レベル596の鍛冶見習い

寺尾友希(田崎幻望)

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番外編2

鍛冶見習い67・5 坊主と小娘(タヌキ目線)①

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二巻のあらすじ・ノアは「妖精の森」にたどり着き、妖精たちからミスリルを拾いに来る許可をもらう。その後、大盗賊・ララの娘であるミミィの依頼を受け、ミミィをコットンシードのカシワ屋へと送っていく。そこで紹介されたのは、見た目六歳相当のミミィの姉、リリィだった。
この『鍛冶見習い67.5』は、2巻と3巻の間に当たる話です。



 俺は誇り高きマンティコア。
 名はタヌキ。
 坊主ノアと決着を付けるべく、魔物の禁を破って人里ここに来た。
 その後、なんだかんだあって今は坊主の家の飼い猫に収まっているが、いずれ、坊主との決着はつけるつもりでいる。思えば、俺は長年の宿敵とは言え、坊主のことをあまりに知らない。坊主の戦いを客観的に見たことすらない。だからこれは臥薪嘗胆というか、雌伏の時なのだ。削り立ての鰹節の匂いが素晴らしかったからとか、炬燵のぬくもりが離れがたかったからとか、親父とのどぶろくの晩酌が病みつきになったからでは、決してない。
 だが、魔物(獣型=魔獣)は魔素の吹きだまりである『魔物の領域』を出ると、力の源である魔素を失い次第に弱くなっていく。坊主の家は俺がいた『竜の棲む山脈』のすぐ近くではあるが、一度『魔物の領域』を出た魔物は、元の『魔物の領域』には戻れない。
 その上、坊主の家には何故か高位火竜が棲んでいて、ソイツに正体を知られたら、どんな目に合わされるか知れたもんじゃない。俺は早々マンティコアの本性を現すわけにはいかなくなってしまった。
 結果として俺は、魔素を補給するため坊主の家の近くにある別の『魔物の領域』、『無限の荒野』に猫の姿のまま通い、本来ならば格下の魔獣たちに圧倒的に弱い猫の姿のまま挑む、という訳の分からない状況になっている。
 それ以外にも、魔素の補給と坊主の戦いの研究を兼ねて、坊主が出かけるときには積極的に付いて行くつもりでいる、のだが。
 どうやら坊主は親父に遠出することを禁じられているようで、しょっちゅう現われる火竜女王に『無限の荒野』へと連れ出されるとき以外、近所の農家の手伝いをするくらいで中々魔素のあるような場所には出向かない。
 俺は坊主の言うところの「縄張りのパトロール」をしながらネズミを追う、退屈な日常に飽きつつあった。
 ところがすっかり油断していたら、なんと坊主は『獣の森』に行ってそこの土竜と戦い、あまつさえ俺も噂にしか知らない『妖精の森』にまで到達したらしい。
 夕飯の席で黒いモフモフと並んで夢中で猫まんまを食うふりをしながら、俺は内心臍を噛んだ。
 火竜女王と坊主が『無限の荒野』で特訓していることは知っているが、マンティコアであることがバレるのを恐れて、中々見に行くことは出来ない。坊主の家にいる高位火竜はどこかぼやっとしているし、脳が筋肉で出来ているような火竜女王には恐らく気付かれないだろうとは思うが、火竜女王が連れている年嵩の高位火竜、あれはやばい。ひょっとしたら、もう気付かれているかもしれない。
 いつか坊主と決着をつける日のために、俺は弱くなるわけにはいかないし、坊主の戦い方も研究しなくては。
 次こそは。
 次こそは必ず坊主を追跡し、その魔獣との戦いをこの目に収めてやる。
 坊主が『獣の森』に行ったのは、冒険者ギルドという場所に出かけたすぐ後だった。
 坊主が冒険者ギルドに行くのは毎月二十日。そこが次の狙い目だ。

「父ちゃん、今日は冒険者ギルドに行ってくるよ」

 坊主が土間の上がりとでブーツを履きつつ、高位火竜に鍛冶場へと引きずられていく親父に声をかける。昨夕、高位火竜の弟子入りの礼とかでもらった竜の酒を飲んでいた親父は、今日はまごう事なき二日酔いだ。青い顔をしているが、弟子の高位火竜は容赦がない。
 以前、猫の姿で冒険者ギルドへ行く坊主の後を付けたときには、途中人間の悪ガキたちに捕まって見失ってしまった。
 人間の子どもというのは、何故あれほどまでに猫を追いかけるのか。
 人間はマンティコアの好物だが、王都で真っ昼間に本性を現すわけにはいかないし、王都には魔物関知の魔道具というものが設置されているらしい。坊主の首に巻き付いている黒いモフモフや、猫に変化した俺くらいの弱い攻撃力の魔獣ならば見逃されるのは実証済みだが、マンティコアの本性を現せばたちまちのうちに騎士団が駆けつけてくるだろう。それを抜きにしても、俺が食いたいのは坊主だ。何年も何年もそのために血の汗を流してきたのに、今更他の人間など食えるものか。

「あれ、これミミおばさんの依頼だ」

 色々と考えた末、俺は坊主のリュックに潜り込むことにした。
 バレて放り出されたところで、普通の猫ではない俺ならば自力で戻ることが出来るし、第一見つかったところで、あの坊主ならそのまま連れて帰りそうな気もする。
 結論からいうと、坊主は意外なほどに気付かなかった。

「黒珊瑚か……。ミミおばさんが困ってるなら、少し無理してでも、何とかしようかなー?」

 勢いよく走り出した坊主のリュックから少しだけ顔を出して眺めていると、坊主はどうやら『無限の荒野』へ向かっているらしい。しめしめ、俺の読みは当たった。これで坊主と他の魔獣との戦いが観察出来る――……

「ミッ、ミギャ……! ブグゴブブクブクッッッッッ……!!!」

 俺は、水中にいた。いや、塩辛いから海中か……!?
 懸命に手を突っ張って爪を立てもがいても、ゴワゴワとした布に囲まれていて水を掻くことは出来ない。
 坊主のリュックの中で、溺死する……!?
 いったい、何がどうなってこうなった……!?
 いくら魔獣とはいえ、数分間息が出来なければ普通に死ぬ。ましてや完璧な不意打ちだった。古びた安物の坊主のリュックは、もちろん防水処理などしていない。リュックに海水を注いだのではなく、坊主ごと海の中にいるのは明らかだ。
 しかし、ほんの寸前まで、坊主は海からほど遠い『無限の荒野』にいたはず……!?
 俺が混乱する内にも、坊主の体がグングン上昇する。
 
「ぶはっ、思ったより水が冷たかったし、早めに終わらせないと」

 坊主の頭は水面から出たらしく、何やら一人ごちているのが聞こえる。

「うわっ、黒モフ、まだもぐるからプルプルするのは後にしてっ」

 リュックはまだ水中。もうバレても構う物かと、無我夢中でリュックの入り口をゆるめて顔を出した途端――坊主の向こうに――大口を開けたシーサーペントが見えた。シーサーペントはAランク上位、マンティコアはAランク中位。猫のランクは……。

「ミッ、ミギャ……!」

 叫びかけた瞬間、坊主が大きく浮き上がり、それから一気に沈み込んだ。
 間一髪で坊主はシーサーペントの巨体を避けきる。横を突っ切っていくシーサーペントと、リュックから上半身を出したせいでより振り回される俺の目が、確かに合った……
 なんだこの変な人間と猫は?って思っただろ。俺だってそう思うよ。

(ぶぐっ、ぶごぼぼぼぼぼ……)

 必死に息を止め、坊主の息継ぎにタイミングを合わせて懸命に空気を吸い込む。何度も潜っては水面に出、出たと思ったら海底まで沈む。自分の意図とは関係のない浮き沈みが、これほどキツイとは思わなかった。
坊主はシーサーペントをよけることに全神経を向けていて恐らく俺には気付いていないが、首元の黒いモフモフには気付かれているようだ。というか、あの黒いモフモフはこれだけのことをされながら、なんであんなに余裕そうなんだ? むしろ楽しそうにすら見える。慣れている? 坊主なら食われることはないと信じ切っている? 日常と言えるほど繰り返したというのか、この強行軍を!?
 確かに、勝手に付いてきた俺が悪いんだろう。
 俺の存在に気付いてない坊主に非があるわけじゃないのも分かってる。
 でも坊主、知ってるか?
 猫は水が苦手なんだ……!

 あー、口の中が塩辛い。
 必死に息継ぎを繰り返している間に、いつの間にやら坊主は再び「無限の荒野」に戻っていた。そのまま一気に走り抜けて自宅に戻り、今は自分の着替えも後回しに黒いモフモフを手ぬぐいで拭いている。 
 俺も何とかリュックから抜け出して、懸命に毛繕いするものの、全身がびしょ濡れで気持ち悪い上に、たまらなく塩辛い。むしろこの塩辛さがなかったら、全て夢だったかと思うところだ。
 坊主は黒いモフモフを拭き終わると、自分も着替え、海水に濡れた服とリュックをまとめて井戸端で水に浸け、絞っていた。
 そこに通りかかった高位火竜に、「これからまたちょっと出てくるね」と声をかけた。

「どこへ行くんですか?」

「冒険者ギルドの依頼を達成しにね、ミミおばさんのところに。父ちゃんには、ミミおばさんって言えば分かると思うよ」

 坊主の言葉に、高位火竜がほやんと首をかしげて坊主を眺める。

「どこに行っていたのか知りませんが、まだ髪もしっぽも濡れていますよ? 女性のところに行くのに、座布団を濡らしたら失礼なのでは。……ほら、これで」

 高位火竜がほわっと息を吹きかけると、それだけで坊主の髪と耳としっぽがぶわっと毛羽立ち――一気に乾いた。毛のあちこちに、キラキラと塩の結晶がくっついているのはご愛嬌。ついでに、黒いモフモフと――何故か、少し離れた物陰にいたはずの俺までも。
 あのぼやっとした高位火竜、俺のことを普通の猫だと思っているはずなのに。解せぬ。

「有り難う、リムダさん!」

「夕ご飯までには帰ってきてくださいねー」

 坊主が、海水に濡れた剣を水洗いしている間に、俺は一緒に乾いていたリュックに再び潜り込んだ。坊主の首元から、黒いモフモフがこっちを見ていた気もするが、気にしない、気にしない……

坊主が次に訪れたのは、魔物の領域ではなく人間の町で、期待外れもいいところだった。坊主が「おばさん」と呼ぶのは、近所に住む農家だけかと思っていたら違ったらしい。
 がっかりしながらもリュックの中から様子を伺っていると、リュックの隙間から、何やらフワフワしたものがチラチラと見える。……猫の本能が、うずうずする。
 なんだ?
 今まで見たことのないほどの、圧倒的なもふもふ。
 飛びつきたい。
 でも、飛び出したら俺がここにいるのが坊主にバレる。
 もう少し、もう少しだけ。
 あのもふもふの正体を確認するだけ……

「……ところで、その茶色と黒のもふもふは、ノアちゃんの知り合いかい?」

 見つかった!?
 というか、もふもふにもふもふと言われた。俺より絶対あっちのもふもふのほうがもふもふだろう。もふもふ言い過ぎてどっちが何だか分からなくなってきた。
 捕まえたい。
 捕まえて、両手で思いっきりモニモニしたい。なんだこの衝動は。しっぽの付け根がうずうずする。

「ミギャッ」

 飛びかかろうとしたところで、坊主にリュックの中へと押し込められた。
 何をするんだ。柔らかい大きなモフモフは、両手で思いっきりモニモニするに限るというのに。あの多幸感は何にも勝る。
 不満を訴えつつも仕方なしにリュックに潜っていた俺に、思わぬ僥倖が訪れた。
 なんと坊主が、大きなモフモフ――リスの獣人をもリュックに詰め、背負ったのだ。俺を潰さないよう、リスの獣人は自身のしっぽと共に俺を抱え込んだ。

「ちょっ、ノアちゃん!? ここからこの格好で出かけるなぁ、なんぼなんでも人目に付くんじゃないかい!? あたしゃにも、大店の女将としての多少の矜持ってモンが……」

「大丈夫だよ、ミミおばさん。見えないように行くから」

「は?」

 リスの獣人がいぶかしげな声をあげるのにも構わず、坊主は店の裏から外へ出ると一気に駆け出した。途中で大きく跳ね上がったから、屋根の上でも走っているのだろう。

「うっ、うわっ!?」

 確かに坊主が全力で駆ければ、人の目になぞ止まらない。坊主は普段移動するとき、人や駕籠をよけながら道を走る。屋根の上を走ることは少ない。どうやら普通の家は板葺き屋根というヤツで、火の粉が落ちれば燃え上がり、猫が歩いても下の人間に筒抜けになる、という柔い作りをしているようだ。坊主がどんなに気を遣って走ったところで、騒音どころか破壊しかねない。だがこの辺りは瓦葺き屋根のしっかりした作り、試しに走ってみる気になったのだろう。
 まあ、そんなことはどうでもいい。
 なにせ同じ空間リュックの中に、俺よりも遙かに大きな温かなモフモフ。

「ゴロゴロゴロゴロ……」

 滅多に鳴らさない喉を鳴らし、全力で揉む。モニモニモニモニ……

「ちょっ、爪ぇ立てるんじゃないよ!? しっぽは繊細なんだ、ハゲが出来たらどうしてくれるんだい!?」

 モニモニモニモニ……

「……魔道具屋って商売柄、今まで猫なんて触ったことなかったけど、これは機嫌がいいってわけなのかい? そうかい、あたしゃのしっぽが気に入ったかい。ここ十年、このあたしゃのしっぽにこうも無遠慮に触れてくるヤツぁ誰もいなかったよ。いいねぇ、この音。いろんなもやもやとした感情が、溶けて流れていっちまうようだよ」

 モニモニモニモニ……

 しっぽごと俺を抱きしめながら、リスの獣人が頬をすり寄せてくる。どうやら俺を気に入ったらしいモフモフの持ち主は、その後いったん坊主の家に寄った後も、坊主に気付かれないように再びそっと俺をリュックの中に抱え込んでくれたのだった。 
 
 


牛雑学・牛にも血統書がある。和牛やF1(ホルスタインと和牛の交雑種)子牛のセリ価格は、もちろん子牛自体の大きさや健康状態にもよるが、この血統が大きく関係する。牛の妊娠期間は十か月。産まれてから売るまで二か月。前評判がとても高い種をつけても、先に生まれた兄弟牛が「あれ、思ったより大きくならない」「思ったより美味しくない」などの理由で値下がりすることも。結構バクチ要素がある気がする。



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