自然と世界は廻る

已己已巳己

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第三十二話 太陽触合

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百鬼 塩焼きぃ…
みなもは部屋にロックをかけ、気ままに寝ていた。
相馬 時太あああ!!
百鬼 …ん、なんか聞こえた気がする…いや、気のせいかぁ。お休みぃ…

星月 この状況…追撃はなさそうですけど、どうしますか?
白上 すまん、こっちも香菜の手伝いで今はかなりしんどい…
小路 くっそ、ここにいる奴に、何とかなる奴かいないのかよ!
実久 ねえあなた…私もそろそろ限界かも…純があの領域の対処で使ってた循環効率が速すぎて、純についていけてない…
星月 私もしばらくは体すらも動きそうにないです…
??? 俺がやりましょうか…
白上 いや、それだと俺らも巻き添え食らうぞ!w
?? 最悪、私が体の面ならサポートできますよ。
小路 やるなら早めに、だ。
白上 香菜、行けるか?
星月 何とかします…
白上 …俺はいつでもいい。
実久 あなた守ってー!
小路 その辺は安心しろ。やれ。
??? 分かりました。
 その男は一歩前に出ると、大きく息を吸ってから能力を発動した。その瞬間、地面がとてつもなく揺らぎ始めた。
葉月 なんだこれ…(空に逃げよう!)
岩田 地震か!?しかも強い!!
星月 (思ったより岩がもろい、すぐに隙間が空きそう。ひと呼吸おいて準備しないと…)!?
 逃げる準備よりも一足早く、上から岩が落ちてきた。
白上 香菜!!
 白上は音波おんぱを流して落ちてきた岩を破壊した。
星月 ごめん!でも、揺れが強まってきて動けなさそう…!
白上 俺も、今のでしばらくまともに動けそうにない…
?? ぎゃあああ!
??? ごめんなさい!!
星月 単語めぐみ愛実ちゃん!!大丈夫!?
松木 足をやられちゃった!でもすぐ回復するから大丈夫だよ!それより早く離れて!
星月 (音波おとはが岩を破壊してくれたおかげで、一応もう動ける!消費を抑えて、ここから抜け出す!)
 そう言うと星月は、全身を空気と一体化させる技を使用した。
白上 俺はしばらく安静か。耐えろよ純…
星月 (この状態は能力の消費量が多いから長持ちしないけど、物理攻撃の貫通ができる。とりあえず外へ…)
実久 いやあああ!
 実久は、あまりの揺れにおびえていた。                                                         
小路 落ち着けって大した揺れじゃない、と言いたいが…俺らもここにおいては無能力者同然か。ひとまずは待機だ。

増田 (空気の玉に炎を纏わせて疑似的な空気爆弾を生成した!)どうなるか…
 その瞬間、増田から大量の空気玉が高いスピード力をもって2人に襲い掛かった。
葉月 (なんか飛んできた!)水の壁を!!
 彩里の展開した水の壁に当たった空気玉は物凄い音を立てて破裂していった。
天宮 ナイス彩里!!俺が打つタイミングでちょうどよく解除して!
葉月 はいよ!
岩田 (くっそ、地盤を操るのがいるのか?どうにせよ、岩の強度が強化できてないこの状態じゃすぐに抜け出される。なら、出てきたやつの移動手段の足を封じに向かわないと…!)
天宮 神聖・触合しんせい・ふれあ!!
葉月 よいしょ!
 彩里が能力を解除したその瞬間、瞬く間に輝いた光線が、一直線に増田めがけて放たれた。
増田 …!?(チートが!なんだよそれ!!)
岩田 眩しっ!
 周辺は一瞬にして真っ白になり、それを直視していたものは全員、一時的に目が見えなくなっていた。
天宮 (さすがにいったろ…)
葉月 まだ油断はしないでよねー…
 彩里は、さきほど増田がやっていたように、水を体の周りに纏って警戒をしていた。
相馬 来たぞー!!
灰白 はえええ!!
 その直後、時太をおぶった瞬太が全速力で到着した。
葉月 周囲の状況を教えてー!!
 目の見えない一同は状況の整理をしようと必死だった。
相馬 なんでみんな目瞑ってんだ?
灰白 とりあえず今は全員止まってるけど、なんでー!?
葉月 相馬、あの戦ってた人どうなってるー!?
相馬 知らん!どっか行ったんじゃね!?
葉月 …は?
天宮 あの技、他で使たことあるけどそんな骨まで全部が無くなるほどの威力にしてない!
増田 (何とか茂みに隠れられた。ただ、実久の能力がもうなさそうだ。ここは一旦引くべきかな…)
小路 逃げたのか!?
白上 いや、純がどんだけ薄情でも戦力を全部なくすほど馬鹿なことするとは考えられない。おそらくどこかにはいるはずだ。(小声)
実久 といっても私、これ以上の能力継続は厳しいわ。(小声)
灰白 その親玉みたいなの、顔はわかるんでしょ?なら、ちょっとその辺探してきてれない?
相馬 オッケー!!
増田 (風使いか?空気の圧を感じる…まずいな。あらかじめ確認していた隠れ場所はここらにはあまりない。見つかるまでに目が治るかどうか…)
灰白 …で、君たちは何者?
 時太は固まっている白上達に問いかけた。
小路 俺たちは巻き込まれた一般人だ!
葉月 嘘だよ!あいつら戦ってたやつと一緒に動いてたやつだもん!
灰白 とりあえず、拘束させてもらうからね…!?
星月 それはやめてください。
時太は星月の腕を触ろうとした瞬間、手が貫通した。
灰白 なんだこいつ!?
 時太は慌てて後ろに下がる。
葉月 (でも、少しずつ視界がぼやけて見えてくるようになった。あいつを見つけることは難しいだろうけど…)
 彩里は、何とか周囲の状況を確認しようと再び水に乗り空へ舞った。
天宮 (彩里、動いたな。なら俺は…)神聖…
白上 なんか来るぞー!?
星月 (あの光線は物理攻撃じゃないから、もしそれが放たれたら私もまずい!!)
天宮 (うるせえな、こっちも視界塞がれてんだよ…攻撃なんかできるか!)神聖・天守しんせい・あまもり
 灯請は人1人分の結界を作り、外界からの攻撃に備えた。
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