130 / 360
127
しおりを挟む
「無理ですよ? 騎士の知り合いなんていませんので話すことすらできないでしょうし」
「そこはなんとか知り合いを作りなさいよぉ」
「そもそもエルさんはどうして騎士に拘っているんですか?
安定職ということでしたら役人でも良いのでは?」
「嫌よ! 私より絶対弱いもの。
やっぱり憧れの騎士様じゃないと!!」
こりゃあ下手に関わらないほうがいいな。
「夫婦の相性に戦闘能力は関係ないぞ」
「だとしても私は気にするのよ!」
ラルカスさんとエルさんは仲良く言い合いを始めた。
良いキッカケさえあれば男女の関係になれるのだろうけどそのキッカケが難しそうな2人だ。
「ツトム、そろそろ再開しようか」
「そうですね。スクエラさん魔力の回復具合はどうですか?」
「まだしばらく掛かりそう」
「では先にウインドハンマー対策から」
「ほら! 2人共訓練始めるぞ!!」
まだ言い合っている2人にタークさんが声を掛ける。
普段もあんな感じだとしたら年下のタークさんがパーティーリーダーなのも頷ける。
…
……
…………
指導が終了しギルドで報酬として8,000ルクを受け取った。
魔法の半日指導の相場が3,000ルク前後なのでタークさん達は少し高めの報酬額にしてくれたようだ。昼飯をこちらで用意したのは正解だった。
「明日は本当に帝国まで行かれるのですか?」
帰宅後夕食時にロザリナが聞いてきた。
「コートダールにいつ到着するかだな。
アルタナに行く時にロイター子爵のとこで地図を見せてもらったが、コートダールはアルタナよりも遠いみたいだからな。
しかもアルタナに行った際は途中にルミナス要塞という目印があったが今回はないからなぁ」
「ロザリナ、帝国に何かあるの?」
「いえ、帝国には特に。
ただコートダールに急いで行かれるのでしたら注意すべきと思いまして……」
「どうしてだ?」
「コートダールにおける魔族との前線は(ベルガーナ)王国の前線よりも北側にあるのです。
ここ(バルーカ)より最短で行こうとすると魔族の領域を通過する可能性が高いですから」
「地上ではなく空を飛んで行くのだから平気なんじゃないか?」
「魔族には飛行種がおります。魔族の領域を飛ぶのは非常に危険です」
「そうだった……」
以前ロイターのおっさんも飛行種がいる時に飛ぶのは自殺行為だと言っていたな。
魔法が使えない飛行中に襲われればどうにもならないか。
素早く着地して魔法で応戦……そうか、飛行種をいち早く見つけるのが難しいか。
地図(強化型)スキルはあくまで地上用だ。飛行中の高機動状態での警戒に役立つスキルではない。
「わかった。明日は北に回り込む感じで飛ぼう」
「お聞き入れ下さってありがとうございます」
ロザリナの喋り方は未だに堅い感じなんだよなぁ。
もう少し砕けてもらっても構わないのだが……
ルルカなんて丁寧な話し方はするものの時折本性を見せてくるからな。
ロザリナもあんな感じに…………(ルルカに目線を向けると)
「(じぃーーーーーー)」
なられても困るな……主に俺が!
疑惑の眼差しを向けてくるルルカからの追及を躱す為にここは話題を変えるべきだろう。
「しかし前線が北にあるということはコートダールは魔物に押されているのか?」
「そういう訳では。
昔はコートダールの南に都市国家があったのですが魔物に滅ぼされまして、以降は現在の前線位置を維持しています。
なんでも東西に流れる河川を利用した強固な陣地を築いて防衛しているとか」
「ほぉ……ロザリナはコートダールに詳しいのか?」
「1度行っただけなのでそれほどには。
ただ護衛依頼の時は往復で20日以上の時間がありましたので護衛対象の商人や他の冒険者からたくさんコートダールのことは聞きました」
「なるほどな」
冒険者時代のロザリナって奴隷商の時の姉御口調のはずだよな、どんな感じで話していたのか知りたいが……そういえばミリスさんがロザリナと古い知り合いだったか。今度会った時にでも聞いてみよう。
「ロザリナ、ツトムさんがあなたのことで何か企んでいるみたいよ」
な!?
「え? え?? ええっ?!」
ルルカめぇ。まさか自分に対する邪心だけではなくロザリナに向けるものまで感知できるようになったのか?
「企むだなんて人聞きの悪い。
ただギルドのミリスさんに冒険者時代のロザリナがどんな感じだったのか聞こうと……」
「や、やめてください!!」
ロザリナにしては珍しく強めの拒絶だな。
「ツトムさん、あまり女性の過去を探ろうとするのはよくありませんよ」
いや、アンタにはロザリナの過去を探るよう俺の密命を授けているはずなんだが…………
ハッ?!
もしやここでロザリナを庇うことによって彼女からの信頼度を上げて自分の任務をやり易くするという魂胆か!!
日中はほとんど2人一緒にいて随分と仲良くなっただろうに、状況一つで相手からの信頼すらも利用し冷徹に任務を遂行する。
なんという策士か……
澄ました顔して食事をするいつもの姿もこうして見るとロザリナよりも隙が無いように思えてくる。
「ツトムさん?」
「そ、そうだな。
過去のことよりも大事なのは今だからな。
ルルカの言う通り詮索するのは止めよう」
命令を発した立場である以上はここはルルカの策を後押しせねばなるまい。
個人的な興味を優先させる訳にはいかないのだ!
「ホッ、あ、ありがとうございます」
ロザリナ、君は既にルルカの掌の上なんだぞ。
「明日は早くに出ようと思う。
まずないとは思うが外泊する可能性も頭に入れて置いてくれ」
「わかりました。
帝都に行かれましたら角付きを買って来て頂けませんか?」
「角付き……確か帝国の人が好んでいる食肉だったか」
「はい。私も食べたことはありませんがこの機会に試してみようかと思いまして」
「そうだな。帝都まで行った場合は買って来よう」
「よろしくお願いします」
他にも何か……
ハッ?!
「ひょっとして帝都やコートダールでは魚も売ってるのではないか?」
念願の魚!
日本人の魂である魚!
刺身! 焼き魚! 煮魚!
「どうでしょうか?
魚は傷むのが早いので収納持ちの魔術士が漁村から空輸していると聞いたことがあります。
内陸では高級食材になりますので一般には流通しておらず貴族邸や高級料理店に直接卸しているかと」
くそぉ~、待望の魚まであと一歩のところまで来ているのに。
「そこはなんとか知り合いを作りなさいよぉ」
「そもそもエルさんはどうして騎士に拘っているんですか?
安定職ということでしたら役人でも良いのでは?」
「嫌よ! 私より絶対弱いもの。
やっぱり憧れの騎士様じゃないと!!」
こりゃあ下手に関わらないほうがいいな。
「夫婦の相性に戦闘能力は関係ないぞ」
「だとしても私は気にするのよ!」
ラルカスさんとエルさんは仲良く言い合いを始めた。
良いキッカケさえあれば男女の関係になれるのだろうけどそのキッカケが難しそうな2人だ。
「ツトム、そろそろ再開しようか」
「そうですね。スクエラさん魔力の回復具合はどうですか?」
「まだしばらく掛かりそう」
「では先にウインドハンマー対策から」
「ほら! 2人共訓練始めるぞ!!」
まだ言い合っている2人にタークさんが声を掛ける。
普段もあんな感じだとしたら年下のタークさんがパーティーリーダーなのも頷ける。
…
……
…………
指導が終了しギルドで報酬として8,000ルクを受け取った。
魔法の半日指導の相場が3,000ルク前後なのでタークさん達は少し高めの報酬額にしてくれたようだ。昼飯をこちらで用意したのは正解だった。
「明日は本当に帝国まで行かれるのですか?」
帰宅後夕食時にロザリナが聞いてきた。
「コートダールにいつ到着するかだな。
アルタナに行く時にロイター子爵のとこで地図を見せてもらったが、コートダールはアルタナよりも遠いみたいだからな。
しかもアルタナに行った際は途中にルミナス要塞という目印があったが今回はないからなぁ」
「ロザリナ、帝国に何かあるの?」
「いえ、帝国には特に。
ただコートダールに急いで行かれるのでしたら注意すべきと思いまして……」
「どうしてだ?」
「コートダールにおける魔族との前線は(ベルガーナ)王国の前線よりも北側にあるのです。
ここ(バルーカ)より最短で行こうとすると魔族の領域を通過する可能性が高いですから」
「地上ではなく空を飛んで行くのだから平気なんじゃないか?」
「魔族には飛行種がおります。魔族の領域を飛ぶのは非常に危険です」
「そうだった……」
以前ロイターのおっさんも飛行種がいる時に飛ぶのは自殺行為だと言っていたな。
魔法が使えない飛行中に襲われればどうにもならないか。
素早く着地して魔法で応戦……そうか、飛行種をいち早く見つけるのが難しいか。
地図(強化型)スキルはあくまで地上用だ。飛行中の高機動状態での警戒に役立つスキルではない。
「わかった。明日は北に回り込む感じで飛ぼう」
「お聞き入れ下さってありがとうございます」
ロザリナの喋り方は未だに堅い感じなんだよなぁ。
もう少し砕けてもらっても構わないのだが……
ルルカなんて丁寧な話し方はするものの時折本性を見せてくるからな。
ロザリナもあんな感じに…………(ルルカに目線を向けると)
「(じぃーーーーーー)」
なられても困るな……主に俺が!
疑惑の眼差しを向けてくるルルカからの追及を躱す為にここは話題を変えるべきだろう。
「しかし前線が北にあるということはコートダールは魔物に押されているのか?」
「そういう訳では。
昔はコートダールの南に都市国家があったのですが魔物に滅ぼされまして、以降は現在の前線位置を維持しています。
なんでも東西に流れる河川を利用した強固な陣地を築いて防衛しているとか」
「ほぉ……ロザリナはコートダールに詳しいのか?」
「1度行っただけなのでそれほどには。
ただ護衛依頼の時は往復で20日以上の時間がありましたので護衛対象の商人や他の冒険者からたくさんコートダールのことは聞きました」
「なるほどな」
冒険者時代のロザリナって奴隷商の時の姉御口調のはずだよな、どんな感じで話していたのか知りたいが……そういえばミリスさんがロザリナと古い知り合いだったか。今度会った時にでも聞いてみよう。
「ロザリナ、ツトムさんがあなたのことで何か企んでいるみたいよ」
な!?
「え? え?? ええっ?!」
ルルカめぇ。まさか自分に対する邪心だけではなくロザリナに向けるものまで感知できるようになったのか?
「企むだなんて人聞きの悪い。
ただギルドのミリスさんに冒険者時代のロザリナがどんな感じだったのか聞こうと……」
「や、やめてください!!」
ロザリナにしては珍しく強めの拒絶だな。
「ツトムさん、あまり女性の過去を探ろうとするのはよくありませんよ」
いや、アンタにはロザリナの過去を探るよう俺の密命を授けているはずなんだが…………
ハッ?!
もしやここでロザリナを庇うことによって彼女からの信頼度を上げて自分の任務をやり易くするという魂胆か!!
日中はほとんど2人一緒にいて随分と仲良くなっただろうに、状況一つで相手からの信頼すらも利用し冷徹に任務を遂行する。
なんという策士か……
澄ました顔して食事をするいつもの姿もこうして見るとロザリナよりも隙が無いように思えてくる。
「ツトムさん?」
「そ、そうだな。
過去のことよりも大事なのは今だからな。
ルルカの言う通り詮索するのは止めよう」
命令を発した立場である以上はここはルルカの策を後押しせねばなるまい。
個人的な興味を優先させる訳にはいかないのだ!
「ホッ、あ、ありがとうございます」
ロザリナ、君は既にルルカの掌の上なんだぞ。
「明日は早くに出ようと思う。
まずないとは思うが外泊する可能性も頭に入れて置いてくれ」
「わかりました。
帝都に行かれましたら角付きを買って来て頂けませんか?」
「角付き……確か帝国の人が好んでいる食肉だったか」
「はい。私も食べたことはありませんがこの機会に試してみようかと思いまして」
「そうだな。帝都まで行った場合は買って来よう」
「よろしくお願いします」
他にも何か……
ハッ?!
「ひょっとして帝都やコートダールでは魚も売ってるのではないか?」
念願の魚!
日本人の魂である魚!
刺身! 焼き魚! 煮魚!
「どうでしょうか?
魚は傷むのが早いので収納持ちの魔術士が漁村から空輸していると聞いたことがあります。
内陸では高級食材になりますので一般には流通しておらず貴族邸や高級料理店に直接卸しているかと」
くそぉ~、待望の魚まであと一歩のところまで来ているのに。
22
お気に入りに追加
1,583
あなたにおすすめの小説
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる