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-王城のとある一室にて-
「はあ……」
室内に夕陽が差し込む中、本日何十度目かわからない溜息を吐く。
私の名はイリス・ルガーナ。ルガーナ王家の長女である。年齢には触れてはいけない。
子供の頃から王位を継ぐべく育てられた私は18歳の時に婚約者と結婚。もちろん入り婿だ。
全てが順調と思えた翌年、男児に恵まれなかった父上に待望の嫡男エリッツが誕生したことで風向きが変わった。
もっとも私が子供を産んでいればとっくに女王として即位していただろう。だが、身籠ることもなく24歳の時に元々体の弱かった夫が流行り病で呆気なく他界した。
ここで代々王家と高位貴族とで近親婚を繰り返して来たことが大きく問題視されることとなった。
以前から代々の王の不健康さや王家と高位貴族の子供の早逝率の高さなど血の濃さを問題とする声はあったものの、それが王国の安定化に寄与していたことは事実なので見逃されてきたのである。
必然私の再婚相手は高位貴族以外からということになり、王配となる者を中位貴族以下から迎える訳にはいかず国外に求めることになる。
ここで問題となってくるのは弟エリッツの存在である。エリッツの母親は南部3国の一つのアルタナ王国から嫁いできた側室で血族問題とは無縁であり成育も順調で日増しに後継候補としての存在感が増していった。
年齢・家格・婿入りとただでさえ再婚候補を探すのに縛りが多く難儀しているのに、男性側からすれば婿入りしても王配になれない可能性が割と高いのでは前向きに話を進められるはずもなく…
気付けば10年近いの歳月が経過していた。
そして先日城で催された大規模な夜会でエリッツが伝説級のアイテムを身に纏って登場したことで雌雄が決し、翌日即後継者として擁立される運びとなった。
形勢はずっと不利だったしこうなる覚悟はしてたものの、いざこの時を迎えると王位を継ぐことしか目的のなかった私は虚無感に包まれていた。
「姫様。エリッツ様が参られました」
「通して」
「はい」
王位を争ったもののエリッツとは別段仲が悪いということはない。
恐らくは私の処遇に関することだろう。
「姉上……」
「こうして私の部屋に来るのは何年振りのことかしら?」
「8年振りかと思います」
「もうそんなになるのね……」
「この度参りましたのは今後の姉上の身の振り方を伺う為です」
「私に選ばせてくれるの?」
「可能な限り姉上の御希望に沿う形にしたいと思っております。ただ王都からは……」
「そこは心得ているから大丈夫よ。私があなたの立場だったとしても同じことをするでしょうから気に病むことはないわ。
再婚相手は中位貴族以下なら自由に選べるのね?」
「はい。下級貴族であった場合は婚儀自体は陞爵した後にして頂く必要がありますが……、既にどなたか意中のお相手でも?」
「いないわ。一応聞いてみただけ」
「そうですか……」
「本来なら適当な地方領に行くべきなのでしょうけど、まだ田舎暮らしはしたくないのよね」
老けちゃいそうで怖いのよ。まだ若いし!(ここ重要)
「地方がお嫌でしたら他国に外交官として赴かれるのはいかがでしょうか?」
「それは遠慮したいわ。帝国は肩身が狭いし。アルタナやコートダールは私の再婚相手を大々的に捜した手前行きにくい上に相手も嫌がるでしょ。
そこで。何年か南の様子を見させてくれない?」
「南!? 最前線ではありませんか! 危ないですよ」
「私が直接戦う訳ではないから大丈夫よ。何か実権の伴わない名前だけの役職で派遣されたいわ」
「様子を見るとは?」
「最前線である南の領地をいきなり統治できるなんて私も考えていないわ。これまで軍部との関係性も薄かったし。
なので私が領主として治めていくことができるか見極める期間が欲しいのよ。無理そうであればおとなしく地方に行くわ」
「わかりました。後々領主ということだと代々ハシス侯が治めているメルクではなくバルーカになりますね」
「バルーカのグレドール伯も10年内に勇退なさるでしょうし、時期的にも丁度いいわ」
「ではそのように手配しましょう」
「私も父上に御挨拶申し上げてくるわ。
……エリッツ。却ってあなたには面倒を押し付けてしまったかもしれない」
「姉上。私も王家の男として生まれたからには姉上が即位したとしても王位を望んだでしょう。未来の内紛を未然に防いだとお考え下さい」
「ふふふ。そうね」
私が即位した場合はエリッツは支える側に回るであろうことは火を見るよりも明らかであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから5日間休んだ。
休養中最初に困ったのがトイレだった。
肩を貸してもらえばいいだけなのだが、ドアの外で聞かれるのもした後の匂いを嗅がれるのも嫌だった。匂いに関しては浄化魔法で対処できるのだが、気持ち的に無理だ。
そこで新たに滞空魔法を覚えたのを思い出し試してみたものの、滞空魔法は浮くだけなので移動できなかった。
なんとか浮かしてる風魔法の向きを調整して推進力を得られないか努力したのだが、向きを変えると浮力を失い落ちてしまう。強く作用させればいけそうなものの部屋の中では試せない。壁に激突する結果にしかならなそうだからね。
結局浮いたまま槍で床を突いて人力で移動するという方法に落ち着いた。
2人からは奇異の目で見られたが、魔法の修練も兼ねているという言い訳をした。
休養1日目の夜にはなんとか立ち上がれるようになり剣や槍を杖代わりにして歩けるようになったが、なんか悔しいので滞空魔法による人力移動を続けた。
2人には負傷した夜に言ったように午前と午後に分かれて看護してもらった。
午前がルルカで午後がロザリナの当番制である。
もっとも傷自体は治してあるのでやることはなく、せいぜいスープを口移しでエロく飲ませてもらったぐらいだ。あとはベッドでずっと話しながらイチャイチャである。パンはどうしたって? 普通に食べたさ。固形物の口移しはハードル高いよ。
何気にロザリナと2人きりでというのは初めてだった。
奴隷商で戦った印象が強いので買われた後の従順さにまだ慣れないでいる。
敢えて聞いてないが、あの口調は冒険者として男どもに舐められないようにとかそんなとこだろう。
ロザリナは休養1日目の午前中はリビングで待機していたようだ。
自由時間なのだからてっきり妹に会いに行ったのかと思ったが、主が負傷して翌日すぐというのは体裁が悪いし、奴隷商での奴隷紋の時のやり取りで俺の許可が必要と考えたのだろう。
なのでロザリナには翌日以降自由時間は妹に会いに行っていいと許可を出した。
休養2日目の午前中に早速会いに行ったようだ。
どうだったか聞いたのだが、『傷は完治していました』『元気に暮らしてるようです』と言った当たり障りのない返答しか聞けなかった。
自分の為に奴隷落ちした姉が訪ねてきて気まずい再会になったのかもしれないと思うと立ち入って聞けないでいる。
ルルカの奉仕はかなり積極的になった。
もっとじっくりと教えていくつもりだったのだが、今では独自のアレンジをするまでになっている。
あんなに恥ずかしがっていたロザリナに見られることもたった数日で効果が無くなってしまった。
まだ手はある。あるのだが…、それもすぐに慣れてしまうのではないかと不安だ。
休養2日目にロザリナが妹に会いに行ったことを伝え、以前も話した通りルルカも家族に会いに行こうと言ったのだがやはり反応は薄かった。
だがこんな命が安い世界なんだ。絶対会える時に会ったほうがいいと思い独自に計画を練ることにする。
休養5日目の今日で丁度ギルドに登録してから30日。
そう。ようやく見習い期間が終わるのだ。
-王城のとある一室にて-
「はあ……」
室内に夕陽が差し込む中、本日何十度目かわからない溜息を吐く。
私の名はイリス・ルガーナ。ルガーナ王家の長女である。年齢には触れてはいけない。
子供の頃から王位を継ぐべく育てられた私は18歳の時に婚約者と結婚。もちろん入り婿だ。
全てが順調と思えた翌年、男児に恵まれなかった父上に待望の嫡男エリッツが誕生したことで風向きが変わった。
もっとも私が子供を産んでいればとっくに女王として即位していただろう。だが、身籠ることもなく24歳の時に元々体の弱かった夫が流行り病で呆気なく他界した。
ここで代々王家と高位貴族とで近親婚を繰り返して来たことが大きく問題視されることとなった。
以前から代々の王の不健康さや王家と高位貴族の子供の早逝率の高さなど血の濃さを問題とする声はあったものの、それが王国の安定化に寄与していたことは事実なので見逃されてきたのである。
必然私の再婚相手は高位貴族以外からということになり、王配となる者を中位貴族以下から迎える訳にはいかず国外に求めることになる。
ここで問題となってくるのは弟エリッツの存在である。エリッツの母親は南部3国の一つのアルタナ王国から嫁いできた側室で血族問題とは無縁であり成育も順調で日増しに後継候補としての存在感が増していった。
年齢・家格・婿入りとただでさえ再婚候補を探すのに縛りが多く難儀しているのに、男性側からすれば婿入りしても王配になれない可能性が割と高いのでは前向きに話を進められるはずもなく…
気付けば10年近いの歳月が経過していた。
そして先日城で催された大規模な夜会でエリッツが伝説級のアイテムを身に纏って登場したことで雌雄が決し、翌日即後継者として擁立される運びとなった。
形勢はずっと不利だったしこうなる覚悟はしてたものの、いざこの時を迎えると王位を継ぐことしか目的のなかった私は虚無感に包まれていた。
「姫様。エリッツ様が参られました」
「通して」
「はい」
王位を争ったもののエリッツとは別段仲が悪いということはない。
恐らくは私の処遇に関することだろう。
「姉上……」
「こうして私の部屋に来るのは何年振りのことかしら?」
「8年振りかと思います」
「もうそんなになるのね……」
「この度参りましたのは今後の姉上の身の振り方を伺う為です」
「私に選ばせてくれるの?」
「可能な限り姉上の御希望に沿う形にしたいと思っております。ただ王都からは……」
「そこは心得ているから大丈夫よ。私があなたの立場だったとしても同じことをするでしょうから気に病むことはないわ。
再婚相手は中位貴族以下なら自由に選べるのね?」
「はい。下級貴族であった場合は婚儀自体は陞爵した後にして頂く必要がありますが……、既にどなたか意中のお相手でも?」
「いないわ。一応聞いてみただけ」
「そうですか……」
「本来なら適当な地方領に行くべきなのでしょうけど、まだ田舎暮らしはしたくないのよね」
老けちゃいそうで怖いのよ。まだ若いし!(ここ重要)
「地方がお嫌でしたら他国に外交官として赴かれるのはいかがでしょうか?」
「それは遠慮したいわ。帝国は肩身が狭いし。アルタナやコートダールは私の再婚相手を大々的に捜した手前行きにくい上に相手も嫌がるでしょ。
そこで。何年か南の様子を見させてくれない?」
「南!? 最前線ではありませんか! 危ないですよ」
「私が直接戦う訳ではないから大丈夫よ。何か実権の伴わない名前だけの役職で派遣されたいわ」
「様子を見るとは?」
「最前線である南の領地をいきなり統治できるなんて私も考えていないわ。これまで軍部との関係性も薄かったし。
なので私が領主として治めていくことができるか見極める期間が欲しいのよ。無理そうであればおとなしく地方に行くわ」
「わかりました。後々領主ということだと代々ハシス侯が治めているメルクではなくバルーカになりますね」
「バルーカのグレドール伯も10年内に勇退なさるでしょうし、時期的にも丁度いいわ」
「ではそのように手配しましょう」
「私も父上に御挨拶申し上げてくるわ。
……エリッツ。却ってあなたには面倒を押し付けてしまったかもしれない」
「姉上。私も王家の男として生まれたからには姉上が即位したとしても王位を望んだでしょう。未来の内紛を未然に防いだとお考え下さい」
「ふふふ。そうね」
私が即位した場合はエリッツは支える側に回るであろうことは火を見るよりも明らかであった。
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休養中最初に困ったのがトイレだった。
肩を貸してもらえばいいだけなのだが、ドアの外で聞かれるのもした後の匂いを嗅がれるのも嫌だった。匂いに関しては浄化魔法で対処できるのだが、気持ち的に無理だ。
そこで新たに滞空魔法を覚えたのを思い出し試してみたものの、滞空魔法は浮くだけなので移動できなかった。
なんとか浮かしてる風魔法の向きを調整して推進力を得られないか努力したのだが、向きを変えると浮力を失い落ちてしまう。強く作用させればいけそうなものの部屋の中では試せない。壁に激突する結果にしかならなそうだからね。
結局浮いたまま槍で床を突いて人力で移動するという方法に落ち着いた。
2人からは奇異の目で見られたが、魔法の修練も兼ねているという言い訳をした。
休養1日目の夜にはなんとか立ち上がれるようになり剣や槍を杖代わりにして歩けるようになったが、なんか悔しいので滞空魔法による人力移動を続けた。
2人には負傷した夜に言ったように午前と午後に分かれて看護してもらった。
午前がルルカで午後がロザリナの当番制である。
もっとも傷自体は治してあるのでやることはなく、せいぜいスープを口移しでエロく飲ませてもらったぐらいだ。あとはベッドでずっと話しながらイチャイチャである。パンはどうしたって? 普通に食べたさ。固形物の口移しはハードル高いよ。
何気にロザリナと2人きりでというのは初めてだった。
奴隷商で戦った印象が強いので買われた後の従順さにまだ慣れないでいる。
敢えて聞いてないが、あの口調は冒険者として男どもに舐められないようにとかそんなとこだろう。
ロザリナは休養1日目の午前中はリビングで待機していたようだ。
自由時間なのだからてっきり妹に会いに行ったのかと思ったが、主が負傷して翌日すぐというのは体裁が悪いし、奴隷商での奴隷紋の時のやり取りで俺の許可が必要と考えたのだろう。
なのでロザリナには翌日以降自由時間は妹に会いに行っていいと許可を出した。
休養2日目の午前中に早速会いに行ったようだ。
どうだったか聞いたのだが、『傷は完治していました』『元気に暮らしてるようです』と言った当たり障りのない返答しか聞けなかった。
自分の為に奴隷落ちした姉が訪ねてきて気まずい再会になったのかもしれないと思うと立ち入って聞けないでいる。
ルルカの奉仕はかなり積極的になった。
もっとじっくりと教えていくつもりだったのだが、今では独自のアレンジをするまでになっている。
あんなに恥ずかしがっていたロザリナに見られることもたった数日で効果が無くなってしまった。
まだ手はある。あるのだが…、それもすぐに慣れてしまうのではないかと不安だ。
休養2日目にロザリナが妹に会いに行ったことを伝え、以前も話した通りルルカも家族に会いに行こうと言ったのだがやはり反応は薄かった。
だがこんな命が安い世界なんだ。絶対会える時に会ったほうがいいと思い独自に計画を練ることにする。
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