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第五話 集落の探し方と戦争におけるランクの規格
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葉月 まず、集落はどうやってできるのかってことよ!自分がいろんな集落を見てきて思ったこともあるけど、どうだと思う?
彩里は過去の体験を踏まえて、みんなに質問した。
岩田 人がたくさんいたら、そこから移住する必要がなくなるから、その場所に集落ができるとか、そんな感じじゃないか?
葉月 いいねー、じゃあなんで1ヶ所に人が集まると思う?
灰白 最初は少ない人数だけど、そこに集落が生まれるから旅人とかが集まって大きくなって定住者が増えるんじゃない?
葉月 どっちも間違ってないよー。正解は、住みやすい環境にあるんや!
萩原 というと?
葉月 自分たちが過ごしていた集落は、川が近くにあって、近くにここみたいな丘や山がある。この集落は周りが山に囲まれていることで人が入りにくい構造になってるんよ。
桜木 じゃあ人なんて集まらないじゃんか。
葉月 そこなんよー!みなもがここで出会えた理由がまさにそれ!
彩里は待っていたかのようにそう言った。
百鬼 私は音がしない方向をずっと歩いたらついたよ?
葉月 無意識かもしれないけど、ここは人があまり来ない土地、つまり戦争から逃げた人々が行きつく先がここだったってことよ!
岩田 でも、俺らがここについたころは、すでに集落はボロボロだったぞ?
進は5人でたどり着いた当時のことを思い出しながら言った。
葉月 まあ、100%見つからないってわけじゃないからね。その辺はしゃーないところもあるけどさ。
灰白 人が来ないところに行きたいって思う人が考えた先が、ここみたいな侵入しにくい土地ってわけね。
時太が彩里の言っていることをうまくまとめて言った。
葉月 そう!そしてまだあるんだけど、近くに川があると魚が取れて飲み水の確保ができて、山があると木がたくさんある場合が多いんよ。本来ならそれで家も建てれるし、周辺には果物のなる木とか、そのそばにキノコとか、野草があったり、食料に困らないっていうところがあるんよ!
桜木 確かに、その近くに野生の動物の居住地とかがあったら家畜とかにしてもいいだろうし、そういった生活に困らない様な食料系の問題の解決ができる場所に集落はできやすいってことねー。
鈴音は思ったよりも的を射た彩里の発言に、少し驚きつつも彩里の考えを自分なりにまとめた。
葉月 そういうことやー!
灰白 じゃあその条件に合いそうなところを探そう!
桜木 とはいっても、ここに集落がある以上、近くに集落はないでしょうし、しばらくは歩くことになりそうね…
少し先が思いやられた鈴音は少しがっかりした様子だった。
百鬼 気長にゆっくりいこー!
萩原 そうねー!
葉月 まあ、楽しんでいきましょうや!
桜木 じゃあ、今日の寝る場所の目安を考えながら行きましょー。
灰白 そうだね、ここからはいつどんな人に合うかわからないから、固まって過ごすことになる以上、ある程度の敷地の確保ができているところと、外部からの侵入ができにくいところを選ぶ必要があるね。
岩田 森の中とか、洞窟とかになるな。とはいっても、そう簡単に見つかるわけでもないし、野良の動物の問題もあるだろうから、難しいと思うな。
今日の過ごし方について真剣に考え始めた時、みなもが口を開く。
百鬼 んー?動物の問題なら、問題ないと思うぞー?
葉月 どゆことー?
百鬼 さっき数字の話したじゃーん。
灰白 あー6って書いてあったやつ?
百鬼 あの6はね、10個のランク中の6なんだよねー。
岩田 それで、その6はどんな意味があるんだ?
百鬼 それはその能力がどれだけの威力とか、効果があるのかを表してる数値で、6は能力を持ってない生物なら、基本的には全部倒せるレベルの能力者のことを言うんだよー。
葉月 やっば!そんな危険な能力を今まで使ってたってことー!?
3人は自身の持っている能力の凄さに驚きつつ、時太が確認をとる。
灰白 え、もしかしてだけど、最高ランクってさ…
百鬼 最高ランクはもちろん、1だよ!
みなもの返答に、進が思わず話し出す。
岩田 は?6で人が死ぬレベルだっていうのに、それ以上に何があるっていうんだよ!w
百鬼 これは戦争の全盛期の話なんだけどね、うちのお父さんももちろん最前線で戦ったんだけど、お父さんの数値は2だったんだよね。
予想外の数値に、全員が動揺した。
萩原 え、でも百鬼組は壊滅したって…
百鬼 昔、数値についてはよく教えてもらってたんだけど、2はこの世界でいう1人で大規模な戦争を完結できるレベルの力を持っているって言われているの。
萩原 …へ?
千聖はもはや言葉が出なかった。
百鬼 でも、負けちゃった。戦争はいろんな場所で名前が付くほど大きな戦場があったんだけど、お父さんのいた場所は百増戦争って名がついたんだ。
萩原 なんか、百マス計算みたいな名前だね。
葉月 え、なにそれ。
萩原 え、しらない。
葉月 なるほど?
百鬼 んで、相手の陣営にも2をもった人がいて、その時の戦いで巻き添えで犠牲になった人が多くて、別名”全面戦争の最大の犠牲者を出した戦い”って、一部では呼ばれてるんだよ。
桜木 1人で戦争が完結って言われても、あまりよくわからないんだけれど、その1つ下の3はどのくらいなの?
規格外の規模に実感がわかない鈴音は、みなもにそう質問した。
百鬼 ん-、もちろん同じランクでも強さは全然違うから、あくまでも目安なんだけど、3の人は基本的に、1人で都市を壊滅できる程度かそれ以上の力を持っているって言われているの。
萩原 1人で都市壊滅!?
葉月 やっば…そんなのと比べたら6ってそんなすごいことでもなかったってことなのか…
話を聞いたうえで彩里は、安心したような、がっかりしたような表情になった。
百鬼 でも、みんなが6を持ってくれているおかげで狩りとかには支障はないだろうし、すんごい助かるよ!
葉月 まあそれはよかった?んだけどさ、そんな人たちが蔓延ってた戦地ってどの辺だったの?
彩里はどこか知ってるところがあるかもしれないと思い、そう尋ねた。
百鬼 まずここがどの辺かわかんないから説明が難しいんよー。だから始まりから話すんだけど、百鬼組の本拠地からだいたい120キロぐらい先のところに伊集院っていう家系があるんだけど、そこで元々仲の悪かった藤原っていう家系と両家系の党首が交代したってことで対談があったの。そこでの休憩中に伊集院家の家来さんが、藤原家が裏切ろうとしてるぞー!みたいなことを言ってそこでそのまま戦争が始まったらしいんだよねー。
灰白 なんか、その感じからするとその家来の人が嘘ついてるみたいにも思えるんだけど…
百鬼 私もあんま詳しく聞けるほどみんな暇じゃなかったからなー。まあ、そこで藤原家の家来が対談しに来ていた偉い人たちと何らかの形で連絡が繋がるようになってたらしくて、それがすぐに総動員されて伊集院が奇襲にあったんだってさ。だから戦地は伊集院家が中心だったんだ。あ、ちなみにそこで伊集院家が応援を要請したうちの1つが百鬼組だったってことなんよねー。
葉月 じゃあその探してる団体っていうのは…
百鬼 そう、藤原家とその従事してる団体に会いに行きたい。だからまずはその当主が生きているのかどうかの情報が欲しいんだー。
岩田 会いに行くにしても、まずは強くならなくちゃだな。数字の話もそうだし、俺らも対抗できるほどの手段を確立していかないといけないし。
進は覚悟の決まったような表情をしていた。
灰白 じゃあ目標をたてようよ!最初の集落を見つける前に数字を1つ上げる!とかどう?
百鬼 ってなると、だいたい戦車には勝てるぐらいかそれ以上の実力が付けばいいね!
葉月 うん!は?数字が1個違うだけで人から戦車になるの!?
少しだけわかりやすくなった数字の変化の差について改めて驚いた。
百鬼 ちなみに私はその5だよー!
桜木 確かにランクの説明はさっき聞いたからわかってるけど、その数値に相当する能力自体の差を戦車と同等かそれ以上にさせることって、どうやって判断されるの?
萩原 いや!wまずなんで数字が出てくるのよ!w初めて聞いたんだけど!
原理の謎な2つのことについて2人は気になっていた。
百鬼 まとめて説明すると、さっき0だったことを初めて知った様子のときの2人の話も含めて、能力を取得しない家系に生まれたってことで集落の人から追い出されたのは、その数字を周りに知られていた、もしくは親自身が数字の意味を知らないでほかの人に知らせたからかもしれないね。元々数字が現れるようになったのは進化の流れで20年ぐらい前かららしいし、2人が生まれてから今まで出し方を知らなかったのも無理はないと思うわ。そして数値は自動的に本体の能力に対する理解と対応で変化していくようになっていて、私がさっき言ったたとえが今の段階の共通認識になっているらしいよ。
葉月 自分も誰かから教えてもらったことなかったなー。自分の住んでた先々で結構頻繁に敵軍が攻めてきてた感じだったし。
灰白 俺のとこもそんな感じだった記憶があるわー。何歳だっけ、彩里と会ったの…9歳とか?
時太は思い出しながら彩里の方を向いて尋ねた。
葉月 まだ時太の能力出てない頃だからもう少し前じゃない?7か8だったきがするよ。
岩田 前7歳って言ってたよ。
葉月 マジか、よくよく考えたら自分はその頃より前から集落から逃げてたんだなw
岩田 俺が2人に出会ったのが1年半後っていうのも覚えてるわ、確かそん時にもあの辺に軍が来てて紛争が起きてた頃だったな。
葉月 うっわ懐かしいw昔は運が悪かったからどこに行くにも何かしらの紛争に巻き込まれてたからなあw
灰白 進に会う前なんか2日に1回ぐらいはなんかしらの戦争に巻き込まれてたしさwしかもみんなして2人狙ってくんのw
葉月 2人してなんでこっち来んねん!っていって逃げまくってたよねw
いい思い出はほとんどないはずの3人は、どこか楽しそうに振りかえってそう話した。
百鬼 もしかしたら可能性のある子どもを優先的に狙うことで未来につながる戦力をそぎ落とそうとしていたのかもしれないね。私たちも年齢的にはまだまだ子供だし、今も充分攻撃されやすい対象ではあるから、いっそう気を付けないといけなくなるね。
みなもは真剣にそう話した。
萩原 てかみなもって何歳なの?
ふと気になったのか、何も考えてなさそうに尋ねた。
百鬼 え、15歳だけど、もしかしてみんなもっと年いってる!?てっきり価値観会うからおんなじぐらいなんだと思ってたんだけど!
葉月 なら安心よ、だってみんな15歳、16歳の年だもん!
百鬼 マジか!あせったー!
萩原 余計気を使う必要もなくていいね!
百鬼 だね!
ここで全員が統一して15歳であり、16歳になる年であることが判明した。
彩里は過去の体験を踏まえて、みんなに質問した。
岩田 人がたくさんいたら、そこから移住する必要がなくなるから、その場所に集落ができるとか、そんな感じじゃないか?
葉月 いいねー、じゃあなんで1ヶ所に人が集まると思う?
灰白 最初は少ない人数だけど、そこに集落が生まれるから旅人とかが集まって大きくなって定住者が増えるんじゃない?
葉月 どっちも間違ってないよー。正解は、住みやすい環境にあるんや!
萩原 というと?
葉月 自分たちが過ごしていた集落は、川が近くにあって、近くにここみたいな丘や山がある。この集落は周りが山に囲まれていることで人が入りにくい構造になってるんよ。
桜木 じゃあ人なんて集まらないじゃんか。
葉月 そこなんよー!みなもがここで出会えた理由がまさにそれ!
彩里は待っていたかのようにそう言った。
百鬼 私は音がしない方向をずっと歩いたらついたよ?
葉月 無意識かもしれないけど、ここは人があまり来ない土地、つまり戦争から逃げた人々が行きつく先がここだったってことよ!
岩田 でも、俺らがここについたころは、すでに集落はボロボロだったぞ?
進は5人でたどり着いた当時のことを思い出しながら言った。
葉月 まあ、100%見つからないってわけじゃないからね。その辺はしゃーないところもあるけどさ。
灰白 人が来ないところに行きたいって思う人が考えた先が、ここみたいな侵入しにくい土地ってわけね。
時太が彩里の言っていることをうまくまとめて言った。
葉月 そう!そしてまだあるんだけど、近くに川があると魚が取れて飲み水の確保ができて、山があると木がたくさんある場合が多いんよ。本来ならそれで家も建てれるし、周辺には果物のなる木とか、そのそばにキノコとか、野草があったり、食料に困らないっていうところがあるんよ!
桜木 確かに、その近くに野生の動物の居住地とかがあったら家畜とかにしてもいいだろうし、そういった生活に困らない様な食料系の問題の解決ができる場所に集落はできやすいってことねー。
鈴音は思ったよりも的を射た彩里の発言に、少し驚きつつも彩里の考えを自分なりにまとめた。
葉月 そういうことやー!
灰白 じゃあその条件に合いそうなところを探そう!
桜木 とはいっても、ここに集落がある以上、近くに集落はないでしょうし、しばらくは歩くことになりそうね…
少し先が思いやられた鈴音は少しがっかりした様子だった。
百鬼 気長にゆっくりいこー!
萩原 そうねー!
葉月 まあ、楽しんでいきましょうや!
桜木 じゃあ、今日の寝る場所の目安を考えながら行きましょー。
灰白 そうだね、ここからはいつどんな人に合うかわからないから、固まって過ごすことになる以上、ある程度の敷地の確保ができているところと、外部からの侵入ができにくいところを選ぶ必要があるね。
岩田 森の中とか、洞窟とかになるな。とはいっても、そう簡単に見つかるわけでもないし、野良の動物の問題もあるだろうから、難しいと思うな。
今日の過ごし方について真剣に考え始めた時、みなもが口を開く。
百鬼 んー?動物の問題なら、問題ないと思うぞー?
葉月 どゆことー?
百鬼 さっき数字の話したじゃーん。
灰白 あー6って書いてあったやつ?
百鬼 あの6はね、10個のランク中の6なんだよねー。
岩田 それで、その6はどんな意味があるんだ?
百鬼 それはその能力がどれだけの威力とか、効果があるのかを表してる数値で、6は能力を持ってない生物なら、基本的には全部倒せるレベルの能力者のことを言うんだよー。
葉月 やっば!そんな危険な能力を今まで使ってたってことー!?
3人は自身の持っている能力の凄さに驚きつつ、時太が確認をとる。
灰白 え、もしかしてだけど、最高ランクってさ…
百鬼 最高ランクはもちろん、1だよ!
みなもの返答に、進が思わず話し出す。
岩田 は?6で人が死ぬレベルだっていうのに、それ以上に何があるっていうんだよ!w
百鬼 これは戦争の全盛期の話なんだけどね、うちのお父さんももちろん最前線で戦ったんだけど、お父さんの数値は2だったんだよね。
予想外の数値に、全員が動揺した。
萩原 え、でも百鬼組は壊滅したって…
百鬼 昔、数値についてはよく教えてもらってたんだけど、2はこの世界でいう1人で大規模な戦争を完結できるレベルの力を持っているって言われているの。
萩原 …へ?
千聖はもはや言葉が出なかった。
百鬼 でも、負けちゃった。戦争はいろんな場所で名前が付くほど大きな戦場があったんだけど、お父さんのいた場所は百増戦争って名がついたんだ。
萩原 なんか、百マス計算みたいな名前だね。
葉月 え、なにそれ。
萩原 え、しらない。
葉月 なるほど?
百鬼 んで、相手の陣営にも2をもった人がいて、その時の戦いで巻き添えで犠牲になった人が多くて、別名”全面戦争の最大の犠牲者を出した戦い”って、一部では呼ばれてるんだよ。
桜木 1人で戦争が完結って言われても、あまりよくわからないんだけれど、その1つ下の3はどのくらいなの?
規格外の規模に実感がわかない鈴音は、みなもにそう質問した。
百鬼 ん-、もちろん同じランクでも強さは全然違うから、あくまでも目安なんだけど、3の人は基本的に、1人で都市を壊滅できる程度かそれ以上の力を持っているって言われているの。
萩原 1人で都市壊滅!?
葉月 やっば…そんなのと比べたら6ってそんなすごいことでもなかったってことなのか…
話を聞いたうえで彩里は、安心したような、がっかりしたような表情になった。
百鬼 でも、みんなが6を持ってくれているおかげで狩りとかには支障はないだろうし、すんごい助かるよ!
葉月 まあそれはよかった?んだけどさ、そんな人たちが蔓延ってた戦地ってどの辺だったの?
彩里はどこか知ってるところがあるかもしれないと思い、そう尋ねた。
百鬼 まずここがどの辺かわかんないから説明が難しいんよー。だから始まりから話すんだけど、百鬼組の本拠地からだいたい120キロぐらい先のところに伊集院っていう家系があるんだけど、そこで元々仲の悪かった藤原っていう家系と両家系の党首が交代したってことで対談があったの。そこでの休憩中に伊集院家の家来さんが、藤原家が裏切ろうとしてるぞー!みたいなことを言ってそこでそのまま戦争が始まったらしいんだよねー。
灰白 なんか、その感じからするとその家来の人が嘘ついてるみたいにも思えるんだけど…
百鬼 私もあんま詳しく聞けるほどみんな暇じゃなかったからなー。まあ、そこで藤原家の家来が対談しに来ていた偉い人たちと何らかの形で連絡が繋がるようになってたらしくて、それがすぐに総動員されて伊集院が奇襲にあったんだってさ。だから戦地は伊集院家が中心だったんだ。あ、ちなみにそこで伊集院家が応援を要請したうちの1つが百鬼組だったってことなんよねー。
葉月 じゃあその探してる団体っていうのは…
百鬼 そう、藤原家とその従事してる団体に会いに行きたい。だからまずはその当主が生きているのかどうかの情報が欲しいんだー。
岩田 会いに行くにしても、まずは強くならなくちゃだな。数字の話もそうだし、俺らも対抗できるほどの手段を確立していかないといけないし。
進は覚悟の決まったような表情をしていた。
灰白 じゃあ目標をたてようよ!最初の集落を見つける前に数字を1つ上げる!とかどう?
百鬼 ってなると、だいたい戦車には勝てるぐらいかそれ以上の実力が付けばいいね!
葉月 うん!は?数字が1個違うだけで人から戦車になるの!?
少しだけわかりやすくなった数字の変化の差について改めて驚いた。
百鬼 ちなみに私はその5だよー!
桜木 確かにランクの説明はさっき聞いたからわかってるけど、その数値に相当する能力自体の差を戦車と同等かそれ以上にさせることって、どうやって判断されるの?
萩原 いや!wまずなんで数字が出てくるのよ!w初めて聞いたんだけど!
原理の謎な2つのことについて2人は気になっていた。
百鬼 まとめて説明すると、さっき0だったことを初めて知った様子のときの2人の話も含めて、能力を取得しない家系に生まれたってことで集落の人から追い出されたのは、その数字を周りに知られていた、もしくは親自身が数字の意味を知らないでほかの人に知らせたからかもしれないね。元々数字が現れるようになったのは進化の流れで20年ぐらい前かららしいし、2人が生まれてから今まで出し方を知らなかったのも無理はないと思うわ。そして数値は自動的に本体の能力に対する理解と対応で変化していくようになっていて、私がさっき言ったたとえが今の段階の共通認識になっているらしいよ。
葉月 自分も誰かから教えてもらったことなかったなー。自分の住んでた先々で結構頻繁に敵軍が攻めてきてた感じだったし。
灰白 俺のとこもそんな感じだった記憶があるわー。何歳だっけ、彩里と会ったの…9歳とか?
時太は思い出しながら彩里の方を向いて尋ねた。
葉月 まだ時太の能力出てない頃だからもう少し前じゃない?7か8だったきがするよ。
岩田 前7歳って言ってたよ。
葉月 マジか、よくよく考えたら自分はその頃より前から集落から逃げてたんだなw
岩田 俺が2人に出会ったのが1年半後っていうのも覚えてるわ、確かそん時にもあの辺に軍が来てて紛争が起きてた頃だったな。
葉月 うっわ懐かしいw昔は運が悪かったからどこに行くにも何かしらの紛争に巻き込まれてたからなあw
灰白 進に会う前なんか2日に1回ぐらいはなんかしらの戦争に巻き込まれてたしさwしかもみんなして2人狙ってくんのw
葉月 2人してなんでこっち来んねん!っていって逃げまくってたよねw
いい思い出はほとんどないはずの3人は、どこか楽しそうに振りかえってそう話した。
百鬼 もしかしたら可能性のある子どもを優先的に狙うことで未来につながる戦力をそぎ落とそうとしていたのかもしれないね。私たちも年齢的にはまだまだ子供だし、今も充分攻撃されやすい対象ではあるから、いっそう気を付けないといけなくなるね。
みなもは真剣にそう話した。
萩原 てかみなもって何歳なの?
ふと気になったのか、何も考えてなさそうに尋ねた。
百鬼 え、15歳だけど、もしかしてみんなもっと年いってる!?てっきり価値観会うからおんなじぐらいなんだと思ってたんだけど!
葉月 なら安心よ、だってみんな15歳、16歳の年だもん!
百鬼 マジか!あせったー!
萩原 余計気を使う必要もなくていいね!
百鬼 だね!
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