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「ウインドハンマー対策を始めましょうか。
最初は弱く、胸の辺りに撃ちますね」
「よし! 来い!」
3人が身構える。
タークさんは木刀1本持ちで盾は無し。
ラルカスさんは鉄製の盾を構えている。
弓士であるエルさんは弓ではなく短めの木刀を持ち左手には籠手に小さな盾のようなものを付けている。
威力を弱くした風槌を3人へ同時に撃っていく。
最初は恐る恐る防御していた3人だったが段々と回避することを試し始めた。
同じタイミングで同じ場所に撃ち続けているのだから避けることはそう難しくないはずだ。
3人がほとんど避けることができるようになった頃、
「そろそろ手加減止めて普通に攻撃しましょうか?」
「そうだね、頼むよ」「遠慮なくやってくれ!」「全然余裕よ!」
「ではいきますね」
通常威力の風槌を1人につき2発ずつタイミングもずらして撃ち込んでいく。
「うっ」「く、くそっ!」「きゃっ!」
被弾することが増えていく。
各人に30回(計60発)を超えたあたりで3人共立ち上がれなくなり一旦終了した。
回復魔法を掛けていくが、3人の中では最初にダウンしたタークさんのダメージが大きい。
回避は上手いのだが防御する際に木刀1本なのでどうしてもダメージを受けてしまいそこから崩れてしまう。
そこでタークさんに盾を持ってみてはどうかと提案してみる。
「回復魔法か……あ、ああ、すまない、盾だったな。やはり必要かな?」
「昇格試験では武器は木製でも盾は鉄製可ですからね。
自分が受けた時も盾持ちが有利なように感じました」
「盾はそんなに使ったことないのだけど……ちょっと考えてみようかな」
「今日はこれを使ってください。木製ですが壊れてしまっても構わないので」
タークさんに小さめの木の盾を渡す。
この異世界に来て2日目に買った初期装備だ。
魔盾を使うようになってからは結局1度も使わなかったんじゃないかなぁ。
このまま収納に入れて忘れられるよりもここで使ったほうが良いだろう。
「ありがとう、使わせてもらうよ」
少し盾を使った動きとかを確認して再び訓練を開始する。
身体のダメージ自体は回復させているが体力は回復していないので、先ほどよりも短い時間で3人共ダウンした。
木の盾を使い始めて防御が有効に機能するようになったタークさんはパーティーリーダーとしての意地か3人の中では最後まで立っていた。
3人に回復魔法を掛けて休憩してもらい昨日頼んだビーフシチューもどきを受け取りに城内に飛んだ。
ついでタークさん達の分の食器も購入する。
「戻りました。このまま食事にしましょう」
昼には少し早いが誤差だろう。
テーブルと椅子を作り、買ったばかりの食器を浄化魔法を掛けながら並べていく。
「ツトム飛んで行った……」
スクエラさんが椅子に座りながら言う。
「飛行魔法もそうだけどなんで城内を飛ぶ許可証持ってる訳?」
エルさんも聞いてきた。
どう言うべきか……
「とりあえず先に食べませんか?
冷めちゃいますので」
皆に仕入れたばかりのビーフシチューもどきと王都で売られているティリアさんおススメのパンを配りながら時間稼ぎしてみる。
「そうだな、頂くとしよう」
「良い匂いだな!」
「むぅ……」
「食べた後で教えてよ!」
…
……
…………
「…………という訳でして飛行許可証を預かっています」
軍の依頼を受けたので許可証を受け取ったという説明にした。
時系列とかおかしくなるがアルタナに救援に行ったことは秘密なので仕方ない。
「軍の依頼というと噂されている南の砦への出兵のことかい?」
「そうです。飛べますので伝令とか回復魔法でお手伝いする感じじゃないかと」
「今回は緊急招集は無さそうねぇ」
「ギルドが何人か選抜して少数を軍に合流させるらしいぞ。昨晩一緒に飲んでた5等級の人が言っていた」
酒場では色々な情報が飛び交っているのだろうな。
飲まないから(飲めないではない!)行ったことないけど。
料理もそれなりに提供するところなら行ってもいいかも……いや、やっぱり家でイチャイチャこそ至高だろ!!
「そう言えば私の知り合いも5等級なんだけど選ばれても微妙とか言っていたわねぇ。
緊急招集ではないから報酬は出るらしいのだけど拘束期間が長いし、周囲が軍人だらけの中で過ごすのは辛そうって」
「きっと気まずい」
俺なんて砦ではお偉いさん達がいる司令部で待機することになっているからなぁ……考えるだけで今から憂鬱になってくる。
偵察に行くとかでなんとか表に出られないだろうか?
「でも素敵な出会いでもあれば別かもね!」
「お、始まったか? エルの妄想が」
「うるさいわねぇ。貴族とまではいかなくとも騎士に嫁入りできれば将来安泰じゃない!!」
「若手の騎士でも大概許嫁がいるからエルが入る余地はないぞ」
「ふふん。甘いわねぇ。
確かに貴族出の騎士には許嫁がいるけど平民出の騎士には許嫁なんてほとんどいないわ。
つまり狙い目なのよ!!」
タークさんのパーティー内では恋愛関係とかないのかな?
ずっと一緒にいるのだし男女比も2対2。
年齢的に近そうなラルカスさんとエルさん、タークさんとスクエラさんでカップルが成立してもよさそうだけど……
しかしこれは聞けないなぁ。せめて女性陣がいない場でないと。
「平民出の騎士を狙うとしてもだ、エルが狙える年代の騎士は既に結婚してるんじゃないか?
多くの女性達が狙っている人気職なんだし」
結婚相手としては一般兵士ですらそこそこ人気があると聞くな。
理由は万が一の際の補償もしっかりしている安定職であるということと街に住めるということらしい。
これがその上の騎士階級ともなれば例え平民出でもモテモテだろう。
「くっ……
で、でも! もしかしたら奥さんに先立たれたとかウマが合わずに、みたいな騎士がいるかもしれないでしょ!」
「そういった可能性はあると思うよ。
でもそれ以前に僕達が選抜メンバーに選ばれないとエルが騎士と出会う機会すら作れないかな」
タークさんが現実を突き付けてしまった!
「私の旦那様との出会いが…………ギロッ!!」
「え?」
なぜ俺を睨む??
「ツトム! 28歳から39歳までの独身の騎士様をお願い!!」
うわぁ……俺経由で旦那さん候補を見つけるつもりだ……
つかエルさんて27歳か28歳のどちらかなんだろうな。
------------------------------------------------------
遅れてしまって申し訳ありません。
ログインミスで投稿できていませんでした。
最初は弱く、胸の辺りに撃ちますね」
「よし! 来い!」
3人が身構える。
タークさんは木刀1本持ちで盾は無し。
ラルカスさんは鉄製の盾を構えている。
弓士であるエルさんは弓ではなく短めの木刀を持ち左手には籠手に小さな盾のようなものを付けている。
威力を弱くした風槌を3人へ同時に撃っていく。
最初は恐る恐る防御していた3人だったが段々と回避することを試し始めた。
同じタイミングで同じ場所に撃ち続けているのだから避けることはそう難しくないはずだ。
3人がほとんど避けることができるようになった頃、
「そろそろ手加減止めて普通に攻撃しましょうか?」
「そうだね、頼むよ」「遠慮なくやってくれ!」「全然余裕よ!」
「ではいきますね」
通常威力の風槌を1人につき2発ずつタイミングもずらして撃ち込んでいく。
「うっ」「く、くそっ!」「きゃっ!」
被弾することが増えていく。
各人に30回(計60発)を超えたあたりで3人共立ち上がれなくなり一旦終了した。
回復魔法を掛けていくが、3人の中では最初にダウンしたタークさんのダメージが大きい。
回避は上手いのだが防御する際に木刀1本なのでどうしてもダメージを受けてしまいそこから崩れてしまう。
そこでタークさんに盾を持ってみてはどうかと提案してみる。
「回復魔法か……あ、ああ、すまない、盾だったな。やはり必要かな?」
「昇格試験では武器は木製でも盾は鉄製可ですからね。
自分が受けた時も盾持ちが有利なように感じました」
「盾はそんなに使ったことないのだけど……ちょっと考えてみようかな」
「今日はこれを使ってください。木製ですが壊れてしまっても構わないので」
タークさんに小さめの木の盾を渡す。
この異世界に来て2日目に買った初期装備だ。
魔盾を使うようになってからは結局1度も使わなかったんじゃないかなぁ。
このまま収納に入れて忘れられるよりもここで使ったほうが良いだろう。
「ありがとう、使わせてもらうよ」
少し盾を使った動きとかを確認して再び訓練を開始する。
身体のダメージ自体は回復させているが体力は回復していないので、先ほどよりも短い時間で3人共ダウンした。
木の盾を使い始めて防御が有効に機能するようになったタークさんはパーティーリーダーとしての意地か3人の中では最後まで立っていた。
3人に回復魔法を掛けて休憩してもらい昨日頼んだビーフシチューもどきを受け取りに城内に飛んだ。
ついでタークさん達の分の食器も購入する。
「戻りました。このまま食事にしましょう」
昼には少し早いが誤差だろう。
テーブルと椅子を作り、買ったばかりの食器を浄化魔法を掛けながら並べていく。
「ツトム飛んで行った……」
スクエラさんが椅子に座りながら言う。
「飛行魔法もそうだけどなんで城内を飛ぶ許可証持ってる訳?」
エルさんも聞いてきた。
どう言うべきか……
「とりあえず先に食べませんか?
冷めちゃいますので」
皆に仕入れたばかりのビーフシチューもどきと王都で売られているティリアさんおススメのパンを配りながら時間稼ぎしてみる。
「そうだな、頂くとしよう」
「良い匂いだな!」
「むぅ……」
「食べた後で教えてよ!」
…
……
…………
「…………という訳でして飛行許可証を預かっています」
軍の依頼を受けたので許可証を受け取ったという説明にした。
時系列とかおかしくなるがアルタナに救援に行ったことは秘密なので仕方ない。
「軍の依頼というと噂されている南の砦への出兵のことかい?」
「そうです。飛べますので伝令とか回復魔法でお手伝いする感じじゃないかと」
「今回は緊急招集は無さそうねぇ」
「ギルドが何人か選抜して少数を軍に合流させるらしいぞ。昨晩一緒に飲んでた5等級の人が言っていた」
酒場では色々な情報が飛び交っているのだろうな。
飲まないから(飲めないではない!)行ったことないけど。
料理もそれなりに提供するところなら行ってもいいかも……いや、やっぱり家でイチャイチャこそ至高だろ!!
「そう言えば私の知り合いも5等級なんだけど選ばれても微妙とか言っていたわねぇ。
緊急招集ではないから報酬は出るらしいのだけど拘束期間が長いし、周囲が軍人だらけの中で過ごすのは辛そうって」
「きっと気まずい」
俺なんて砦ではお偉いさん達がいる司令部で待機することになっているからなぁ……考えるだけで今から憂鬱になってくる。
偵察に行くとかでなんとか表に出られないだろうか?
「でも素敵な出会いでもあれば別かもね!」
「お、始まったか? エルの妄想が」
「うるさいわねぇ。貴族とまではいかなくとも騎士に嫁入りできれば将来安泰じゃない!!」
「若手の騎士でも大概許嫁がいるからエルが入る余地はないぞ」
「ふふん。甘いわねぇ。
確かに貴族出の騎士には許嫁がいるけど平民出の騎士には許嫁なんてほとんどいないわ。
つまり狙い目なのよ!!」
タークさんのパーティー内では恋愛関係とかないのかな?
ずっと一緒にいるのだし男女比も2対2。
年齢的に近そうなラルカスさんとエルさん、タークさんとスクエラさんでカップルが成立してもよさそうだけど……
しかしこれは聞けないなぁ。せめて女性陣がいない場でないと。
「平民出の騎士を狙うとしてもだ、エルが狙える年代の騎士は既に結婚してるんじゃないか?
多くの女性達が狙っている人気職なんだし」
結婚相手としては一般兵士ですらそこそこ人気があると聞くな。
理由は万が一の際の補償もしっかりしている安定職であるということと街に住めるということらしい。
これがその上の騎士階級ともなれば例え平民出でもモテモテだろう。
「くっ……
で、でも! もしかしたら奥さんに先立たれたとかウマが合わずに、みたいな騎士がいるかもしれないでしょ!」
「そういった可能性はあると思うよ。
でもそれ以前に僕達が選抜メンバーに選ばれないとエルが騎士と出会う機会すら作れないかな」
タークさんが現実を突き付けてしまった!
「私の旦那様との出会いが…………ギロッ!!」
「え?」
なぜ俺を睨む??
「ツトム! 28歳から39歳までの独身の騎士様をお願い!!」
うわぁ……俺経由で旦那さん候補を見つけるつもりだ……
つかエルさんて27歳か28歳のどちらかなんだろうな。
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◇ ◇ ◇
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