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ハロー、アメリカ
第143話 ミリアの冒険
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「んしょ……」
ミリアは重い鉛の箱を持ち、階段へと向かう。
ここはすでにダンジョンのエリアだ。
外と連絡を取る手段もなく、声を出しても春菜には届かない。
放射線の影響でダンジョンデバイスも使えないため、ミリアは完全に一人きりだった。
「お姉様のために、ミリア、がんばります……」
呟きながら階段を降り始めたミリアだったが、持っている鉛の箱が足元の視界を奪っていた。
階段をしばらく降りた時だった。
「え?」
ミリアに伝わったぐにゅりとした感触。足に伝わるのは階段の石ではなかった。
踏んだ物体により、ミリアはバランスを崩す。鉛の箱は重く、頭から階段を落ちることになる。
ずだん、どごん、と激しい音を立てて階段を転がるように落ちてしまった。
ミリアと一緒に死体が落ちてくる。いっしょに落ちてきたのは人間の死体だった。
それは放射線で犠牲になった隊員で、その死体をミリアは踏んでしまったのだ。
「痛いです……」
額を押さえながら立ち上がる。
ミリアの顔は血まみれだった。なんとか懸命に鉛の箱だけは守り、蓋が開いてしまうことは避けられた。
すぐ横には迷彩服を着た死体がある。
ミリアの耳元に、鳥の鳴き声のような音が聞こえた。
『キュ、キュ……』
見上げると、そこには1匹のモンスター。
ダンジョンデバイスが使えないため、名前もステータスもわからない。
緑の羽根をまとった鶏のような姿をしている。
赤いくちばしでミリアの顔にできた傷を突いてくる。
「痛っ、痛っ。や、やめ。やめて……」
さすがのミリアも傷口を突かれるとたまらない。HPは減らなくても、痛覚はあるからだ。
血まみれの顔がさらに血まみれになった。
振り払いたいが、ミリアの両腕はしっかりと鉛の箱を抱きかかえていた。
ミリアが嫌がれば嫌がるほど、鶏みたいなモンスターはしつこく突いてくる。
なんとか箱を床の上に置き、モンスターのくちばしを手で掴んだ。
くちばしを掴まれてしまい、羽をバタバタとさせながらモンスターは暴れている。おそらくはレベル1から3程度の弱いモンスターだ。くちばし以外に攻撃手段がないと思われた。
「ミリアはレベル173なんだよ。こんな攻撃、効かないんだから」
緑の鶏は持ち上げられて、足は床から離れている。くちばしを掴まれた状態で、なんとか逃れようと必死に羽をばたつかせていた。
「ねえ、ねえ。『ほーしゃーせーぶっしつ』を知らない? ミリアはそれを探しているんだけれど?」
くちばしを掴まれているため、鶏は声を出せない。仮に声を出せたとしても、言葉を理解できるだけの知性はなかった。
鶏を掴んだまま、ミリアは周囲を見渡す。
奥多摩のダンジョンとそれほど違いがない風景だ。
「お姉様の送り込んだ鈍足の兎も見当たらない。あの兎のほうが、まだ頭がよさそうだった……」
階段を降りたこの場所は、床も壁も石のレンガで造られている。
壁も天井も平らで、階段を降りたこの場所は丁字路になっていた。とても広く、ミリアが両手を広げても、両側の壁には届かない。天井はミリアの2倍ほどもあった。
「右へ行こうか。左へ行こうか……」
ミリアは呟く。すぐに歩き出さないことには理由があった。ミリアは地形を覚えるのが苦手だった。
階段を降りた目の前には宝箱があった。時々、ダンジョンには宝箱が置かれていることがある。宝箱の中にはその階層に応じたアイテムが入っている。たまにミミックのように罠が仕掛けられていることもあるが、罠がないことのほうが多かった。
ミリアは宝箱の中を覗き込む。
「なんだか、中にいろいろ入っていますけれど、レベル173のミリアに役に立つとは思えないのです」
ミリアは緑の鶏をぶらさげたまま、宝箱の中に入っていた円柱状の物体を取り出す。円柱は宝箱にぎっしりとつまっており、4×9の36本あった。
「しくさんじゅうろく、なのです。ミリアは九九の勉強中なので、わかるのです」
円柱を宝箱の中に戻し、ミリアは右の道へと視線を向ける。
「どうやって『ほーしゃーせーぶっしつ』を見つければいいのでしょう? 無理じゃないでしょうか? でも、お姉様が送り込んだ鈍足の兎が先に見つけてしまうかもしれません。ミリアは兎には負けたくないのです」
独り言をつぶやきながら、ミリアは歩いていく。
ばたばたと鶏がはばたく。
鶏を一度持ち上げ、その顔を覗き込んだミリアは、ポイッと後方へ投げ捨てた。
再びミリアに襲いかかろうとした鶏だったが、ミリアがひと睨みすると、びくっと体を震わせる。
「ミリアは忙しいのです。鶏の相手をしている暇はありません。向こうへ行きなさい」
ミリアの言葉を理解しているはずもないのだが、迫力に押された鶏は反対方向へと逃げていった。
「考えるのです。戻ってお姉様に聞いてもいいのですが、ミリアはダンジョン配信をいっぱい見て勉強をしたのです。『ほーしゃーせーぶっしつ』とは何かがわかれば、見つけられるのです」
ミリアは一生懸命に考えながら歩く。頭からは知恵熱で湯気が上がっていた。
「たとえば、『ほーしゃーせーぶっしつ』はダンジョンのモンスターに影響を与えません。また、ダンジョンのアイテムも壊れません。じゃあ、どうやって『ほーしゃーせーぶっしつ』だと判断するのか……」
ミリアは考えながら歩いていた。何回か曲がり角を曲がる。
「『ほーしゃーせーぶっしつ』で地上の生物は死んでしまうのです。だけど、入り口にあった死体をゾンビにしても確認はできないのです。『ほーしゃーせーぶっしつ』は地上の機械を壊してしまうそうです。だから、ダンジョンタブレットが壊れたら確認できますが、壊れたら使えなくなってしまうのです」
放射性物質を判別する手段がミリアには思いつかなかった。だが、ミリアはあることをひらめく。
「そうだ!」
目を輝かせながら大きく開き、満面の笑みを浮かべる。
「ミリアはダンジョン配信をいっぱい見たのです。ダンジョンのアイテムはたくさん見てきました。ダンジョンには無いものを探せばいいのです。例えば、不自然に置いてあるものなんかです。そこにあるはずのないもの、それが『ほーしゃーせーぶっしつ』なのです」
ようするに、入り口に不自然に置いてある宝箱などだ。
「ミリア、頭いいのです。たぶん、『ほーしゃーせーぶっしつ』を見つけられます」
ミリアに希望が見えた。だが、少し手遅れだった。
周囲を見渡すミリア。
「それで、ここはどこですか? 最初の入り口は?」
その場でうろうろと、円を描いて歩く。
「ミリア、どこにいるのでしょうか……」
放射線の影響でダンジョンデバイスは使えない。もちろん、マッピングアプリの利用もできない。ダンジョン配信もできないため、視聴者の協力を得ることもできない。
それでも、見ているはずのない視聴者に向かって、ミリアは訴えかける。
「視聴者のみなさん。ミリアは迷子です……。助けてください……」
うっすらと目に涙を浮かべるミリア。
ダンジョンに一人でいることは慣れているはずだったが、地上でしばらく暮らしたミリアには不安という感情が生まれてしまっていた。
誰かといることに慣れると、寂しさを知ることになる。
「春菜お姉様……。お姉様、どこ……?」
いるはずのない春菜を求め、ミリアはダンジョンを歩いていく。
歩けば歩くほど、自分のいる場所がわからなくなる。
同じところを何度も歩いているようにも感じるし、まったく初めての場所を歩いているようにも思う。
「お姉様、お姉様ぁ。どこにいるの?」
ミリアの視界は滲んでいる。目の前の景色もよく見えていなかった。
歩く足が鈍くなっていき、やがて壁に手をつく。
「お姉様あぁ……」
ミリアはその場に立ち止まり、しくしくと泣き始めてしまった。
ミリアは重い鉛の箱を持ち、階段へと向かう。
ここはすでにダンジョンのエリアだ。
外と連絡を取る手段もなく、声を出しても春菜には届かない。
放射線の影響でダンジョンデバイスも使えないため、ミリアは完全に一人きりだった。
「お姉様のために、ミリア、がんばります……」
呟きながら階段を降り始めたミリアだったが、持っている鉛の箱が足元の視界を奪っていた。
階段をしばらく降りた時だった。
「え?」
ミリアに伝わったぐにゅりとした感触。足に伝わるのは階段の石ではなかった。
踏んだ物体により、ミリアはバランスを崩す。鉛の箱は重く、頭から階段を落ちることになる。
ずだん、どごん、と激しい音を立てて階段を転がるように落ちてしまった。
ミリアと一緒に死体が落ちてくる。いっしょに落ちてきたのは人間の死体だった。
それは放射線で犠牲になった隊員で、その死体をミリアは踏んでしまったのだ。
「痛いです……」
額を押さえながら立ち上がる。
ミリアの顔は血まみれだった。なんとか懸命に鉛の箱だけは守り、蓋が開いてしまうことは避けられた。
すぐ横には迷彩服を着た死体がある。
ミリアの耳元に、鳥の鳴き声のような音が聞こえた。
『キュ、キュ……』
見上げると、そこには1匹のモンスター。
ダンジョンデバイスが使えないため、名前もステータスもわからない。
緑の羽根をまとった鶏のような姿をしている。
赤いくちばしでミリアの顔にできた傷を突いてくる。
「痛っ、痛っ。や、やめ。やめて……」
さすがのミリアも傷口を突かれるとたまらない。HPは減らなくても、痛覚はあるからだ。
血まみれの顔がさらに血まみれになった。
振り払いたいが、ミリアの両腕はしっかりと鉛の箱を抱きかかえていた。
ミリアが嫌がれば嫌がるほど、鶏みたいなモンスターはしつこく突いてくる。
なんとか箱を床の上に置き、モンスターのくちばしを手で掴んだ。
くちばしを掴まれてしまい、羽をバタバタとさせながらモンスターは暴れている。おそらくはレベル1から3程度の弱いモンスターだ。くちばし以外に攻撃手段がないと思われた。
「ミリアはレベル173なんだよ。こんな攻撃、効かないんだから」
緑の鶏は持ち上げられて、足は床から離れている。くちばしを掴まれた状態で、なんとか逃れようと必死に羽をばたつかせていた。
「ねえ、ねえ。『ほーしゃーせーぶっしつ』を知らない? ミリアはそれを探しているんだけれど?」
くちばしを掴まれているため、鶏は声を出せない。仮に声を出せたとしても、言葉を理解できるだけの知性はなかった。
鶏を掴んだまま、ミリアは周囲を見渡す。
奥多摩のダンジョンとそれほど違いがない風景だ。
「お姉様の送り込んだ鈍足の兎も見当たらない。あの兎のほうが、まだ頭がよさそうだった……」
階段を降りたこの場所は、床も壁も石のレンガで造られている。
壁も天井も平らで、階段を降りたこの場所は丁字路になっていた。とても広く、ミリアが両手を広げても、両側の壁には届かない。天井はミリアの2倍ほどもあった。
「右へ行こうか。左へ行こうか……」
ミリアは呟く。すぐに歩き出さないことには理由があった。ミリアは地形を覚えるのが苦手だった。
階段を降りた目の前には宝箱があった。時々、ダンジョンには宝箱が置かれていることがある。宝箱の中にはその階層に応じたアイテムが入っている。たまにミミックのように罠が仕掛けられていることもあるが、罠がないことのほうが多かった。
ミリアは宝箱の中を覗き込む。
「なんだか、中にいろいろ入っていますけれど、レベル173のミリアに役に立つとは思えないのです」
ミリアは緑の鶏をぶらさげたまま、宝箱の中に入っていた円柱状の物体を取り出す。円柱は宝箱にぎっしりとつまっており、4×9の36本あった。
「しくさんじゅうろく、なのです。ミリアは九九の勉強中なので、わかるのです」
円柱を宝箱の中に戻し、ミリアは右の道へと視線を向ける。
「どうやって『ほーしゃーせーぶっしつ』を見つければいいのでしょう? 無理じゃないでしょうか? でも、お姉様が送り込んだ鈍足の兎が先に見つけてしまうかもしれません。ミリアは兎には負けたくないのです」
独り言をつぶやきながら、ミリアは歩いていく。
ばたばたと鶏がはばたく。
鶏を一度持ち上げ、その顔を覗き込んだミリアは、ポイッと後方へ投げ捨てた。
再びミリアに襲いかかろうとした鶏だったが、ミリアがひと睨みすると、びくっと体を震わせる。
「ミリアは忙しいのです。鶏の相手をしている暇はありません。向こうへ行きなさい」
ミリアの言葉を理解しているはずもないのだが、迫力に押された鶏は反対方向へと逃げていった。
「考えるのです。戻ってお姉様に聞いてもいいのですが、ミリアはダンジョン配信をいっぱい見て勉強をしたのです。『ほーしゃーせーぶっしつ』とは何かがわかれば、見つけられるのです」
ミリアは一生懸命に考えながら歩く。頭からは知恵熱で湯気が上がっていた。
「たとえば、『ほーしゃーせーぶっしつ』はダンジョンのモンスターに影響を与えません。また、ダンジョンのアイテムも壊れません。じゃあ、どうやって『ほーしゃーせーぶっしつ』だと判断するのか……」
ミリアは考えながら歩いていた。何回か曲がり角を曲がる。
「『ほーしゃーせーぶっしつ』で地上の生物は死んでしまうのです。だけど、入り口にあった死体をゾンビにしても確認はできないのです。『ほーしゃーせーぶっしつ』は地上の機械を壊してしまうそうです。だから、ダンジョンタブレットが壊れたら確認できますが、壊れたら使えなくなってしまうのです」
放射性物質を判別する手段がミリアには思いつかなかった。だが、ミリアはあることをひらめく。
「そうだ!」
目を輝かせながら大きく開き、満面の笑みを浮かべる。
「ミリアはダンジョン配信をいっぱい見たのです。ダンジョンのアイテムはたくさん見てきました。ダンジョンには無いものを探せばいいのです。例えば、不自然に置いてあるものなんかです。そこにあるはずのないもの、それが『ほーしゃーせーぶっしつ』なのです」
ようするに、入り口に不自然に置いてある宝箱などだ。
「ミリア、頭いいのです。たぶん、『ほーしゃーせーぶっしつ』を見つけられます」
ミリアに希望が見えた。だが、少し手遅れだった。
周囲を見渡すミリア。
「それで、ここはどこですか? 最初の入り口は?」
その場でうろうろと、円を描いて歩く。
「ミリア、どこにいるのでしょうか……」
放射線の影響でダンジョンデバイスは使えない。もちろん、マッピングアプリの利用もできない。ダンジョン配信もできないため、視聴者の協力を得ることもできない。
それでも、見ているはずのない視聴者に向かって、ミリアは訴えかける。
「視聴者のみなさん。ミリアは迷子です……。助けてください……」
うっすらと目に涙を浮かべるミリア。
ダンジョンに一人でいることは慣れているはずだったが、地上でしばらく暮らしたミリアには不安という感情が生まれてしまっていた。
誰かといることに慣れると、寂しさを知ることになる。
「春菜お姉様……。お姉様、どこ……?」
いるはずのない春菜を求め、ミリアはダンジョンを歩いていく。
歩けば歩くほど、自分のいる場所がわからなくなる。
同じところを何度も歩いているようにも感じるし、まったく初めての場所を歩いているようにも思う。
「お姉様、お姉様ぁ。どこにいるの?」
ミリアの視界は滲んでいる。目の前の景色もよく見えていなかった。
歩く足が鈍くなっていき、やがて壁に手をつく。
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