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第十四話 推定10数人の死者
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灰白 みんな盛り上がって来たところで、反省はもうおしまい!思うことは後で各々でやるってことで、次の議題にいこー!
葉月 次は何―?
萩原 じゃーみなもさんいっちゃってー!
百鬼 え?えー、じゃあ、次どういう方向に旅に出るー?
急なテンションについていけないみなもは困惑しつつも返答した。
葉月 確かにそうだねー。このまままた川沿いに行ってもいいけど、せっかく村にいるんだし、いろんな人に聞いてみるのもいいね!
岩田 それなら1つ、ここじゃない村を知ってるやつがいるよ。
百鬼 え、誰―!?
そういった進は瞬太の方を見る。
岩田 すまん、さっき勇紀と話してたのを盗み聞いててな、もしよかったら教えてくれないか?
相馬 え、俺なんか言ってたっけ?
錫谷 あー、たこ焼きのとこじゃない?
相馬 あーはいはいー、あそこねー!
桜木 そういえばそんな感じの会話聞こえたかもー。
葉月 争滅隊が向かった先の場所…
葉月には千聖の意見を置いておいても、争滅隊の討伐に前向きだった。
萩原 争滅隊って何?
葉月 自分たちが来る前に、この村を襲って子供たちを連れ去った集団らしい。
錫谷 …行くのか?
勇紀は、今までにないほど真剣な顔でそう聞いた。
岩田 千聖の顔を見て見りゃわかる。
萩原 じー…
千聖はじーっと進の方を見て不服そうな顔をしていた。
桜木 まあ、行かないって選択肢はないはずよねー。
百鬼 争滅隊か、私の知る限りでは聞いたことないなー。
灰白 じゃあ、最近できたってことなのかな。
葉月 子供を狙ってそれを庇おうとした村の人が何人か亡くなったらしい。
錫谷 でも好きに人を殺すような集団ではない。死者は推定10数人だろうとさ。
勇紀は俯きながら頭を抱えつつそう言った。
相馬 でもさ、どこにも死体なんてなかったんだぜ?おかしな話だろ?
不思議そうな顔をする瞬太をよそに、様子のおかしい勇紀を進は気にかけた。
岩田 さっきからなんか様子がおかしくないか?勇紀。
錫谷 ん?あーそりゃおかしくもなるさ、その推定死者の3人は俺の両親と、相馬の母親だからな。
相馬 まあ、俺は今が楽しいしいいんだけどな、はは…
今にも何かが無くなりそうな勇紀を宥めようと、瞬太は少しでも場が軽くなるように頑張った。
灰白 なら余計に、俺も技術を磨かなきゃだな。
葉月 …仇、取りに行きたいんでしょ。
錫谷 …!
彩里には勇紀のやりたいこと、目的を理解していた。
葉月 分かるよ。今日会ったばっかのころ、どこか諦めたような対応をしてたでしょ。聞いたことのない声にほとんど警戒してなかった。それに自分たちが村を救えた時、村の人とは少し違う喜び方もしてた。きっと、救われた喜びじゃなくて、仇を討ってくれるほどの実力を持っていそうな人との出会いに対して。少し言い方が悪いかもだけど、当たりでしょ。
錫谷 …単刀直入に言う。俺を仲間に入れてほしい。無理だというのなら、その争滅隊のいるところまででいい。俺はそこに死んでも死にきれないほどの恨みを持っている。
勇紀は覚悟を決めた顔をして彩里の方を向いた。
相馬 勇紀が行くなら、俺ももちろん行く。だって勇紀の親とはよく遊んでたし…
そういって瞬太は勇紀の隣に座る。
萩原 みんな…
桜木 ええ、わかってるわ。もちろんいいよね。
岩田 ああ、ここにそれを拒否する奴はいない。
灰白 ただ1つ問題があるよ。それは村の人たちの心配。俺たちは身元がないから自由に動けるけど、2人は故郷であるここにいる人たちと生活してきた。親を失った今、村の人が親のように愛情を注いでいた子が死に直面する場所に行こうとするのを止めないはずがないと思う。
錫谷 ああ、俺らの第一目標は、明日中にその問題を片づけることだ。
相馬 え、普通に黙って行けばいいんじゃねーか?
錫谷 それだといろいろ問題になるだろ!俺は彩里達を悪人に仕立て上げたいわけじゃない。
相馬 そっか…
葉月 とりあえず、明日は各々やることをやりきろう。
萩原 足もふやけてきたし、そろそろ戻ろっか。
千聖は足を触りながら気にかけつつそう言った。
桜木 そうね、長居は村の人にも申し訳ないしね。
百鬼 じゃあ今夜は各自でって感じかなー?
葉月 そうなりそうだね。じゃあ行こっかー。
灰白 あれ、2人とも行かないの?
6人が行こうとした時、瞬太と勇紀は固まっていた。
相馬 服、これどうすんだ?
錫谷 これは怒られる…
忘れていたところで、問題がもう1つ増えた2人であった。
葉月 次は何―?
萩原 じゃーみなもさんいっちゃってー!
百鬼 え?えー、じゃあ、次どういう方向に旅に出るー?
急なテンションについていけないみなもは困惑しつつも返答した。
葉月 確かにそうだねー。このまままた川沿いに行ってもいいけど、せっかく村にいるんだし、いろんな人に聞いてみるのもいいね!
岩田 それなら1つ、ここじゃない村を知ってるやつがいるよ。
百鬼 え、誰―!?
そういった進は瞬太の方を見る。
岩田 すまん、さっき勇紀と話してたのを盗み聞いててな、もしよかったら教えてくれないか?
相馬 え、俺なんか言ってたっけ?
錫谷 あー、たこ焼きのとこじゃない?
相馬 あーはいはいー、あそこねー!
桜木 そういえばそんな感じの会話聞こえたかもー。
葉月 争滅隊が向かった先の場所…
葉月には千聖の意見を置いておいても、争滅隊の討伐に前向きだった。
萩原 争滅隊って何?
葉月 自分たちが来る前に、この村を襲って子供たちを連れ去った集団らしい。
錫谷 …行くのか?
勇紀は、今までにないほど真剣な顔でそう聞いた。
岩田 千聖の顔を見て見りゃわかる。
萩原 じー…
千聖はじーっと進の方を見て不服そうな顔をしていた。
桜木 まあ、行かないって選択肢はないはずよねー。
百鬼 争滅隊か、私の知る限りでは聞いたことないなー。
灰白 じゃあ、最近できたってことなのかな。
葉月 子供を狙ってそれを庇おうとした村の人が何人か亡くなったらしい。
錫谷 でも好きに人を殺すような集団ではない。死者は推定10数人だろうとさ。
勇紀は俯きながら頭を抱えつつそう言った。
相馬 でもさ、どこにも死体なんてなかったんだぜ?おかしな話だろ?
不思議そうな顔をする瞬太をよそに、様子のおかしい勇紀を進は気にかけた。
岩田 さっきからなんか様子がおかしくないか?勇紀。
錫谷 ん?あーそりゃおかしくもなるさ、その推定死者の3人は俺の両親と、相馬の母親だからな。
相馬 まあ、俺は今が楽しいしいいんだけどな、はは…
今にも何かが無くなりそうな勇紀を宥めようと、瞬太は少しでも場が軽くなるように頑張った。
灰白 なら余計に、俺も技術を磨かなきゃだな。
葉月 …仇、取りに行きたいんでしょ。
錫谷 …!
彩里には勇紀のやりたいこと、目的を理解していた。
葉月 分かるよ。今日会ったばっかのころ、どこか諦めたような対応をしてたでしょ。聞いたことのない声にほとんど警戒してなかった。それに自分たちが村を救えた時、村の人とは少し違う喜び方もしてた。きっと、救われた喜びじゃなくて、仇を討ってくれるほどの実力を持っていそうな人との出会いに対して。少し言い方が悪いかもだけど、当たりでしょ。
錫谷 …単刀直入に言う。俺を仲間に入れてほしい。無理だというのなら、その争滅隊のいるところまででいい。俺はそこに死んでも死にきれないほどの恨みを持っている。
勇紀は覚悟を決めた顔をして彩里の方を向いた。
相馬 勇紀が行くなら、俺ももちろん行く。だって勇紀の親とはよく遊んでたし…
そういって瞬太は勇紀の隣に座る。
萩原 みんな…
桜木 ええ、わかってるわ。もちろんいいよね。
岩田 ああ、ここにそれを拒否する奴はいない。
灰白 ただ1つ問題があるよ。それは村の人たちの心配。俺たちは身元がないから自由に動けるけど、2人は故郷であるここにいる人たちと生活してきた。親を失った今、村の人が親のように愛情を注いでいた子が死に直面する場所に行こうとするのを止めないはずがないと思う。
錫谷 ああ、俺らの第一目標は、明日中にその問題を片づけることだ。
相馬 え、普通に黙って行けばいいんじゃねーか?
錫谷 それだといろいろ問題になるだろ!俺は彩里達を悪人に仕立て上げたいわけじゃない。
相馬 そっか…
葉月 とりあえず、明日は各々やることをやりきろう。
萩原 足もふやけてきたし、そろそろ戻ろっか。
千聖は足を触りながら気にかけつつそう言った。
桜木 そうね、長居は村の人にも申し訳ないしね。
百鬼 じゃあ今夜は各自でって感じかなー?
葉月 そうなりそうだね。じゃあ行こっかー。
灰白 あれ、2人とも行かないの?
6人が行こうとした時、瞬太と勇紀は固まっていた。
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錫谷 これは怒られる…
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