25 / 27
困難の後の幸せ
しおりを挟む
必死に叫ぶトクさんの声を
聞きながら私は死んでしまって
天国にいるのか
夢を見ているのか
それとも未来の世界に
戻れたのか分からないでいた
どれ位その場所にいたのだろう
私は目が覚めると
心配そうに見つめるトクさんと
目が合った
トクさんは涙を流しながら
私の手を握りしめた
「美紀!
やっと目が覚めたか!
心配したぞ、、」
トクさんは安心したように
そう言った
「トクさん、、
ここはどこ?
私達助かったの?」
私は声にならない声でそう言った
「美紀が倒れて困り果てていたら
開拓団の男の人が美紀をおぶって
船まで連れて行ってくれたんだ、、
でも美紀はずっと目が覚めないから
ずっと叫んでいたんだぞ、、
もう助からないのかと思って
心配したんだからな、、」
「そうだったの、、
ちゃんと船に乗れたんだね、、
良かった、、
安心した、、
あの時はもう死ぬのかなって
思ったよ、、」
私は安心してその後また
眠ってしまった
トクさんはあの時高熱があり
必死で船に辿り着き
その後、倒れて熱に
うなされていたそうだ
次子もずっとうなだれていたけれど
少しずつ熱が下がってきて
元気を取り戻しつつあった
富子も長女も長男も元気とは
言えないけれど
疲れてはいるものの熱はなかった
私は2日位目が覚めなかったそうで
みんなとても心配したそうだ
命がけの帰還もなんとか無事に
終わりそうで
船は日本に向けてゆっくりと
進んでいた
私達は収容所にいた時
どん底の日々から開放される日を
ずっと願っていたけれど
まさか日本に戻れるとは
思わなかったし諦めもあったから
こうして日本に帰還する船に
乗れた事が奇跡に感じた
私は頑張って生きてきて
良かったと思った
心からそう思ったし
頑張ってこれた事を
誇りに感じる位
達成感と言うか
物凄い感動と言うか
言葉では表わせない位の
幸せ感と言うか希望が湧いて来ていた
『こんな私でも悲惨な困難に
負けないで乗り越える力があったんだ、、
未来の世界の弱かった私は
何処かに行ってしまったみたいだな、、』
私達は疲労は残っていたものの
希望で溢れていた
戦争も負けてしまったけれど
終わった、、
もう爆弾が落ちて来る事もないんだ、、
私達はこんな悲惨な
状態はないだろうと言う
経験をしたから
日本に帰って一から
生活を始めないと
いけないけれど
なんとかなるだろうと言う
そんな思いだった
困難は人を強くする事を知った
そして日本に近づくにつれ
船に乗り込んだ人達は
少しづつ元気になってきていた
聞きながら私は死んでしまって
天国にいるのか
夢を見ているのか
それとも未来の世界に
戻れたのか分からないでいた
どれ位その場所にいたのだろう
私は目が覚めると
心配そうに見つめるトクさんと
目が合った
トクさんは涙を流しながら
私の手を握りしめた
「美紀!
やっと目が覚めたか!
心配したぞ、、」
トクさんは安心したように
そう言った
「トクさん、、
ここはどこ?
私達助かったの?」
私は声にならない声でそう言った
「美紀が倒れて困り果てていたら
開拓団の男の人が美紀をおぶって
船まで連れて行ってくれたんだ、、
でも美紀はずっと目が覚めないから
ずっと叫んでいたんだぞ、、
もう助からないのかと思って
心配したんだからな、、」
「そうだったの、、
ちゃんと船に乗れたんだね、、
良かった、、
安心した、、
あの時はもう死ぬのかなって
思ったよ、、」
私は安心してその後また
眠ってしまった
トクさんはあの時高熱があり
必死で船に辿り着き
その後、倒れて熱に
うなされていたそうだ
次子もずっとうなだれていたけれど
少しずつ熱が下がってきて
元気を取り戻しつつあった
富子も長女も長男も元気とは
言えないけれど
疲れてはいるものの熱はなかった
私は2日位目が覚めなかったそうで
みんなとても心配したそうだ
命がけの帰還もなんとか無事に
終わりそうで
船は日本に向けてゆっくりと
進んでいた
私達は収容所にいた時
どん底の日々から開放される日を
ずっと願っていたけれど
まさか日本に戻れるとは
思わなかったし諦めもあったから
こうして日本に帰還する船に
乗れた事が奇跡に感じた
私は頑張って生きてきて
良かったと思った
心からそう思ったし
頑張ってこれた事を
誇りに感じる位
達成感と言うか
物凄い感動と言うか
言葉では表わせない位の
幸せ感と言うか希望が湧いて来ていた
『こんな私でも悲惨な困難に
負けないで乗り越える力があったんだ、、
未来の世界の弱かった私は
何処かに行ってしまったみたいだな、、』
私達は疲労は残っていたものの
希望で溢れていた
戦争も負けてしまったけれど
終わった、、
もう爆弾が落ちて来る事もないんだ、、
私達はこんな悲惨な
状態はないだろうと言う
経験をしたから
日本に帰って一から
生活を始めないと
いけないけれど
なんとかなるだろうと言う
そんな思いだった
困難は人を強くする事を知った
そして日本に近づくにつれ
船に乗り込んだ人達は
少しづつ元気になってきていた
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
蛍地獄奇譚
玉楼二千佳
ライト文芸
地獄の門番が何者かに襲われ、妖怪達が人間界に解き放たれた。閻魔大王は、我が次男蛍を人間界に下界させ、蛍は三吉をお供に調査を開始する。蛍は絢詩野学園の生徒として、潜伏する。そこで、人間の少女なずなと出逢う。
蛍となずな。決して出逢うことのなかった二人が出逢った時、運命の歯車は動き始める…。
*表紙のイラストは鯛飯好様から頂きました。
著作権は鯛飯好様にあります。無断転載厳禁
古屋さんバイト辞めるって
四宮 あか
ライト文芸
ライト文芸大賞で奨励賞いただきました~。
読んでくださりありがとうございました。
「古屋さんバイト辞めるって」
おしゃれで、明るくて、話しも面白くて、仕事もすぐに覚えた。これからバイトの中心人物にだんだんなっていくのかな? と思った古屋さんはバイトをやめるらしい。
学部は違うけれど同じ大学に通っているからって理由で、石井ミクは古屋さんにバイトを辞めないように説得してと店長に頼まれてしまった。
バイト先でちょろっとしか話したことがないのに、辞めないように説得を頼まれたことで困ってしまった私は……
こういう嫌なタイプが貴方の職場にもいることがあるのではないでしょうか?
表紙の画像はフリー素材サイトの
https://activephotostyle.biz/さまからお借りしました。
暴走族のお姫様、総長のお兄ちゃんに溺愛されてます♡
五菜みやみ
ライト文芸
〈あらすじ〉
ワケあり家族の日常譚……!
これは暴走族「天翔」の総長を務める嶺川家の長男(17歳)と
妹の長女(4歳)が、仲間たちと過ごす日常を描いた物語──。
不良少年のお兄ちゃんが、浸すら幼女に振り回されながら、癒やし癒やされ、兄妹愛を育む日常系ストーリー。
※他サイトでも投稿しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
日給二万円の週末魔法少女 ~夏木聖那と三人の少女~
海獺屋ぼの
ライト文芸
ある日、女子校に通う夏木聖那は『魔法少女募集』という奇妙な求人広告を見つけた。
そして彼女はその求人の日当二万円という金額に目がくらんで週末限定の『魔法少女』をすることを決意する。
そんな普通の女子高生が魔法少女のアルバイトを通して大人へと成長していく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる