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第2章 夜明市に潜む死後の世界
第16話 失われた儀式の記録
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実花が真剣な表情で言った。
「まずは、都市伝説の全体像を把握する必要があると思う。雷牙さんが言ってた通り、祠に近づくのは危険だし、何か手がかりが見つかるまで動かない方がいいんじゃない?」
「うん、同感だよ」
阿里亜も頷いた。
「でも、どこから手をつけるべきか…」
阿里亜達が掴んでいる情報を簡単にまとめると以下の通りになる。
・祠を除くと、悪夢病を発症する恐れがある。
・悪夢病は、祠と清吉の怨念が関係している。
・夜明市には死後の世界が存在する。おそらく、かつて清吉の霊を鎮めるための儀式が失敗したからではないかとの推測。
・夜明市には、その死後の世界にいる亡霊が現れ、ある程度の物理干渉が可能である。亡霊は夜明市内で悪夢病を発症した状態で死んだ者のみで、さらに夜明市から出ることはできない。嶺二という男はそれを再生と呼んでいた。
快晴が少し考え込んでから口を開く。
「とりあえず、町の中で不自然なことが起きている場所をチェックするのがいいと思います。雷牙さんの言ってたように、あまり突っ込んでいくのは危険だから、まずは足元を固めるのが先ですね」
「悪夢病や死んだはずの人間が彷徨いているところは、清吉に関わる場所でもあるかもしれないし、近隣の住人にも話を聞いてみるのも一つの手だな」
と、沢田が提案する。その後、4人は二手に別れて夜明市の探索を始めた。
阿里亜と実花は、清吉に関する伝承や歴史的な記録を深掘りするために、まずは夜明市内にある古い図書館に向かうことに決めた。図書館は市内でも歴史的な建物として有名で、町の長老たちがよく利用していた場所でもあった。到着すると、館内はひんやりとした空気に包まれ、古びた書物が並んでいた。
「ここで何か手がかりが見つかればいいんだけど…」
実花が呟きながら、棚の前に立つ。
「まずは清吉に関する資料を探してみよう。儀式に関する書物があるかもしれないし、何かしらの繋がりが見つかるかも。」
阿里亜は静かに答える。二人はそれぞれ、清吉に関連する資料を探し始める。実花は歴史書を手に取り、町の創立時期や過去の事件について調べる。一方、阿里亜は民間伝承に関するコーナーを調べて、清吉の霊や祠にまつわる記録がないかを確認する。
数時間が経過し、実花がひとつの古い記録帳を見つけた。
「これ、清吉の霊を鎮める儀式に関する書物だわ。失敗した儀式の記録が残っている…!」
阿里亜がそのページを覗き込む。
「儀式が失敗したことで、清吉の霊が怒ったことで、夜明市の死後の世界と繋がってしまった可能性があるのかもしれないね」
実花はページをめくりながら呟く。
「でも、儀式に関する詳細はここに書かれていない。やっぱり、何かが欠けているのかもしれない。もっと調べないと…」
二人はその書物を持ち帰ることに決め、次は町の古老に直接話を聞くために、町外れにある神社を訪れることにした。その神社は清吉の霊を鎮めるために建てられたものだと伝えられており、古くから町の守り神として崇められている場所だった。
一方その頃、快晴と沢田はある人物と会っていた。
「ここまでご足労いただき、ありがとうございます。Lさん」
「あぁ、本気であの都市伝説に挑むと聞いちゃあ、動かないわけにはいかないからな…」
快晴はその男を見て思った。
(なんだろう…この人、物凄く特別な力を持ってそうな気がする)
沢田が呼んだこの人物は、かつて夜明市の都市伝説に、単独で挑戦した過去を持つ凄腕霊媒師・Lこと旭野来汞氏である。
旭野は、黒髪に深い瞳を持つ中年の男性で、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。その目はどこか遠くを見つめているように見え、まるで過去と現在を行き来しているような感覚を与えた。
「では、詳しく話していただけますか、旭野さん」
快晴が真剣な表情で言う。旭野は一度深く息を吸い込み、少しの間沈黙を保った後、静かに口を開いた。
「夜明市の伝承については、俺も調べたことがある。だが、あの町に流れる死後の世界という概念… それをただの都市伝説だと片付けることはできない」
「どういうことですか?」
沢田が少し身を乗り出して尋ねる。旭野は無言で、持っていた小さな霊媒具を取り出し、机の上に置く。その霊媒具は、まるで古代の遺物のように見えたが、どうやら霊的な力を感知する道具らしい。
「俺があの町で調査を始めた時、明らかに異常なエネルギーを感じた。夜明市はただの場所じゃない。そこには過去の負の感情が溜まりに溜まっている」
彼は一語一語を重く話す。
「そして、清吉の霊はその中でも圧倒的に強力だ」
快晴がしばらく考え込み、質問を投げかけた。
「清吉の霊が原因で、死後の世界が現れたんですか?」
旭野は頷いた。
「そうだ。清吉の霊が暴走することで、町自体が死後の世界と交差し始めた。死者の魂がその場所に縛られ、未解決の怨念が生まれているんだ。しかし、問題は清吉だけではない。儀式の失敗はあくまで引き金に過ぎない」
「それじゃ、夜明市に現れる亡霊たちも関係があるんですか?」
沢田が問いかける。
「そう。亡霊たちは、悪夢病を引き起こす存在だが、そもそも彼らは死後の世界から強く干渉している。その場所に閉じ込められている以上、外に出られない。だから、夜明市に起こる異常事態と直接結びついているんだ」
「それって、どうにか解決する方法があるんですか?」
快晴が尋ねると、旭野は少しだけ表情を曇らせた。
「その方法は、簡単には見つからない。だが、清吉の霊を鎮めるためには、もう一度その儀式を試みる必要がある。しかし、現状ではその儀式の正確な内容がわからない」
旭野は、机の上に置かれた霊媒具を手に取りながら続けた。
「そして、あの儀式を成功させるためには、特定の場所で行わなければならない…それは清吉にとって、特別な場所のはずだ」
快晴は再び思案しながら、少し声を低くして言った。
「つまり、儀式の内容とその場所さえわかれば、清吉の霊を鎮めることができるかもしれない…」
旭野は微かに頷いた。
「だが、今はその場所を特定するのが先決だ。おそらく、伝承や書物に記された場所は一つの手がかりに過ぎない。実際に現地で何かを感じ取らなければならない」
快晴はその場で阿里亜と実花にメッセージを送り、情報を共有する。すると2人は、清吉に関わる過去について話を聞きにいくところだと言っていた。
その返信に、快晴と沢田は顔を見合わせた。阿里亜と実花は、もしかしたらその場所を特定するための手がかりになるかもしれない。
「どうやら、二手に分かれた調査が重要な局面を迎えそうだな」
沢田が言う。
「はい。今は手に入れた情報を元に、次の一手を考える必要があります」
快晴が答えると、旭野がしばらく黙って二人を見つめた後、口を開いた。
「君たち、この都市伝説と戦うのならば相当な覚悟しておくべきだ。死後の世界には、普通の人間の理解を超えた力が働いている。そして、清吉の霊も…決して簡単に鎮まるものではない」
その言葉は、警告のようにも、何かを知っている者の深い洞察のようにも感じられた。
「わかっています」
快晴は深く頷きながら、目を鋭くした。
「ですが、今はそれが唯一の手がかりです。」
「いい目だ。慎重に進めた方がいい。この町には思っている以上の力が働いている」
旭野はこれから、儀式について調べると言った。この町に留まり、手を貸してくれるらしい。旭野にとっても夜明市の都市伝説は唯一の黒星であり、快晴達の覚悟を見て再び心に火が灯ったようだ。
だが、儀式はあくまでも清吉を鎮めるためのもの。死後の世界を閉じるためには、儀式ではなく、祠から死後の世界に向かい、試練を乗り越え最奥に行かなければならない。旭野はそれも知っている。
「かつては逃げ出してしまったが、今度はやり遂げる…!」
それぞれは調査を進めるために動き出した。夜明市の秘密に迫るための戦いは、まだ始まったばかりだった。
「まずは、都市伝説の全体像を把握する必要があると思う。雷牙さんが言ってた通り、祠に近づくのは危険だし、何か手がかりが見つかるまで動かない方がいいんじゃない?」
「うん、同感だよ」
阿里亜も頷いた。
「でも、どこから手をつけるべきか…」
阿里亜達が掴んでいる情報を簡単にまとめると以下の通りになる。
・祠を除くと、悪夢病を発症する恐れがある。
・悪夢病は、祠と清吉の怨念が関係している。
・夜明市には死後の世界が存在する。おそらく、かつて清吉の霊を鎮めるための儀式が失敗したからではないかとの推測。
・夜明市には、その死後の世界にいる亡霊が現れ、ある程度の物理干渉が可能である。亡霊は夜明市内で悪夢病を発症した状態で死んだ者のみで、さらに夜明市から出ることはできない。嶺二という男はそれを再生と呼んでいた。
快晴が少し考え込んでから口を開く。
「とりあえず、町の中で不自然なことが起きている場所をチェックするのがいいと思います。雷牙さんの言ってたように、あまり突っ込んでいくのは危険だから、まずは足元を固めるのが先ですね」
「悪夢病や死んだはずの人間が彷徨いているところは、清吉に関わる場所でもあるかもしれないし、近隣の住人にも話を聞いてみるのも一つの手だな」
と、沢田が提案する。その後、4人は二手に別れて夜明市の探索を始めた。
阿里亜と実花は、清吉に関する伝承や歴史的な記録を深掘りするために、まずは夜明市内にある古い図書館に向かうことに決めた。図書館は市内でも歴史的な建物として有名で、町の長老たちがよく利用していた場所でもあった。到着すると、館内はひんやりとした空気に包まれ、古びた書物が並んでいた。
「ここで何か手がかりが見つかればいいんだけど…」
実花が呟きながら、棚の前に立つ。
「まずは清吉に関する資料を探してみよう。儀式に関する書物があるかもしれないし、何かしらの繋がりが見つかるかも。」
阿里亜は静かに答える。二人はそれぞれ、清吉に関連する資料を探し始める。実花は歴史書を手に取り、町の創立時期や過去の事件について調べる。一方、阿里亜は民間伝承に関するコーナーを調べて、清吉の霊や祠にまつわる記録がないかを確認する。
数時間が経過し、実花がひとつの古い記録帳を見つけた。
「これ、清吉の霊を鎮める儀式に関する書物だわ。失敗した儀式の記録が残っている…!」
阿里亜がそのページを覗き込む。
「儀式が失敗したことで、清吉の霊が怒ったことで、夜明市の死後の世界と繋がってしまった可能性があるのかもしれないね」
実花はページをめくりながら呟く。
「でも、儀式に関する詳細はここに書かれていない。やっぱり、何かが欠けているのかもしれない。もっと調べないと…」
二人はその書物を持ち帰ることに決め、次は町の古老に直接話を聞くために、町外れにある神社を訪れることにした。その神社は清吉の霊を鎮めるために建てられたものだと伝えられており、古くから町の守り神として崇められている場所だった。
一方その頃、快晴と沢田はある人物と会っていた。
「ここまでご足労いただき、ありがとうございます。Lさん」
「あぁ、本気であの都市伝説に挑むと聞いちゃあ、動かないわけにはいかないからな…」
快晴はその男を見て思った。
(なんだろう…この人、物凄く特別な力を持ってそうな気がする)
沢田が呼んだこの人物は、かつて夜明市の都市伝説に、単独で挑戦した過去を持つ凄腕霊媒師・Lこと旭野来汞氏である。
旭野は、黒髪に深い瞳を持つ中年の男性で、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。その目はどこか遠くを見つめているように見え、まるで過去と現在を行き来しているような感覚を与えた。
「では、詳しく話していただけますか、旭野さん」
快晴が真剣な表情で言う。旭野は一度深く息を吸い込み、少しの間沈黙を保った後、静かに口を開いた。
「夜明市の伝承については、俺も調べたことがある。だが、あの町に流れる死後の世界という概念… それをただの都市伝説だと片付けることはできない」
「どういうことですか?」
沢田が少し身を乗り出して尋ねる。旭野は無言で、持っていた小さな霊媒具を取り出し、机の上に置く。その霊媒具は、まるで古代の遺物のように見えたが、どうやら霊的な力を感知する道具らしい。
「俺があの町で調査を始めた時、明らかに異常なエネルギーを感じた。夜明市はただの場所じゃない。そこには過去の負の感情が溜まりに溜まっている」
彼は一語一語を重く話す。
「そして、清吉の霊はその中でも圧倒的に強力だ」
快晴がしばらく考え込み、質問を投げかけた。
「清吉の霊が原因で、死後の世界が現れたんですか?」
旭野は頷いた。
「そうだ。清吉の霊が暴走することで、町自体が死後の世界と交差し始めた。死者の魂がその場所に縛られ、未解決の怨念が生まれているんだ。しかし、問題は清吉だけではない。儀式の失敗はあくまで引き金に過ぎない」
「それじゃ、夜明市に現れる亡霊たちも関係があるんですか?」
沢田が問いかける。
「そう。亡霊たちは、悪夢病を引き起こす存在だが、そもそも彼らは死後の世界から強く干渉している。その場所に閉じ込められている以上、外に出られない。だから、夜明市に起こる異常事態と直接結びついているんだ」
「それって、どうにか解決する方法があるんですか?」
快晴が尋ねると、旭野は少しだけ表情を曇らせた。
「その方法は、簡単には見つからない。だが、清吉の霊を鎮めるためには、もう一度その儀式を試みる必要がある。しかし、現状ではその儀式の正確な内容がわからない」
旭野は、机の上に置かれた霊媒具を手に取りながら続けた。
「そして、あの儀式を成功させるためには、特定の場所で行わなければならない…それは清吉にとって、特別な場所のはずだ」
快晴は再び思案しながら、少し声を低くして言った。
「つまり、儀式の内容とその場所さえわかれば、清吉の霊を鎮めることができるかもしれない…」
旭野は微かに頷いた。
「だが、今はその場所を特定するのが先決だ。おそらく、伝承や書物に記された場所は一つの手がかりに過ぎない。実際に現地で何かを感じ取らなければならない」
快晴はその場で阿里亜と実花にメッセージを送り、情報を共有する。すると2人は、清吉に関わる過去について話を聞きにいくところだと言っていた。
その返信に、快晴と沢田は顔を見合わせた。阿里亜と実花は、もしかしたらその場所を特定するための手がかりになるかもしれない。
「どうやら、二手に分かれた調査が重要な局面を迎えそうだな」
沢田が言う。
「はい。今は手に入れた情報を元に、次の一手を考える必要があります」
快晴が答えると、旭野がしばらく黙って二人を見つめた後、口を開いた。
「君たち、この都市伝説と戦うのならば相当な覚悟しておくべきだ。死後の世界には、普通の人間の理解を超えた力が働いている。そして、清吉の霊も…決して簡単に鎮まるものではない」
その言葉は、警告のようにも、何かを知っている者の深い洞察のようにも感じられた。
「わかっています」
快晴は深く頷きながら、目を鋭くした。
「ですが、今はそれが唯一の手がかりです。」
「いい目だ。慎重に進めた方がいい。この町には思っている以上の力が働いている」
旭野はこれから、儀式について調べると言った。この町に留まり、手を貸してくれるらしい。旭野にとっても夜明市の都市伝説は唯一の黒星であり、快晴達の覚悟を見て再び心に火が灯ったようだ。
だが、儀式はあくまでも清吉を鎮めるためのもの。死後の世界を閉じるためには、儀式ではなく、祠から死後の世界に向かい、試練を乗り越え最奥に行かなければならない。旭野はそれも知っている。
「かつては逃げ出してしまったが、今度はやり遂げる…!」
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