5 / 6
5話 王都軍との戦い
しおりを挟む
「兵力は王都軍の圧倒的有利だな――」
「ですね」
オレの呟きに、近衛騎士団長のザインが相槌を打った。
前衛の騎馬隊が勢いよく城壁へと向かって来ている。
「あの騎馬隊の動きをいかに封じるかだが……」
「暗殺者達は動くでしょうか?」
「奴らに利はある。頭のいい連中だ、判断を誤ることはしないさ」
あの日――
『オレの下で諜報員として働かないか?』
オレは暗殺者の頭首に、そう提案した。
『私は暗殺者ですよ? 何人も人を殺してきた……、私には、あなたが倫理的にそれを許せるとは思えませんが――』
『お前に会うまでは、オレもそう思っていた。だが、お前は頭がいい。その話も罪を自覚しているからこその発言だろ?』
『……利がないと判断したら、我々は平気であなたを殺しに行きますよ』
『フ、その時は返り討ちにするさ』
『見かけによらず、食えない領主ですね――』
『仕えるなら、それくらいの男の方がいいだろ?」
『……それで、我々に何をさせるつもりですか?』
『ああ、それはだな――』
◇
「兵力が違う!! 王都軍の力を辺境伯に見せつけてやれ!!」
王都軍の大佐が先頭に立って騎馬隊を鼓舞すると――
「「「オオオオォォォォ!!!」」」
兵士達もそれに呼応した。
ドドドドドドドドドド!!
進軍する騎馬隊の地鳴りが周囲に響き渡る。
こちらも騎馬隊を待機させているが、明らかに規模が違う……
拮抗させるためには、まず、その機動力を奪う必要があった。
だから――
「「「ヒヒィィィィン!!!」」」
「ど、どうした?!」
次から次へに聞こえてくる馬の悲鳴に、大佐が狼狽している。
大佐が後方を見ると、あらかじめ掘られていた落とし穴に、騎馬隊の馬が次から次へと落ちて行っていた。
落とし穴には、馬が好きな甘味系の食べ物が大量に仕込まれている。
そこに、騎馬隊に紛れ込んでいた暗殺者達が馬を誘導した。
「くっ!!」
大佐が舌打ちする。
王都軍の足を奪った我々は、すぐさま城門を開いて騎馬隊を襲撃させた。
馬を失った兵士達の中には逃げ惑う者もいたため、王都軍の隊列は乱れに乱れた。
「こんな初歩的な罠にかかるとは――、それでも王都の優秀な騎馬隊か!!」
「己の無能さを部下に押しつけるな!! 上官の風上にもおけない奴め……」
「だ、誰だ!?」
「俺か? 俺はルミナス辺境伯の近衛騎士団長ザイン、今からお前が対する相手だ」
圧倒的差のあった武力が均衡し、戦場は更なる混戦を極めていた――
◇
「あれほどあった戦力差をここまでつめるとは、さすが、ルミナスだな……。しかし、暗殺者までもが、私を裏切るとは――」
「クーラ殿下、先程、相手の陣営から封書が届きました」
「……この状況で封書だと?」
伝書鳩によって届けられた封書をクーラ王子が開けた。
『これ以上、戦争を続けることは、互いに犠牲者を増やすだけ。一騎打ちで片をつけないか?』
「フ、同じことを考えていようとは――、業が深いな……。わかったよ、ルミナス。望み通り、一騎打ちで決着をつけようじゃないか」
クーラ王子は伝播魔法を使って戦場に伝令し、戦いを一時中断させた――
「……違う選択肢はなかったのか?」
「お前も他の選択はできただろ? でも、それをしなかった。正しいことだけを選べる世の中なら、とっくにそうしてるさ」
オレとクーラ王子は剣を抜いた状態で対峙している。
「オレがその世界に引導を渡す」
「――なら、まずは私を倒すことだな。それすらできなければ、この先の抗争に勝てるはずがない」
「言われなくても、そうするさ」
ザッ!
動いたのはオレの方からだった。
クーラ王子との距離を一気に詰めて、上段から剣を振り落ろす。
ガキィーン!
クーラ王子はオレの剣を剣で受け流した。
「……魔法は使わないのか?」
「学園時代、剣技ではクーラ王子に勝てなかったからな――」
この日を迎えたのは、もしかすると宿命だったのかもしれない。
あの日の悔しさがあったから、オレはここまで強くなれた。
「今なら勝てると?」
「そう思っている」
クーラ王子が未だに剣の稽古を続けていることは知っている。
しかし、オレは辺境伯として、異敵からの侵略を防ぐための戦いを続けて来た。
実践の場数が違う。
クーラ王子もそれは十分にわかっているはず……
それでも、クーラ王子はオレとの一騎打ちを受諾した。
つまり――
カキーーン!
渾身の一撃で振り抜いたオレの剣が、クーラ王子の剣を弾き飛ばした。
クーラ王子は、オレに負けるとわかっていて、この戦いに挑んだということだ……
「やはり、私の力では、もうお前には敵わないのだな」
「――どうして、この一騎打ちを受け入れた?」
「お前の考えと同じさ、これ以上無駄な死傷者を増やしたくなかっただけだ。さあ、早くとどめを刺せ……」
覚悟を決めたクーラ王子の思いを受け――
オレは剣を握る手に力を込めた。
◇
「待ってください!!」
「キ、キリア?!」
「ど、どうして、お前が……」
私が戦場に現れて、ルミナスとクーラ王子の二人が驚いている。
「クーラ殿下を殺さないでください――」
「……どういうことだ? 私はお前を奴隷の身分に落とした張本人だぞ?」
「わかっています。それが、あなたの愛する婚約者令嬢を想っての行動だったということも――」
「なっ……」
転生する前の悪役令嬢キリアが、ヒロインである令嬢に対して度を超えた酷い仕打ちをしていたことを私は知っている。
実際に、私もゲームをしていた頃は、キリアがしてきたことを考えると、奴隷にされても仕方がないと思っていた――
「殿下一人の身なら、その覚悟は高尚なものなのでしょう……。しかし、殿下の傍には、殿下のことを心から大切に想っている女性がいらっしゃいます。殿下は、その女性に生涯の悲しみを与えるおつもりですか?」
私が何千時間とプレイしてきたヒロインの令嬢。
その彼女を不幸にさせるわけにはいかない――
私は彼女にも幸せになってほしかった。
「まさか、私がキリアに諭される日が来ようとはな――。確かにお前の言う通り、私は新たな過ちを犯すところだった……」
「しかし、お前は何にそこまで追い込まれたんだ?」
ルミナスが率直な疑問をクーラ王子にぶつける。
「それは王族という名の呪いだな――、権威を振りかざしてきた者達は怯えているのさ、自分達も歴史の中で失墜させられてきた一族と、いつか同じ運命を辿るのではないかということをね」
「なるほど……」
クーラ王子も皇太子とはいえ、王族全体の意向には逆らえない。
その結果が、この戦争だったのだろう――
むしろ、被害を最小限に抑えるため、クーラ王子はその役目を買って出たのかもしれない。
「……第一王子の私でも覆せなかった道を、お前は行くのか?」
「ああ、それがオレの使命なんだと思う」
そう言って、ルミナスは私を見た――
『実は、これはお前へのプレゼントだったんだ……』
『――こ、このペンダントネックレスが、私へのプレゼントだと仰るのですか?』
私は耳を疑い、思わずルミナスに聞き返した。
『そうだ』
『……お気持ちは大変うれしいのですが、こんなに高価な物を皆さんにプレゼントしていたら、誤解されてしまいませんか? ルミナス様から特別な愛情を受けていると――』
現に私は今勘違いしそうになっている……
『もちろん、誰にでもあげているわけではない。キリアが特別な存在だから渡したいと思ったんだ』
『――それはどういう意味でしょうか?』
それを聞くべきではないことはわかっている。
でも、私はその先の言葉をどうしても聞きたかった……
『オレと結婚を前提に婚約してほしい』
意を決してルミナスは私にそう告白をした。
『ルミナス様――』
ルミナスからの告白は死ぬほど嬉しかった……
正直、ゲームでされた告白の何百倍も嬉しい。
だけど――
『申し訳ございませんが、ルミナス様と婚約はできません……』
奴隷の身分で、その告白を受け入れるわけにはいかなかった。
『やはり、奴隷という身分を気にしているのか?』
ルミナス自身は、そんなことは気にしないのだろう――
しかし、ルミナスを見ている人達は違う……
私と婚約することで、私はルミナスの足を引っ張りたくはなかった。
『――だったら、その奴隷制度はオレが撤廃させてみせるよ』
『え?』
『そうすれば、何の問題もないだろ?』
『え、ええ……』
あの時は信じられない気持ちの方が強かったが――
ルミナスは真に覚悟を決めていた。
奴隷市場に連れて行かれた時の恐怖を、私は一年経った今でも鮮明に覚えている。
あの時は、もう幸せになれる未来はないのだと絶望していた。
この人はそんな奴隷制度を、本気でなくしたいと思ってるんだよね……
大志を掲げて犠牲の道を突き進もうとしているルミナスを、私は心の底から支えたいと思った――
「ですね」
オレの呟きに、近衛騎士団長のザインが相槌を打った。
前衛の騎馬隊が勢いよく城壁へと向かって来ている。
「あの騎馬隊の動きをいかに封じるかだが……」
「暗殺者達は動くでしょうか?」
「奴らに利はある。頭のいい連中だ、判断を誤ることはしないさ」
あの日――
『オレの下で諜報員として働かないか?』
オレは暗殺者の頭首に、そう提案した。
『私は暗殺者ですよ? 何人も人を殺してきた……、私には、あなたが倫理的にそれを許せるとは思えませんが――』
『お前に会うまでは、オレもそう思っていた。だが、お前は頭がいい。その話も罪を自覚しているからこその発言だろ?』
『……利がないと判断したら、我々は平気であなたを殺しに行きますよ』
『フ、その時は返り討ちにするさ』
『見かけによらず、食えない領主ですね――』
『仕えるなら、それくらいの男の方がいいだろ?」
『……それで、我々に何をさせるつもりですか?』
『ああ、それはだな――』
◇
「兵力が違う!! 王都軍の力を辺境伯に見せつけてやれ!!」
王都軍の大佐が先頭に立って騎馬隊を鼓舞すると――
「「「オオオオォォォォ!!!」」」
兵士達もそれに呼応した。
ドドドドドドドドドド!!
進軍する騎馬隊の地鳴りが周囲に響き渡る。
こちらも騎馬隊を待機させているが、明らかに規模が違う……
拮抗させるためには、まず、その機動力を奪う必要があった。
だから――
「「「ヒヒィィィィン!!!」」」
「ど、どうした?!」
次から次へに聞こえてくる馬の悲鳴に、大佐が狼狽している。
大佐が後方を見ると、あらかじめ掘られていた落とし穴に、騎馬隊の馬が次から次へと落ちて行っていた。
落とし穴には、馬が好きな甘味系の食べ物が大量に仕込まれている。
そこに、騎馬隊に紛れ込んでいた暗殺者達が馬を誘導した。
「くっ!!」
大佐が舌打ちする。
王都軍の足を奪った我々は、すぐさま城門を開いて騎馬隊を襲撃させた。
馬を失った兵士達の中には逃げ惑う者もいたため、王都軍の隊列は乱れに乱れた。
「こんな初歩的な罠にかかるとは――、それでも王都の優秀な騎馬隊か!!」
「己の無能さを部下に押しつけるな!! 上官の風上にもおけない奴め……」
「だ、誰だ!?」
「俺か? 俺はルミナス辺境伯の近衛騎士団長ザイン、今からお前が対する相手だ」
圧倒的差のあった武力が均衡し、戦場は更なる混戦を極めていた――
◇
「あれほどあった戦力差をここまでつめるとは、さすが、ルミナスだな……。しかし、暗殺者までもが、私を裏切るとは――」
「クーラ殿下、先程、相手の陣営から封書が届きました」
「……この状況で封書だと?」
伝書鳩によって届けられた封書をクーラ王子が開けた。
『これ以上、戦争を続けることは、互いに犠牲者を増やすだけ。一騎打ちで片をつけないか?』
「フ、同じことを考えていようとは――、業が深いな……。わかったよ、ルミナス。望み通り、一騎打ちで決着をつけようじゃないか」
クーラ王子は伝播魔法を使って戦場に伝令し、戦いを一時中断させた――
「……違う選択肢はなかったのか?」
「お前も他の選択はできただろ? でも、それをしなかった。正しいことだけを選べる世の中なら、とっくにそうしてるさ」
オレとクーラ王子は剣を抜いた状態で対峙している。
「オレがその世界に引導を渡す」
「――なら、まずは私を倒すことだな。それすらできなければ、この先の抗争に勝てるはずがない」
「言われなくても、そうするさ」
ザッ!
動いたのはオレの方からだった。
クーラ王子との距離を一気に詰めて、上段から剣を振り落ろす。
ガキィーン!
クーラ王子はオレの剣を剣で受け流した。
「……魔法は使わないのか?」
「学園時代、剣技ではクーラ王子に勝てなかったからな――」
この日を迎えたのは、もしかすると宿命だったのかもしれない。
あの日の悔しさがあったから、オレはここまで強くなれた。
「今なら勝てると?」
「そう思っている」
クーラ王子が未だに剣の稽古を続けていることは知っている。
しかし、オレは辺境伯として、異敵からの侵略を防ぐための戦いを続けて来た。
実践の場数が違う。
クーラ王子もそれは十分にわかっているはず……
それでも、クーラ王子はオレとの一騎打ちを受諾した。
つまり――
カキーーン!
渾身の一撃で振り抜いたオレの剣が、クーラ王子の剣を弾き飛ばした。
クーラ王子は、オレに負けるとわかっていて、この戦いに挑んだということだ……
「やはり、私の力では、もうお前には敵わないのだな」
「――どうして、この一騎打ちを受け入れた?」
「お前の考えと同じさ、これ以上無駄な死傷者を増やしたくなかっただけだ。さあ、早くとどめを刺せ……」
覚悟を決めたクーラ王子の思いを受け――
オレは剣を握る手に力を込めた。
◇
「待ってください!!」
「キ、キリア?!」
「ど、どうして、お前が……」
私が戦場に現れて、ルミナスとクーラ王子の二人が驚いている。
「クーラ殿下を殺さないでください――」
「……どういうことだ? 私はお前を奴隷の身分に落とした張本人だぞ?」
「わかっています。それが、あなたの愛する婚約者令嬢を想っての行動だったということも――」
「なっ……」
転生する前の悪役令嬢キリアが、ヒロインである令嬢に対して度を超えた酷い仕打ちをしていたことを私は知っている。
実際に、私もゲームをしていた頃は、キリアがしてきたことを考えると、奴隷にされても仕方がないと思っていた――
「殿下一人の身なら、その覚悟は高尚なものなのでしょう……。しかし、殿下の傍には、殿下のことを心から大切に想っている女性がいらっしゃいます。殿下は、その女性に生涯の悲しみを与えるおつもりですか?」
私が何千時間とプレイしてきたヒロインの令嬢。
その彼女を不幸にさせるわけにはいかない――
私は彼女にも幸せになってほしかった。
「まさか、私がキリアに諭される日が来ようとはな――。確かにお前の言う通り、私は新たな過ちを犯すところだった……」
「しかし、お前は何にそこまで追い込まれたんだ?」
ルミナスが率直な疑問をクーラ王子にぶつける。
「それは王族という名の呪いだな――、権威を振りかざしてきた者達は怯えているのさ、自分達も歴史の中で失墜させられてきた一族と、いつか同じ運命を辿るのではないかということをね」
「なるほど……」
クーラ王子も皇太子とはいえ、王族全体の意向には逆らえない。
その結果が、この戦争だったのだろう――
むしろ、被害を最小限に抑えるため、クーラ王子はその役目を買って出たのかもしれない。
「……第一王子の私でも覆せなかった道を、お前は行くのか?」
「ああ、それがオレの使命なんだと思う」
そう言って、ルミナスは私を見た――
『実は、これはお前へのプレゼントだったんだ……』
『――こ、このペンダントネックレスが、私へのプレゼントだと仰るのですか?』
私は耳を疑い、思わずルミナスに聞き返した。
『そうだ』
『……お気持ちは大変うれしいのですが、こんなに高価な物を皆さんにプレゼントしていたら、誤解されてしまいませんか? ルミナス様から特別な愛情を受けていると――』
現に私は今勘違いしそうになっている……
『もちろん、誰にでもあげているわけではない。キリアが特別な存在だから渡したいと思ったんだ』
『――それはどういう意味でしょうか?』
それを聞くべきではないことはわかっている。
でも、私はその先の言葉をどうしても聞きたかった……
『オレと結婚を前提に婚約してほしい』
意を決してルミナスは私にそう告白をした。
『ルミナス様――』
ルミナスからの告白は死ぬほど嬉しかった……
正直、ゲームでされた告白の何百倍も嬉しい。
だけど――
『申し訳ございませんが、ルミナス様と婚約はできません……』
奴隷の身分で、その告白を受け入れるわけにはいかなかった。
『やはり、奴隷という身分を気にしているのか?』
ルミナス自身は、そんなことは気にしないのだろう――
しかし、ルミナスを見ている人達は違う……
私と婚約することで、私はルミナスの足を引っ張りたくはなかった。
『――だったら、その奴隷制度はオレが撤廃させてみせるよ』
『え?』
『そうすれば、何の問題もないだろ?』
『え、ええ……』
あの時は信じられない気持ちの方が強かったが――
ルミナスは真に覚悟を決めていた。
奴隷市場に連れて行かれた時の恐怖を、私は一年経った今でも鮮明に覚えている。
あの時は、もう幸せになれる未来はないのだと絶望していた。
この人はそんな奴隷制度を、本気でなくしたいと思ってるんだよね……
大志を掲げて犠牲の道を突き進もうとしているルミナスを、私は心の底から支えたいと思った――
32
お気に入りに追加
180
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

悪役令嬢は楽しいな
kae
恋愛
気が弱い侯爵令嬢、エディット・アーノンは、第一王子ユリウスの婚約者候補として、教養を学びに王宮に通っていた。
でも大事な時に緊張してしまうエディットは、本当は王子と結婚なんてしてくない。実はユリウス王子には、他に結婚をしたい伯爵令嬢がいて、その子の家が反対勢力に潰されないように、目くらましとして婚約者候補のふりをしているのだ。
ある日いつものいじめっ子たちが、小さな少年をイジメているのを目撃したエディットが勇気を出して注意をすると、「悪役令嬢」と呼ばれるようになってしまった。流行りの小説に出てくる、曲がったことが大嫌いで、誰に批判されようと、自分の好きな事をする悪役の令嬢エリザベス。そのエリザベスに似ていると言われたエディットは、その日から、悪役令嬢になり切って生活するようになる。
「オーッホッホ。私はこの服が着たいから着ているの。流行なんて関係ないわ。あなたにはご自分の好みという物がないのかしら?」
悪役令嬢になり切って言いたいことを言うのは、思った以上に爽快で楽しくて……。
悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています
窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。
シナリオ通りなら、死ぬ運命。
だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい!
騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します!
というわけで、私、悪役やりません!
来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。
あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……!
気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。
悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!
悪役令嬢を陥れようとして失敗したヒロインのその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
女伯グリゼルダはもう不惑の歳だが、過去に起こしたスキャンダルが原因で異性から敬遠され未だに独身だった。
二十二年前、グリゼルダは恋仲になった王太子と結託して彼の婚約者である公爵令嬢を陥れようとした。
けれど、返り討ちに遭ってしまい、結局恋人である王太子とも破局してしまったのだ。
ある時、グリゼルダは王都で開かれた仮面舞踏会に参加する。そこで、トラヴィスという年下の青年と知り合ったグリゼルダは彼と恋仲になった。そして、どんどん彼に夢中になっていく。
だが、ある日。トラヴィスは、突然グリゼルダの前から姿を消してしまう。グリゼルダはショックのあまり倒れてしまい、気づいた時には病院のベッドの上にいた。
グリゼルダは、心配そうに自分の顔を覗き込む執事にトラヴィスと連絡が取れなくなってしまったことを伝える。すると、執事は首を傾げた。
そして、困惑した様子でグリゼルダに尋ねたのだ。「トラヴィスって、一体誰ですか? そんな方、この世に存在しませんよね?」と──。

婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?
ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中

乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)
ラララキヲ
ファンタジー
乙女ゲームのラスボスになって死ぬ悪役令嬢に転生したけれど、中身が転生者な時点で既に乙女ゲームは破綻していると思うの。だからわたくしはわたくしのままに生きるわ。
……それなのにヒロインさんがイジメを自演し始めた。ゲームのストーリーを展開したいと言う事はヒロインさんはわたくしが死ぬ事をお望みね?なら、わたくしも戦いますわ。
でも、わたくしも暇じゃないので魔法でね。
ヒロイン「私はホラー映画の主人公か?!」
『見えない何か』に襲われるヒロインは────
※作中『イジメ』という表現が出てきますがこの作品はイジメを肯定するものではありません※
※作中、『イジメ』は、していません。生死をかけた戦いです※
◇テンプレ乙女ゲーム舞台転生。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる