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早乙女 麗華の動画撮影 ③
しおりを挟む撮影の準備が進み、あたしはその間に使い方と言われたエロ本に目を通していた。
「完璧に覚えなくてもいいから、ある程度の知識は持っといてなぁ~」というおっさんのアドバイスから一夜漬けするようにできる限り、多く事を頭の中へと叩き込む。
(うわっ、これって……こんなにエッチな使い方するんだ……)
あたしが想像するよりも100倍はエッチな使用方法。
これをあたしは動画を撮られるながら、解説して感想を言わなければならない。
「こっちは準備できたけど、いけそうか?」
「も、もうちょっとだけ……」
「う~ん。待ってやりたいけど時間も時間やし、先に杏子ちゃんから」
「ま、まって! やっぱ、平気! 大丈夫だから!!」
「そかっ! なら、始めるとするか!」
「う、うん……」
うろ覚え、だけど仕方ない。
どうせ完璧には覚えきれないのだからある程度はアドリブで対応するつもりだ。
「どれ使う?」
そう言いながらも、差し出される手に持っているのは卵型のバイブ……ローターだ。
多分、いきなり棒状のものは厳しいと思ってこっちを使った方がいいということだろう。
あたしは無言でローターを受け取って、試しにスイッチを入れてみる。
「わっ!」
自分の喉から出たとは思えないほどの驚いた声が出てきた。
それだけ、ローターの振動が激しい。
握りしめているけど、ちょっとでも力を抜いたら落ちてしまいそうだ。
「おしいなぁ~。今のはカメラに収めたかったで」
「あっ、えっと……」
「まあええ。始めるから服を脱ぎや」
撮影を始めるため服を脱ぐという指示が来たので、あたしは身に付けていたもの全てを脱ぎ捨てた。
「ほお、ええ、乳首の色しとんなぁ」
おっさんにまじまじと余すとこなく見られて評価された。
恥ずかしい……まじで恥ずかしい。
羞恥で体が震えるのがわかった。でも、何もできない。
だって、これは自分が言ったことだ。だから、おっさんを恨むのは筋違いだ。
「それじゃあ、撮影を始めるで~。3,2,1……はい!」
「あっ! えっと! あ、あたしはこれから、この道具を使ってオナニーをするんだ。しっかりみてくれよな!」
いきなりの撮影開始に、しどろもどろになりながらも言葉をひねり出した。
そして、しゃべりながらもどれを使うのかを考える。
ローターかバイブか……それをどこに使うのか……。
(こういうのは、一番多かったシーンがこっちだし、これでいいか)
そっと使わない方をベッドの上に置いて、使うおもちゃのスイッチを入れた。
「そ、それじゃあ……これをあたしのおっぱいにつけてみる……ぞ」
辿々しいと自分でも思ったがこれが精一杯。
せめて笑顔でカメラに向かって媚びてみた。
ヴヴヴゥゥゥと鳴り響く小さなおもちゃを見つめ、一度深呼吸をして…………。
「あうぅ!!」
勢いよく自身の胸に押し付けた。
目がチカチカするような感覚と息が詰まりそうになるほどの衝撃に色気もへったくれもない声が漏れる。
「ちょ! ストップ! ストップや!!」
慌てておっさんは、撮影を中断させるとあたしのベッドに乗り出して、道具を掴んで離させた。
「なにやっとんねん! これじゃ、AVやなくてDVや!」
「す、すみません……」
おっさんからの注意に、思わず謝ってしまう。
撮りたいものがどんなものかはわからないけど、イメージはある程度わかっているのでそれとかけ離れたことをしてしまったので恥ずかしい……。
「わかっとったけど、初めてやもんな。しゃあない。今回は真似するだけでいい」
おっさんは宮本さんに目配らせると、何かを用意させた。
「いいか? これから、あいつの行動を真似するだけでいい。いや、真似をせずにはいられない」
「? 何を言って……………………わかりました」
訳がわからないけど、おっさんの言う通りに行動しなければならない気がする。
あいつと言うのは宮本さんのことだとわかり、目を離さないように凝視する。
素肌を晒し、いつのまにかあたしと同じ物を持っている。しかし、漂う雰囲気は全くの別物、艶かしく同じ女性であるあたしでさえも、唾を飲むほど綺麗だと思った。
ちなみに持っていたカメラは脚立に立てられて固定されている。
「さすがは、元アイドルや。見せるというのは得意分野やな」
「ありがとうございます」
おっさんに褒められて、頬を染めながらも宮本さんは動きは止めない。
元アイドルという培った技術で視線を誘導し、持っているローターを見せつける。舌を使いぺろりっと一周舐め回すと唾液が糸をひき、胸に落ちる。
あたしは見惚れながらも、一瞬、遅れながら真似をしてみる。
「すごい……さっきとは別人みたい……」
杏子の呟きが聞こえてちょっと安心する。
だけど、まだまだ満足はできない。
次にローターを胸へと近づけていく。
ゆっくりと見せつけるようにあたしを誘導する。
気がついた時には、さっきまでの恐怖心は消えて頭の中にはピンク色の妄想が生まれていた。
その妄想はすぐに現実となる。
「んひっ! ~~~~っ!!」
「んんっ!」
先端の乳首を当てるのではなく、少しずれてローターを感じる。
胸を揉まれるのではなく、一点集中で甘い電気がオッパイ全体へと広がり、知らない感情があたしを包み込み声を上げさせた。
「いい喘ぎ声やな。よし、じゃあ撮影を再開するで」
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