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第三章 魔王の体捜索編

27話 大森林

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 旅の再開まで3日の猶予ができた、俺はそれを利用し旅の準備を進める、旅にはフィーナも同行することがきまった半ば強引にだがフィーナがバルを説き伏せ付いてくることに、フィーナが同行することによって護衛には必然的にナージャが付いてくれることとなったそれとあと数人腕の立つエルフが一緒に来てくれるらしい、これなら楽に大森林を抜けられそうだ。

 そして3日後出発の時が来た俺はバルに礼をいいルシウス、アリエス、フィーナ、ナージャその他数名のエルフと共に旅立った大森林は思ったより木々が入り組んでおり、また視界が悪くなかなか進めない。

 しかもそのせいで余計な体力を奪われる、魔物もかなり強い奴が多い、アナコンダのような巨大なヘビに、芋虫みたいなやつら、それに蜘蛛、どれも気持ち悪いヤツらばかりだ。

 だがエルフ達のお陰でそれほど苦戦することもなく倒せている、本当に護衛を引き受けてくれてよかったあのまま行けば確実に道に迷い魔物にやられていただろう、なんて心強いことなんだ。

 そして今のところかなり順調に進めている、このまま何事もなく森を抜けられればいいのだが、そして夜になり野営をする、今回の見張りは俺とフィーナそれにナージャだ。

 いつもならアリエスも見張りにつくはずなのだが、大森林は女王陛下には相当キツイらしく、疲れきっていたので見張りは休ませている、フィーナは相変わらず俺の傍にいる、少し近いような気がするがいつもの事なので慣れたそしてフィーナはいつも俺に質問をぶつけてくる。

「ルークさん学園とはどんなところですか?」

 フィーナは俺がいた学園がとても気になるようでしきりに学園のことを聞いてくる。

「そうですね~様々な種族の人がいて年齢も様々で色々な知識が勉強できますよ! とても良いところです」
「そうなんですか! 私も通ってみたいな~」

 フィーナは学園に通ってみたいと、俺はいいと思う学園は色々な事を学べるし楽しかった。

「ならバルさんに相談しないと行けませんね」

 俺がそう言うとナージャが口を挟んできた。

「その件私が話そう! フィーナは外の世界を見るべきだ」
「お姉様がはなしてくれるんですか!」
「ああ! 私もフィーナくらいの歳には旅をして世界を見て回ったからな」

 意外だなナージャは、てっきり反対するかと思っていたのに意外と乗る気だしかしフィーナの制服姿か、案外似合いそうだ。

いかんなこんなことを考えては、俺にはアリエスという天使がいるのに、他の女の子のことを考えるなんて、節操がないぞルークよ、あわよくばハーレムなど邪道だ静まれ俺の煩悩、そして俺が煩悩と戦っていると魔王ジルが。

(いいじゃねーか! 女の1人や2人囲っても)
(良くありませんよ! 師匠そんな邪な考えで囁かないでください)
(たく、お前は甲斐性がねーんだから)
(なくけて結構! 俺はアリエスだけと心に決めてますからね)

 なんてことを囁くんだこの魔王は、さながら悪魔の囁きだなこんなことに耳を貸してはダメだぞルークよ、そう思い俺はアリエスだけと心に誓った。

 ーーフィーナsideーー

 私は今日もルークさんに色々な話を聞いている、ルークさんは様々なことを私に教えてくれた私とそんなに年齢も変わらないのに本当に色々な事を知っている、ルークさんはすごい、私を助けてくれた時もそうだ。

 あの時私はもうダメだと諦めかけていた人攫いから辛うじて逃げ出したももの追いつかれ絶望に浸っていた。

    その時颯爽とルークさんが現れ、私のことを救ってくれた私はあの時のことを一生忘れないだろう、そして私の前に現れたルークさんは物凄くカッコよかった。

 ルークさんは私を襲っていた奴らを瞬く間に倒し、泣いている私をおんぶしてルークさんの仲間の元へと連れていってくれたこの時私はこの人が運命の人だと。

 そう思いなるべくルークさんの傍にいるようにした私は今まで恋愛経験がない、だから私なりの精一杯のアピールだしかしルークさんはとても鈍くなかなか気づいてくれない。

 それどころか一緒にいたアリエスという女の子の方と仲がいい、正直な話アリエスが羨ましい、そりゃ私より先にルークさんと出会っているので仕方ないけど、そう思いながら私はルークさん達と旅を続けた。
 その途中また人攫いの一団が襲ってきた私とアリエスを逃がしルークさんとルシウスさんがこれを迎え撃った。

     私は心配だっただって相手は大勢いたのだから、でもそんな心配は無用だった二人はあっという間にその一団を壊滅させたルークさんも強いがルシウスさんもかなりのものだった。

    しかし安心していたのも束の間、ルークさんがなんと敵の毒にやられていて大変なことになった私は必死に看病したそしてなんとかルークさんも持ちこたえ、私の故郷にたどり着くことが出来一命を取り留めた私はその後アリエスと共にルークさんの世話を焼いたそしてルークさんが完治した頃、里で宴が開かれた。

 その時お酒も少し飲んだルークさんが美味しそうに飲んでいたので私も飲んだけど苦くて美味しくなかった私にはまだはやいと思った、そして酔っ払ってしまいその場で寝たルークさんを、アリエスと担ぎ部屋まで運び一緒に寝た。
 アリエスは少し不機嫌な顔をしていたけど何も言ってこなかったルークさんと一緒の布団で寝るなんてドキドキする。

 私はなかなか寝付けないまま過ごしていた。
 するとルークさんが寝返りを打ち、こちらを向いて顔が近づく、本当に整っていてカッコイイ顔立ちだ。

 私はアリエスが寝ていることを確認し、そっとその顔に近づき唇にキスをした我ながらなんて大胆なことをしたんだろう。

 でもこれで少し近づけた気がする、私はそれに満足し気持ちよく寝ることができた。
 翌日ルークさん達が旅立つ事を聞かされたそして護衛が数人この村から着くと。

 私はその役に自ら立候補しというか無理やり入っただってルークさんと少しでも長くいたかったから、そしてルークさんとの旅が続いた。

 ーールークsideーー

 大森林に入ってから数ヶ月が立っだろうか、森の中にいると日付の感覚が無くなる、しかし大分この環境にも慣れてきた、今では1人でも魔物を退治できる。

 アリエスも慣れたようで、最初の頃よりは見張りなどもできるようになったしかし後どれ位いけば街にたどり着くこが出来るのだろうか、道は本当にあっているのかそんな不安感に飲まれる。

 それから更に1週間ほど経過しただろうか森林を抜けると1本の道が出てきたエルフ達いわくこの道をいけば街にたどり着くらしい。

 そして護衛はここまででここから先は自分たちで進んでくれと言われた。

 正直最後まで付いてきて欲しかったが、ここまでお世話になっている無理は言えない、俺はエルフ達に礼をいいまたルシウスとアリエス3人で旅をすることになった。

 フィーナも付いてきたそうにしていたがナージャが迷惑になると言って無理やり連れ帰っていた。

 別に俺的には良かったのに、いや良くないかフィーナに引っ付かれてアリエスの機嫌が悪くなる、それは俺も困る、こうして俺達はエルフの護衛と別れ道を進んだ。

 魔物はそれほどです、難なく進むことができたそして森からの出口が見える、そうやっと大森林を抜けたのだ。

 ここまで来るのに非常に長かった、1年は経過したんじゃないだろうか、もう日付が分からない、そんなことを考え俺達は旅を続けた。

 そうしてやっと五大魔王ミリアが収める領土に到達することができた街は活気に溢れさながらグロリア領を思い出す懐かしい感じだ。

 そしてまずはここで行うのは情報収集だエルフの里でも魔王ジルの情報を聞いたが何も得られなかった。

 なので少しでも情報を集めるため俺は街の人に聞いて回ったルシウスにも頼み情報を集めて貰っている、アリエスは宿で休ませている。

 こうして俺達はエルフ達の力を借り大森林を抜け何とか街にたどり着くことができ情報収集を始めた。
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