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第十五話 強さを求める理由
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葉月 ここ、そういえば勇紀と相馬が最初にいたところの近くかな…
彩里は森の中を1人で進んでいた。その道中で昼間勇紀と瞬太がしていた、作りかけの何かが放置されたところについた。
葉月 そういえば、家を作るって言ってたっけ。この辺を探せばあるのかな、暗くてよく見えないけど。
しばらくあたりを散策すると、梯子のようなものが大きめの樹木に立てかけられていることに気が付いた。
葉月 発案者はきっと勇紀だろうな。心象が形になってる。
梯子を伝って上を見ると、木材が枝分かれしたところの間に敷かれていたのが分かった。
葉月 ちょっと覗いてみようかな…
好奇心に駆られて梯子を手に取ったとき、彩里はあることに気づく。
葉月 あれ、この梯子、足をかける木材の部品に勇紀の釘が使われてない?はめ込め式だ…
彩里は精密動作にもスピードにも優れている勇紀の能力を、なぜ使わないのか疑問に思った。
葉月 …よいしょ。
改めて梯子につかまり、推定10メートル以上はある分の長さを登りきると、そこには壮観な星空が広がっていた。
葉月 とても命の危機に瀕した日とは思えないほどの満足感だなぁ。みんなとは、ここよりももっといい景色をたくさん見に行くためにも、自分から積極的にいろんな技を編み出さないとな!水にできること、何があるかな。まずは…
彩里はその場で、技の開発に勤しみだした。
百鬼 彩里と初めて会うちょっと前に練習してたあの技、あの場でやってみるのもありかとは思ったけど、絶対できなかっただろうし、やらなくてよかったー…気を取り直して、今度は標的はなしで、空中で技を完結させる。技が必ずしも当たるわけじゃないからこそ、受け身も同時に考えながら動く感覚で…百鬼組流儀その3!三巻道連巳!…うわぁっ!?
そういい放ったみなもは、高く飛んで、遠心力で3回転をしようとした。だが、着地に失敗してしまい、盛大にこけてしまった。
百鬼 いってて…(今の私に足りないのは単純な力…三巻道連巳はその弱点を強制的に遠心力に依存させることで補える、今の私に絶対必要な技なのに…着地点がよくわからないし、そもそもカモフラージュ程度なかさましができるだけであって、連続して打つのがいいって技じゃない。先に私の三半規管がやられるってのはわかってるけど…それでもこの技は短期で戦闘をする可能性が高い現状では今日明日で習得しなきゃいけない!)ふう…よし!今度は着地する足の位置をよく見ながら!
みなもは能力が発現した当初よりも前から流儀の稽古をしていたので、やり方は理解できていたのだが、元々できたのは基礎の基礎である流儀の1、名切と流儀の2、獅子刀等のみであった。発現後は1年ほどで家を出て彩里達に合うまでの期間、能力について水と剣との分離の研究をしたことにより、現在の流儀の4二流硬水固と流儀の6脱水射速を習得した。だが、家系の通り、自由に強くなろうとしていたころとは違う、強くならないといけない理由がみなもにはあった。
百鬼 すぐに追い抜くからね、彩里…
灰白 能力解除!っと。動かなきゃ9秒ってところか。(やっぱり、さっき全力で走った時の5秒もったかいってないぐらいだった時より止めやすい。問題は、みなもがさっき言ってた通り、この止まってた時間で何をするか。俺は、何かしらの攻撃手段を持っていないといけないな。村の人に、使ってない包丁とかもらおうかな…)いや…
時太はその時、自分にはみなものように人を殺す覚悟があるのかと思った。その答えは案外すぐに分かった。なぜなら時太は、どんな場面でも自分が人を殺めることの想像ができなかったからだ。
灰白 そういえば、彩里…
ふと、彩里はどうやって人を殺していたかを思い出そうとした。
灰白 (遠かったとはいえ、彩里の行動は見えてた。彩里は…誰も殺してない…?)
今日の戦いを振り返ったとき、時太は彩里の戦法を思い出した。
灰白 (彩里がやったことは、呼吸を塞いだだけの一時的な気絶の方法だけだった。パニック状態とはいえ、敵もあの短時間で死ぬとは思えない…!?)
その時、嫌な予感が時太の背筋を伝った。
灰白 そいつらって、今、どこで、何してんだ…?
時太は無我夢中で村の中心に戻ってそのことを知らせに行こうとした。
灰白 すみません!大丈夫ですか!?
村の人 あら時太君、どうしたの急に叫んだりなんかして。それよりいいところにいたわね!お部屋の案内まだだったわよね!ごめんねー、村のおうちの半分以上が壊れちゃったから6人全員一緒になっちゃうんだけど、許してねぇ。
灰白 ありがとうございます!でも、違うんです、今日の戦いでの敵の負傷者がまだこの辺にいるはずなんです!
村の人 そうね、でもその辺は私じゃわからないから、他の人に任せてるわ。
灰白 え…?どういうことですか?
村の人 ちょっと、ついてきてー。その場所があるから。
灰白 場所?
相馬 おら!いい加減懲りたかおい!何とか言えよー!!
敵 ゆる、ぢで…
そこには大将以外の敵陣営の負傷者がずらりと縄で縛られていた。
相馬 お、時太もやるか!?
灰白 え、いや大丈夫…(今回の敵陣地の全員がいる、のか?つまり死傷者は大将だけ…?)
相馬 それにしても物好きってやつなのかな、絶対殺すなって勇紀は毎回言うんだぜー?後彩里が倒したやつも全員縛った後にすぐ目を覚ましたんだー。岩がぶち当たってたやつはもっと遅かったけどな!
灰白 はぁぁぁ、よかったぁぁ…
相馬 え、何がー?
時太は自身の覚悟を今決める必要はないということと、村の人の無事に安堵したのだった。
岩田 っとすると、質量を即座に判断することが大事になってくるな…
進は様々な質量の岩を時間を置きながら出し、そのそれぞれの活用法を考えていた。
岩田 (本来は自然とできるのがベストだけど、それができない以上、岩の強度を段階に分けて使っていこう。とりあえずは5段階として、1段階目は敵の錯乱を目的にした壁を生成するのが主になる、1番崩れやすい強度の岩。2段階目は人がぎりぎり乗れるぐらいの耐久性を持った岩。3段階目はスピード系の鋭い岩を生成できた時用の、細長く小さい大きさの密度が高い岩を生成したとき、それが敵の体を貫通する程度の強度を持つ岩。今の俺はここを出すので精一杯なんだよな…)
進はここで、4段階目からの強度の妄想ができなかった。
岩田 (…まあ、正直ここからどこまで伸ばせるかわからないし、一旦4と5は後回しでいいや。とりあえず、この3段階目を絶え間なく出せる程度に成長したいな。今日の戦いでだしたあの岩は大体3より少し強いぐらいの強度だったと思うし、それより余裕をもって、かつ大きさを小さくすれば、範囲攻撃もできるはず。)
そういった進は、近くにある岩に向かって範囲攻撃をイメージした大きさは小さく、密度が高い岩をできるだけ多く生成した。
岩田 あの岩を分解したぐらいの数プラスアルファで、一度に出せるのは大体50とちょっとかな…どんくらいか、飛ばす感覚で、試してみるか。
進は、今まで見てきた中で1番早かったものを想像し、その意識のまま岩を放とうとした。
岩田 うっ…!?
その時、飛ばすスピードを大きくしようとしすぎたせいか、オーバーヒートを起こし、進はその場で倒れてしまった。
岩田 あー、飛ばすにも能力を使う必要があるのか…完全に考えてなかったわ…
彩里のように能力を普段から使っていなかったため、能力の使い方を基礎からやっていかなければならないと再認識した進だった。
((錫谷 ねえねえ!俺にも能力が出てきたよ!
?? おお、もうそんな時期か!何の能力だったんだー?
??? あなた、そう言って聞いてからがっかりとかしないでよねー?私はどんな能力でも、勇紀の能力を肯定するわ!
錫谷 えへへ、じゃあ外きてー!))
錫谷 …
((?? おお!まさかうちから未来の英雄の誕生か!?
??? あなた、そう言わないの。私は平和に暮らせたらそれでいいの。間違っても能力の訓練とかさせるんじゃないわよー?
?? まあ、能力次第だな!ははは!w
??? もう…
錫谷 いくよ!はあっ!!
カカカン!!
錫谷 どう!?
?? 釘を出す能力か!いい能力じゃないか!
??? おめでとう勇紀!でも1つ!その能力は人に向けたりしちゃダメよ!分かった?
錫谷 うん!俺、将来はでっかいおうち立てるんだ!
錫谷 (さっき言われた通り、釘の大きさを上げて四肢をめがけて放つ!)
敵 いってえええ!!))
錫谷 違う…
((?? それじゃ、俺たちの家は豪邸にしてくれよなー!
??? またそうやって使えるものは使おうとする…
錫谷 もちろん!この村で、いや、この世界で1番大きいおうちを建てるんだ!
村の人 勇紀、落ち着いて聞いてね…
錫谷 …え?
村の人 2人は、実はね…
錫谷 え?…え?いや、嘘だよね…?
村の人 こ…))
錫谷 うるさい!黙れ!!!
叫んだ勇紀は、1メートルほどある巨大な釘を、物凄い勢いで近くの木に向かって飛ばした。
錫谷 っだはっ…はぁ…!!あの時、俺が村に帰ってれば…!!あああぁぁぁ!!!!
勇紀は、息を切らしながら髪の毛を掻き毟りながら俯いて叫んだ。
((葉月 自分たちが村を救えた時、村の人とは少し違う喜び方もしてた。 きっと、救われた喜びじゃなくて、仇を討ってくれるほどの実力を持っていそうな人との出会いに対して。少し言い方が悪いかもだけど、当たりでしょ。))
錫谷 ああ、その通りだ。俺はそんな奴が現れると思ってなかった。これは千載一遇のチャンスなんだ。俺は勝たなきゃならない。能力がオーバーヒートしようが、心臓を何回も突き刺されようと、頭をつぶされようと、何があっても目的を遂行しきるまでは…
((葉月 これが、長年の絆の力なんだよー?にひひー!))
錫谷 …
((百鬼 私も、みんなの絆みたいに、みんなと1つになれるかな…!))
錫谷 …いや、違うか。
彩里は森の中を1人で進んでいた。その道中で昼間勇紀と瞬太がしていた、作りかけの何かが放置されたところについた。
葉月 そういえば、家を作るって言ってたっけ。この辺を探せばあるのかな、暗くてよく見えないけど。
しばらくあたりを散策すると、梯子のようなものが大きめの樹木に立てかけられていることに気が付いた。
葉月 発案者はきっと勇紀だろうな。心象が形になってる。
梯子を伝って上を見ると、木材が枝分かれしたところの間に敷かれていたのが分かった。
葉月 ちょっと覗いてみようかな…
好奇心に駆られて梯子を手に取ったとき、彩里はあることに気づく。
葉月 あれ、この梯子、足をかける木材の部品に勇紀の釘が使われてない?はめ込め式だ…
彩里は精密動作にもスピードにも優れている勇紀の能力を、なぜ使わないのか疑問に思った。
葉月 …よいしょ。
改めて梯子につかまり、推定10メートル以上はある分の長さを登りきると、そこには壮観な星空が広がっていた。
葉月 とても命の危機に瀕した日とは思えないほどの満足感だなぁ。みんなとは、ここよりももっといい景色をたくさん見に行くためにも、自分から積極的にいろんな技を編み出さないとな!水にできること、何があるかな。まずは…
彩里はその場で、技の開発に勤しみだした。
百鬼 彩里と初めて会うちょっと前に練習してたあの技、あの場でやってみるのもありかとは思ったけど、絶対できなかっただろうし、やらなくてよかったー…気を取り直して、今度は標的はなしで、空中で技を完結させる。技が必ずしも当たるわけじゃないからこそ、受け身も同時に考えながら動く感覚で…百鬼組流儀その3!三巻道連巳!…うわぁっ!?
そういい放ったみなもは、高く飛んで、遠心力で3回転をしようとした。だが、着地に失敗してしまい、盛大にこけてしまった。
百鬼 いってて…(今の私に足りないのは単純な力…三巻道連巳はその弱点を強制的に遠心力に依存させることで補える、今の私に絶対必要な技なのに…着地点がよくわからないし、そもそもカモフラージュ程度なかさましができるだけであって、連続して打つのがいいって技じゃない。先に私の三半規管がやられるってのはわかってるけど…それでもこの技は短期で戦闘をする可能性が高い現状では今日明日で習得しなきゃいけない!)ふう…よし!今度は着地する足の位置をよく見ながら!
みなもは能力が発現した当初よりも前から流儀の稽古をしていたので、やり方は理解できていたのだが、元々できたのは基礎の基礎である流儀の1、名切と流儀の2、獅子刀等のみであった。発現後は1年ほどで家を出て彩里達に合うまでの期間、能力について水と剣との分離の研究をしたことにより、現在の流儀の4二流硬水固と流儀の6脱水射速を習得した。だが、家系の通り、自由に強くなろうとしていたころとは違う、強くならないといけない理由がみなもにはあった。
百鬼 すぐに追い抜くからね、彩里…
灰白 能力解除!っと。動かなきゃ9秒ってところか。(やっぱり、さっき全力で走った時の5秒もったかいってないぐらいだった時より止めやすい。問題は、みなもがさっき言ってた通り、この止まってた時間で何をするか。俺は、何かしらの攻撃手段を持っていないといけないな。村の人に、使ってない包丁とかもらおうかな…)いや…
時太はその時、自分にはみなものように人を殺す覚悟があるのかと思った。その答えは案外すぐに分かった。なぜなら時太は、どんな場面でも自分が人を殺めることの想像ができなかったからだ。
灰白 そういえば、彩里…
ふと、彩里はどうやって人を殺していたかを思い出そうとした。
灰白 (遠かったとはいえ、彩里の行動は見えてた。彩里は…誰も殺してない…?)
今日の戦いを振り返ったとき、時太は彩里の戦法を思い出した。
灰白 (彩里がやったことは、呼吸を塞いだだけの一時的な気絶の方法だけだった。パニック状態とはいえ、敵もあの短時間で死ぬとは思えない…!?)
その時、嫌な予感が時太の背筋を伝った。
灰白 そいつらって、今、どこで、何してんだ…?
時太は無我夢中で村の中心に戻ってそのことを知らせに行こうとした。
灰白 すみません!大丈夫ですか!?
村の人 あら時太君、どうしたの急に叫んだりなんかして。それよりいいところにいたわね!お部屋の案内まだだったわよね!ごめんねー、村のおうちの半分以上が壊れちゃったから6人全員一緒になっちゃうんだけど、許してねぇ。
灰白 ありがとうございます!でも、違うんです、今日の戦いでの敵の負傷者がまだこの辺にいるはずなんです!
村の人 そうね、でもその辺は私じゃわからないから、他の人に任せてるわ。
灰白 え…?どういうことですか?
村の人 ちょっと、ついてきてー。その場所があるから。
灰白 場所?
相馬 おら!いい加減懲りたかおい!何とか言えよー!!
敵 ゆる、ぢで…
そこには大将以外の敵陣営の負傷者がずらりと縄で縛られていた。
相馬 お、時太もやるか!?
灰白 え、いや大丈夫…(今回の敵陣地の全員がいる、のか?つまり死傷者は大将だけ…?)
相馬 それにしても物好きってやつなのかな、絶対殺すなって勇紀は毎回言うんだぜー?後彩里が倒したやつも全員縛った後にすぐ目を覚ましたんだー。岩がぶち当たってたやつはもっと遅かったけどな!
灰白 はぁぁぁ、よかったぁぁ…
相馬 え、何がー?
時太は自身の覚悟を今決める必要はないということと、村の人の無事に安堵したのだった。
岩田 っとすると、質量を即座に判断することが大事になってくるな…
進は様々な質量の岩を時間を置きながら出し、そのそれぞれの活用法を考えていた。
岩田 (本来は自然とできるのがベストだけど、それができない以上、岩の強度を段階に分けて使っていこう。とりあえずは5段階として、1段階目は敵の錯乱を目的にした壁を生成するのが主になる、1番崩れやすい強度の岩。2段階目は人がぎりぎり乗れるぐらいの耐久性を持った岩。3段階目はスピード系の鋭い岩を生成できた時用の、細長く小さい大きさの密度が高い岩を生成したとき、それが敵の体を貫通する程度の強度を持つ岩。今の俺はここを出すので精一杯なんだよな…)
進はここで、4段階目からの強度の妄想ができなかった。
岩田 (…まあ、正直ここからどこまで伸ばせるかわからないし、一旦4と5は後回しでいいや。とりあえず、この3段階目を絶え間なく出せる程度に成長したいな。今日の戦いでだしたあの岩は大体3より少し強いぐらいの強度だったと思うし、それより余裕をもって、かつ大きさを小さくすれば、範囲攻撃もできるはず。)
そういった進は、近くにある岩に向かって範囲攻撃をイメージした大きさは小さく、密度が高い岩をできるだけ多く生成した。
岩田 あの岩を分解したぐらいの数プラスアルファで、一度に出せるのは大体50とちょっとかな…どんくらいか、飛ばす感覚で、試してみるか。
進は、今まで見てきた中で1番早かったものを想像し、その意識のまま岩を放とうとした。
岩田 うっ…!?
その時、飛ばすスピードを大きくしようとしすぎたせいか、オーバーヒートを起こし、進はその場で倒れてしまった。
岩田 あー、飛ばすにも能力を使う必要があるのか…完全に考えてなかったわ…
彩里のように能力を普段から使っていなかったため、能力の使い方を基礎からやっていかなければならないと再認識した進だった。
((錫谷 ねえねえ!俺にも能力が出てきたよ!
?? おお、もうそんな時期か!何の能力だったんだー?
??? あなた、そう言って聞いてからがっかりとかしないでよねー?私はどんな能力でも、勇紀の能力を肯定するわ!
錫谷 えへへ、じゃあ外きてー!))
錫谷 …
((?? おお!まさかうちから未来の英雄の誕生か!?
??? あなた、そう言わないの。私は平和に暮らせたらそれでいいの。間違っても能力の訓練とかさせるんじゃないわよー?
?? まあ、能力次第だな!ははは!w
??? もう…
錫谷 いくよ!はあっ!!
カカカン!!
錫谷 どう!?
?? 釘を出す能力か!いい能力じゃないか!
??? おめでとう勇紀!でも1つ!その能力は人に向けたりしちゃダメよ!分かった?
錫谷 うん!俺、将来はでっかいおうち立てるんだ!
錫谷 (さっき言われた通り、釘の大きさを上げて四肢をめがけて放つ!)
敵 いってえええ!!))
錫谷 違う…
((?? それじゃ、俺たちの家は豪邸にしてくれよなー!
??? またそうやって使えるものは使おうとする…
錫谷 もちろん!この村で、いや、この世界で1番大きいおうちを建てるんだ!
村の人 勇紀、落ち着いて聞いてね…
錫谷 …え?
村の人 2人は、実はね…
錫谷 え?…え?いや、嘘だよね…?
村の人 こ…))
錫谷 うるさい!黙れ!!!
叫んだ勇紀は、1メートルほどある巨大な釘を、物凄い勢いで近くの木に向かって飛ばした。
錫谷 っだはっ…はぁ…!!あの時、俺が村に帰ってれば…!!あああぁぁぁ!!!!
勇紀は、息を切らしながら髪の毛を掻き毟りながら俯いて叫んだ。
((葉月 自分たちが村を救えた時、村の人とは少し違う喜び方もしてた。 きっと、救われた喜びじゃなくて、仇を討ってくれるほどの実力を持っていそうな人との出会いに対して。少し言い方が悪いかもだけど、当たりでしょ。))
錫谷 ああ、その通りだ。俺はそんな奴が現れると思ってなかった。これは千載一遇のチャンスなんだ。俺は勝たなきゃならない。能力がオーバーヒートしようが、心臓を何回も突き刺されようと、頭をつぶされようと、何があっても目的を遂行しきるまでは…
((葉月 これが、長年の絆の力なんだよー?にひひー!))
錫谷 …
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