コイシイヒト

山本未来

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グレープデート

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柳井さんからはあの突然の電話の後


すぐに連絡があった



柳井さんと一番仲がいい同期の柴野さん


そして私と仲がいい平井さん


二人を誘ったらOKの返事をもらえたらしくて


次の日曜日4人で遊びに行く事になった



待ち合わ場所は京都の百貨店の入り口



京都に詳しくない私に柳井さんは


詳しく出口の番号や道筋を教えてくれた



遊びに行く場所は当日のお楽しみと言う事で


私は楽しみな予定が入って嬉しかった



柴野さんとは同期会で少し話したけれど


優しくて穏やかな人だったし


平井さんは男女問わず誰とでも


仲良くなる人だから安心だった





そして日曜日になった


待ち合わ時間はお昼の12時


私は教えてもらった通りの番号の


出口を出て無事に待ち合わせ場所に着いた



迷ったら困るから早めに家を出たので


一番だった



沢山の人が待ち合わせているのか


入り口付近は誰かを待っている雰囲気の


人達で溢れていた



私はキョロキョロしながら


みんなを探した




しばらくすると遠くの方から



「白石~!!」



っと言う大きな声が聞こえたので



声がする方を見ると




柳井さんが手を振りながらこちらに



走りながら向かって来た



周りの人が大きな声に反応して



柳井さんの方を見つめている



私は恥ずかしいのと少し嬉しい気持ちで


柳井さんに小さく手を振った



柳井さんが私の横に来ると


周りの人は私達をじっと見つめた



柳井さんの声はそれ位大きいのだ、、



でも少し注目されて嬉しい気もした



「俺、早めに来たから一番と思ってたけど

白石が一番だったな~


待ち合わ場所分かるか心配してた、、


今日、白石と遊びに行けるの楽しみで

昨日寝れなかった、、」



柳井さんはめちゃくちゃ嬉しいそうな


笑顔で私をじっと見つめた



「ちゃんと待ち合わ場所に着いて

良かったわ~

私も楽しみでドキドキしながら

来ました~

今日は天気もいいし

良かったですね!

所で、、どこに行くんですか?」


私がそう言うと



「映画村に行くつもり!

その前に昼ご飯食べようかと思ってる」



「映画村、、行った事ないから楽しみ!

何回か行った事あるの?」



「今日で二回目、大学の時一回行ったけど

割と楽しかったから行きたいな~

って思って、、」



そんな話しをしている間に

柴野さんと平井さんがやって来た




駅から少し離れた所にある柳井さんが


大学の時からよく通っていたと言う


レストランに入りそれぞれ好きな


メニューを選んだ



「すいません~!!!」




柳井さんは大声で店員を呼ぶと


また周りの人は私達の方を振り返えった


私は可笑しくなってクスクス笑っていると



「白石、、何が可笑しいの?!

俺何か変な事した?!」



柳井さんは不思議そうな顔をしながら

私を見つめた



「ごめんなさい、、

柳井さんの声があまりに大きくて

みんなが見てたから、、」



私が笑いを堪えながら言うと



「子供の時から親に話す時は

大きな声で話しなさい!って

言われてきたから、、」



「そうなんだ~、、

そうですね!ハキハキしていてとても

良いと思います!」



私がそう言うとみんな爆笑した




料理が運ばれ柳井さんと柴野さんは


仕事の話しとかをしていたので


私達はその話しを聞いていた



そして食べ終わると電車に乗り



路線電車に乗り換え映画村に到着した



私は路線電車に乗ったのは初めてで


とてもわくわくした



映画村に入ると撮影現場を


見学出来る場所に案内され


中に入るとちょうどテレビの時代劇の


撮影が始まっていて



後ろの方で見ていたけれど



私はもっと近くで見て見たかったので


前の方に行くと



柳井さんはすぐに私の隣にやって来た



「前来た時は撮影やってなかったから

今日はラッキーだな~

時代劇ってこんな風に撮影するんだね」



「本当にラッキー、、こう言うの

なかなか見れないよね~

有名な俳優だったらもっとラッキー

だったね、、

見たことない俳優さんだもんね、、」



私が言うと



柳井さんは笑って言った



「確かに、、見たことない俳優だな、、」



柳井さんは撮影を見たり


私をチラチラ見たりしていた


私は柳井さんが自分を見つめている


気がしたけれど気づかない振りをしていた




柳井さんが私を見つめる眼差しは


何故だかとても優しくて


優しい目でじっと見つめて来るので


少しドキっとした



そして私が行く所行く所にすぐやって来ては


くっついて来る



鈍感な私は彼の行動の意味が


全く分からなかった



その後有名タレントの握手会で並んで


握手してもらったりした



お土産屋さんに行って時代劇に使う


被り物を見つけると柳井さんは


真っ先にちょんまげや女性のかつらを


かぶって私達を笑わせてくれた



『柳井さんって明るいしめちゃくちゃ

面白いし話しやすいな~』



私は柳井さんの色々な姿を見る度に


何回も爆笑していた


そして一通り見学して映画村を出て


電車に乗りファミレスで夜ご飯をたべた




明日は仕事なので8時は頃解散する事にした



「今日は楽しいかったな~

また行こうな!!」


柳井さんが言うと



「楽しかった~また行こうね!」


平井さんがそう言った



「柳井さん今日はありがとう!

凄く楽しかったし柳井さん面白いから

いっぱい笑った!

寮までの道のり長いけど気をつけて

帰ってね!」


私がそう言うと


「明日からまた一週間仕事だな~

嫌だな~、、

でもまた次回遊びに行く企画するし

また来いよ!

また連絡するからな!」



柳井さんはそう言うと元気に手を振り


帰って行った




私達は違う方面のホームに行くと



向こうのホームから声が聞こえた



「またな~!!気をつけて帰れよ~!!」



柳井さんはまたとても大きな声で叫んでいた



私達は手を振り返すと


柳井さんは全身で大きく手を振った



もちろん周りの人は不思議そうな


顔をして柳井さんを見ていた




帰りの電車で私は思い出し笑いを



何回かした



柳井さんの人目を気にしない姿や


面白い話しや面白い行動



年上だけど柳井さんって

少年みたいな気がした



心が綺麗だな~


そして本当に面白い人だ、、




柳井さんには恋愛感情はないけれど



柳井さんの私を見つめる優しい眼差しは


何故だかとても心と頭に焼きついた、、



もうすぐ秋が訪れる


少しだけまだ暑いそんな日曜日の


出来事だった、、




そして柳井さんの色々な計画は



これからもまだまだ続くのだった、、
















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