淫魔(サキュバス）に支配された女学園～淫らに喘ぐ学生～

魔物ハンターとサキュバス

咲宮（さきみや） 雫（しずく） 身長169ｃｍ B108 W59 H89 Eカップ ㉕

　暗い、暗い闇の底に私はいる。
　底なし沼のように足掻けば足掻くほどにはまっていき、身動きが取れなくなっていく。
　まるでお前には逃げ場所なんてものはないんだと言わんばかりに沈んでいく。

「逃げたのね……」
「助けてよ」
「雫様……がっかりです」

　助けを求めようと空に手を伸ばしても、私を罵倒する声だけが木霊（こだま）する。
　わからない。知っている人の声な気がしますが誰なのかがわかりません。
　ふと、横を見るとそこには汐音がいました。
　沼の中をずかずかと歩いて私の肩を掴み、目が合います。　

「雫……」
「汐音……」

　キスしそうになりそうな距離で私は目をつむろうとしました。
　しかし――――。

「どうして助けてくれないの？」
「っ！！」

　耳元でささやかれます。
　その言葉に衝撃を受けた私は目を見開いて近づいてきて汐音を突き飛ばそうとするもその腕を誰かに捕まれます。

「信じていたのに」
「どうしてですか？」
「詩衣里さん……優紀さん……」

　思い出します。学園を逃げ出したこと。仲間を置いてけぼりにしたこと。

（ああ、これはきっと罰です）

　ずっとずっと私が心の底のどこかで望んでいたことです。
　だから、私には耳を防ぐ資格なんてありませんし、消えてしまえばいいんです。
　
　もう、私には抵抗する心なんてどこにも……

「こらっ！！」
「ひっ！？」

　諦めかけたその時……声が聞こえました。
　その声は……メリナ？

「なに目をそらそうとしているの！？　あなたがこんなことにしたんでしょ！」
「…………」

　その通りです。私がこんなことになった原因です。
　だから、罰を受けるために抵抗なんかしたら……。
　
「だったら！　足掻きなさいよ！！」
「っ！？」
「目をそらすなんて絶対にダメ！　あなたは……」

　メリナがどこからか現れて、後ろから抱き着かれます。

「あなたにはこの結末を見届ける必要があるでしょ！」
「あっ」

　そうでした。そうです。
　これを引き起こしたとか……自分が原因とか……それよりも大事なことです。
　私は、科学者です。安易な行動から最低の行動をした悪魔の科学者です。
　だから、それがどれだけ凄惨な状況でもそれを見て改善する資格があります。
　
　メリナの励ましが私の中でしっかりとした言葉になっていきます。
　そして――――。