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社内旅行
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10月になり会社の社内旅行に
行く事になった
本社、支店の全ての人が集まる
年一回の旅行
今回は名古屋に行くらしい
私は初めての社員旅行と言う事もあり
とても楽しみにしていた
当日貸し切りバスで名古屋まで行った
バスの隣には平井さんが座り
ジュースを飲んだりお菓子を食べたり
しながら色々な話しをした
「柳井君こっそり旅行に来るらしいね」
平井さんはジュースを飲みながら言った
「うん!この前電話がかかって来て
夜こっそり行くからって言ってたよ~」
私がそう言うと
「柳井君からよく電話かかって来るの?」
「うん、、たまにかかって来るよ、、」
「もしかしてめぐみちゃんの事
好きなんじゃない?
この前映画村行った時も
ずっとめぐみちゃんの近くにいたし
私達はオマケみたいな感じがしたよ、、」
平井さんは探るようにそう言った
「あり得ないよ、、
柳井君はフレンドリーだから
きっと色々な人に連絡してると思うよ、、
それに私は宮部さんが気に入ってるから
柳井君の事は尊敬する友達としか
思えないよ、、」
「そうなんだ、、
宮部さんともしかして付き合ってるの?」
「分からない、、
電話はよくかかって来るし
好意は感じるけど、東京だから会えないし、、
気持ち聞くのもね、、」
「でも同期の間ではめぐみちゃんと
宮部さん付き合っているみたい
って噂流れてるよ、、」
「え~そうなの?!
中井さんがみんなに言ってるのかな~?!
中井さんと宮部さん東京本社で仲がいいから
色々知ってるから、、」
「そうかもしれないね、、
今日の社内旅行で会えるし良かったね!
私邪魔しないようにするし
応援するからね!」
「ありがとう!でもお互い恥ずかしがり屋
だから何も話せないかもしれない、、」
「大丈夫、大丈夫、私が二人で会えるように
協力してあげるから、、」
「ありがとう、、」
私は宮部さんに会えるのは
心待ちにしていたから
今日はとても楽しみだったけれど
いつもは電話だからドキドキしながらも
話せるけど、顔を見たら何も話せない気がした
宮部さんもそんなに積極的じゃないし
でも会えるからそれだけで嬉しかった
バスは何度か観光地を巡り
今日宿泊する旅館に到着した
夜の宴会まで自由行動と言う事で
私達は先にお風呂に入る事にした
あっと言う間に時間が経ち
宴会が開かれる大広間に行くと
100人程の人がそれぞれの支店に分かれて
座っていた
「こんなに沢山社員がいるんだね~」
平井さんがビックリして言った
「本当だ~知らない人ばかりだね、、
参加してない人もいるから
そんな人を合わせたらもっとだもんね」
そんな事を話しながら私は宮部さんを
探していた
沢山人がいるのに何故かすぐに
宮部さんは見つかり
そっと見つめていると
視線に気がついたのか
目が合ったので私は思わず微笑んだ
宮部さんもニコッと微笑んでいた
宴会はまずは副社長の話から始まり
まるで入社式のように
お固い話しが続き
ようやく料理を食べる事が出来た
気が利く人はビール瓶を持って
色々な人にお酒を勧めながら
話しをして回っていたけれど
私達はほとんど同じ部署の人と話していた
時々宮部さんの方を見たら
爽やかな笑顔で楽しそうに話しをしていて
そして何度も目があった
そして宴会が終わると
同期だけで集まる事になり
ひとけのないロビーに行き
ソファーに座ってたり、カーペットに座って
話したり各々が色々な話しで盛り上がっていた
私も4、5人で話しながらも
視線は宮部さんの方に向かっていた
そして突然、、
「こんばんわ!!!」
旅館の入り口から大きな声が響いた
姿が見えなくてもみんな柳井さんが
来た事は分かった
「柳井待ってたぞ!」
誰かが言うとみんなザワザワし始めて
さすが、とか本当に来たんだ~とか
爆笑している人もいた
「さすが柳井君!
来るかな~とか思ってたけど
まさか来ないだろう
と思ってた、、」
平井さんがそう言うと
「柳井君新幹線で来たのかな?!
それともバスを乗り継いで来たのかな?
本当に来るなんてビックリだね!」
私達は顔を見合わせて笑った
柳井さんは仕事が終わって
すぐに新幹線に乗り
バスとタクシーを乗り継いで
この旅館に来たらしい
今日はバレないように同期の部屋に
泊まり朝早く帰ると話していた
柳井さんはまんべんなく
色々な人に話しかけて楽しそうにしていた
そして私の近くにもやって来た
「白石!久しぶり!」
「柳井君話していた通りちゃんと
来たね!長旅で疲れたんじゃない?」
「大丈夫!みんなに会いたかったし
楽しみだったから、、
また電話するし遊びに行こうな!」
「ありがとう!楽しみにしてるね」
私がそう言うと柳井さんは
他の人の所に行った
そしてそろそろ部屋に戻ろうか?
とみんなで話していると
東京本社の中井さんが私の側にやって来た
「こんばんわ!お久しぶりです!
宮部が白石さんと話したいけど
恥ずかしくて話せないらしくて、、
こっちに来てもらえますか?」
「あっ!いいですよ」
私は立ち上がると宮部さんがいる方に
向かった
「じゃあ、、宮部頑張れよ!」
中井さんはそう言うと私達を残して
他の場所に移動した
みんながいるロビーからは
少し離れた場所で二人きりになり
私はドキドキした
「こんばんわ!話したかったんだけど
みんながいるからなかなか話しかけにくくて、、
久しぶりに会えて嬉しいよ」
宮部さんは優しい笑顔でそう言った
「私も話しに行く勇気でなくて、、
いつも電話だから顔見て話すの照れるね
今度大阪にはいつ帰って来るの?」
「年末からお正月にかけてかな、、
また詳しく決まったら連絡するね」
私達は会って話すのは二回目なので
お互いに緊張してあまり話せなかった
でも会えて本当に嬉しかった
その後世間話をして
お互いの部屋に戻った
みんなはもう部屋に戻ったみたいで
ロビーは静まり返っていた
部屋に戻ると平井さんが
宮部さんの事を色々聞いて来た
私は適当に話すと布団に潜り込んだ
今日は慌ただしい一日だった
そしてとてもドキドキした夜だった
とても疲れていたけれど
眠れそうになかった
同じ旅館に宮部さんがいる
それだけで私はとても幸せだった
宮部さんばかり見ていた私は
全く気がつかなかったけれど
宮部さんと二人で話している時
柳井さんがずっと私達を見ていた事
そして寂しそうにしていた事
浮かれていた私は全然気がつかなかった
そう、、私の頭の中は
宮部さんの事でいっぱいだったから、、
行く事になった
本社、支店の全ての人が集まる
年一回の旅行
今回は名古屋に行くらしい
私は初めての社員旅行と言う事もあり
とても楽しみにしていた
当日貸し切りバスで名古屋まで行った
バスの隣には平井さんが座り
ジュースを飲んだりお菓子を食べたり
しながら色々な話しをした
「柳井君こっそり旅行に来るらしいね」
平井さんはジュースを飲みながら言った
「うん!この前電話がかかって来て
夜こっそり行くからって言ってたよ~」
私がそう言うと
「柳井君からよく電話かかって来るの?」
「うん、、たまにかかって来るよ、、」
「もしかしてめぐみちゃんの事
好きなんじゃない?
この前映画村行った時も
ずっとめぐみちゃんの近くにいたし
私達はオマケみたいな感じがしたよ、、」
平井さんは探るようにそう言った
「あり得ないよ、、
柳井君はフレンドリーだから
きっと色々な人に連絡してると思うよ、、
それに私は宮部さんが気に入ってるから
柳井君の事は尊敬する友達としか
思えないよ、、」
「そうなんだ、、
宮部さんともしかして付き合ってるの?」
「分からない、、
電話はよくかかって来るし
好意は感じるけど、東京だから会えないし、、
気持ち聞くのもね、、」
「でも同期の間ではめぐみちゃんと
宮部さん付き合っているみたい
って噂流れてるよ、、」
「え~そうなの?!
中井さんがみんなに言ってるのかな~?!
中井さんと宮部さん東京本社で仲がいいから
色々知ってるから、、」
「そうかもしれないね、、
今日の社内旅行で会えるし良かったね!
私邪魔しないようにするし
応援するからね!」
「ありがとう!でもお互い恥ずかしがり屋
だから何も話せないかもしれない、、」
「大丈夫、大丈夫、私が二人で会えるように
協力してあげるから、、」
「ありがとう、、」
私は宮部さんに会えるのは
心待ちにしていたから
今日はとても楽しみだったけれど
いつもは電話だからドキドキしながらも
話せるけど、顔を見たら何も話せない気がした
宮部さんもそんなに積極的じゃないし
でも会えるからそれだけで嬉しかった
バスは何度か観光地を巡り
今日宿泊する旅館に到着した
夜の宴会まで自由行動と言う事で
私達は先にお風呂に入る事にした
あっと言う間に時間が経ち
宴会が開かれる大広間に行くと
100人程の人がそれぞれの支店に分かれて
座っていた
「こんなに沢山社員がいるんだね~」
平井さんがビックリして言った
「本当だ~知らない人ばかりだね、、
参加してない人もいるから
そんな人を合わせたらもっとだもんね」
そんな事を話しながら私は宮部さんを
探していた
沢山人がいるのに何故かすぐに
宮部さんは見つかり
そっと見つめていると
視線に気がついたのか
目が合ったので私は思わず微笑んだ
宮部さんもニコッと微笑んでいた
宴会はまずは副社長の話から始まり
まるで入社式のように
お固い話しが続き
ようやく料理を食べる事が出来た
気が利く人はビール瓶を持って
色々な人にお酒を勧めながら
話しをして回っていたけれど
私達はほとんど同じ部署の人と話していた
時々宮部さんの方を見たら
爽やかな笑顔で楽しそうに話しをしていて
そして何度も目があった
そして宴会が終わると
同期だけで集まる事になり
ひとけのないロビーに行き
ソファーに座ってたり、カーペットに座って
話したり各々が色々な話しで盛り上がっていた
私も4、5人で話しながらも
視線は宮部さんの方に向かっていた
そして突然、、
「こんばんわ!!!」
旅館の入り口から大きな声が響いた
姿が見えなくてもみんな柳井さんが
来た事は分かった
「柳井待ってたぞ!」
誰かが言うとみんなザワザワし始めて
さすが、とか本当に来たんだ~とか
爆笑している人もいた
「さすが柳井君!
来るかな~とか思ってたけど
まさか来ないだろう
と思ってた、、」
平井さんがそう言うと
「柳井君新幹線で来たのかな?!
それともバスを乗り継いで来たのかな?
本当に来るなんてビックリだね!」
私達は顔を見合わせて笑った
柳井さんは仕事が終わって
すぐに新幹線に乗り
バスとタクシーを乗り継いで
この旅館に来たらしい
今日はバレないように同期の部屋に
泊まり朝早く帰ると話していた
柳井さんはまんべんなく
色々な人に話しかけて楽しそうにしていた
そして私の近くにもやって来た
「白石!久しぶり!」
「柳井君話していた通りちゃんと
来たね!長旅で疲れたんじゃない?」
「大丈夫!みんなに会いたかったし
楽しみだったから、、
また電話するし遊びに行こうな!」
「ありがとう!楽しみにしてるね」
私がそう言うと柳井さんは
他の人の所に行った
そしてそろそろ部屋に戻ろうか?
とみんなで話していると
東京本社の中井さんが私の側にやって来た
「こんばんわ!お久しぶりです!
宮部が白石さんと話したいけど
恥ずかしくて話せないらしくて、、
こっちに来てもらえますか?」
「あっ!いいですよ」
私は立ち上がると宮部さんがいる方に
向かった
「じゃあ、、宮部頑張れよ!」
中井さんはそう言うと私達を残して
他の場所に移動した
みんながいるロビーからは
少し離れた場所で二人きりになり
私はドキドキした
「こんばんわ!話したかったんだけど
みんながいるからなかなか話しかけにくくて、、
久しぶりに会えて嬉しいよ」
宮部さんは優しい笑顔でそう言った
「私も話しに行く勇気でなくて、、
いつも電話だから顔見て話すの照れるね
今度大阪にはいつ帰って来るの?」
「年末からお正月にかけてかな、、
また詳しく決まったら連絡するね」
私達は会って話すのは二回目なので
お互いに緊張してあまり話せなかった
でも会えて本当に嬉しかった
その後世間話をして
お互いの部屋に戻った
みんなはもう部屋に戻ったみたいで
ロビーは静まり返っていた
部屋に戻ると平井さんが
宮部さんの事を色々聞いて来た
私は適当に話すと布団に潜り込んだ
今日は慌ただしい一日だった
そしてとてもドキドキした夜だった
とても疲れていたけれど
眠れそうになかった
同じ旅館に宮部さんがいる
それだけで私はとても幸せだった
宮部さんばかり見ていた私は
全く気がつかなかったけれど
宮部さんと二人で話している時
柳井さんがずっと私達を見ていた事
そして寂しそうにしていた事
浮かれていた私は全然気がつかなかった
そう、、私の頭の中は
宮部さんの事でいっぱいだったから、、
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