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許せないことってありますよね
39.ダメな大人と採取依頼?
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「今日でやっとうちのお姫様が15歳になったからな。祝いに夜狩に連れてってやることにしたんだ。」
「あァー、姫さんもようやっと15になったのか。……くっは! 15になってもチビッコなんは変わんねェんだなッ!」
ケラケラと笑い馬鹿にしながらそれを酒のつまみのようにジョッキを傾けるギルドマスター。
「うるさいですよ! この屑ギルマス!
飲んでないで仕事してくださいよっ!」
そう、ここは冒険者ギルドの扉を開いてすぐ目の前にある受付カウンターであり、彼にとっては仕事場なのでけっして飲む場所ではない。
「ッはん。仕事だァ? 仕事なんてのはなァ、ジョッキ片手に出来ちまうからコレで良いんだよ。
そもそもが男しか夜間営業に使っちゃいけねェなんて面倒くせェ決まりをつけやがるから俺がわざわざカウンターにいなきゃいけねぇんだよ……ちっ……」
「良いじゃないですか、普段から飲んでてなんも仕事してないんだし! 仕事しろ、屑!」
「ちっ……相変わらずキャンキャンウッセェなァ……ちびっこだからかァ?
利き手さえ空いてりゃ依頼登録なんて出来んだから良いんだよ。
オラ、ご要望通り仕事してやっからさっさと依頼選んでこいや。」
ジョッキを傾けながらしっしっと追い払うように手振りをされてイラっとするけどここは大人の対応で受け流して掲示板を眺めに行く。
姫さんとか呼んでくるくせに扱いが雑すぎる。どこが姫なんですかね。いや別に姫扱いしてほしいわけじゃないからいいんだけど。
「ストラさんや、あの人は昼も夜も常に飲んでる気がするんだけど……気のせいですかね。」
「いや、気のせいじゃないな。あの人がジョッキ持ってないのは数えれる程度しか見たことない。噂だと現役時代も常に酒を持ち歩いてて暇さえあれば飲んでたとか……。」
「本気で屑じゃん……」
話しながら掲示板を覗き込んでみると見えるのは後日出発の護衛依頼ばかりで討伐依頼はほとんどないようだった。
「む……護衛依頼ばっか……」
「そうだな、護衛依頼多いなぁ……。1時間後に出発のとかもあるけど討伐依頼のがいいんだよな?」
「ですねぇ……討伐のがいいです……」
ランクを一つ下げればあるっちゃあるんですけど……せっかく初めての夜狩だから同ランク、むしろ上のランクのが受けたいくらいなんですけど……
「あっ……ゃっべ。忘れてた。
おォい姫さん! 討伐探してんならちょっとちげーけどこれよろしく頼むわ!」
ギルマスが手にピラピラと紙を持ってこちらに声をかけてくるのでカウンターの前に戻ると持っていたのはクシャクシャになって若干千切れそうになっている紙。
今ボソッと忘れてたって聞こえたんですけど。忘れてたやつを押し付けですか。
「交代の時間くらいにきた依頼でな。どいつに受けさせようかなぁと思ってたんだよな。
姫さんが討伐依頼受けるんなら丁度いいわってことで、これ受けてくれ。」
交代は暗くなりはじめの頃なはずだからすでに2時間くらいたってるんですけど。
なんでこんなにクシャクシャになってんですかね。このダメ人間め……。
『採取依頼 ( S )
ミオリシナ山の山頂に生えているフウロの採取依頼。大量に咲いているはずだからできる限り採取してきてほしい。』
「ミオリシナ山って行ったことないんですけどそんな危険な山なんですか?」
「いや、山頂だとしてもそんな危険なことない山だったと思うんだが……記憶違いか?」
「あァ、その認識で問題ねェな。通常のミオリシナ山はB+くれェの山だ。
だからこの依頼主も普段は決まった熟練のBランクパーティーを指名で雇ってフウロの採取場所の情報漏洩を防いでいたんだがなァ。
今回は特別だ。
いつも通り同じパーティーに依頼を出したんだがなァ、そのパーティーがほぼ壊滅状態。
2人は死亡、2人は重症で意識不明、1人は怪我で右腕消失、1人は奇跡的に軽症で済んだらしいけどな。
死んだ2人はぐっちゃぐちゃで連れ帰れ……いんや持ち帰れるような状態じゃなかったらしいがな、俺ァよく意識不明の重症者2人も連れ帰って来れたなァと感心したくらいだなァ。しかも重症者の1人は細っこいヒーラーだけどもう1人はムッキムキのタンクだぜェ? うっは、想像しただけで超重そうだろォ。あいつ背も超デケェんだよな。」
どうやらすぐにどんな人たちか思い浮かぶくらいにはギルマスの覚えめでたいパーティーの人たちのようだけれど驚きの情報が次々と出てくるためストラと2人で目を剥いてしまう。
「BランクパーティーがB+の山で壊滅!?
何があったんだよ……そんな危険そうな依頼持ってくるなよぉ……。あぁぁ……。」
項垂れるストラの横でなんとも軽い口調で語るギルマスの言葉は口調とは裏腹にとても重い。
普通B+の山だったらCランクパーティーならまだしもBランクパーティーが壊滅するようなレベルではないはず。
それは確実に普通じゃない何かが起こったっていうことで、Sランク依頼になっているのも頷けます。
そしてそれをわたしに持って来たのも。
「興味出ただろォ?
指名ランクだからよ、下手なやつらにゃ受けさせられねェんだよなァ。
姫さんどうだ? 闇夜に紛れてでも解決してこねェ?」
「いやいや待て、そんな何があるかわかんない山に夜中に行くとかありえないだろ。行くならせめて昼間っ……!」
「って言っても今から出れば距離的に山に着くのは明け方だぜ? 明るくなるかならないかくらいだし、何より姫さんには問題ないんじゃねェの?」
「ぐっ……」
時間的には明日明後日は休みなので余裕にあるんですよね。
ミオリシナ山は8時間もあれば着くくらいの距離って記憶してたけどギルマスの言い方的にもそんなもんで間違いじゃなさそう。
行き帰りで余裕を持って半日だとして、山に登ってフウロをゲットして……ってあれ? 何で前のパーティーは壊滅したんだか聞いてないですよね?
「ギルマス、何でそのBランクパーティーは壊滅したんですか?」
「あァ? 言ってなかったか?
なんかアースワイバーンが複数体……あー、5体だったか、居たらしいぞ。」
「アースワイバーン? それでBランクパーティーが壊滅……?」
アースワイバーンは普通のワイバーンと違って風を使った遠距離攻撃や身体を使った爪や尻尾などの攻撃の他に土魔法を使ってくるために、C+のワイバーンよりも強くBランクの魔物と言われてはいるけれど、数匹程度なら熟練のBランクパーティーで倒せない強さではないし、死人が出るとは到底思えない。
「軽症だった弓使い曰く『動きが魔物のそれではなく訓練された兵士のようだった』だそうだ。なんかありそうじゃねェ?
姫さん好きだろ? こーいうのよォ?
最年少Aランク合格の『クレイジースマイル』さまァ?」
ニヤニヤした顔で言われると腹立ちますが、否定できないのが辛いところ。
人死出てますし不謹慎ではありますが強い相手はワクワクします。
こんな好戦的ではなかったはずなんですけど、いつからこうなったんですかね?
無意識に自分の頬が緩んでしまうのが分かっちゃうので嫌ですねぇ。
あ、ストラ諦めたようにため息ついてます? ドンマイッ!
「あァー、姫さんもようやっと15になったのか。……くっは! 15になってもチビッコなんは変わんねェんだなッ!」
ケラケラと笑い馬鹿にしながらそれを酒のつまみのようにジョッキを傾けるギルドマスター。
「うるさいですよ! この屑ギルマス!
飲んでないで仕事してくださいよっ!」
そう、ここは冒険者ギルドの扉を開いてすぐ目の前にある受付カウンターであり、彼にとっては仕事場なのでけっして飲む場所ではない。
「ッはん。仕事だァ? 仕事なんてのはなァ、ジョッキ片手に出来ちまうからコレで良いんだよ。
そもそもが男しか夜間営業に使っちゃいけねェなんて面倒くせェ決まりをつけやがるから俺がわざわざカウンターにいなきゃいけねぇんだよ……ちっ……」
「良いじゃないですか、普段から飲んでてなんも仕事してないんだし! 仕事しろ、屑!」
「ちっ……相変わらずキャンキャンウッセェなァ……ちびっこだからかァ?
利き手さえ空いてりゃ依頼登録なんて出来んだから良いんだよ。
オラ、ご要望通り仕事してやっからさっさと依頼選んでこいや。」
ジョッキを傾けながらしっしっと追い払うように手振りをされてイラっとするけどここは大人の対応で受け流して掲示板を眺めに行く。
姫さんとか呼んでくるくせに扱いが雑すぎる。どこが姫なんですかね。いや別に姫扱いしてほしいわけじゃないからいいんだけど。
「ストラさんや、あの人は昼も夜も常に飲んでる気がするんだけど……気のせいですかね。」
「いや、気のせいじゃないな。あの人がジョッキ持ってないのは数えれる程度しか見たことない。噂だと現役時代も常に酒を持ち歩いてて暇さえあれば飲んでたとか……。」
「本気で屑じゃん……」
話しながら掲示板を覗き込んでみると見えるのは後日出発の護衛依頼ばかりで討伐依頼はほとんどないようだった。
「む……護衛依頼ばっか……」
「そうだな、護衛依頼多いなぁ……。1時間後に出発のとかもあるけど討伐依頼のがいいんだよな?」
「ですねぇ……討伐のがいいです……」
ランクを一つ下げればあるっちゃあるんですけど……せっかく初めての夜狩だから同ランク、むしろ上のランクのが受けたいくらいなんですけど……
「あっ……ゃっべ。忘れてた。
おォい姫さん! 討伐探してんならちょっとちげーけどこれよろしく頼むわ!」
ギルマスが手にピラピラと紙を持ってこちらに声をかけてくるのでカウンターの前に戻ると持っていたのはクシャクシャになって若干千切れそうになっている紙。
今ボソッと忘れてたって聞こえたんですけど。忘れてたやつを押し付けですか。
「交代の時間くらいにきた依頼でな。どいつに受けさせようかなぁと思ってたんだよな。
姫さんが討伐依頼受けるんなら丁度いいわってことで、これ受けてくれ。」
交代は暗くなりはじめの頃なはずだからすでに2時間くらいたってるんですけど。
なんでこんなにクシャクシャになってんですかね。このダメ人間め……。
『採取依頼 ( S )
ミオリシナ山の山頂に生えているフウロの採取依頼。大量に咲いているはずだからできる限り採取してきてほしい。』
「ミオリシナ山って行ったことないんですけどそんな危険な山なんですか?」
「いや、山頂だとしてもそんな危険なことない山だったと思うんだが……記憶違いか?」
「あァ、その認識で問題ねェな。通常のミオリシナ山はB+くれェの山だ。
だからこの依頼主も普段は決まった熟練のBランクパーティーを指名で雇ってフウロの採取場所の情報漏洩を防いでいたんだがなァ。
今回は特別だ。
いつも通り同じパーティーに依頼を出したんだがなァ、そのパーティーがほぼ壊滅状態。
2人は死亡、2人は重症で意識不明、1人は怪我で右腕消失、1人は奇跡的に軽症で済んだらしいけどな。
死んだ2人はぐっちゃぐちゃで連れ帰れ……いんや持ち帰れるような状態じゃなかったらしいがな、俺ァよく意識不明の重症者2人も連れ帰って来れたなァと感心したくらいだなァ。しかも重症者の1人は細っこいヒーラーだけどもう1人はムッキムキのタンクだぜェ? うっは、想像しただけで超重そうだろォ。あいつ背も超デケェんだよな。」
どうやらすぐにどんな人たちか思い浮かぶくらいにはギルマスの覚えめでたいパーティーの人たちのようだけれど驚きの情報が次々と出てくるためストラと2人で目を剥いてしまう。
「BランクパーティーがB+の山で壊滅!?
何があったんだよ……そんな危険そうな依頼持ってくるなよぉ……。あぁぁ……。」
項垂れるストラの横でなんとも軽い口調で語るギルマスの言葉は口調とは裏腹にとても重い。
普通B+の山だったらCランクパーティーならまだしもBランクパーティーが壊滅するようなレベルではないはず。
それは確実に普通じゃない何かが起こったっていうことで、Sランク依頼になっているのも頷けます。
そしてそれをわたしに持って来たのも。
「興味出ただろォ?
指名ランクだからよ、下手なやつらにゃ受けさせられねェんだよなァ。
姫さんどうだ? 闇夜に紛れてでも解決してこねェ?」
「いやいや待て、そんな何があるかわかんない山に夜中に行くとかありえないだろ。行くならせめて昼間っ……!」
「って言っても今から出れば距離的に山に着くのは明け方だぜ? 明るくなるかならないかくらいだし、何より姫さんには問題ないんじゃねェの?」
「ぐっ……」
時間的には明日明後日は休みなので余裕にあるんですよね。
ミオリシナ山は8時間もあれば着くくらいの距離って記憶してたけどギルマスの言い方的にもそんなもんで間違いじゃなさそう。
行き帰りで余裕を持って半日だとして、山に登ってフウロをゲットして……ってあれ? 何で前のパーティーは壊滅したんだか聞いてないですよね?
「ギルマス、何でそのBランクパーティーは壊滅したんですか?」
「あァ? 言ってなかったか?
なんかアースワイバーンが複数体……あー、5体だったか、居たらしいぞ。」
「アースワイバーン? それでBランクパーティーが壊滅……?」
アースワイバーンは普通のワイバーンと違って風を使った遠距離攻撃や身体を使った爪や尻尾などの攻撃の他に土魔法を使ってくるために、C+のワイバーンよりも強くBランクの魔物と言われてはいるけれど、数匹程度なら熟練のBランクパーティーで倒せない強さではないし、死人が出るとは到底思えない。
「軽症だった弓使い曰く『動きが魔物のそれではなく訓練された兵士のようだった』だそうだ。なんかありそうじゃねェ?
姫さん好きだろ? こーいうのよォ?
最年少Aランク合格の『クレイジースマイル』さまァ?」
ニヤニヤした顔で言われると腹立ちますが、否定できないのが辛いところ。
人死出てますし不謹慎ではありますが強い相手はワクワクします。
こんな好戦的ではなかったはずなんですけど、いつからこうなったんですかね?
無意識に自分の頬が緩んでしまうのが分かっちゃうので嫌ですねぇ。
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