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私の名はセリス。24歳。
冒険者で槍士をしている。
現在臨時に組んだパーティーでここギトの街の迷宮の6階層を探索中だ。
剣士や槍士・弓士は人気がない。
盾職・魔法士・回復士・斥候職が圧倒的に人気職だ。
なのでパーティーに入れなかった者同士で即席でパーティーを組み比較的浅い階層で日銭を稼ぐのである。
私以外は剣士2人と弓士2人の変則的な構成だ。
剣士2人が小柄なので私が前衛を務めていた。
戦い方は極めてシンプルだ。
私が先に戦闘状態に入り敵を引き付けておいて2人の剣士が左右に回り込んで攻撃する。
弓士は後方からの援護だ。
固定パーティーであればもっと色々な連携ができるのだが、即席パーティーではこれぐらいが限界だ。
不人気職が集まる即席パーティーでもリーダーが優秀だとその時々のメンバーに合った連携を指示できるし稼ぎもかなり違ってくると聞く。
当然のことながら稼げるパーティーの席は即埋まるし、優秀なメンバーがいれば固定化していくことになるので私が入れる隙間はない。
私が稼げるパーティーに入る為にはまだ皆に知られていない優秀なリーダーを見つけないといけないのだが、そういう意味ではこの即席パーティーのリーダー(剣士の1人)は不合格だ。
いくら体格が小柄とはいえ前衛も務められない上に、遊撃に回ったところでさして攻撃力がある訳でもない。
かと言って前衛をしている私の負担を減らす動きもできてないばかりか、そのように努力する意識すらないみたいでただ剣を振っているだけだ。
『不遇職でもパーティーリーダーができるようになれば楽になるよ』
出身地が近かったので仲良くしてくれてる先輩の冒険者に言われたことがある。
しかし口下手な私がパーティーリーダーとして皆を引っ張っていけるか不安だ。
その他にも迷宮の攻略法や作戦立案など頭の良さも求められる。
私には無理……
この迷宮の6階層のメインモンスターである大ネズミと戦っていた時である。
背後から中階層レベルでは上位にランクされるリザードマン3体の攻撃を受けてしまった。
「槍はリザードマンを抑えてくれ! すぐ援護する!」
頷いた私は後ろに行きリザードマン達と対峙した。
私の実力はリザードマンと同じぐらいだ。
武器が槍な分、間合いがやや有利なぐらいか。
リザードマン3体相手は厳しいがなんとか時間を稼がないとここで全滅してしまう。
攻撃はあくまで牽制にとどめることを徹底して、防御主体で必死に時間を稼いだ。
だけど……
背後で戦っていたはずの仲間は既にいなくなっていた。
私にモンスターを押し付けて逃げたんだ……
壁際に追い詰められ、リザードマンと大ネズミに包囲された。
こんなところで死ぬなんて……
『即席パーティーでは他の人を信用してはいけない』
先輩の冒険者に何度も言われてたことなのに。
こいつらに生きたまま喰われるぐらいならいっそ……
覚悟を決めようとした時だった。
急にモンスターの動きがおかしくなった。
すごく遅く動く感じだ。
「今だ! 攻撃しろ!」
リザードマンの背後の通路から声が聞こえた。
私は必死に槍を振るった。
モンスターは攻撃も防御もできないみたいだ。
先ほどまでの苦戦が嘘のように呆気なく倒すことができた。
「大丈夫か?」
少し小柄な黒髪の男性が近付いてきた。
その優し気な表情を見た瞬間私の胸はかつてないほど高鳴っていた。
その後私は彼とパーティーを組んで迷宮に入るようになった。
彼の名前はヨシユキ。初見では私より年下と思っていたが、2つ上の26歳という。
なんでも王様が違う世界から召喚した人達の1人だったのだが、変なスキルだった為に城から追い出されたのだそうだ。
スキル持ちというだけでも凄いことなのに。
もちろん私にはスキルなんてものはない。
彼のスキルは『おもり操作』というもので、モンスターにおもりを付けて動きを遅くすることができる。
10体まで同時に付けることができる凄い能力だ。
どうしてこんな凄いスキルで城を追い出されたのか尋ねたら、最初は少し重くなる程度で大したことなかったらしい。
レベル?というのが上がった時に効果が飛躍的に増したのだそうだ。
迷宮へは通常5人でパーティーを組む。
これは迷宮の各階層と入り口を行き来できる転移門を1度に利用できる定員が最大5名だからだ。
別々に転移門を使って迷宮内で合流して大パーティーを組むという方法もできるが、人数が増える分だけ収入は減るのでまずやらない。
そんな迷宮へ2人パーティーで入る私達がいかに凄いか……いえ、それを可能とする彼のスキルがどれだけ凄いのかは私しか知らない。
彼と2人で迷宮に入るのは楽しかった。
彼と迷宮以外で過ごす時間も楽しかった。
最初は同じ宿でも別々の部屋だったけど、今では同じ部屋で寝起きしている。
私からやや強引に迫ってしまったのだ。
だけど後悔はしていない。
私は彼と過ごす時間の大切さを知っているから。
彼と過ごす日々がいかに貴重かを知っているから。
だって私達はもうすぐ……
…
……
…………
今私達はギトの街の迷宮の14階層で活動している。
ここが私の活動できるギリギリの階層だ。
迷宮は5階層毎にモンスターの強さが上がる。
今でも10体を超えた時の対処は命懸けだ。
幾度となく危ない場面があった。
彼からは何度もパーティーメンバーを増やそうと提案された。
私はその度に首を横に振った。
彼との2人の時間を邪魔されたくないという想いは否定はしない。
だけどそれ以上にヨシユキはこんな中級下位の迷宮に縛り付けていい人ではない。
もっと上を目指せる人なのだ。
上級の迷宮にだって挑戦できるような人だ。
私のヨシユキは……
私は意を決してそのことを彼に伝えた。
ちゃんと笑顔で伝えられたと思う。
たくさん目から涙が出てたけど笑顔だったはずだ。
彼は『必ず迎えに行くから待っていて欲しい』と言ってくれた。
その言葉だけで十分だ。
だって、
『男の冒険者の言うことなんて信じちゃいけないよ』
と、30過ぎても独身だった先輩冒険者が言ってたから……
私は彼と別れてすぐにギトの街を発ち故郷に帰って来た。
だけど実家には帰ってない。
帰ると農家に嫁に出されるからだ。
しかも私の年齢だと長男に嫁ぐのはまず無理だ。
農家の次男三男に嫁ぐのは最悪である。
生涯に渡って長男家族にコキ使われ、酷い家だと長男や父親の相手をさせられる。
私は今故郷の近くの小さな町で冒険者を細々と続けている。
若い子を指導しながら初級の迷宮に潜るのだ。
風の噂で上級迷宮を次々と攻略しているパーティーには黒髪の小柄な青年がいることを聞いた。
ー3年後ー
私は冒険者を辞めた。
街の郊外に家を建てた。
お腹の中の新しい命を感じながらこれまでのことを想う。
家の裏で苦労しながら不出来なベビーベッドを自作しているヨシユキとの子だ。
完
================================================================
後書き
異世界モノの恋愛小説が流行ってるということで書いた人生2作目の小説です。
『小説家になろう』で掲載したものに加筆しました。
パーティーに関する事柄は昔プレイしていたMMORPG『リネージュⅡ』が下敷きになっています。
初めてプレイした時はパソコンの画面の中にバーチャルな世界や社会が形成されていて、とても感動したのを良く覚えています。
もう20年近く前になるのですね、懐かしい思い出です。
私の1作目の小説『異世界ライフは山あり谷あり』も連載中ですので是非読んで下さい!
こちらは男性主人公です。
冒険者で槍士をしている。
現在臨時に組んだパーティーでここギトの街の迷宮の6階層を探索中だ。
剣士や槍士・弓士は人気がない。
盾職・魔法士・回復士・斥候職が圧倒的に人気職だ。
なのでパーティーに入れなかった者同士で即席でパーティーを組み比較的浅い階層で日銭を稼ぐのである。
私以外は剣士2人と弓士2人の変則的な構成だ。
剣士2人が小柄なので私が前衛を務めていた。
戦い方は極めてシンプルだ。
私が先に戦闘状態に入り敵を引き付けておいて2人の剣士が左右に回り込んで攻撃する。
弓士は後方からの援護だ。
固定パーティーであればもっと色々な連携ができるのだが、即席パーティーではこれぐらいが限界だ。
不人気職が集まる即席パーティーでもリーダーが優秀だとその時々のメンバーに合った連携を指示できるし稼ぎもかなり違ってくると聞く。
当然のことながら稼げるパーティーの席は即埋まるし、優秀なメンバーがいれば固定化していくことになるので私が入れる隙間はない。
私が稼げるパーティーに入る為にはまだ皆に知られていない優秀なリーダーを見つけないといけないのだが、そういう意味ではこの即席パーティーのリーダー(剣士の1人)は不合格だ。
いくら体格が小柄とはいえ前衛も務められない上に、遊撃に回ったところでさして攻撃力がある訳でもない。
かと言って前衛をしている私の負担を減らす動きもできてないばかりか、そのように努力する意識すらないみたいでただ剣を振っているだけだ。
『不遇職でもパーティーリーダーができるようになれば楽になるよ』
出身地が近かったので仲良くしてくれてる先輩の冒険者に言われたことがある。
しかし口下手な私がパーティーリーダーとして皆を引っ張っていけるか不安だ。
その他にも迷宮の攻略法や作戦立案など頭の良さも求められる。
私には無理……
この迷宮の6階層のメインモンスターである大ネズミと戦っていた時である。
背後から中階層レベルでは上位にランクされるリザードマン3体の攻撃を受けてしまった。
「槍はリザードマンを抑えてくれ! すぐ援護する!」
頷いた私は後ろに行きリザードマン達と対峙した。
私の実力はリザードマンと同じぐらいだ。
武器が槍な分、間合いがやや有利なぐらいか。
リザードマン3体相手は厳しいがなんとか時間を稼がないとここで全滅してしまう。
攻撃はあくまで牽制にとどめることを徹底して、防御主体で必死に時間を稼いだ。
だけど……
背後で戦っていたはずの仲間は既にいなくなっていた。
私にモンスターを押し付けて逃げたんだ……
壁際に追い詰められ、リザードマンと大ネズミに包囲された。
こんなところで死ぬなんて……
『即席パーティーでは他の人を信用してはいけない』
先輩の冒険者に何度も言われてたことなのに。
こいつらに生きたまま喰われるぐらいならいっそ……
覚悟を決めようとした時だった。
急にモンスターの動きがおかしくなった。
すごく遅く動く感じだ。
「今だ! 攻撃しろ!」
リザードマンの背後の通路から声が聞こえた。
私は必死に槍を振るった。
モンスターは攻撃も防御もできないみたいだ。
先ほどまでの苦戦が嘘のように呆気なく倒すことができた。
「大丈夫か?」
少し小柄な黒髪の男性が近付いてきた。
その優し気な表情を見た瞬間私の胸はかつてないほど高鳴っていた。
その後私は彼とパーティーを組んで迷宮に入るようになった。
彼の名前はヨシユキ。初見では私より年下と思っていたが、2つ上の26歳という。
なんでも王様が違う世界から召喚した人達の1人だったのだが、変なスキルだった為に城から追い出されたのだそうだ。
スキル持ちというだけでも凄いことなのに。
もちろん私にはスキルなんてものはない。
彼のスキルは『おもり操作』というもので、モンスターにおもりを付けて動きを遅くすることができる。
10体まで同時に付けることができる凄い能力だ。
どうしてこんな凄いスキルで城を追い出されたのか尋ねたら、最初は少し重くなる程度で大したことなかったらしい。
レベル?というのが上がった時に効果が飛躍的に増したのだそうだ。
迷宮へは通常5人でパーティーを組む。
これは迷宮の各階層と入り口を行き来できる転移門を1度に利用できる定員が最大5名だからだ。
別々に転移門を使って迷宮内で合流して大パーティーを組むという方法もできるが、人数が増える分だけ収入は減るのでまずやらない。
そんな迷宮へ2人パーティーで入る私達がいかに凄いか……いえ、それを可能とする彼のスキルがどれだけ凄いのかは私しか知らない。
彼と2人で迷宮に入るのは楽しかった。
彼と迷宮以外で過ごす時間も楽しかった。
最初は同じ宿でも別々の部屋だったけど、今では同じ部屋で寝起きしている。
私からやや強引に迫ってしまったのだ。
だけど後悔はしていない。
私は彼と過ごす時間の大切さを知っているから。
彼と過ごす日々がいかに貴重かを知っているから。
だって私達はもうすぐ……
…
……
…………
今私達はギトの街の迷宮の14階層で活動している。
ここが私の活動できるギリギリの階層だ。
迷宮は5階層毎にモンスターの強さが上がる。
今でも10体を超えた時の対処は命懸けだ。
幾度となく危ない場面があった。
彼からは何度もパーティーメンバーを増やそうと提案された。
私はその度に首を横に振った。
彼との2人の時間を邪魔されたくないという想いは否定はしない。
だけどそれ以上にヨシユキはこんな中級下位の迷宮に縛り付けていい人ではない。
もっと上を目指せる人なのだ。
上級の迷宮にだって挑戦できるような人だ。
私のヨシユキは……
私は意を決してそのことを彼に伝えた。
ちゃんと笑顔で伝えられたと思う。
たくさん目から涙が出てたけど笑顔だったはずだ。
彼は『必ず迎えに行くから待っていて欲しい』と言ってくれた。
その言葉だけで十分だ。
だって、
『男の冒険者の言うことなんて信じちゃいけないよ』
と、30過ぎても独身だった先輩冒険者が言ってたから……
私は彼と別れてすぐにギトの街を発ち故郷に帰って来た。
だけど実家には帰ってない。
帰ると農家に嫁に出されるからだ。
しかも私の年齢だと長男に嫁ぐのはまず無理だ。
農家の次男三男に嫁ぐのは最悪である。
生涯に渡って長男家族にコキ使われ、酷い家だと長男や父親の相手をさせられる。
私は今故郷の近くの小さな町で冒険者を細々と続けている。
若い子を指導しながら初級の迷宮に潜るのだ。
風の噂で上級迷宮を次々と攻略しているパーティーには黒髪の小柄な青年がいることを聞いた。
ー3年後ー
私は冒険者を辞めた。
街の郊外に家を建てた。
お腹の中の新しい命を感じながらこれまでのことを想う。
家の裏で苦労しながら不出来なベビーベッドを自作しているヨシユキとの子だ。
完
================================================================
後書き
異世界モノの恋愛小説が流行ってるということで書いた人生2作目の小説です。
『小説家になろう』で掲載したものに加筆しました。
パーティーに関する事柄は昔プレイしていたMMORPG『リネージュⅡ』が下敷きになっています。
初めてプレイした時はパソコンの画面の中にバーチャルな世界や社会が形成されていて、とても感動したのを良く覚えています。
もう20年近く前になるのですね、懐かしい思い出です。
私の1作目の小説『異世界ライフは山あり谷あり』も連載中ですので是非読んで下さい!
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