42 / 60
束の間の休息があってもいいですよね?
※ 挿話.とある男の物語 その1
しおりを挟む
新入隊員二人を連れて狩りをすることになった。
新人が入ると必ず行われる行事ではあるが、魔騎士団の大隊長である私がそれの指導にあたることなど本来はないはずなのだが……。
私は指導に向いていないというのにどうしてこうなったのか。
いや、補佐のせいなのはわかっているのだが……。
『大隊長は休まなさすぎです。
最近休んだの本当にいつですか。
エリックを新人二人につけますから、そこにプラスしてあなたも一緒に行ってきてください。
エリック一人いれば充分ですからプチ休暇がてらに。』
……いや、補佐ではなく私のせいか?
エリックは入隊してからそこまでたっていない若手だが腕がたつ男だ。
確かに引率として付けるには充分腕が立つから通常の狩りなら私がついていく程度で手を出すことはないだろう。
まぁ……確かに最近仕事のしすぎだったので丁度いいかなとも思う。
まだ魔王陛下が即位したばかりなのだ、宰相殿が身を粉にして働いているのにその下の地位にいる魔騎士団長である私がサボるわけにはいかないと気を張りすぎていたかもしれん。
「大隊長! 門の準備はできています!」
「よ、よよよよろしくお願いします!」
「よろ、よろしくお願いしますっ!」
普段使いの魔騎士団長として支給されている金の刺繍の入ったマントを脱ぎ、シンプルな旅装の黒い簡易マントに変更して城の転移門に行くと、既に部下たちは揃っていた。
「すまぬ、遅くなったか。」
「いえ、とんでもございません!」
新入隊員に指示をしながら3人で起動したらしい転移門にはほんの少しだが魔力の歪みがあるのが見えた。
些細だが用心のためにそれに近付き魔力を流す。
通常なら気にならない程度ではあるが一切の歪みが消えた転移門を見た部下たちは顔をサッと青ざめた。
「「「も、申し訳御座いません!」」」
「?
何を謝る。
あのままでも全く問題はないくらいの歪みだった。
それにたまたま私が気付いたから直しただけだ。
むしろちゃんとした指導員がいないのに3人であそこまで綺麗に起動出来たことを誇るといい。
エリックの腕も思っていたよりも素晴らしいようだな。」
「あ、ありがとうございます!」
そもそも起動にかかる魔力は繊細なもので、普通の粗忽な騎士たちや新人だと指導員の補助があって初めて成功するものだ。
それを3人分の魔力を綺麗に制御できてあの程度の歪みで済んだのは褒められる点だ。
エリックの力が一番凄いだろうことは転移門に流れる魔力の量で分かるが、他の二人もそこそこの魔力制御能力があることがわかった。
「しかし、今回の指導員は私だ。
基本的にはエリックに任せるが一応私の指示なしで勝手にことを進めないように。」
「も、申し訳御座いません……」
補佐の飼っているケルベロスのように項垂れるエリックに幻覚の耳と尻尾が見えた気がした。
-------------------------------------
転移門を抜けると目の前に森が広がる。
指導員には向いていないとは思うが、森に来るのは久しぶりで気持ちが良いから来て良かったかもしれない。
森を進んでいき新人二人を中心に魔獣狩りをしていく。
まだ若く経験の足りていない二人をエリックが声をあげ、時たま二人の手に負えないレベルの魔獣が現れた時は手を出したりしつつ補佐しているのを眺める。
この調子なら特に城に戻るまでやることはなさそうだなと思いつつ、野宿をして2日の距離にある新人指導の目的地である森の泉にたどり着く。
本来はこんなとこまでくる必要はないのだが、今回は私の休暇を含んでいるというからここまで来てしまった。
普段から休暇の時はここまで来ているのだが、新人二人やエリックという足手まといがいると5日かかることには驚いた。
エリックいわく2日で辿り着くのは私くらいで、むしろ5日は早い方らしい。
驚いて目を見開いてしまったのは余談だ。
特に補佐にはいつまでに帰ってこいとは言われていないので休息として泉で1日ゆっくりしてから帰ることにした。
新人たちも疲れがたまっているのか早いうちから寝たと思っていたら朝から起きて泉で遊んでいた。
話を聞くとエリックも含めて幼馴染らしく、兄のように面倒見の良いエリックと弟たちのように幼少の頃から仲が良かったようだ。
今は3人で夕食の準備を早めにすると言って仲良く狩りにいっている。
そろそろ働こうかと思ったがゆっくりしてくださいと言われてしまい惰眠を貪ることにする。
「っ……」
どれくらい時間がたったか、微睡んでいるといきなりピリっとした空気が肌に刺さる。
エリックの魔力だと思うと少し焦る気持ちが出てくる。
ここまでの道中、エリックも戦闘に参加はしていたが魔力を使うようなことはなかったからだ。
エリックの魔力を目指して進んでいくと小さい身体を覆うほどの盾をもった女がエリックを相手取り、新人2人は長剣使いの男3人と短剣使いの男1人、そしてその後ろに庇われた魔法使いと言っていいのかも分からない微弱な魔力の女と戦っていた。
「人族の冒険者か」
誰に聞かせるでもなく口から溢れた台詞だったが、目につくのはエリックの相手の女。
魔法使いを背に庇っている男の次に戦いに慣れているのはあの女だろう。
多分咄嗟にエリックと他の2人を引き剥がしたのはあの女だ。
エリックを相手に人族があそこまで盾として活躍できるのもすごいなと感心してしまった。
人族を見つけた際には基本的に男は殺して女は持ち帰り慰み者とする。
稀に美しい男も慰み用に連れて行くこともあるが……。
今回は女が2人いるからいらないだろう。
少し様子を伺ってみたが、エリックはうまく足止めされているし新人2人は数に負けて押されていた。
足止めされているのが新人のどちらかだったらエリックがどうにかできて問題はなかっただろうが……。
腰に留めていた愛用の剣を抜き近付いていき、まずは一番近いところにいた長剣使い2人を横薙ぎに払う。
走って斬り込んだ体勢だったために腹の辺りから半分に別れたようだ。
身長がもう少し高いやつらだったら骨盤やら骨の多い場所で切り辛かっただろうなと一瞬思った。
切り捨てた男だったモノが崩れ落ちた音に後ろを振り返った短剣使いを少し下に下げていた愛剣を上に持ち上げ、股から縦に裂く。
先程よりも中身が飛び出て汚い惨状を見て眉をしかめる。
たまに縦に裂いてしまうが毎回やった後に後悔するののに懲りずにやってしまうのはどうにかしたほうがいいなと思うのだが……。
残り1人となった魔法使いもどきを庇っている長剣使いを横目に見ながらそんなことを考えていく。
初めて見るであろう魔族に震えて魔法詠唱すらできない魔法使いもどき
庇う価値すら一銭もないただの見目の良いだけの女。
それに比べて1:1でエリックを足止めする盾使いの女は特に目立った外見はしていないが細い身体ながらしなやかな動きでエリックと対峙している。
新人のどちらかの足止めくらいなら違和感ないがエリックの足止めとなると興味がわく。
私が万が一庇うことがあるのならばこちらの女だな。
エリックも女じゃなければ切り捨てれるから良いだろうが、なるべくなら女には傷を付けたくないのだろう。
女相手で動きが鈍いというのも膠着状態だった理由の一つだろう。
魔法使いもどきを庇う男を思考の片隅で切り捨て愛剣についた血肉を振り払う。
ヒュッと風を斬る音の後に滴っていた血が勢い良く地面に叩きつけられビシャリと音が鳴る。
それを合図にしたかのように血塗れとなった女の甲高い悲鳴があがりまた眉を顰める。
煩いだけの女の悲鳴なぞ聞いても何も良いことなどないのでそこから距離を取ると、新人2人が煩い口に布を咬ませてエリックから渡された隷属の首輪を付け、両手に魔封じの手錠をつける。
遭遇する予定はなかったから、首輪も手錠も私は持ってきていなかったからエリックが持ってきていてよかった。
途中から茫然とこちらを見ていた盾の女を後回しにしたエリックから首輪を受け取り女に近付いて首輪をつける。
血と汗のにおいに混じって花のような香り立つ芳香が女からした。
基本的に捕まえた女はたらい回しだが、何故かその匂いを嗅いだ瞬間下半身が熱くなり自分だけのものにしたいと思った。
首をもたげた欲望に蓋をして女を肩に担いで振り返ると押さえ込みながら新人2人で女の服を裂いていた。
エリックはこちらを驚いた様子で見ていたがシカトし、声をかける。
「この女は俺がもらうから手を出したら殺す。
その女は好きにしろ。
だがまずは帰路につく、夜まで待て。」
更に目を丸くするエリックと渋々といった様子で諦める新人2人。
普段は私が慰み者の女を自分で連れて行くことも、自分のもの宣言をすることなどもないことをエリックは噂か何かで知っているのだろう。
新人2人はそんなことなど知らなかったらしく、魔族特有の金の瞳が通常よりも昂ぶっているのがわかる。
瞳孔が鋭くなっていたが少しずつ通常通りに戻って落ち着いてきたようだ。
興奮状態で万が一私の言うことを聞けないとなると問題になるからそうならずに良かった。
盾の女を新人が襲っていたら私はどうしていたかな、なんてことも少し考えてしまったがもしもなんてことはどうしようもない、忘れておこう。
新人が入ると必ず行われる行事ではあるが、魔騎士団の大隊長である私がそれの指導にあたることなど本来はないはずなのだが……。
私は指導に向いていないというのにどうしてこうなったのか。
いや、補佐のせいなのはわかっているのだが……。
『大隊長は休まなさすぎです。
最近休んだの本当にいつですか。
エリックを新人二人につけますから、そこにプラスしてあなたも一緒に行ってきてください。
エリック一人いれば充分ですからプチ休暇がてらに。』
……いや、補佐ではなく私のせいか?
エリックは入隊してからそこまでたっていない若手だが腕がたつ男だ。
確かに引率として付けるには充分腕が立つから通常の狩りなら私がついていく程度で手を出すことはないだろう。
まぁ……確かに最近仕事のしすぎだったので丁度いいかなとも思う。
まだ魔王陛下が即位したばかりなのだ、宰相殿が身を粉にして働いているのにその下の地位にいる魔騎士団長である私がサボるわけにはいかないと気を張りすぎていたかもしれん。
「大隊長! 門の準備はできています!」
「よ、よよよよろしくお願いします!」
「よろ、よろしくお願いしますっ!」
普段使いの魔騎士団長として支給されている金の刺繍の入ったマントを脱ぎ、シンプルな旅装の黒い簡易マントに変更して城の転移門に行くと、既に部下たちは揃っていた。
「すまぬ、遅くなったか。」
「いえ、とんでもございません!」
新入隊員に指示をしながら3人で起動したらしい転移門にはほんの少しだが魔力の歪みがあるのが見えた。
些細だが用心のためにそれに近付き魔力を流す。
通常なら気にならない程度ではあるが一切の歪みが消えた転移門を見た部下たちは顔をサッと青ざめた。
「「「も、申し訳御座いません!」」」
「?
何を謝る。
あのままでも全く問題はないくらいの歪みだった。
それにたまたま私が気付いたから直しただけだ。
むしろちゃんとした指導員がいないのに3人であそこまで綺麗に起動出来たことを誇るといい。
エリックの腕も思っていたよりも素晴らしいようだな。」
「あ、ありがとうございます!」
そもそも起動にかかる魔力は繊細なもので、普通の粗忽な騎士たちや新人だと指導員の補助があって初めて成功するものだ。
それを3人分の魔力を綺麗に制御できてあの程度の歪みで済んだのは褒められる点だ。
エリックの力が一番凄いだろうことは転移門に流れる魔力の量で分かるが、他の二人もそこそこの魔力制御能力があることがわかった。
「しかし、今回の指導員は私だ。
基本的にはエリックに任せるが一応私の指示なしで勝手にことを進めないように。」
「も、申し訳御座いません……」
補佐の飼っているケルベロスのように項垂れるエリックに幻覚の耳と尻尾が見えた気がした。
-------------------------------------
転移門を抜けると目の前に森が広がる。
指導員には向いていないとは思うが、森に来るのは久しぶりで気持ちが良いから来て良かったかもしれない。
森を進んでいき新人二人を中心に魔獣狩りをしていく。
まだ若く経験の足りていない二人をエリックが声をあげ、時たま二人の手に負えないレベルの魔獣が現れた時は手を出したりしつつ補佐しているのを眺める。
この調子なら特に城に戻るまでやることはなさそうだなと思いつつ、野宿をして2日の距離にある新人指導の目的地である森の泉にたどり着く。
本来はこんなとこまでくる必要はないのだが、今回は私の休暇を含んでいるというからここまで来てしまった。
普段から休暇の時はここまで来ているのだが、新人二人やエリックという足手まといがいると5日かかることには驚いた。
エリックいわく2日で辿り着くのは私くらいで、むしろ5日は早い方らしい。
驚いて目を見開いてしまったのは余談だ。
特に補佐にはいつまでに帰ってこいとは言われていないので休息として泉で1日ゆっくりしてから帰ることにした。
新人たちも疲れがたまっているのか早いうちから寝たと思っていたら朝から起きて泉で遊んでいた。
話を聞くとエリックも含めて幼馴染らしく、兄のように面倒見の良いエリックと弟たちのように幼少の頃から仲が良かったようだ。
今は3人で夕食の準備を早めにすると言って仲良く狩りにいっている。
そろそろ働こうかと思ったがゆっくりしてくださいと言われてしまい惰眠を貪ることにする。
「っ……」
どれくらい時間がたったか、微睡んでいるといきなりピリっとした空気が肌に刺さる。
エリックの魔力だと思うと少し焦る気持ちが出てくる。
ここまでの道中、エリックも戦闘に参加はしていたが魔力を使うようなことはなかったからだ。
エリックの魔力を目指して進んでいくと小さい身体を覆うほどの盾をもった女がエリックを相手取り、新人2人は長剣使いの男3人と短剣使いの男1人、そしてその後ろに庇われた魔法使いと言っていいのかも分からない微弱な魔力の女と戦っていた。
「人族の冒険者か」
誰に聞かせるでもなく口から溢れた台詞だったが、目につくのはエリックの相手の女。
魔法使いを背に庇っている男の次に戦いに慣れているのはあの女だろう。
多分咄嗟にエリックと他の2人を引き剥がしたのはあの女だ。
エリックを相手に人族があそこまで盾として活躍できるのもすごいなと感心してしまった。
人族を見つけた際には基本的に男は殺して女は持ち帰り慰み者とする。
稀に美しい男も慰み用に連れて行くこともあるが……。
今回は女が2人いるからいらないだろう。
少し様子を伺ってみたが、エリックはうまく足止めされているし新人2人は数に負けて押されていた。
足止めされているのが新人のどちらかだったらエリックがどうにかできて問題はなかっただろうが……。
腰に留めていた愛用の剣を抜き近付いていき、まずは一番近いところにいた長剣使い2人を横薙ぎに払う。
走って斬り込んだ体勢だったために腹の辺りから半分に別れたようだ。
身長がもう少し高いやつらだったら骨盤やら骨の多い場所で切り辛かっただろうなと一瞬思った。
切り捨てた男だったモノが崩れ落ちた音に後ろを振り返った短剣使いを少し下に下げていた愛剣を上に持ち上げ、股から縦に裂く。
先程よりも中身が飛び出て汚い惨状を見て眉をしかめる。
たまに縦に裂いてしまうが毎回やった後に後悔するののに懲りずにやってしまうのはどうにかしたほうがいいなと思うのだが……。
残り1人となった魔法使いもどきを庇っている長剣使いを横目に見ながらそんなことを考えていく。
初めて見るであろう魔族に震えて魔法詠唱すらできない魔法使いもどき
庇う価値すら一銭もないただの見目の良いだけの女。
それに比べて1:1でエリックを足止めする盾使いの女は特に目立った外見はしていないが細い身体ながらしなやかな動きでエリックと対峙している。
新人のどちらかの足止めくらいなら違和感ないがエリックの足止めとなると興味がわく。
私が万が一庇うことがあるのならばこちらの女だな。
エリックも女じゃなければ切り捨てれるから良いだろうが、なるべくなら女には傷を付けたくないのだろう。
女相手で動きが鈍いというのも膠着状態だった理由の一つだろう。
魔法使いもどきを庇う男を思考の片隅で切り捨て愛剣についた血肉を振り払う。
ヒュッと風を斬る音の後に滴っていた血が勢い良く地面に叩きつけられビシャリと音が鳴る。
それを合図にしたかのように血塗れとなった女の甲高い悲鳴があがりまた眉を顰める。
煩いだけの女の悲鳴なぞ聞いても何も良いことなどないのでそこから距離を取ると、新人2人が煩い口に布を咬ませてエリックから渡された隷属の首輪を付け、両手に魔封じの手錠をつける。
遭遇する予定はなかったから、首輪も手錠も私は持ってきていなかったからエリックが持ってきていてよかった。
途中から茫然とこちらを見ていた盾の女を後回しにしたエリックから首輪を受け取り女に近付いて首輪をつける。
血と汗のにおいに混じって花のような香り立つ芳香が女からした。
基本的に捕まえた女はたらい回しだが、何故かその匂いを嗅いだ瞬間下半身が熱くなり自分だけのものにしたいと思った。
首をもたげた欲望に蓋をして女を肩に担いで振り返ると押さえ込みながら新人2人で女の服を裂いていた。
エリックはこちらを驚いた様子で見ていたがシカトし、声をかける。
「この女は俺がもらうから手を出したら殺す。
その女は好きにしろ。
だがまずは帰路につく、夜まで待て。」
更に目を丸くするエリックと渋々といった様子で諦める新人2人。
普段は私が慰み者の女を自分で連れて行くことも、自分のもの宣言をすることなどもないことをエリックは噂か何かで知っているのだろう。
新人2人はそんなことなど知らなかったらしく、魔族特有の金の瞳が通常よりも昂ぶっているのがわかる。
瞳孔が鋭くなっていたが少しずつ通常通りに戻って落ち着いてきたようだ。
興奮状態で万が一私の言うことを聞けないとなると問題になるからそうならずに良かった。
盾の女を新人が襲っていたら私はどうしていたかな、なんてことも少し考えてしまったがもしもなんてことはどうしようもない、忘れておこう。
0
お気に入りに追加
856
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない
堀 和三盆
恋愛
一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。
信じられなかった。
母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。
そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。
日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。
三度目の嘘つき
豆狸
恋愛
「……本当に良かったのかい、エカテリナ。こんな嘘をついて……」
「……いいのよ。私に新しい相手が出来れば、周囲も殿下と男爵令嬢の仲を認めずにはいられなくなるわ」
なろう様でも公開中ですが、少し構成が違います。内容は同じです。
深窓の悪役令嬢~死にたくないので仮病を使って逃げ切ります~
白金ひよこ
恋愛
熱で魘された私が夢で見たのは前世の記憶。そこで思い出した。私がトワール侯爵家の令嬢として生まれる前は平凡なOLだったことを。そして気づいた。この世界が乙女ゲームの世界で、私がそのゲームの悪役令嬢であることを!
しかもシンディ・トワールはどのルートであっても死ぬ運命! そんなのあんまりだ! もうこうなったらこのまま病弱になって学校も行けないような深窓の令嬢になるしかない!
物語の全てを放棄し逃げ切ることだけに全力を注いだ、悪役令嬢の全力逃走ストーリー! え? シナリオ? そんなの知ったこっちゃありませんけど?
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる