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2話 帝国の皇太子による拉致
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「――私をどこに連れて行くおつもりですか?」
「おかしなことを聞くね……。帝国の皇太子が連れて行く場所といえば普通は王都でしょ?」
暗殺者《アサシン》にさらわれた私は目隠しをされた状態で、金髪碧眼のシルドギア皇太子の乗っている馬車に乗せられていた。
「帝国の皇太子が自らおもむいて来られたのであれば、私を拉致なんかせずに使者として堂々と会いに来たらよろしいじゃありませんか」
私はあからさまに不愛想に答えた。
本当なら今頃、ルランドと結婚式の準備をしながら心をウキウキさせていたはずなのだ。
ただ、帝国の暗殺者が私の前に現れた時――
その結婚式を延期せざるを得ないような大きな事件が起ころうとしている。
そんな予感はしていた……
だから、私は敢えて抵抗はせず、シルドギア皇太子の意図を探ることにした。
「拉致とは人聞きが悪い――、ラティリス嬢も自らついて行くと言ったのではありませんか?」
「圧をかけてそう言わせたのですから、大して変わりませんよ……」
「ハハ、帝国の皇太子を前にしても臆さないその姿勢――、噂通りの女性ですね」
「それはどうも」
私が急にいなくなってルランドは焦ってるだろうなぁ……
自身の心配よりも、むしろその事の方が気がかりだった。
婚約指輪にはお互いの居場所がわかる魔法がかけてあるので、私がどこに連れて行かれようとしているのかはわかっているはず。
しかし、誰に連れて行かれたのかまではわからない――
状況が逆だった場合、私は必死にルランドを追いかける。
きっと、ルランドも血眼になって私を探しているに違いない……
「――もう一度聞きます。シルドギア皇太子は、私をどこに連れて行こうとしているのですか?」
「だから、帝国だって――、……もしかして、気づいて言ってるのかい?」
「はい、この馬車は帝国には向かっていませんよね」
「……そうか、それなら、わざわざ目隠しする必要もなさそうだね」
シルドギア皇太子はそう言いながら、私の目隠しを解いた。
「――どうしてわかったのかな?」
「理由まではわかりませんが……、状況から察するに、シルドギア皇太子はルランドと王宮外で話がしたかったんですよね? ――であれば、帝国まで行くはずはないと判断しました」
「なるほど、君の洞察力には驚かされるよ……」
シルドギア皇太子が感心している。
「ルランドと合流してから話そうと思ってたけど――、君には先に話しておいた方が話が円滑にいきそうだね」
「私が聞いてもよい話であれば……」
「難しい話をしてもわからないだろうと思って、君には伝えないつもりだったんだが――。逆に、聡明なラティリス嬢の意見も聞きたくなったよ。実は……、亜人大陸に行っている帝国の諜報員からの情報で、ダークエルフがここ人間大陸に攻めて来ようとしているらしいんだ――」
「……ダークエルフが? ――となると、私達の王国が一番危ないですね」
「そう、君たちの王国が亜人大陸に一番近いからね」
私達の王国の東は海。
本来であれば、四方が他国と陸続きの王国の方が争いは多いが――
東海を渡った先には亜人大陸があり、西側にダークエルフが王国を築いている。
今回はそのダークエルフが、私達の住んでいる人間大陸に攻めて来るのだという……
「――それをわざわざ伝えに帝国から?」
帝国の規模から考えれば、私達の王国がダークエルフに占領されたとしても、そこまでの脅威にはならないはずだが……
「べ、べつに、腐れ縁のルランドのことが心配だったからではないぞ――」
……なるほど。
ルランドのことが心配だったのね。
「シルドギア!! ラティリスをどこへ連れて行く!!」
「――噂をすれば、ちょうど、君の婚約者が来たみたいだ」
早馬で追いかけて来たルランドが私達に追いついた。
どうして、シルドギア皇太子が私を連れ去ったとわかったのか……
何やら二人の間には私のあずかり知らない関係があるようだ――
「ルランド!!」
私は馬車から顔を乗り出して、ルランドの名を叫んだ。
「ラティリス!? 無事だったか!!」
「はい、私は大丈夫です!! ……シルドギア皇太子、馬車を止めていただけますでしょうか?」
ルランドに安否を伝えた後、シルドギア皇太子に私はそう提案した。
「ああ、もう少しで私の別荘に着くから、ルランドと合流して、そこで話し合おう。では、馬車を止めてくれ――」
シルドギア皇太子は馭者に指示を出して馬車を止めさせた。
◇
「さあ、今回はどんな言い訳をするんだ? シルドギア……」
別荘のテーブルに着くなり、ルランドはシルドギア皇太子にそう詰め寄った。
『今回は』ということは、シルドギア皇太子がルランドに対して、過去にも似たようなことをしでかしたのだろう――
「まあまあ、少し落ち着こうよ、ルランド」
「……俺の婚約者をさらっておいて、どう落ち着けと?」
ルランドがあからさまに怒っている。
私のために怒ってくれてると思うと、ちょっと嬉しかったりもする。
「――とはいえ、ラティリスが抵抗した形跡はなかったし、何か理由があるんだろ?」
ルランドは溜息をつきながら言った。
「思っていた以上にラティリス嬢は賢明な女性だったよ……」
「俺が選んだ婚約者だぞ――、当然だろ?」
あのーー、私もこの場にいることを忘れていませんか?
皇太子二人から眼前で褒めちぎられると、さすがに私も恥ずかしい……
「僕からすれば、ルランドが婚約したこと自体が驚きだったけどね。帝国の魔法学校で一緒に学んでいた頃は、女には興味ないとか言っていたのに――」
なるほど、腐れ縁と言っていたけど、二人は同じ魔法学校に通っていたのね。
「それだけ、ラティリスがいい女だったということだよ」
ちょっ!
堂々と真顔でそういうことを言うのやめてくれませんか……
「ハハ、なるほどね」
見てて思ったが、二人は腹を割って話せる間柄のようだ。
最初は二人の会話を聞きながら、国レベルの揉め事に発展してしまうのではないかと内心ドキドキしていたけど――
信頼している友人だからこその会話だったということがわかった。
「……それで、どうして私は拉致されたのでしょうか?」
ルランドの気持ちが聞けたことは嬉しかったが、拉致された当事者を置き去りにして、二人だけで盛り上がるのはやめてほしい――
「そうだね……。ダークエルフが攻めて来るということは道中で伝えたけど、本題はここからなんだ――」
シルドギア皇太子が急に真剣な表情になった。
そして、この別荘まで私達を連れて来た理由を話し始めた――
◇
「来たわね……」
「ああ、あっという間だったな」
――あれから半月。
遂にダークエルフの大軍が攻めて来た。
高台に造られている王宮から東の海を眺めると、おびただしい数の船が立ち並んでいるのが見える。
「ラティリス、……お前は本当にこれでよかったのか?」
結局、ルランドとの結婚式はできなかった。
「結婚式どころではなくなりましたね――。でも、ルランド。私はあなたと一緒にいられれば、それでいいんですよ。結婚式は未来の楽しみにとっておきます」
「ラティリス……、どんなことがあっても君は俺が護るから――」
「ふふ、私が護られるだけの女に見えますか?」
「はは、そうだな、お前はそういう女だったな……。これから大変なことが続くと思うが――、俺に付いて来てくれるか?」
「はい、もちろんです。ルランドが離れたいと言っても離れませんよ」
そう告白し合った後、ルランドと私は顔を徐々に近づけて――
優しい口づけを交わした。
この時間が永遠に続けばいいのに……
私は涙を流しながら、そんな叶わない望みを哀願していた。
その日の夕刻、私達はダークエルフの軍勢に降伏した――
「おかしなことを聞くね……。帝国の皇太子が連れて行く場所といえば普通は王都でしょ?」
暗殺者《アサシン》にさらわれた私は目隠しをされた状態で、金髪碧眼のシルドギア皇太子の乗っている馬車に乗せられていた。
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私はあからさまに不愛想に答えた。
本当なら今頃、ルランドと結婚式の準備をしながら心をウキウキさせていたはずなのだ。
ただ、帝国の暗殺者が私の前に現れた時――
その結婚式を延期せざるを得ないような大きな事件が起ころうとしている。
そんな予感はしていた……
だから、私は敢えて抵抗はせず、シルドギア皇太子の意図を探ることにした。
「拉致とは人聞きが悪い――、ラティリス嬢も自らついて行くと言ったのではありませんか?」
「圧をかけてそう言わせたのですから、大して変わりませんよ……」
「ハハ、帝国の皇太子を前にしても臆さないその姿勢――、噂通りの女性ですね」
「それはどうも」
私が急にいなくなってルランドは焦ってるだろうなぁ……
自身の心配よりも、むしろその事の方が気がかりだった。
婚約指輪にはお互いの居場所がわかる魔法がかけてあるので、私がどこに連れて行かれようとしているのかはわかっているはず。
しかし、誰に連れて行かれたのかまではわからない――
状況が逆だった場合、私は必死にルランドを追いかける。
きっと、ルランドも血眼になって私を探しているに違いない……
「――もう一度聞きます。シルドギア皇太子は、私をどこに連れて行こうとしているのですか?」
「だから、帝国だって――、……もしかして、気づいて言ってるのかい?」
「はい、この馬車は帝国には向かっていませんよね」
「……そうか、それなら、わざわざ目隠しする必要もなさそうだね」
シルドギア皇太子はそう言いながら、私の目隠しを解いた。
「――どうしてわかったのかな?」
「理由まではわかりませんが……、状況から察するに、シルドギア皇太子はルランドと王宮外で話がしたかったんですよね? ――であれば、帝国まで行くはずはないと判断しました」
「なるほど、君の洞察力には驚かされるよ……」
シルドギア皇太子が感心している。
「ルランドと合流してから話そうと思ってたけど――、君には先に話しておいた方が話が円滑にいきそうだね」
「私が聞いてもよい話であれば……」
「難しい話をしてもわからないだろうと思って、君には伝えないつもりだったんだが――。逆に、聡明なラティリス嬢の意見も聞きたくなったよ。実は……、亜人大陸に行っている帝国の諜報員からの情報で、ダークエルフがここ人間大陸に攻めて来ようとしているらしいんだ――」
「……ダークエルフが? ――となると、私達の王国が一番危ないですね」
「そう、君たちの王国が亜人大陸に一番近いからね」
私達の王国の東は海。
本来であれば、四方が他国と陸続きの王国の方が争いは多いが――
東海を渡った先には亜人大陸があり、西側にダークエルフが王国を築いている。
今回はそのダークエルフが、私達の住んでいる人間大陸に攻めて来るのだという……
「――それをわざわざ伝えに帝国から?」
帝国の規模から考えれば、私達の王国がダークエルフに占領されたとしても、そこまでの脅威にはならないはずだが……
「べ、べつに、腐れ縁のルランドのことが心配だったからではないぞ――」
……なるほど。
ルランドのことが心配だったのね。
「シルドギア!! ラティリスをどこへ連れて行く!!」
「――噂をすれば、ちょうど、君の婚約者が来たみたいだ」
早馬で追いかけて来たルランドが私達に追いついた。
どうして、シルドギア皇太子が私を連れ去ったとわかったのか……
何やら二人の間には私のあずかり知らない関係があるようだ――
「ルランド!!」
私は馬車から顔を乗り出して、ルランドの名を叫んだ。
「ラティリス!? 無事だったか!!」
「はい、私は大丈夫です!! ……シルドギア皇太子、馬車を止めていただけますでしょうか?」
ルランドに安否を伝えた後、シルドギア皇太子に私はそう提案した。
「ああ、もう少しで私の別荘に着くから、ルランドと合流して、そこで話し合おう。では、馬車を止めてくれ――」
シルドギア皇太子は馭者に指示を出して馬車を止めさせた。
◇
「さあ、今回はどんな言い訳をするんだ? シルドギア……」
別荘のテーブルに着くなり、ルランドはシルドギア皇太子にそう詰め寄った。
『今回は』ということは、シルドギア皇太子がルランドに対して、過去にも似たようなことをしでかしたのだろう――
「まあまあ、少し落ち着こうよ、ルランド」
「……俺の婚約者をさらっておいて、どう落ち着けと?」
ルランドがあからさまに怒っている。
私のために怒ってくれてると思うと、ちょっと嬉しかったりもする。
「――とはいえ、ラティリスが抵抗した形跡はなかったし、何か理由があるんだろ?」
ルランドは溜息をつきながら言った。
「思っていた以上にラティリス嬢は賢明な女性だったよ……」
「俺が選んだ婚約者だぞ――、当然だろ?」
あのーー、私もこの場にいることを忘れていませんか?
皇太子二人から眼前で褒めちぎられると、さすがに私も恥ずかしい……
「僕からすれば、ルランドが婚約したこと自体が驚きだったけどね。帝国の魔法学校で一緒に学んでいた頃は、女には興味ないとか言っていたのに――」
なるほど、腐れ縁と言っていたけど、二人は同じ魔法学校に通っていたのね。
「それだけ、ラティリスがいい女だったということだよ」
ちょっ!
堂々と真顔でそういうことを言うのやめてくれませんか……
「ハハ、なるほどね」
見てて思ったが、二人は腹を割って話せる間柄のようだ。
最初は二人の会話を聞きながら、国レベルの揉め事に発展してしまうのではないかと内心ドキドキしていたけど――
信頼している友人だからこその会話だったということがわかった。
「……それで、どうして私は拉致されたのでしょうか?」
ルランドの気持ちが聞けたことは嬉しかったが、拉致された当事者を置き去りにして、二人だけで盛り上がるのはやめてほしい――
「そうだね……。ダークエルフが攻めて来るということは道中で伝えたけど、本題はここからなんだ――」
シルドギア皇太子が急に真剣な表情になった。
そして、この別荘まで私達を連れて来た理由を話し始めた――
◇
「来たわね……」
「ああ、あっという間だったな」
――あれから半月。
遂にダークエルフの大軍が攻めて来た。
高台に造られている王宮から東の海を眺めると、おびただしい数の船が立ち並んでいるのが見える。
「ラティリス、……お前は本当にこれでよかったのか?」
結局、ルランドとの結婚式はできなかった。
「結婚式どころではなくなりましたね――。でも、ルランド。私はあなたと一緒にいられれば、それでいいんですよ。結婚式は未来の楽しみにとっておきます」
「ラティリス……、どんなことがあっても君は俺が護るから――」
「ふふ、私が護られるだけの女に見えますか?」
「はは、そうだな、お前はそういう女だったな……。これから大変なことが続くと思うが――、俺に付いて来てくれるか?」
「はい、もちろんです。ルランドが離れたいと言っても離れませんよ」
そう告白し合った後、ルランドと私は顔を徐々に近づけて――
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