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最強の初心者パーティ
第184話 才能
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湊ちゃんが戦いに慣れてきたので、次の階層に進むことにした。
すぐ上は地上2階。そこにいるモンスターは痩せた亡霊の上位版だ。推定レベルはは95~110だ。
最初こそ手こずったが、少し戦ったらみんな慣れてきた様子だった。
「もう少し上に行ってみようか?」
私の提案に、3人が頷く。
そして私たちは地上3階へ到達した。
ここは景色に大きな変化はなかったが、モンスターがスケルトンに変わっていた。しかも、スケルトンには戦士タイプと弓使いの2種類がいるようだ。
――――――――――――――――
ジェネラル・オブ・スケルトンファイター
推定LV 100~120
――――――――――――――――
――――――――――――――――
ジェネラル・オブ・スケルトンアーチャー
推定LV 101~123
――――――――――――――――
戦士タイプのスケルトンファイターは、錆びた剣を持ち、肩当てやヘルメットで部分的に身を守っている。しかし、大半はむき出しの骨だ。
一方、スケルトンアーチャーは黒いマントを羽織り、武器は弓矢。装備は粗末で、あちこちほころびが見える。
周囲の高台から見下ろすと、千体を超えるスケルトンが静かに立ち尽くしていた。その全てが骨のみの姿だった。。
「『ジェネラル』って、将軍って意味だよね?」
湊ちゃんが不安そうに尋ねる。
「そうだね。つまり、ここには将軍級のモンスターがゴロゴロいるってことだよ」
私の言葉に、湊ちゃんの顔が強張った。
もりもりさんも心配そうにこの光景を見つめている。
「春菜さんのダンジョン、登れば登るほど怖さが増してきます。一階ごとに、死が近づいているような……」
その目はモンスターたちの気配を鋭く探っているようだった。
もりもりさんはレベルが高いため、モンスターの強さに敏感だった。
一方で私はダンジョンの管理者でもあるし、湊ちゃんと春日井君はレベルが低いために、敵の強さまではわからないようだった。
「俺ってスケルトンと戦ったことないんですよね。強いんですか?」
春日井君が素朴な疑問を口にする。
「通常のスケルトンはそれほどでもありません。動きも鈍いですし、武器の扱いもうまくありません。しかし、ここのスケルトンからは異なる印象を受けます。私が今までに戦った相手には『ジェネラル』を冠するモンスターはいませんでした。未知のモンスターだと思います」
もりもりさんの冷静な分析に、少し緊張感が高まる。
そのとき、私のタブレットからAIの音声が流れた。
『その通り、彼らは強い。このダンジョンは主が管理しているとはいえ、決して油断をするな。彼らは高い機動力に加え、熟練の技術と卓越した頭脳を持っている』
「やはり、そうなのですね」
もりもりさんが頷きながら、スケルトンの対策を口にする。
「スケルトンには打撃が有効です。武器はメイスや棍棒が有利となります。剣は刃こぼれしたり、折れたりするので注意が必要です。春菜さんの『ミスリルの大剣』は丈夫なので問題ありません。私が持つ『サタンの大鎌』もスケルトンには有効です」
「私のエンジェル・ボウは難しそうですね」
湊ちゃんが眉をひそめる。
「俺の短剣も厳しそうだな」
春日井君も肩をすくめながら短剣を見つめる。
春日井君はいつも使っている短剣を手にしていた。大統領からはミスリル製の武器は提供されていなかった。
「どうしよう? オリハルコン製の武器として、『JPソード』というのがあるのだけれど?」
私はタブレットを操作し、青く光る片刃の剣を実体化させた。幻想的な輝きを放つその剣は、日本刀を思わせるデザインだった。
もりもりさんでもこの武器の性能はわからないようだった。
「通常の日本刀であれば、スケルトンには向きません。ですが、オリハルコン製となるとどうなのでしょう……?」
『使い手によるだろうな』
タブレットのAIからの回答だった。
「もしよかったら使わせてもらってもいいかな? でも、折ったりしたらまずいよな……」
不安そうな春日井君に、私は気軽に答えた。
「大丈夫だよ。だって、オリハルコンなんだよ。きっと丈夫に決まっている」
『主よ、そうでもないぞ。切れ味がものすごい分、未熟な使い手が扱うと簡単に折れてしまうだろう。日本刀は横からの衝撃には弱い。だが、達人レベルの腕なら、切れないものはない。そのためには、髪の毛一本ほどの誤差も許さない繊細な剣さばきが必要だ』
その説明に、春日井君の目が輝く。
「俺、使ってみたいな……」
私は剣を鞘ごと渡すと、彼は感慨深げに見つめた。
「実は、小学校に上る前から居合の練習をしてたんだ。本物の日本刀を使って。体に染み込んだ動きを試してみたい気がする」
「止まった状態でスケルトンを斬ってみる?」
「いや、1体だけ動かしてもらうことは可能かな? 試してみたい」
「わかった」
私は近くにいたジェネラル・オブ・スケルトンファイターをトレーニング・モードに設定する。
スケルトンは猛烈な勢いで迫ってきた。
「速いです! スケルトンの動きとは思えません!」
もりもりさんの驚きの声を聞きながらも、春日井君は冷静だった。
彼が剣を抜刀し、納刀する。その動きは一瞬で、私の目には青い残像しか映らなかった。スケルトンは彼の目の前で止まり、上半身が斜めにスライドして崩れ落ちた。
「ほう……」
もりもりさんが感嘆し、私と湊ちゃんもその技に見入った。
私の目には剣がきらめく青い残像が残っていた。
オリハルコンの美しい金属が、青い光だけをその場に残していたのだ。
他のモンスターもトレーニング・モードで動かすことにした。
襲いかかってくるスケルトンに対し、湊ちゃんが放った最初の矢は、肋骨のあいだをすり抜けてしまった。
「なんか、ここでは私だけ役立たずになりそう……」
不安そうに呟く湊ちゃん。しかし、その失敗は最初の一投だけだった。
「スケルトンは肋骨や腕の骨を折っても、痛みを感じないために止まることはありません。たとえ頭蓋骨を粉砕しても、頭がない状態で攻撃を続けてきます。背骨を断ち切るのが一番ですが、そんなに簡単では……」
もりもりさんが解説を終えるか終えないかのうちに、湊ちゃんの矢が飛んだ。鋭い精密射撃だった。針の穴を通すような見事な一撃で、スケルトンの上半身が後ろに倒れていった。
「そうか、背骨を狙えばいいのか……」
春日井君もスケルトンの肋骨のあいだを通して、正確に背骨を切断していく。その動きには迷いがなく、スムーズだった。
「すごいですね。2人とも……。本当に天才かもしれません。適切な武器を持つことで、湊さんも春日井君も水を得た魚のようです。実際のダンジョンでもきっと活躍できますね」
もりもりさんは率直な感想を述べたが、その一方で私は自分に対する劣等感が湧いてきた。
「私だけ凡才だな……。湊は毎日瞑想して鍛えてるし、春日井君は小学生の頃から居合の練習をしてきたんでしょ? でも私なんて、スマホでダンジョン配信をだらだら見ていただけだよ。何の取り柄もない……」
少し悔しさを滲ませた私に、もりもりさんが優しい声で言葉をかけてくれる。
「何を言っているんですか、春菜さん。あなたにも立派な才能がありますよ」
「私に、才能?」
「ええ。最近の動き、ますますお兄さんに似てきているんです。小さい頃からずっと配信を見ていたからじゃないですか? きっと、頭の中にお兄さんの動きがしっかり刻み込まれているんだと思いますよ」
「お兄ちゃんの動き……」
言われてみると、確かにその可能性はあると感じた。アーカイブを見返してみても、自分の動きがお兄ちゃんに似てきている気がしていた。それだけではなかった。もりもりさんの動きにも、どこか似ているような感覚があった。
「たとえば、ダンスが得意な人って、映像を見ただけで動きを再現することがありますよね。春菜さんも同じように、見たものを正確に再現する能力が高いんだと思います」
もりもりさんの言葉に、私は初めて自分の長所に気がついた。
すぐ上は地上2階。そこにいるモンスターは痩せた亡霊の上位版だ。推定レベルはは95~110だ。
最初こそ手こずったが、少し戦ったらみんな慣れてきた様子だった。
「もう少し上に行ってみようか?」
私の提案に、3人が頷く。
そして私たちは地上3階へ到達した。
ここは景色に大きな変化はなかったが、モンスターがスケルトンに変わっていた。しかも、スケルトンには戦士タイプと弓使いの2種類がいるようだ。
――――――――――――――――
ジェネラル・オブ・スケルトンファイター
推定LV 100~120
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ジェネラル・オブ・スケルトンアーチャー
推定LV 101~123
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戦士タイプのスケルトンファイターは、錆びた剣を持ち、肩当てやヘルメットで部分的に身を守っている。しかし、大半はむき出しの骨だ。
一方、スケルトンアーチャーは黒いマントを羽織り、武器は弓矢。装備は粗末で、あちこちほころびが見える。
周囲の高台から見下ろすと、千体を超えるスケルトンが静かに立ち尽くしていた。その全てが骨のみの姿だった。。
「『ジェネラル』って、将軍って意味だよね?」
湊ちゃんが不安そうに尋ねる。
「そうだね。つまり、ここには将軍級のモンスターがゴロゴロいるってことだよ」
私の言葉に、湊ちゃんの顔が強張った。
もりもりさんも心配そうにこの光景を見つめている。
「春菜さんのダンジョン、登れば登るほど怖さが増してきます。一階ごとに、死が近づいているような……」
その目はモンスターたちの気配を鋭く探っているようだった。
もりもりさんはレベルが高いため、モンスターの強さに敏感だった。
一方で私はダンジョンの管理者でもあるし、湊ちゃんと春日井君はレベルが低いために、敵の強さまではわからないようだった。
「俺ってスケルトンと戦ったことないんですよね。強いんですか?」
春日井君が素朴な疑問を口にする。
「通常のスケルトンはそれほどでもありません。動きも鈍いですし、武器の扱いもうまくありません。しかし、ここのスケルトンからは異なる印象を受けます。私が今までに戦った相手には『ジェネラル』を冠するモンスターはいませんでした。未知のモンスターだと思います」
もりもりさんの冷静な分析に、少し緊張感が高まる。
そのとき、私のタブレットからAIの音声が流れた。
『その通り、彼らは強い。このダンジョンは主が管理しているとはいえ、決して油断をするな。彼らは高い機動力に加え、熟練の技術と卓越した頭脳を持っている』
「やはり、そうなのですね」
もりもりさんが頷きながら、スケルトンの対策を口にする。
「スケルトンには打撃が有効です。武器はメイスや棍棒が有利となります。剣は刃こぼれしたり、折れたりするので注意が必要です。春菜さんの『ミスリルの大剣』は丈夫なので問題ありません。私が持つ『サタンの大鎌』もスケルトンには有効です」
「私のエンジェル・ボウは難しそうですね」
湊ちゃんが眉をひそめる。
「俺の短剣も厳しそうだな」
春日井君も肩をすくめながら短剣を見つめる。
春日井君はいつも使っている短剣を手にしていた。大統領からはミスリル製の武器は提供されていなかった。
「どうしよう? オリハルコン製の武器として、『JPソード』というのがあるのだけれど?」
私はタブレットを操作し、青く光る片刃の剣を実体化させた。幻想的な輝きを放つその剣は、日本刀を思わせるデザインだった。
もりもりさんでもこの武器の性能はわからないようだった。
「通常の日本刀であれば、スケルトンには向きません。ですが、オリハルコン製となるとどうなのでしょう……?」
『使い手によるだろうな』
タブレットのAIからの回答だった。
「もしよかったら使わせてもらってもいいかな? でも、折ったりしたらまずいよな……」
不安そうな春日井君に、私は気軽に答えた。
「大丈夫だよ。だって、オリハルコンなんだよ。きっと丈夫に決まっている」
『主よ、そうでもないぞ。切れ味がものすごい分、未熟な使い手が扱うと簡単に折れてしまうだろう。日本刀は横からの衝撃には弱い。だが、達人レベルの腕なら、切れないものはない。そのためには、髪の毛一本ほどの誤差も許さない繊細な剣さばきが必要だ』
その説明に、春日井君の目が輝く。
「俺、使ってみたいな……」
私は剣を鞘ごと渡すと、彼は感慨深げに見つめた。
「実は、小学校に上る前から居合の練習をしてたんだ。本物の日本刀を使って。体に染み込んだ動きを試してみたい気がする」
「止まった状態でスケルトンを斬ってみる?」
「いや、1体だけ動かしてもらうことは可能かな? 試してみたい」
「わかった」
私は近くにいたジェネラル・オブ・スケルトンファイターをトレーニング・モードに設定する。
スケルトンは猛烈な勢いで迫ってきた。
「速いです! スケルトンの動きとは思えません!」
もりもりさんの驚きの声を聞きながらも、春日井君は冷静だった。
彼が剣を抜刀し、納刀する。その動きは一瞬で、私の目には青い残像しか映らなかった。スケルトンは彼の目の前で止まり、上半身が斜めにスライドして崩れ落ちた。
「ほう……」
もりもりさんが感嘆し、私と湊ちゃんもその技に見入った。
私の目には剣がきらめく青い残像が残っていた。
オリハルコンの美しい金属が、青い光だけをその場に残していたのだ。
他のモンスターもトレーニング・モードで動かすことにした。
襲いかかってくるスケルトンに対し、湊ちゃんが放った最初の矢は、肋骨のあいだをすり抜けてしまった。
「なんか、ここでは私だけ役立たずになりそう……」
不安そうに呟く湊ちゃん。しかし、その失敗は最初の一投だけだった。
「スケルトンは肋骨や腕の骨を折っても、痛みを感じないために止まることはありません。たとえ頭蓋骨を粉砕しても、頭がない状態で攻撃を続けてきます。背骨を断ち切るのが一番ですが、そんなに簡単では……」
もりもりさんが解説を終えるか終えないかのうちに、湊ちゃんの矢が飛んだ。鋭い精密射撃だった。針の穴を通すような見事な一撃で、スケルトンの上半身が後ろに倒れていった。
「そうか、背骨を狙えばいいのか……」
春日井君もスケルトンの肋骨のあいだを通して、正確に背骨を切断していく。その動きには迷いがなく、スムーズだった。
「すごいですね。2人とも……。本当に天才かもしれません。適切な武器を持つことで、湊さんも春日井君も水を得た魚のようです。実際のダンジョンでもきっと活躍できますね」
もりもりさんは率直な感想を述べたが、その一方で私は自分に対する劣等感が湧いてきた。
「私だけ凡才だな……。湊は毎日瞑想して鍛えてるし、春日井君は小学生の頃から居合の練習をしてきたんでしょ? でも私なんて、スマホでダンジョン配信をだらだら見ていただけだよ。何の取り柄もない……」
少し悔しさを滲ませた私に、もりもりさんが優しい声で言葉をかけてくれる。
「何を言っているんですか、春菜さん。あなたにも立派な才能がありますよ」
「私に、才能?」
「ええ。最近の動き、ますますお兄さんに似てきているんです。小さい頃からずっと配信を見ていたからじゃないですか? きっと、頭の中にお兄さんの動きがしっかり刻み込まれているんだと思いますよ」
「お兄ちゃんの動き……」
言われてみると、確かにその可能性はあると感じた。アーカイブを見返してみても、自分の動きがお兄ちゃんに似てきている気がしていた。それだけではなかった。もりもりさんの動きにも、どこか似ているような感覚があった。
「たとえば、ダンスが得意な人って、映像を見ただけで動きを再現することがありますよね。春菜さんも同じように、見たものを正確に再現する能力が高いんだと思います」
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