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それから東へと飛んで、防御ライン全体を見てみる。
イズフール川沿いの東西10キロ以上に渡って築かれた陣地……、というより要塞群は圧巻の光景だった。
しかしながら、やはりどこも戦闘が行われてる様子はなかった。
要塞群の東端よりさらに東はいくつかの監視塔が見えるだけだ。
これは南の魔族領から新たな河川が数本合流して、イズフール川がさらに巨大化するためだと思われる。
この大河に関しては、もはやなんて言ったらいいのかよくわからん…………
魔物による大攻勢が終わったのだとしたらすぐにでも帰ってルルカ達とイチャイチャしたいが、アルタナ王国を救援した時と違ってバルーカから正規の援軍として来ている以上は、自分1人の都合でこの国を離れるわけにはいかない。
ここは当初の予定通り、中継拠点で前線から送られてるという負傷者の治療を手伝うべきだろう。
3ヵ所あるという中継拠点の現在地(=防御ラインの東端)から最も近い東の中継拠点へと飛んで行く。
森の一角を切り開いて作られている中継拠点は、前線である要塞群と比べると随分とこじんまりとした印象を受けた。
何とも形容しがたいのだが、おそらく指揮所兼宿舎兼救護所である2階建ての木造建築と、倉庫と呼ぶには大げさな蔵に近い建物が2棟、広場には様々な資材が野ざらしで置いてあった。
荷馬車も停まっていたが馬は外されていた。おそらく建物の裏あたりに馬小屋でもあるのだろう。
前線ではないためか歩哨も立っておらず、木造建物の中に入るとのんびりとした雰囲気が漂っていて不思議な感じだ。
事務作業してる人に商都から来た旨を伝えると、2階最奥にある責任者の部屋に行くよう言われた。
さして大きい建物ではないため、階段を上がってすぐに辿り着く。
コンコン……
「入れ!」
「失礼します」
「何用か?」
「自分は商都の司令部から来たツトムと申しますが、まずはこちらをお読みください」
この中継拠点の責任者である目の前の50歳を超えてるだろう男性に軍司令の命令書を渡した。
「…………ふむ。
それで? ベルガーナ王国から何をしにこの3番拠点に来たんだ?」
東側のここが3番拠点なら、西側から1番拠点、中央が2番拠点といった具合に番号が振られてるのかな?
「自分は回復魔法が使えますので、負傷者を治療するお手伝いができれば、と」
「そいつはご苦労だったな。
しかし、残念ながらここには負傷者はいないぞ。
夜半から明け方までの間に魔物は退却してしまったからな」
やはり魔物の攻撃は終了していたのか。
「負傷者がいないのならそれはそれで良いこと…………」
「いつも負傷者が多いのは中央を担当する2番拠点なのだがな。
きちんと防壁を築いて守ればよいものを、突撃を繰り返して殲滅しようとするからケガ人ばかりを量産しよってっ!!」
確かに防御ラインの途中で防壁が不自然に途切れた箇所があった。
そこから出撃することで負傷者を多く出してしまう、ということへの批判みたいだが…………
「だが今回は2番拠点の負傷者もそう多くはないだろう。
こうもあっさりと魔物の攻撃が止んでしまってはな」
魔物が退却したのはタイミングからして、俺がレグザール砦で黒オーガを倒したことが契機となったように思えるがどうなんだろう?
あの二本角2体が防御ラインを突破する切り札だった。
それを俺(と砦の守備隊)によって倒されてしまった。
これ以上攻めても無駄なので魔物の軍勢を引かせた。
矛盾はないように思える…………どのような存在が指揮してるのかは不明だが。
もっとも切り札を用いるのなら最強の一本角を投入するだろうから、この考察はどこか間違っているのだろう。
「…………ところで、坊主……君はイズフール川を見たのは初めてか?」
「え、えぇ……」
いきなり話題が変わったな。つかこのおっさん俺のことを一瞬坊主って呼びやがった!?
「あのデカさには驚いたろう?
ワシも大きいとは聞かされていたが、それでも初めて見た時はあまりにも巨大で驚いたものだ!」
「自分は事前情報もなく突然だったので、見た瞬間は驚きを通り越して衝撃でした」
「そりゃあそうだろう!」
「思わず峡谷に降りてじっくり観察してしまったほどです」
「うむうむ。無理もなかろうて」
また随分と嬉しそうだな。
まさか初見を驚かすために地図には普通の河川みたいな書き方をしてるのではないだろうな?!
「しかしあれだけの水量はどこから来るのです?」
「噂では、地下深くに魔物のヌシが潜んでいて膨大な水を吐き出し続けてると聞くな」
「魔物が??
それだと攻めてる魔族自身が、この国の南の防御を強化してることになってしまいませんか?」
「まぁ単なる噂だ。
それに仮に本当だったとしてもだ、全ての魔物を魔族が掌握してるわけでもあるまい」
以前ナナイさんが言っていた、南の魔族系統とは別の獣に近い種族かもしれないってことか。
もっともあの大河を形成する水量を賄うには、その『魔物のヌシ』とやらが何体いれば可能なんだって話ではある。百や千では到底足りないだろう。
「他には帝国北部から地下の大水脈が繋がっているとの説があるな。
アララト連峰の雪解け水や、辺境領域からの大量の氷が流れ込んでいるらしい」
「急に現実的な話になりましたね」
「こっちは帝国の偉い識者が唱えた説だ。単なる噂よりは信憑性は高いだろうな」
その地下水道にあちこちから水が流れ込んでいれば、あれだけの大河を形成することも可能か。
かなり大きな地下空洞がこの大陸の南北を走ってることになるが……
「それにしても魔物はイズフール川をどのような手段で渡って攻撃してくるのですか?」
オークやオーガが泳ぐ姿はあまり想像できないけど。
「奴らは筏に乗って渡河してくるぞ。半数以上は陣からの魔法攻撃で沈めることができるが」
筏を作って渡河してくるのか。
思えばオークの集落でも柵で囲ったり、布キレでテントのような住居を作っているのだ。筏ぐらいは製作可能か。
「たまに両生類型の魔物も攻撃参加してくることがある。
水中の動きを捉えて攻撃するのは極めて難しいぞ」
両生類型の魔物?!
そんなものまでいるのか!
「陸に上がってから倒せばいいので脅威ではないが」
陸に上がった河童というやつだな!
イズフール川沿いの東西10キロ以上に渡って築かれた陣地……、というより要塞群は圧巻の光景だった。
しかしながら、やはりどこも戦闘が行われてる様子はなかった。
要塞群の東端よりさらに東はいくつかの監視塔が見えるだけだ。
これは南の魔族領から新たな河川が数本合流して、イズフール川がさらに巨大化するためだと思われる。
この大河に関しては、もはやなんて言ったらいいのかよくわからん…………
魔物による大攻勢が終わったのだとしたらすぐにでも帰ってルルカ達とイチャイチャしたいが、アルタナ王国を救援した時と違ってバルーカから正規の援軍として来ている以上は、自分1人の都合でこの国を離れるわけにはいかない。
ここは当初の予定通り、中継拠点で前線から送られてるという負傷者の治療を手伝うべきだろう。
3ヵ所あるという中継拠点の現在地(=防御ラインの東端)から最も近い東の中継拠点へと飛んで行く。
森の一角を切り開いて作られている中継拠点は、前線である要塞群と比べると随分とこじんまりとした印象を受けた。
何とも形容しがたいのだが、おそらく指揮所兼宿舎兼救護所である2階建ての木造建築と、倉庫と呼ぶには大げさな蔵に近い建物が2棟、広場には様々な資材が野ざらしで置いてあった。
荷馬車も停まっていたが馬は外されていた。おそらく建物の裏あたりに馬小屋でもあるのだろう。
前線ではないためか歩哨も立っておらず、木造建物の中に入るとのんびりとした雰囲気が漂っていて不思議な感じだ。
事務作業してる人に商都から来た旨を伝えると、2階最奥にある責任者の部屋に行くよう言われた。
さして大きい建物ではないため、階段を上がってすぐに辿り着く。
コンコン……
「入れ!」
「失礼します」
「何用か?」
「自分は商都の司令部から来たツトムと申しますが、まずはこちらをお読みください」
この中継拠点の責任者である目の前の50歳を超えてるだろう男性に軍司令の命令書を渡した。
「…………ふむ。
それで? ベルガーナ王国から何をしにこの3番拠点に来たんだ?」
東側のここが3番拠点なら、西側から1番拠点、中央が2番拠点といった具合に番号が振られてるのかな?
「自分は回復魔法が使えますので、負傷者を治療するお手伝いができれば、と」
「そいつはご苦労だったな。
しかし、残念ながらここには負傷者はいないぞ。
夜半から明け方までの間に魔物は退却してしまったからな」
やはり魔物の攻撃は終了していたのか。
「負傷者がいないのならそれはそれで良いこと…………」
「いつも負傷者が多いのは中央を担当する2番拠点なのだがな。
きちんと防壁を築いて守ればよいものを、突撃を繰り返して殲滅しようとするからケガ人ばかりを量産しよってっ!!」
確かに防御ラインの途中で防壁が不自然に途切れた箇所があった。
そこから出撃することで負傷者を多く出してしまう、ということへの批判みたいだが…………
「だが今回は2番拠点の負傷者もそう多くはないだろう。
こうもあっさりと魔物の攻撃が止んでしまってはな」
魔物が退却したのはタイミングからして、俺がレグザール砦で黒オーガを倒したことが契機となったように思えるがどうなんだろう?
あの二本角2体が防御ラインを突破する切り札だった。
それを俺(と砦の守備隊)によって倒されてしまった。
これ以上攻めても無駄なので魔物の軍勢を引かせた。
矛盾はないように思える…………どのような存在が指揮してるのかは不明だが。
もっとも切り札を用いるのなら最強の一本角を投入するだろうから、この考察はどこか間違っているのだろう。
「…………ところで、坊主……君はイズフール川を見たのは初めてか?」
「え、えぇ……」
いきなり話題が変わったな。つかこのおっさん俺のことを一瞬坊主って呼びやがった!?
「あのデカさには驚いたろう?
ワシも大きいとは聞かされていたが、それでも初めて見た時はあまりにも巨大で驚いたものだ!」
「自分は事前情報もなく突然だったので、見た瞬間は驚きを通り越して衝撃でした」
「そりゃあそうだろう!」
「思わず峡谷に降りてじっくり観察してしまったほどです」
「うむうむ。無理もなかろうて」
また随分と嬉しそうだな。
まさか初見を驚かすために地図には普通の河川みたいな書き方をしてるのではないだろうな?!
「しかしあれだけの水量はどこから来るのです?」
「噂では、地下深くに魔物のヌシが潜んでいて膨大な水を吐き出し続けてると聞くな」
「魔物が??
それだと攻めてる魔族自身が、この国の南の防御を強化してることになってしまいませんか?」
「まぁ単なる噂だ。
それに仮に本当だったとしてもだ、全ての魔物を魔族が掌握してるわけでもあるまい」
以前ナナイさんが言っていた、南の魔族系統とは別の獣に近い種族かもしれないってことか。
もっともあの大河を形成する水量を賄うには、その『魔物のヌシ』とやらが何体いれば可能なんだって話ではある。百や千では到底足りないだろう。
「他には帝国北部から地下の大水脈が繋がっているとの説があるな。
アララト連峰の雪解け水や、辺境領域からの大量の氷が流れ込んでいるらしい」
「急に現実的な話になりましたね」
「こっちは帝国の偉い識者が唱えた説だ。単なる噂よりは信憑性は高いだろうな」
その地下水道にあちこちから水が流れ込んでいれば、あれだけの大河を形成することも可能か。
かなり大きな地下空洞がこの大陸の南北を走ってることになるが……
「それにしても魔物はイズフール川をどのような手段で渡って攻撃してくるのですか?」
オークやオーガが泳ぐ姿はあまり想像できないけど。
「奴らは筏に乗って渡河してくるぞ。半数以上は陣からの魔法攻撃で沈めることができるが」
筏を作って渡河してくるのか。
思えばオークの集落でも柵で囲ったり、布キレでテントのような住居を作っているのだ。筏ぐらいは製作可能か。
「たまに両生類型の魔物も攻撃参加してくることがある。
水中の動きを捉えて攻撃するのは極めて難しいぞ」
両生類型の魔物?!
そんなものまでいるのか!
「陸に上がってから倒せばいいので脅威ではないが」
陸に上がった河童というやつだな!
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