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癌の辛さ忘れさせてくれる君
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日帰り旅行にみんなで行った日
田中君からライブのチケットを
受け取った
そのチケットが入っている封筒を
見ると、田中君の家の住所が記入していた
『田中君送り状入れたまま私に渡したんだ
取るの忘れたのか?
わざと入れたままだったのか?』
私は何気なくグーグルで田中君の
住所を入れてみた
『え~!
今って住所入れたら
家の写真が出て来るんだ~』
私は人の住所を検索した事など
なかった為、驚いた
『むやみに他人に住所教えられないな~
今の世の中怖いわ~』
そう思いながら田中君の家の写真を見た
立派な一軒家で、お洒落な雰囲気だった
『田中君の家見た事は内緒に
しておこう』
私はそう思いながら
田中君の家の近所付近のMAPを見つめた
『もう少しでBXのライブだな~
めちゃくちゃ楽しみ!
出来れば田中君の隣の席で
バラードが流れたら
こっそり手を繋いで
一緒に見つめ合って、、』
私はそんな妄想をしていた
日帰り旅行のあとグループラインでは
田中君とやり取りしていたものの
個人ラインではしばらく田中君と
やり取りしていなかった
『田中君の事だから
毎日、毎週末、忙しく出かけてる
だろうな~
あの社交性は凄いと思うわ~
どんな人に対しても気さくに
話しかけるし、人を見下さないし
悪口言わないし、尊敬するな~』
そんな事を思っていると
スマホからラインの呼び出し音が
聞こえた
『あっ!
田中君からだ!
何だろ?』
私はスマホを開いた
ラインの内容は待ち合わせ場所と
待ち合わせ時間だった
最後に、体調整えて置くようにと
書いてあった
私は了解。楽しみにしてると送信した
夕方4時に待ち合わせ
ライブ終わったらご飯食べて帰る
とも書いてあった
田中君の事だからご飯食べるお店も
決めていると思った
田中君は全て自分で決める
人に聞くとかは全くない
そんな所も、私にしたら
かっこいいな~と思えた
田中君のマイペースな所も好きだった
ラインを送った後スマホで
イベント検索すると
11月の末と言う事もあり
12月に向けてのイベントが目白押しだった
その中でとても気になる
クリスマスイベントに目がいった
ドイツクリスマスマーケット
と言うイベントだった
本場のドイツの最古のメリーゴーランドが
ドイツから運ばれて来るみたいで
ドイツのクリスマスを再現している
本格的なイベント
私はそれを見て田中君と行きたくなった
ライブ会場からも近いし、
帰り少しでも見に行きたいと思った
明日、ラインで言ってみようと思った
ライブの後だから無理だと思うけど
もし行けたらラッキーだな~
私はそう思った
年末近くになり
私は色々な予定が入っていた
だけど一番の楽しみはBXのライブ
好きな人と行けるライブ
2人で行くのではないけれど
それでもとてもわくわくしていた
体はどんどん癌に侵されているのに
そんな事も忘れる程
田中君は私に力や元気をくれる
田中君と再会していなければ
毎日、泣いたり、落ち込んだり
不安定になったり、、
きっとそんな毎日を過ごしていただろう
だけどなんとか今は生きている
恋の力はやはり凄いんだ!
私は癌である事は、ほとんど忘れていた
痛くて辛くても、出血していても
自分がもうすぐ死ぬ事が信じられなかった
出来れば苦しまず
眠るように死にたいな
でも癌である以上
痛み苦しんで死ぬんだ、、
ふと、そんな思いがこみ上げて来て
恐怖が頭の中を駆け巡った
『怖い、、
死ぬのは仕方がない
だけど死ぬまでの苦しみが
一番怖い、、
誰も私を助ける事はできない
死ぬ時はみんな1人で
死んでいくのだから、、』
だけどその気持ちよりも
自分が死に近づいている予感が
全くしなかった
それは何故かは分からない
多分、痛みや出血はあっても
心も体はまだ元気だったから、、
きっと田中君にこれからもずっと
会う事出来たら
私はもしかして死なないかも、、
私はそう思った
田中君にはそう思わせる
何か不思議な力があるから、、
何故だか分からないけど、、
物凄いエネルギーをもらえるから、、
だからきっと死なない、、
私は頭によぎった恐怖心を
必死で抑え込んだ、、
田中君からライブのチケットを
受け取った
そのチケットが入っている封筒を
見ると、田中君の家の住所が記入していた
『田中君送り状入れたまま私に渡したんだ
取るの忘れたのか?
わざと入れたままだったのか?』
私は何気なくグーグルで田中君の
住所を入れてみた
『え~!
今って住所入れたら
家の写真が出て来るんだ~』
私は人の住所を検索した事など
なかった為、驚いた
『むやみに他人に住所教えられないな~
今の世の中怖いわ~』
そう思いながら田中君の家の写真を見た
立派な一軒家で、お洒落な雰囲気だった
『田中君の家見た事は内緒に
しておこう』
私はそう思いながら
田中君の家の近所付近のMAPを見つめた
『もう少しでBXのライブだな~
めちゃくちゃ楽しみ!
出来れば田中君の隣の席で
バラードが流れたら
こっそり手を繋いで
一緒に見つめ合って、、』
私はそんな妄想をしていた
日帰り旅行のあとグループラインでは
田中君とやり取りしていたものの
個人ラインではしばらく田中君と
やり取りしていなかった
『田中君の事だから
毎日、毎週末、忙しく出かけてる
だろうな~
あの社交性は凄いと思うわ~
どんな人に対しても気さくに
話しかけるし、人を見下さないし
悪口言わないし、尊敬するな~』
そんな事を思っていると
スマホからラインの呼び出し音が
聞こえた
『あっ!
田中君からだ!
何だろ?』
私はスマホを開いた
ラインの内容は待ち合わせ場所と
待ち合わせ時間だった
最後に、体調整えて置くようにと
書いてあった
私は了解。楽しみにしてると送信した
夕方4時に待ち合わせ
ライブ終わったらご飯食べて帰る
とも書いてあった
田中君の事だからご飯食べるお店も
決めていると思った
田中君は全て自分で決める
人に聞くとかは全くない
そんな所も、私にしたら
かっこいいな~と思えた
田中君のマイペースな所も好きだった
ラインを送った後スマホで
イベント検索すると
11月の末と言う事もあり
12月に向けてのイベントが目白押しだった
その中でとても気になる
クリスマスイベントに目がいった
ドイツクリスマスマーケット
と言うイベントだった
本場のドイツの最古のメリーゴーランドが
ドイツから運ばれて来るみたいで
ドイツのクリスマスを再現している
本格的なイベント
私はそれを見て田中君と行きたくなった
ライブ会場からも近いし、
帰り少しでも見に行きたいと思った
明日、ラインで言ってみようと思った
ライブの後だから無理だと思うけど
もし行けたらラッキーだな~
私はそう思った
年末近くになり
私は色々な予定が入っていた
だけど一番の楽しみはBXのライブ
好きな人と行けるライブ
2人で行くのではないけれど
それでもとてもわくわくしていた
体はどんどん癌に侵されているのに
そんな事も忘れる程
田中君は私に力や元気をくれる
田中君と再会していなければ
毎日、泣いたり、落ち込んだり
不安定になったり、、
きっとそんな毎日を過ごしていただろう
だけどなんとか今は生きている
恋の力はやはり凄いんだ!
私は癌である事は、ほとんど忘れていた
痛くて辛くても、出血していても
自分がもうすぐ死ぬ事が信じられなかった
出来れば苦しまず
眠るように死にたいな
でも癌である以上
痛み苦しんで死ぬんだ、、
ふと、そんな思いがこみ上げて来て
恐怖が頭の中を駆け巡った
『怖い、、
死ぬのは仕方がない
だけど死ぬまでの苦しみが
一番怖い、、
誰も私を助ける事はできない
死ぬ時はみんな1人で
死んでいくのだから、、』
だけどその気持ちよりも
自分が死に近づいている予感が
全くしなかった
それは何故かは分からない
多分、痛みや出血はあっても
心も体はまだ元気だったから、、
きっと田中君にこれからもずっと
会う事出来たら
私はもしかして死なないかも、、
私はそう思った
田中君にはそう思わせる
何か不思議な力があるから、、
何故だか分からないけど、、
物凄いエネルギーをもらえるから、、
だからきっと死なない、、
私は頭によぎった恐怖心を
必死で抑え込んだ、、
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