暗闇の中で

12

頭がひどく重い
頭を打ち付けるような鈍い痛みがする
遠のこうとする意識を必死に引き止めた
あいつへの殺したい程の怒りと、目の前に広がる信じがたい光景で心臓を握り潰されたように痛い  

   「お...さ..ん....っ、、おば..さ...」

「ル....カ......」

....！！！

「おじさん、！！」
かすかに僕の名前を呼ぶおじさんの声が聞こえた
弱々しい声だった

「ル..カ...俺は...もう死ぬだろう..から...今から言うことを..よく聞くんだ..わかった..ね...？」


「どうしますか、、？」
「まぁ、最期の会話なんだ。もうじきこいつは死ぬ、最期くらい少し喋らせてやってもいいだろう、お前らは外で待機していろ。」
「承知しました」

「ルカ...お前を育てることができて..最高にしあわせだった.....自分を責めるな、もう泣くな...そして俺からの最期のお願いだ..」
おじさんは弱々しく目を開け僕の顔を見てほほ笑みながら言った
「どんなに..これから先辛いことが起きても...その命を投げ出してはいけない..自分を責めることもするな...約束だ、分かるね...？天国でお前を見つけたら引っぱたくどころじゃすませないぞ笑.....お前をいつでも見守っている。」
「おじさんっ...！わかったから...血が止まらないよ...
もう喋らないで...！！」
「ルカ...お前を愛してる....
ごめんな..守ってやれなくて...傍にいられなくて....」

「...おじさんっ....！！なんで...！！！いやだ....！！起きてよ....おじさん...お願いだよ...っ....」
何度揺さぶってもその目を開いてはくれない、おじさんは微笑んでいた
今までの幸せな思い出が頭の中をすぎていく
あぁ....苦しい..もう何も考えたくない、、考えられない.....
おじさんの顔を見つめながら僕の意識はぷつりと落ちた。