自然と世界は廻る

已己已巳己

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第三十話 結界の破壊

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村の人 (アマテラスの使い、天宮灯請はこの村でかつて生まれた中でも段違いの能力を受け継ぎ方をした。)
天宮 そんな引っ張ることないでしょうよ!w痛いですって!w
村の人 (そんな中でも危惧していることは、彼の能力が覚醒したときに起こる何かだ。そのなにかは、現在の私たちが知る由はない。だが1つ言えることは、その能力は、このみにくき15年の大戦争を終わらせるカギになるといえるほど強大なものであるということだ。)
天宮 聞いてますー!?おーい!!w
村の人 (もしかすれば、かつて大騒ぎになった大事件達に匹敵するほどの…)
天宮 服破けるぅ!
村の人 んな簡単にちぎれませんよ…(聞いた話によれば、この人が興味を持っているあの旅人たちは、この戦争に通じた何かが目的であるかもしれないと。例えば、それこそこの戦争を終わらせるための何かを…)

??? あ、あれだわ。
?? 随分ずいぶんと遠回りしたんじゃない?
??? いやー、気のせいっしょ。
? 今回の標的は太陽神ですか。
??? それもそうだけど、大塚部隊の連絡があの村からない。
? それが太陽神と何か関係が?
??? いや、これは見つかるかもしれない。戦争を終わらせることもできた、最強の幼子おさなごを。
 その男は嬉しそうに笑う。
?? まさか、わざと遠回りしたのか?
??? さあね。
???? ここか、以前きたことあるわ。
?? マジ?
???? 昔、一度だけね。家族で旅行にここに。
 その女の顔は全くもって無表情だった。
?? え、場所変える?
 それに対して男は彼女を少し心配した。
??? いや、ごめんだけど譲れないかな。この村は可能性が大きすぎる。
???? 大丈夫だよ。ここにはあんたたちが生まれたより前に巷でうわさの有名な宿屋があるから、住居がない私達にはうってつけと思うわ。ただ、まだやってるかは知らないけどね。
 女は躊躇ちゅうちょなくそう答えた。
??? つぶれたとしても、解体業者が動くほど平和なのかね。
????? ほんとは俺と行きたかったんだろ?w
???? もうあなたはまたそうやってw
 さっきまでの会話とは打って変わって嬉しそうに話す。
?? (いーいーいらねーキモ過ぎ…)
? …ま、まあ、そう苦虫を噛んだような顔をしなくても…
??? まあなんにせよ、この村は久々の大収穫が見込めるぞー!みんな気合い入れてけー!

村の人 さて、とりあえず当日の予定を…
天宮 明日でいいんじゃないっすかー?wまだ2日もあるんすよー?w
村の人 あと2日しかないんじゃないですか!
 村の人は少しイラつき気味にそう言った。
天宮 いやでもさ…
 天宮は何か言いたげな様子から急に真剣な顔をして黙った。
村の人 ?
天宮 結界が解けた。
村の人 は!?
天宮 ごめん、市民への伝達は頼む。
村の人 あなたは…!
天宮 俺がこの村で1番強いんだよ!敵は感覚10数人、でも1人1人が実力を持ってる!今にも何かやらかしそうでならない!!すぐにでも行くしかねえんだよ!
村の人 …死なせませんからね。
天宮 どうだか!w
 灯請は部屋を飛び出し、そのまま窓から外に出た。

??? 速いねー。神の使いは物心ついてからは出会ってないから、実物とは初対面だね。
?? え、もう気づかれたの?
??? 気づかれただけなら、まだよかったかもね。
?? は?
天宮 お前らだな。結界を壊したやつは。
白上しらかみ は、どこ?
星月しらかみ ここで神の使いの存在を知っているのはせいぜい私とリーダーと小路しょうじさんだけですね。
小路しょうじ まあそうなるな。白上、上を見て見ろや。
白上 人が、浮いてる!?
実久みく あなたは以前に別の神の子の捕獲もしてるもんね~。
小路 ああ、お前がまだゴミを連れてた時のかwあれはお前がいたらまずかったかもなw
星月 …
実久 そんなこと言って、本当は来てほしかったくせに~w
小路 バレちったら仕方ねえなぁw
白上 うぇっ…
星月 まあ落ち着いて…
天宮 何が目的だ。結界を壊すほどだ。些細ささいなことではないだろ。
増田 何を、ひどいのはそっちでしょうよー!村に入ろうとしたら結界が張られていてどうのしようもないんですからー。
天宮 そうだな、結界はかれこれ数十年間張りっぱなしさ。でもそれは敵意のある四つを自動的にはじいてくれる複雑な結界だ。お前らに敵意がなければ壊すどころか、結界の存在にすら気づかないはずだ。どこから情報を知った。
増田 まあまあ、そんなに怒らなくても…w
天宮 2回聞かせるなよ、何が目的だ。
増田 そうだねー、簡単に言えば、村の子供とか、強い奴全員頂戴!あと、ここの宿屋を住居にしたいんだわ。あ、村の子供ってのは君も入るよ?というか、本命は君なんだー!どう?
天宮 なるほどな、宣戦布告と受け取ったぞ。もう少し外に出ろ。村に被害は起こさない。
増田 なるほどね、無理!w
 そう言った瞬間、増田は地面を突起させ、一瞬で灯請の間合いに入った。
天宮 (土属性か!!)
増田 残念でした!
 そう言うと、増田は手のうちからものすごい勢いで炎を出した。
増田 不正っ解ぃ!!
天宮 は!??
 灯請はそのまま地面に向かって吹っ飛ばされた。
白上 何回見ても、いくら何でもぶっ壊れだろ…
星月 なんだかんだ、毎回あの人1人で終わりますもんね。
小路 あいつ、試したなw…香菜、分かるだろ?
星月 ええ、勿論です。そしてじゅんもわかってると思います。
実久 2人だけずるい!私にも教えてよー!
小路 まあ見てれば分かるさ。
??? …
増田 お!こっちは正解かな?
天宮 ああ、どうやら全部お見通しと見ていいな。
増田 太陽神は炎を軽減する力がある。噂は案外当たってるもんだね。でもおかしいと思わない?太陽を原理としてるなら暑い以外何も変わらないのに、なんで耐性があるんだろうねー?
天宮 そう言うのは先祖に聞いてくれや。案内してやるからよ。
増田 んー、それいいね。でも半世紀は後になりそうかもw
 そう言うと増田は炎を機動力として使い、物凄いスピードで灯請へ仕掛けに行った。
天宮 (2能力持ちとか、そんなんありかよ…)まあそっちがその気なら覚悟決めてやるよ!神聖・尼ヶ実しんせい・あまがみ!!
増田 うっお!!?
天宮 (神聖・尼ヶ実は、一定の範囲を飲み込むかのようにして開かれる技。捕食者が被食者を食らうように、消化酵素が極限まで高められた空間が、対象者を数十秒で骨まで溶かす性質を持っている!!)
白上 範囲広っ!!巻き込まれる!!
星月 下がってて。
白上 おい小路のおっさん!
小路 これは俺には無理だぜ。
白上 いや根性で何とかしろよ!
実久 そうよ!私あなたのかっこいいところ見たいわ!
小路 そう言う話じゃねーんだよなぁ…
星月 最小限で行くよ。
 そういうと星月は広まる尼ヶ実の範囲に囲まれる前に、自身の周りにいた空気を操り、小さな安置を生んだ。
天宮 っはwマジでなんだお前w
増田 思っていたよりも、最強クラスだね。これはほしい!!
 増田は自身の体を水で完全に纏い、呼吸機器となる口と鼻に空気のマスクを生成していた。
天宮 もうちょい押し合ってみようか!!
 そういうと、灯請は範囲を縮めて、増田たち全員にのみに調節をしながら、徐々に濃度と範囲内の消化酵素のスピードを上げていった。
増田 (空気と水の同時発動…維持は実久がいるから大丈夫だけど、押し合いとなると破られる可能性はあるな…)
星月 まっって…きっついぃ…
 増田の視線の先にいた星月は、空気のスペースが徐々に押され、縮まっていた。
白上 手伝う!!耳ふさげ!!
実久 ひいー!
 そう言うと白上は、音圧をかけてスペース維持に加担した。
天宮 (あっちは動けないよな、さすがに能力の複数同時発動に加えてそれの維持に、情報はそれ以外何もない。逆にこっちは、音使い、空気使いは理解した。そして気になるのが、おそらく四元素を全て使用できるこいつだ。俺とは違った神の子なのか?マジで謎すぎるけど、いまは次の一手を考えないと…)
増田 さあ、どっちが耐えきるかな…!
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