいいから

みんな近寄りがたかったのかな?!」


「そうだったんだ~翔モテてたんだ~

俺はどうだった?」


「拓哉は喋りやすい友達として

みんな見てたんじゃない、、」

彼女は笑ってそう言った


注文した料理が運ばれて来て

中学の時のクラスメイトの話しや

テレビの話しなどをして

カラオケに行く事にした


まだ昼過ぎだったけど

結構混んでいるみたいで

少しだけ待って部屋に入った


ドリンクを取りにいって

何を歌うか考えていると


「翔はBXの曲歌うんだろう?」

「そうだな~歌おうかな~」


BXと言うのは80年代に大ブレイク

したロックバンドで今でも大人気

で常に新曲を出せば1位になる


僕はBXの大ファン


始めて知ったのはあるドラマの

主題歌で流れていた曲を好きに

なった事がきっかけでそれから

アルバムを買ったりし始めて


ライブには行った事はないけど

ライブのDVDは買って

いつも見ている


お母さんの事で落ち込んでいる時や

イライラしている時に曲を聴くと

なぜだか元気が出たり悩んでいる事が

バカバカしくなったりして


今では僕にとってBXはなくては

ならないものになっていた


僕はBXのバラードを歌い


拓哉達はデュエット曲を歌ったり

してラブラブな所をみせつけられた

けど本当に2人は似合っているな~と

感じた


『僕も玲奈ちゃんママとカラオケで

デュエットできたらな~

BXの曲一緒に歌いたいな~

玲奈ちゃんママBXの事知ってるかな?!

かなり有名だから名前位は

きっと知っているよな~

あ~あ、、会いたいな~』


僕は拓哉達2人を見ながら

僕と玲奈ちゃんママがデュエットしている

場面を想像してため息をついた







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