上 下
36 / 360

033

しおりを挟む
「だって本当のことではありませんか。ロザリナさん実は……」

 ルルカがロザリナに商業ギルドの件に関する経緯を説明してしまった。

「逆に凄いことだと思いますが……ルルカさん。私のことはどうぞ呼び捨てで。敬語もなしでお願いします」

「わかったわ」

 ここは話題を変えよう。

「ロザリナは冒険者としては何等級だったんだ?」

「5等級でした」

「おお。4等級まで後一歩じゃないか」

 4等級になれれば冒険者としては成功者に位置付けられる。

「無理だったと思います。私は妹ともう1人の3人でパーティーを組んでいましたがどうしても優秀な魔術士を見つけることができませんでした」

「そうなのか。こんなことを言ってるがロザリナの剣の腕は相当だぞ。以前馬車を襲ったホブゴブリンより数段上だった」

「それは心強いですね」

「俺も後1週間で見習いから7等級に上がるから、ロザリナ6等級より上の昇格方法を教えて欲しい」

「6等級へはある程度依頼をこなせばギルドの判断で昇格させます。
 5等級へは昇格試験で5等級パーティーと対戦してその内容次第での昇格となります。昇格試験を受ける為にはギルドからの一定以上の評価が必要になります。4等級への昇格も同じです」

「依頼かぁ。苦手なんだよなぁ」

 王都行くのに受けた護衛依頼の悪夢が……

「ツトムさん、依頼もですがパーティーに入らないと5等級には上がれないみたいですよ」

「それもあるか……昇格試験てソロで受けるのはダメなのか?」

「聞いたことありません」

「5等級パーティーって要はロザリナが4~5人いる感じだろ? 風槌の弾幕張ってなんとかならんか?」

「魔術士がマジックシールドで防御して来なければいけるかもしれません」

 魔術士に防御されれば詰みか。回転系の土槍風槍は威力が高過ぎて相手を殺してしまうだろうし。

「う~ん。ロザリナは元ということは冒険者ギルドを辞めたのか?」

「奴隷落ちする際にギルドにカードを預けて冒険者としての活動を中断している状態です」

「カードを預けたのはバルーカの城内のギルドか?」

「はい」

「ルルカ、城内に行った時は冒険者ギルドに寄って」

「ロザリナのカードを受け取って冒険者として復帰させるのですね」

「そうだ。これでロザリナとパーティーを組めば昇格試験も問題あるまい」

「あの……大変申し上げにくいのですが私は5等級の昇格試験に参加できません。
 上の等級の者が下の昇格試験に参加できてしまうと色々と問題がありますので」

「いい手だと思ったが確かにそれもそうか。ただルルカ、試験とは関係なくロザリナの復帰はさせておいてくれ」

「かしこまりました」

「こうなったらもういっそ昇格自体を諦めるか」

「「え?」」

「オークさえ狩れれば金は稼げる訳だし、等級を上げることに拘る必要はあるまい」

 今現在見習いだけど特に不便を感じてないしな。
 まぁ緊急招集の時にカード見せるのが恥ずかしいぐらいだ。

「し、しかし等級を上げることで高額の依頼を受けられますが?」

「どうせ護衛依頼だろ? 王都に行く時に受けて散々な目に会ったからもう受けたくない。飛行魔法を覚えて積み荷を収納に入れて自分で運べば稼げる桁が違ってきそうだし」

「護衛依頼だけではありません。要人警護・討伐依頼・偵察依頼などなど他にもたくさんありますよ」

「う~ん、伝説の7等級冒険者として名を馳せるのもありだと思うが……」

「7等級冒険者がどうして伝説になるのかわかりません」

 これだからロマンのわからぬ女共は……

「まぁ現段階では6等級に上がれるかどうかもわからないのだから、試験やパーティー問題は先送りでいいだろう」



 ご飯も食べいよいよお楽しみタイムである。
 まずは風呂から。
 風呂の準備をした後、脱衣所で3人で服を脱ぐ。
 2人が服を脱いでくのをじっくり鑑賞する。
 ロザリナは少し恥ずかしそうだ。それもまたいい!

「最初はルルカだ」

 特注椅子に座らせルルカを洗っていく。
 石鹸を付けてムニュムニュ洗っていくと手のひらに感じるコリコリ感がたまらない。
 下も念入りに洗っていく。

「んっ」

 ルルカの口から漏れる吐息がなんとも言えん!

「次はロザリナ」

「は、はい。よろしくお願い致します」

 ロザリナは恐る恐る特注椅子に座る。
 背中や脇腹を洗っていくとすごく緊張してるのが伝わってくる。
 背中に密着するとビクンと体が反応した。
 お尻に当てながら胸を揉む。

「あっ」

 ロザリナのはルルカのより小さいが十分手からはみ出る大きさだ。
 ムニュムニュ洗いながら顔をこちらに向かせキスをする。

「んっ、んんっ」

 舌をねっとりと絡ませていると俺の背後にルルカが回り洗い始めてくれた。
 ロザリナの息もかなり荒くなっている。

 丁寧に丁寧に洗っていき、
 丁寧に丁寧に洗われる。
 まさに至福の瞬間である。

「ロザリナ。次はあなたがツトムさんを洗いなさい」

「……はい」

 ロザリナが俺の開いてる足の間に座り洗っていく。
 ルルカが俺の肩越しからそれを眺めている。

「そこは更に丁寧にゆっくりと」

「左手が止まっているわよ」

「指で先をゆっくりとなぞりなさい」

「優しく転がすように揉みなさい」

 後ろから回した手で俺の胸やお腹を洗いながらルルカ先生の指導はしばらく続いた。



 あの奴隷商での喋り方とのギャップも相まってベッドでのロザリナは凄く可愛かった。
 ただHに対して消極的な面がチラホラ伺える。
 そこは俺が何か指示するのではなくルルカ先生の指導に期待しよう。
 まぁそのルルカもロザリナに見られながらはかなり恥ずかしがっていた。

「ロザリナ。み、見ないで」

 は、ルルカのベストセリフではなかろうか?



 もちろん翌朝も2人とイチャイチャする。
 特にルルカの時はロザリナに見せながらじっくりとだ。

「今日はまずロザリナの武器を買いに行こうと思うのだが」

 両腕に美女2人抱えながらのまったりタイムもまた最高である。

「ルルカは武器は使ったことはあるか?」

「全くありません」

「ロザリナ、この場合は無難に剣だろうか?」

「ルルカさんは狩りに行かれないのであれば剣よりも短剣かナイフがよろしいでしょう」

「あの、私は武器を頂いても満足に扱えませんので……」

「携帯性を考慮すればナイフがいいか。ルルカ、持ってれば道具としても使えるしどこで役立つとも限らない。一緒に買いに行こう」

 後輩のロザリナの物だけ買うのもよろしくなかろうという配慮だ。
 決してご機嫌取りではない。

「わかりました」

「武器を買ったら俺はギルドに行ってその後軽く狩りに行く。2人はそのまま服とか必要なものを買って欲しい。特にロザリナの動きやすい靴は必ず買ってくれ」
しおりを挟む
感想 50

あなたにおすすめの小説

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です  2024年6月中旬に第一巻が発売されます  2024年6月16日出荷、19日販売となります  発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」 中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。 数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。 また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています 戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています そんな世界の田舎で、男の子は産まれました 男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました 男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります 絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて…… この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです 各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております

家ごと異世界ライフ

ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。

猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。 そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。 あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは? そこで彼は思った――もっと欲しい! 欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。 神様とゲームをすることになった悠斗はその結果―― ※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。

全能で楽しく公爵家!!

山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。 未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう! 転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。 スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。 ※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。 ※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。

勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした

赤白玉ゆずる
ファンタジー
【10/23コミカライズ開始!】 『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました! 颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。 【第2巻が発売されました!】 今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。 イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです! 素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。 【ストーリー紹介】 幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。 そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。 養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。 だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。 『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。 貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。 『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。 『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。 どん底だった主人公が一発逆転する物語です。 ※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

処理中です...