愛が憎しみに変わる時

山本未来

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社員旅行

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2年に一回行われる社員旅行


今回の社員旅行は私にとって

初めてになるので

とても楽しみにしていた


行き先は小豆島で帰りに岡山県に

行くツアー


小豆島に行くのは初めてなので

わくわくしていた


当日、朝早くから貸し切りバスに

乗り込み出発


全員で約40人程のメンバーだった


私は一番仲良くしている小山真希と

隣同士で座った


その横のシートには

高田純也と彼と仲が良い

戸倉浩司が座った


私と高田君が仲良くなったのを

きっかけに戸倉君とも話すようになり


戸倉君と仲が良かった小山さん

とも話しているうちに

とても気が合い友達になった


みんな年齢はバラバラで

戸倉さんが一番年上だ


これは4人だけの秘密だけれど


実は戸倉さんと小山さんは

不倫している


この事を知ったのはつい最近の事で

付き合ってもうすぐ半年になるらしい


戸倉さんは結婚して2年位らしく

小山さんは結婚していない


だけど3年付き合っている彼氏がいる


だけどお互いに惹かれ合い

不倫状態になったようだ


この話しを小山さんから聞いた時


なんとなくそんな気がしていた私は

そんなに驚かなかった


小山さんは社内でも有名な美人だし

彼氏がいても男性陣は放って

置かないだろうと思えたし


私がもし男だったら絶対好きに

なってしまう程の美貌を

備えていたから


でも社内の人は2人の関係を知らない

でも敏感な人なら

もしかして気がついているかもしれない


だけど私は誰にも話していなかった



「真希ちゃんは小豆島行った事ある?」

私はペットボトルのジュースを

飲みながら言った


「行った事ないな~

フェリーに乗って行くのが

面倒だし、彼氏は旅行とか

ほとんど連れて行ってくれないから、、

紗季ちゃんは行った事ある?」


真希ちゃんは聞いてきた


「私もないから今日楽しみに

してる!

オリーブオイルが有名だよね~」


私がそう言うと

隣のシートに座ってる

高田さんが私の肩を突いた


「あのさ~

席替えしない?

小山さんが俺の席に来て

俺が稲葉ちゃんの隣に行く

って感じに?」


「あ~

別にいいけど、、」


私がそう言うと


小山さんと高田さんは入れ替わり


私の横に高田さんがやって来た


「戸倉が小山さんと

話したそうだったから、、」


と高田さんはそう言うと

背もたれにもたれて

足を広げリラックスして座った


「稲葉ちゃんも俺が隣の方が

嬉しいだろう?」


高田さんはニヤッと笑うと

私をじっと見た


「別に嬉しくないよ~

せっかく真希ちゃんと仲良く

話していたのに大迷惑!」


私はそう言いながら軽く

彼の腕を肘で突いた


「本当に稲葉ちゃんは

素直じゃないな~

嬉しいって顔に書いてあるぞ!」


私は彼を見てあっかんべーをした


「稲葉ちゃんは小山さんと

同じ部屋だったよな?

夜、戸倉と遊びに行くわ~」


「え~

高田さんが来たらうるさいから

来なくていいよ~

疲れてきっと早く寝るから~」


「いいじゃんか~

明日のバスの中で寝たらいいんだし

せっかくだから遊ぼう!」


「うん、、

でも真希ちゃんが何て言うかな?

もしかしたら戸倉さんと

2人で散歩とかに行くかもよ~」


「じゃあその時は

俺と2人で散歩しにいこうか?」


「絶対無理、、

私軽い男と結婚している人には

全く興味ないから!」


「稲葉ちゃん、俺の事

軽い男っていつも言うけど

俺軽くないから!」


「嘘ばっかり、、

騙されないからね!」


私達はいつものように冗談まじりの

会話をしながら楽しんだ


横のシートを見ると

真希ちゃんと戸倉さんは

落ちついた雰囲気で話していて

独特の雰囲気を出していた


『あの2人凄く似合ってるな~

戸倉さん離婚して真希ちゃんと

結婚したりして、、

でも真希ちゃんには彼氏がいるしな~

これからあの2人はどうなるんだろ?!』


私は親密な2人をじっと見つめた


バスは高速道路をスムーズに

進んで目的地に進んでいた
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