8 / 66
宝物
しおりを挟む
弟は水遊びに飽きたのか
靴や服を水でべチョべチョに濡らし
「お兄ちゃん、おうち帰ろ」
と濡れた服の袖を絞りながら
お母さんに怒られたらどうしょうと
言う顔で僕を見つめた
家に帰ると予想通り
「ゆうくん、服そんなに濡らして…
シャワー浴びて服着替えなさい!
お兄ちゃん、お願いね!」
と怒った顔で言った
僕は嫌々お風呂場に連れて行くと
服を脱がして体をシャワーで流した
「もう、いつもお兄ちゃんが
ゆう君の面倒ばっかり見ないと
いけないから気をつけるんだぞ」
「だって~楽しかったんだもん…」
服を着替えさし台所に行くと
お母さんは沢山の料理を作っていた。
「美味しそう~早く食べたいな~」
僕がつまみ食いをしようとすると
「駄目、みんなが来るまで我慢しなさい」
と言って玄関の方へ行ったので
僕はこっそり唐揚げを
一つ口の中に投げ入れた
ピンポン~玄関のチャイムが鳴り
僕は口に入っている唐揚げを飲み込み
玄関に向って大急ぎで走って行った
扉を開けると斎藤さんが大きな袋を抱えて
立つていた
横には玲奈ちゃんがニコニコ笑っている
「玲奈ちゃんのお母さん入って!」
そう言って僕はスリッパーを並べた
「翔くんありがとう、色々持って来たから
みんなで食べようね」
僕は荷物の袋を一つ持っと
「こっち、こっちだよ」
とリビングに案内した
「翔くん、良かったね
やっと玲奈ちゃんのお母さん
来てくれたね
玲奈ちゃんのお母さんいつ来るの?
って毎日毎日うるさかったもんね~」
お母さんが少しいたずらっぽい顔をしながら
言うから僕は側に行って口をふさいだ
「もう、お母さんのおしゃべり!」
玲奈ちゃんのお母さんは口に手を持って行き
笑うのをこらえているようだった
「ピザとチューハイ、お菓子持って来たよ
今日は誘ってくれてありがとう
なんか沢山料理用意してくれてるみたいだね
大変だったでしょう?」
台所にあるカウンターに荷物を置き台所を
見ながら玲奈ちゃんのお母さんは言った
「久々に色々作ったから食べてね」
お母さんは機嫌良さそうにそう言った
その後、拓也君のお母さん達も来て
ダイニングテーブルには
大人達と弟と玲奈ちゃんが座り
横に用意していた小さめのテーブルに
僕と拓也君が座り、料理を取り分けて
テーブルに並べてくれた
僕は一番に玲奈ちゃんのお母さんが
作ってくれたピザを取り口の中にいれた
『美味しい!ピザって注文して食べるものと
思ってたけど、作れるんだ~
めちゃくちゃ美味しい~
ピザ屋さんのより美味しい~』
僕は心の中で思った
「玲奈ちゃんのお母さん!
ピザめちゃくちゃ美味しいから
もっと食べたい~」
「喜んでくれて嬉しいな~
おばちゃんの分あるから食べて!」
玲奈ちゃんのお母さんは
僕のお皿に2枚追加してくれた
「いいの~ありがとう!」
僕は大きな口でピザを頬張った
「翔君はわがままなんだから…
玲奈ちゃんのお母さんごめんなさいね
翔くん玲奈ちゃんのお母さんの事
気に入ってるから…」
っとまた余計な事を言うお母さんを
僕は睨んだ…
『お母さんは余計な事ばっかり言うから嫌だ~』
心の中でそう言った
食べ終えると玲奈ちゃんと弟と
拓也君はゲームを始めたので
僕は玲奈ちゃんのお母さんの側に行くと
「玲奈ちゃんのお母さん
僕の部屋に来て~」
って手を引っ張り2階に連れて行った
「翔くんの部屋片付いてて綺麗ね~」
と玲奈ちゃんのお母さんは
僕の部屋を見てビックリしている様子で
辺りを見渡した
壁に飾っている写真をみたり
机を見たりしていた
「ねぇ~ねぇ~これ見て」
僕は机の引き出しから
木箱を取り出すと
「あのね~これ
玲奈ちゃんのお母さんにあげる
海に行った時に拾った貝殻
僕の宝物だけど
玲奈ちゃんのお母さんにあげたい」
少し照れながら握りしめた
少しピンク色した貝殻を
玲奈ちゃんのお母さんの手に渡した
「宝物もらっていいの~嬉しいな~」
玲奈ちゃんのお母さんは
とても嬉しそうに貝殻を見つめながら
ニッコリ微笑んだ
「あっそうだ、お礼にこれ翔くんにあげるね」
そう言うとポケットからカギを取り出し
それにつけていた可愛いキャラクターの
キーホルダーを渡してくれた
「これ最近旅行に行ったから
その時可愛いから買ったんだけど
まだそんなに汚れてないし
翔君にあげるね!
何かにつけてね」
僕はとても嬉しくて
そのキーホルダーを握り締めて
ピョンピョン飛び跳ねた
玲奈ちゃんのお母さんは僕を見つめて
ニコニコしていた
「僕、これ宝物にするね!
嬉しいな~ありがとう!」
僕は玲奈ちゃんのお母さんが益々好きになった
そして二人で手を繋いで前後に揺らして
微笑みあった
なぜだか優しい風が吹いたように
部屋中が優しさや暖かさでいっぱいに
なった気がした
靴や服を水でべチョべチョに濡らし
「お兄ちゃん、おうち帰ろ」
と濡れた服の袖を絞りながら
お母さんに怒られたらどうしょうと
言う顔で僕を見つめた
家に帰ると予想通り
「ゆうくん、服そんなに濡らして…
シャワー浴びて服着替えなさい!
お兄ちゃん、お願いね!」
と怒った顔で言った
僕は嫌々お風呂場に連れて行くと
服を脱がして体をシャワーで流した
「もう、いつもお兄ちゃんが
ゆう君の面倒ばっかり見ないと
いけないから気をつけるんだぞ」
「だって~楽しかったんだもん…」
服を着替えさし台所に行くと
お母さんは沢山の料理を作っていた。
「美味しそう~早く食べたいな~」
僕がつまみ食いをしようとすると
「駄目、みんなが来るまで我慢しなさい」
と言って玄関の方へ行ったので
僕はこっそり唐揚げを
一つ口の中に投げ入れた
ピンポン~玄関のチャイムが鳴り
僕は口に入っている唐揚げを飲み込み
玄関に向って大急ぎで走って行った
扉を開けると斎藤さんが大きな袋を抱えて
立つていた
横には玲奈ちゃんがニコニコ笑っている
「玲奈ちゃんのお母さん入って!」
そう言って僕はスリッパーを並べた
「翔くんありがとう、色々持って来たから
みんなで食べようね」
僕は荷物の袋を一つ持っと
「こっち、こっちだよ」
とリビングに案内した
「翔くん、良かったね
やっと玲奈ちゃんのお母さん
来てくれたね
玲奈ちゃんのお母さんいつ来るの?
って毎日毎日うるさかったもんね~」
お母さんが少しいたずらっぽい顔をしながら
言うから僕は側に行って口をふさいだ
「もう、お母さんのおしゃべり!」
玲奈ちゃんのお母さんは口に手を持って行き
笑うのをこらえているようだった
「ピザとチューハイ、お菓子持って来たよ
今日は誘ってくれてありがとう
なんか沢山料理用意してくれてるみたいだね
大変だったでしょう?」
台所にあるカウンターに荷物を置き台所を
見ながら玲奈ちゃんのお母さんは言った
「久々に色々作ったから食べてね」
お母さんは機嫌良さそうにそう言った
その後、拓也君のお母さん達も来て
ダイニングテーブルには
大人達と弟と玲奈ちゃんが座り
横に用意していた小さめのテーブルに
僕と拓也君が座り、料理を取り分けて
テーブルに並べてくれた
僕は一番に玲奈ちゃんのお母さんが
作ってくれたピザを取り口の中にいれた
『美味しい!ピザって注文して食べるものと
思ってたけど、作れるんだ~
めちゃくちゃ美味しい~
ピザ屋さんのより美味しい~』
僕は心の中で思った
「玲奈ちゃんのお母さん!
ピザめちゃくちゃ美味しいから
もっと食べたい~」
「喜んでくれて嬉しいな~
おばちゃんの分あるから食べて!」
玲奈ちゃんのお母さんは
僕のお皿に2枚追加してくれた
「いいの~ありがとう!」
僕は大きな口でピザを頬張った
「翔君はわがままなんだから…
玲奈ちゃんのお母さんごめんなさいね
翔くん玲奈ちゃんのお母さんの事
気に入ってるから…」
っとまた余計な事を言うお母さんを
僕は睨んだ…
『お母さんは余計な事ばっかり言うから嫌だ~』
心の中でそう言った
食べ終えると玲奈ちゃんと弟と
拓也君はゲームを始めたので
僕は玲奈ちゃんのお母さんの側に行くと
「玲奈ちゃんのお母さん
僕の部屋に来て~」
って手を引っ張り2階に連れて行った
「翔くんの部屋片付いてて綺麗ね~」
と玲奈ちゃんのお母さんは
僕の部屋を見てビックリしている様子で
辺りを見渡した
壁に飾っている写真をみたり
机を見たりしていた
「ねぇ~ねぇ~これ見て」
僕は机の引き出しから
木箱を取り出すと
「あのね~これ
玲奈ちゃんのお母さんにあげる
海に行った時に拾った貝殻
僕の宝物だけど
玲奈ちゃんのお母さんにあげたい」
少し照れながら握りしめた
少しピンク色した貝殻を
玲奈ちゃんのお母さんの手に渡した
「宝物もらっていいの~嬉しいな~」
玲奈ちゃんのお母さんは
とても嬉しそうに貝殻を見つめながら
ニッコリ微笑んだ
「あっそうだ、お礼にこれ翔くんにあげるね」
そう言うとポケットからカギを取り出し
それにつけていた可愛いキャラクターの
キーホルダーを渡してくれた
「これ最近旅行に行ったから
その時可愛いから買ったんだけど
まだそんなに汚れてないし
翔君にあげるね!
何かにつけてね」
僕はとても嬉しくて
そのキーホルダーを握り締めて
ピョンピョン飛び跳ねた
玲奈ちゃんのお母さんは僕を見つめて
ニコニコしていた
「僕、これ宝物にするね!
嬉しいな~ありがとう!」
僕は玲奈ちゃんのお母さんが益々好きになった
そして二人で手を繋いで前後に揺らして
微笑みあった
なぜだか優しい風が吹いたように
部屋中が優しさや暖かさでいっぱいに
なった気がした
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
よくできた"妻"でして
真鳥カノ
ライト文芸
ある日突然、妻が亡くなった。
単身赴任先で妻の訃報を聞いた主人公は、帰り着いた我が家で、妻の重大な秘密と遭遇する。
久しぶりに我が家に戻った主人公を待ち受けていたものとは……!?
※こちらの作品はエブリスタにも掲載しております。
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
一か月ちょっとの願い
full moon
ライト文芸
【第8位獲得】心温まる、涙の物語。
大切な人が居なくなる前に、ちゃんと愛してください。
〈あらすじ〉
今まで、かかあ天下そのものだった妻との関係がある時を境に変わった。家具や食器の場所を夫に教えて、いかにも、もう家を出ますと言わんばかり。夫を捨てて新しい良い人のもとへと行ってしまうのか。
人の温かさを感じるミステリー小説です。
これはバッドエンドか、ハッピーエンドか。皆さんはどう思いますか。
<一言>
世にも奇妙な物語の脚本を書きたい。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる