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第七章
37話 双子鬼
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「ニンゲンのニオイ」
洞のなか。
鼻をひくつかせる四つん這いの女がひとり。べろりと舌なめずりをして洞の外へとゆっくり這いずってゆく。
その背中に、暗がりから出てきた男がドッと足を乗せた。
「──忌々しい龍の匂いまで混じっていやがる。へっへへへ……ようキクナ。ひさしぶりにちっと撫でてやろうか」
というと、キクナと呼ばれた女はぎょろりと目を剝いて男を見た。そのにんまりとあがった口の端は頬にまで裂かれており、口からはするどい牙が覗く。
キクナはだらりとよだれを垂らして、首を伸ばした。
「アタシ、ニンゲンのオトコたべたいなぁ」
「じゃあオレはあの龍の匂いのする女……あれを食っちまおうかなあ。なんてったってわれら鬼人族の仇だもんなァ」
「アダウチ、アダウチ。きっひっひっひ」
「このカブト様が鬼人族のおそろしさを見せつけてやる」
そして男は太い金棒を担ぎ上げ、キクナとともに洞を飛び出した。
※
明森山の麓に鎮座する、瓦解寸前の旅籠──。
門前に掲げられた扁額には、『伯山楼』の文字が彫られている。建物の見た目はあれだが、温泉の質がひじょうにいいと評判らしい。
慎吾は自然の空気を胸いっぱいに吸い込んで、ここ伯山楼のなかへと足を踏み入れた。
「四名さまでご予約の──天沢さまでございますね。どうもお待ちしておりました」
宿の女将が深々と辞儀をする。
四名というのは、慎吾、水緒、大地、銀月丸のことである。ほかの四匹はというと、動物の姿ですでに裏庭のほうへ向かっている。
女将はまもなく、一行をふた部屋に案内して「ごゆるりと」とふたたび辞儀をし、静かに部屋から立ち去った。
慎吾くん、と水緒は目を丸くする。
「どうして銀月丸は宿泊者扱いなの?」
「ほかの子たちは野生に紛れられるけど、銀月丸くんはニホンオオカミだからな。かといってあと成人四人分も宿泊費なんか出せないだろ」
「なるほど」
ゆえに、銀月丸はほかの眷属と比べて、本来のすがたのまま聖域から出ることはほとんどない。言い換えれば、人として暮らすことは他眷属よりも慣れているということでもある。
とはいえ、
「おかげでそれがし、車もだいぶ乗り慣れましたぞ」
などとうれしそうな顔で水緒に報告する姿は、さすがのイヌ科イヌ属というべきか。
えらいえらい、と水緒はその頭を撫でる。そのとき、カリカリと部屋の窓をひっかく音がした。
庭からこちらを恨めしそうに見つめる、朱色の前かけをつけたタヌキが一匹。朱月丸だ。
「朱月丸、ごめんごめん」
水緒が窓を開ける。
するとタヌキの朱月丸が水緒の胸に飛び込んだ。まったくコイツはいくつになっても甘えん坊が抜けない。
「カマイタチのみんなは?」
「三男坊の車酔いがひどいもので、先に下の温泉へ」
湯治が効くそうですよ、という朱月丸に、大地が身を乗り出した。
「温泉いいねえ。慎吾さん、おれらも温泉入りましょうよ!」
「おう、そうしよそうしよ。まったく五時間半も運転してちゃ身体中バッキバキだよ──朱月丸くんも銀月丸くんも、いっしょにいこう」
と肩をまわす慎吾に、水緒は眉を下げた。
「えー、あたしひとりになっちゃうじゃない。朱月丸こっちでいっしょに入ろ」
「それがしはどっちでもええよ」
「イヤよくねえだろ、朱月丸ってオス──」
大地があわてて口をはさむ。
しかし、水緒はケタケタとわらって朱月丸を抱き上げた。
「だってタヌキじゃん。ねーっ」
「ね、ねーってお前。慎吾さんアレ、いいんすか?」
「ま──水緒も動物みたいなもんだし」
「…………」
────。
男湯は貸切状態だった。
先に来ているはずの鎌鼬のすがたが見当たらない。カラダを洗い終えた慎吾、大地、銀月丸の一行は露天風呂を覗いた。
「お、やっと来たな」
案の定、露天風呂にはすでに人型にもどった鎌鼬三兄弟が湯船のなかから手を振っている。車酔いのためにひどい顔をしていた翠玉も、湯治のおかげかすっかり回復したようだ。
もう身体も洗ったぜ、と得意げにわらう紅玉に、慎吾はうれしそうにうなずいた。
「えらいえらい。さすがは飛騨育ちの鎌鼬だな、髪まで結ってるなんて温泉マナーがちゃんとなってるじゃないか」
「下呂温泉のほうじゃジジイどもがうるせえからな。いまじゃ人間よりもマナーがいいぜ」
「くくく、ご老人に叱られる鎌鼬ってのも見てみたいもんだ」
とわらって、慎吾はゆっくりと湯船に足をつけた。
じんわりと熱が足先から伝わって心地よくしびれるのを感じる。肩までつかるころには口から自然とうめき声がこぼれてしまった。
「きもちいいなァ!」
「うわホントだ。すげえジーンってする」
大地も頬を紅潮させてわらう。
銀月丸は人型のままおそるおそる湯船につかるも、その熱さにおどろいて、その後は湯船の端に腰かけるにとどまった。もともと水浴びは好きだが湯につかるのは好きではない。
いやぁ、と慎吾はお湯をじぶんの顔にかけた。
「しかしそうか、入試のときから水緒とは顔見知りだったのか」
「はい。かばんを顔面にぶつけられたんです、初対面で」
「最悪な第一印象じゃないか。アイツ力つよいから痛かったろう……かわいそうに。それでよく龍族のために手をあげてくれたもんだ。今回の旅行だって、大地くんが絵本を見つけてくれたからっていうじゃないか」
「あ、そうだ。あの絵本っていったいだれが描いたものなんですか?」
「うーん。私もくわしいことはわからんが……あの神社に伝わる伝書をもとに、明治大正あたりの先祖が描いたらしい」
慎吾はちらりと銀月丸を見た。
そうそう、と彼はなつかしそうに瞳を細める。
「兄御前さまの先先々代くらいの宮司ですな。当時は大龍さまやそれがしらは聖域から俗世へ降りることはなかったゆえ、交流はございませんでしたがのう。あのころはたしか──世界大戦が始まらんばかりの世でした。大龍さまは、神社にもしものことがあったとしても水守さまだけは守らんとして、宮司の夢にて指示をされたようです。ふるい文献を見つけて祠の場所を絵に起こすように、と」
「へえ、大龍さまってよほどその水守ってヤツのこと大事にしてたんだ」
意外そうに大地がつぶやいた。
「そりゃあそうですとも。でなければわざわざ躯を保存して龍の気をカケラに封じて隠すなどと、めんどうなことはしません」
「それで疑問なのは」紅玉がザバリと立ち上がる。「なんでダキニの姐者が動くのかってことだ」
そのとおりだ、と蒼玉も不服そうにうなずいた。
「玉嵐とかいう野良龍が姐御と手を組んだらしいが、それにしたってひとりの野良龍のためにわざわざ方々に声をかけるような方じゃあない。いつぞや恨みでも買われたんじゃないのか?」
「玉嵐? あの左頬に傷のある野良龍──そんな名なのか。って、そりゃあ大龍さまはダキニの姐さまをなぜだかどうして毛嫌いしとるからのう。恨みという恨みならいくらでも買われそうじゃが」
「にしたって、なあ──」
と蒼玉が兄弟に視線をうつしたときである。
バキ、と。
露天の柵が壊されたと同時に、なにかが空から降ってきた。
「ニンゲン、見ィつけたぁ~~~ッ」
とげのついた太い金棒をおおきく振りかぶった女。その視線の先には慎吾がいる。
「うわっ」
「兄御前!」
瞬間、銀月丸は戦闘モードに変化し、鉾で金棒をはげしく受け止めた。
洞のなか。
鼻をひくつかせる四つん這いの女がひとり。べろりと舌なめずりをして洞の外へとゆっくり這いずってゆく。
その背中に、暗がりから出てきた男がドッと足を乗せた。
「──忌々しい龍の匂いまで混じっていやがる。へっへへへ……ようキクナ。ひさしぶりにちっと撫でてやろうか」
というと、キクナと呼ばれた女はぎょろりと目を剝いて男を見た。そのにんまりとあがった口の端は頬にまで裂かれており、口からはするどい牙が覗く。
キクナはだらりとよだれを垂らして、首を伸ばした。
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「アダウチ、アダウチ。きっひっひっひ」
「このカブト様が鬼人族のおそろしさを見せつけてやる」
そして男は太い金棒を担ぎ上げ、キクナとともに洞を飛び出した。
※
明森山の麓に鎮座する、瓦解寸前の旅籠──。
門前に掲げられた扁額には、『伯山楼』の文字が彫られている。建物の見た目はあれだが、温泉の質がひじょうにいいと評判らしい。
慎吾は自然の空気を胸いっぱいに吸い込んで、ここ伯山楼のなかへと足を踏み入れた。
「四名さまでご予約の──天沢さまでございますね。どうもお待ちしておりました」
宿の女将が深々と辞儀をする。
四名というのは、慎吾、水緒、大地、銀月丸のことである。ほかの四匹はというと、動物の姿ですでに裏庭のほうへ向かっている。
女将はまもなく、一行をふた部屋に案内して「ごゆるりと」とふたたび辞儀をし、静かに部屋から立ち去った。
慎吾くん、と水緒は目を丸くする。
「どうして銀月丸は宿泊者扱いなの?」
「ほかの子たちは野生に紛れられるけど、銀月丸くんはニホンオオカミだからな。かといってあと成人四人分も宿泊費なんか出せないだろ」
「なるほど」
ゆえに、銀月丸はほかの眷属と比べて、本来のすがたのまま聖域から出ることはほとんどない。言い換えれば、人として暮らすことは他眷属よりも慣れているということでもある。
とはいえ、
「おかげでそれがし、車もだいぶ乗り慣れましたぞ」
などとうれしそうな顔で水緒に報告する姿は、さすがのイヌ科イヌ属というべきか。
えらいえらい、と水緒はその頭を撫でる。そのとき、カリカリと部屋の窓をひっかく音がした。
庭からこちらを恨めしそうに見つめる、朱色の前かけをつけたタヌキが一匹。朱月丸だ。
「朱月丸、ごめんごめん」
水緒が窓を開ける。
するとタヌキの朱月丸が水緒の胸に飛び込んだ。まったくコイツはいくつになっても甘えん坊が抜けない。
「カマイタチのみんなは?」
「三男坊の車酔いがひどいもので、先に下の温泉へ」
湯治が効くそうですよ、という朱月丸に、大地が身を乗り出した。
「温泉いいねえ。慎吾さん、おれらも温泉入りましょうよ!」
「おう、そうしよそうしよ。まったく五時間半も運転してちゃ身体中バッキバキだよ──朱月丸くんも銀月丸くんも、いっしょにいこう」
と肩をまわす慎吾に、水緒は眉を下げた。
「えー、あたしひとりになっちゃうじゃない。朱月丸こっちでいっしょに入ろ」
「それがしはどっちでもええよ」
「イヤよくねえだろ、朱月丸ってオス──」
大地があわてて口をはさむ。
しかし、水緒はケタケタとわらって朱月丸を抱き上げた。
「だってタヌキじゃん。ねーっ」
「ね、ねーってお前。慎吾さんアレ、いいんすか?」
「ま──水緒も動物みたいなもんだし」
「…………」
────。
男湯は貸切状態だった。
先に来ているはずの鎌鼬のすがたが見当たらない。カラダを洗い終えた慎吾、大地、銀月丸の一行は露天風呂を覗いた。
「お、やっと来たな」
案の定、露天風呂にはすでに人型にもどった鎌鼬三兄弟が湯船のなかから手を振っている。車酔いのためにひどい顔をしていた翠玉も、湯治のおかげかすっかり回復したようだ。
もう身体も洗ったぜ、と得意げにわらう紅玉に、慎吾はうれしそうにうなずいた。
「えらいえらい。さすがは飛騨育ちの鎌鼬だな、髪まで結ってるなんて温泉マナーがちゃんとなってるじゃないか」
「下呂温泉のほうじゃジジイどもがうるせえからな。いまじゃ人間よりもマナーがいいぜ」
「くくく、ご老人に叱られる鎌鼬ってのも見てみたいもんだ」
とわらって、慎吾はゆっくりと湯船に足をつけた。
じんわりと熱が足先から伝わって心地よくしびれるのを感じる。肩までつかるころには口から自然とうめき声がこぼれてしまった。
「きもちいいなァ!」
「うわホントだ。すげえジーンってする」
大地も頬を紅潮させてわらう。
銀月丸は人型のままおそるおそる湯船につかるも、その熱さにおどろいて、その後は湯船の端に腰かけるにとどまった。もともと水浴びは好きだが湯につかるのは好きではない。
いやぁ、と慎吾はお湯をじぶんの顔にかけた。
「しかしそうか、入試のときから水緒とは顔見知りだったのか」
「はい。かばんを顔面にぶつけられたんです、初対面で」
「最悪な第一印象じゃないか。アイツ力つよいから痛かったろう……かわいそうに。それでよく龍族のために手をあげてくれたもんだ。今回の旅行だって、大地くんが絵本を見つけてくれたからっていうじゃないか」
「あ、そうだ。あの絵本っていったいだれが描いたものなんですか?」
「うーん。私もくわしいことはわからんが……あの神社に伝わる伝書をもとに、明治大正あたりの先祖が描いたらしい」
慎吾はちらりと銀月丸を見た。
そうそう、と彼はなつかしそうに瞳を細める。
「兄御前さまの先先々代くらいの宮司ですな。当時は大龍さまやそれがしらは聖域から俗世へ降りることはなかったゆえ、交流はございませんでしたがのう。あのころはたしか──世界大戦が始まらんばかりの世でした。大龍さまは、神社にもしものことがあったとしても水守さまだけは守らんとして、宮司の夢にて指示をされたようです。ふるい文献を見つけて祠の場所を絵に起こすように、と」
「へえ、大龍さまってよほどその水守ってヤツのこと大事にしてたんだ」
意外そうに大地がつぶやいた。
「そりゃあそうですとも。でなければわざわざ躯を保存して龍の気をカケラに封じて隠すなどと、めんどうなことはしません」
「それで疑問なのは」紅玉がザバリと立ち上がる。「なんでダキニの姐者が動くのかってことだ」
そのとおりだ、と蒼玉も不服そうにうなずいた。
「玉嵐とかいう野良龍が姐御と手を組んだらしいが、それにしたってひとりの野良龍のためにわざわざ方々に声をかけるような方じゃあない。いつぞや恨みでも買われたんじゃないのか?」
「玉嵐? あの左頬に傷のある野良龍──そんな名なのか。って、そりゃあ大龍さまはダキニの姐さまをなぜだかどうして毛嫌いしとるからのう。恨みという恨みならいくらでも買われそうじゃが」
「にしたって、なあ──」
と蒼玉が兄弟に視線をうつしたときである。
バキ、と。
露天の柵が壊されたと同時に、なにかが空から降ってきた。
「ニンゲン、見ィつけたぁ~~~ッ」
とげのついた太い金棒をおおきく振りかぶった女。その視線の先には慎吾がいる。
「うわっ」
「兄御前!」
瞬間、銀月丸は戦闘モードに変化し、鉾で金棒をはげしく受け止めた。
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