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魔物ハンターとサキュバス
咲宮(さきみや) 雫(しずく) 身長169cm B108 W59 H89 Eカップ ⑳
しおりを挟む「そこからは私が説明しましょう」
いつの間にか愛水の入った水鉄砲を優紀さんは手に持っています。
「サキュバススライムから解放するには本体を消すかそれ以外にもう1つだけ方法があります。一番現実的な消すですが今の状況では不可能に近いです」
「あの、話の腰を折って悪いのですけどどうしてそこまで詳しいのですか?」
「この状況を作り上げたのは私だからです」
「へっ?」
なんだかとんでもないことを今言ったような……。
「話を戻しますね。現状の消すは人数が足りなくて無理です。ですのでもう一つの判断を」
「優紀さん。消えないとはどういうことですか?」
50人も集まっているのに足りないということだろうか?
「まあ、正確にはサキュバススライムの与えられる快楽に耐えられる人の数が少ないんですよ」
「快楽に耐えられる人?」
「ええ、そういう人はもともと目星をつけておいたので私としては問題なく詩衣里さんと美羽さんを手に入れたつもりだったのですが……」
「…………」
先ほどからの爆弾発言がどんどん警戒心をあげていく。
どうして、メリナはこの人をこちらによこしたのでしょう。
もしかすると紗枝さんだけでよかったかもしれません。
「なにを考えているかわかりませんが、まあ問題が発生してこのままだと美羽さんと詩衣里さんは長い間離れ離れになってしまうのですよ」
「そうですか。ですけど、それと私のサキュバスの力に何の関係があるんですか?」
「実はあのスライムサキュバス。催眠が効くのですよ。それがもう1つの手段です」
「催眠が……効く? それは要するに」
「ええ、意思があります。まあ、物事を考える力はないですけど主に捧げるといった単細胞意思です」
「……待ってください。今の私の催眠術は音や目を合わせる必要があります。音はともかく目がなければ不可能です」
「それについてはこれを使うわ」
そういって渡されたのは優紀さんが持っていた水鉄砲。
からかわれているのだろうか? そう考えた私は少し声を荒げて聞き直します。
「すみませんが、無理です。これでどうやってサキュバススライムと」
「できますよ。その中に入っているのは詩衣里さんの愛水。そうですねぇ、サキュバススライム2です」
ネーミングセンスの無さに聞くことをやめてしまおうかとも考えましたけど、水というワードで閃き……優紀さんの言いたいことが少しずつ理解し始めました。
「その水鉄砲はサキュバスの力を吸収する効果が付与されています。それなら雫様でも、愛水に催眠を付与することができます」
「そういうことですか」
「物分かりが早くて助かります。補足しておきますとサキュバススライム同士、融合する性質があるので問題なく催眠はかかるはずです」
要するに美羽さんを捕らえているサキュバススライムに対し、私が催眠で認識を変えたサキュバススライム2を融合させてればいい話ということです。
こんなに回りくどいやり方をするのはどういう……
「待ってください。ずっと違和感を感じていたんですけど優紀さん、あなたが目星をつけていた人はどうなったんですか?」
「そこを……聞きますか」
「詳しくお願いします」
詩衣里さんと美羽さんを助け出すのに迷いはない。だけど、私の最優先事項は汐音の救出であり、ムルトたちインキュバスとここに留めておくことだ。
もし、私がサキュバススライムに捕らえられたら私がいない事に不信感を抱き、ムルトたちは帰ってしまうかもしれない。
そもそもここのことをあまり私は知らない。
だからこそ、必要だった。優紀さんが目星をつけていた人がどうなったかが。
「私が目星をつけていた人たち、それは魔物ハンターの人たちですよ」
「………………あ」
そこで気づいてしまう。どうして回りくどいやり方をしているのか。
なんだか気を使ったような言い方をしているかの理由に気付いてしまった。
「気づきました? いや、気づかない方が雫様のためだと思ったですが」
そう、それは実に簡単なことです。
私がサキュバスの力を乱用していたから優紀さんの予定が崩れてしまった。
ただ――それだけのこと。
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