レベル596の鍛冶見習い

寺尾友希(田崎幻望)

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番外編4

鍛冶見習い番外編・ご老公漫遊記➁(ソイミール)

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前回のあらすじ・ユーリは、ソイミールで猫の獣人の男の子を助けた。



「ねぇシアーン。
 何か甘いものないー?
 僕お腹すいちゃったー」

「はいっ、そこの番小屋で焼きいもでも買ってきますねっ」

 シアンの家に泊まった翌日。
 恩人ということと、おじいさまから預かった結構いい宿賃を払ったこともあって、シアンは僕を下にも置かぬ扱いだ。
 文字通りの裏長屋。
 六畳一間に台所兼用の土間が付いている。
 表には、『裁縫致します、リアン』と札がかかっている。
 奥にはシアンのお母さんが、肩に綿入れをかけて裁縫仕事をしていて、時々コンコンと乾いた咳をしている。
 リアンというのはお母さんの名前だ。
 お父さんはいない。
 シアンは十三歳。
 小柄で細いから年下かと思ったけど、僕と同い年だった。
 シアンの下には8歳の弟がいて、今は寺子屋に行っている。
 王都じゃ手習い所というけれど、この辺じゃ寺子屋というらしい。
 シアンもそろそろ丁稚奉公(王都でいう小僧奉公)をしてもいい年だけれど、病弱な母親と弟を残して住み込みの奉公に出るのはためらわれて、日雇いの仕事をしたり、お母さんの裁縫仕事を手伝ったりしているらしい。
 もちろん生活はカツカツで、シアンが小柄で細いのは、ちゃんと食べるものを食べられてないからなのかも知れない。

「多めに買ってきてね。
 僕、すっごいお腹空いてるから」

「はいー」

 シアンの家では、ご飯は朝夕の二食だけ。
 っていうか、下町の長屋だと二食が普通らしい。
 昼は仕事に出てるし、灯り代がもったいないから、早めの夕飯を食べて早めに寝る。
 王城なら、日が暮れた後も魔道具のランプがついてるし、夕ご飯を食べた後でも、みんな普通に仕事をしている。
 シアンの家とか、貧しいうちで使われている灯りは、魔道具どころかロウソクですらなく、安い魚油に芯を浸しただけのものだから、暗いし臭い。
 あんまり、無理をして夜更かししたいものでもなかった。
 早く寝るのには賛成。

「番小屋のおじいさんがオマケしてくれました」

「ありがと」

 ニコニコしながら帰ってきたシアンから、焼き立ての焼きいもを受け取る。
 駄賃に一分銀を握らせると、シアンはこっちがビックリするほど恐縮した。

「こっ、こここんなにもらえませんよっ。
 それでなくても、こんなあばら家に、もったいないくらいの宿賃もらっちゃったのに」

「ああ、お金なら、おじいさまに必要経費はもらってるから大丈夫」

「……必要経費?」

「ん?
 こっちのこと。
 それよりさ、ちょうど四本あるし、みんなで食べようよ」

「ええっ、僕たちもですかっ?」

「そろそろミアンも帰ってくるんじゃない?」

 ミアンというのは、シアンの弟だ。
 長屋では二食が基本、とさっき言ったけれど、それは大人の話。
 食べ盛りの子どもたちは、寺子屋が終わると、いっせいにお腹を空かせて帰ってくる。
 そのお昼兼おやつの定番は、番小屋の焼き芋だ。
 番小屋っていうのは、町と町を隔てる木戸の番をしている町役人の小屋のことだけれど、大抵は引退したおじいさんが一人か二人で火の番をしている。
 もらえる給与も少ないから、焼き芋を売ったり、わらじをこしらえて売ったりしてこずかい稼ぎをしているわけだ。

「ふっふっふ。
 実はとっておきがあるんだよー。
 ジャーン。
 僕が苦労してとった、『くらやみハニー』!」

「くらやみ?」

 割った焼き芋の上に、とろーーっとハチミツを垂らすと、焼き芋の熱でほんわりと甘い香りが広がる。
 これこれ、この匂いがたまんないんだよね。
 ドレスも宝剣もノアにもらった金槌の柄も、ほとんどみんなおじいさまのとこに置いてきちゃったけど、これだけは持ち出して来た。

「……」

 ハチミツっていうのは高価だから、シアンは初めて見たのかも知れない。
 それでも目を見開いてヨダレをたらたら流しているとこからすると、おいしそうだというのはなんとなく分かったらしい。

「ただいまー!
 って、兄ちゃん?」

 帰ってきたミアンが見たのは、夢中で焼き芋を頬張り、うっとりとしているシアンの姿だった。

「……こんな幸せそうなシアンの顔なんて、ずいぶんひさしぶりに見ました」

 やつれたお母さんに丁寧にお礼を言われている間、ミアンは瞬く間にハチミツがけ焼き芋を完食してしまった。
 それを見て、自分の分をシアンとミアンに半分ずつやろうとするお母さんを、僕は慌てて止める。

「それはお母さんの分だから。
 お母さんが食べないなら、僕が食べるし」

「……そうですね、これはユーリさんが買ってくださったもの。
 どうぞ、召し上がってください」

「ああ、もう、違うよ!
 ミアンもまだ子どもだから、お母さんがくれるって言えば我慢できずに食べちゃうかもしれないけど。
 本当に美味しいものなら、美味しいほど、お母さんにも食べて欲しいって思ってるはずなんだ!
 そうでしょ?」

 僕に横目で見られて、手を出しかけていたミアンが、慌てて手を引っ込める。
 そしてコクコクと全力で頷いた。
 その目はまだお母さんの手の中の焼き芋に釘付けで、ヨダレもこぼれているけれど。
 それでも。

「すっごいおいしいよ。
 おっかさんも、食べてみなよ」

 一生懸命に、そう言ってみせた。

「よし、それでこそ男だ」

 満足げに微笑んで、柔らかな猫っ毛をわしわしと撫でてやると、ミアンも誇らしげにゴロゴロと喉を鳴らした。

「……ありがとう、ミアン。
 本当に……おいしい」

 少しずつ食べるお母さんの目が、ほのかにうるんでいる。
 正直なところ、このお母さんは、肺病だろうと思う。
 大病とか労咳ともいうけれど、この病気に特効薬はない。
 せいぜい、栄養のあるものを食べて、暖かくして安静にして、自己治癒力が病に勝つ手助けをするしかない。
 治癒魔法も、この手の感染症には逆効果だと、カウラが言っていた。
 治癒魔法は、言うなれば、対象者を元気にする魔法だ。
 感染症は、体の中に目には見えないほどの小さな生き物が住み着いて増えてしまう病気だ。
 治癒魔法では、その小さな生き物までが元気になって、元々弱っている病人に悪影響を及ぼすらしい。
 治癒魔法でも、薬でも助けられない、となれば、せいぜい僕にできることは、滋養のあるものを食べさせてあげるくらいしかない。
 ノアの持ってたローヤルゼリーとかなら、もっと滋養があるんだろうけど。
 ノアは、ルル様に預けてある綿毛猫の子猫たちを引き取りに、一足先にソイ王国へと向かっている。
 それに、ノアの持っていたローヤルゼリーは、全部ダンジョンのハンナ族に渡しちゃってたから、ここにノアがいたとしてもローヤルゼリーはない。
 僕が、『暗闇のダンジョン』のエリアボスを倒せるくらいの強さがあればいいんだけど……
 そもそも、『暗闇のダンジョン』は王都の東方面。
 ノアなしに向かおうと思えば、ここから二か月はかかる。 
 ここは、おじいさまと僕がいれば大丈夫だから、と、大見得切って見送っちゃった以上、おじいさまに言われるまでもなく、僕が頑張らなくちゃならない。
 カウラは、こっちは僕らに任せて、ダンジョン開発にかかりきりになってるし。
 おじいさまのそもそもの計画だと、ご老公役でおじいさま、タケさんタクさん、とかいう漬物の親戚みたいな名前のご老公のお供役に芝衛門とブルーム、お助け忍者の風車のヤイチ役にカウラ、お色気くノ一オキン役に僕、団子ばっかり食べてるうっかり六兵衛役にノアだったらしいけど、ノアはテリテさんたちとソイ王国に、カウラはダンジョン関連に、ブルームはカウラの補佐に走り回っていて頭数に入れられなかった。
 そんなわけで、ご老公役はおじいさま、タケさんタクさん役は芝衛門とマイカ(獅子の獣人の飴売り)、オキン役は僕、忍者とかはおじいさまの手の御庭番、と、大分省略されることになった。
 人手が足りないから、こんなオトリ作戦になった、って面もあるよね。
 ちなみに僕は、シアンたちにはうっかりユーリって名乗っちゃったけど、代官の手下には、オキンと金属つながりで、プラチナって名乗ることになっている。

「よぉ、邪魔するぜ。
 昨夜はよくも訳の分からねぇ攻撃してくれたな。
 逃げようったって、こっちにゃ証文があるんだ、借りた金を耳ぃそろえて返せねぇってんなら……
 ……って、おめぇ、あのときのガキ!」

 噂をすれば。
 お母さんが焼き芋を食べ終わるのを待っていたかのように、イタチの獣人が顔を出した。
 うん?
 僕を知ってる?
 ってことは、僕は覚えてないけど、前にソイミールで、マイカに撃退された、六人のうちの一人?

「うーん、僕、記憶力はいいほうなんだけどなぁ。
 どこかで会った?
 だれ?」

「んだと、このガキ!
 半沢の親分さんをコケにしておいて、よくもこの街に顔を出せたもんだな!」

 唾を飛ばすイタチの獣人の兵児帯に、十手はない。
 ってことは、『親分』とやらの、さらに下っ端?
 ずいぶん小物が引っかかっちゃったなぁ。

「なんのこと?
 僕はプラチナ。
 この街には初めて来るんだけど?」

「プラチナだかプチプラだか知らねぇがな。
 そうかい俺の勘違いかい……って通ると思うなよ!?
 ここで会ったが百年目、親分さんのとこに引っ立ててやる!」

 なんか、最初の計画だと、シアンをかどわかそうとしている代官の手下に、シアンよりキレイな僕を気に入らせて、代わりにかどわかされる予定だったんだけどなぁ。
 だいぶ計画とは違うけど、このまま拉致されちゃうのもアリかな?
 なんだかんだで、代官のとこまでたどり着けそうだし。

「ヤだよ。
 アンタの親分とか、大したことなさそうだし」

「てめぇっ」

 いつも僕を守ってくれるカウラはいない。
 だからって、こんな三下の機嫌をおもねるなんて、僕じゃない。 
 拳を振り上げるイタチの獣人に、僕は口の端に舌を出しつつさらに挑発する。

「あー、殴るつもり?
 いいのぉ?
 僕の顔は、どっかのお偉いさんの好みなでしょ?
 傷なんてつけたら、怒られるのはそっちだよぉ?」

 僕の流し目を受けたイタチの獣人が、さらに顔を紅潮させる。

「てめぇ、やっぱりあの時のガキじゃねぇかっ!
 ……こちとらなぁ、傷一つ付けずに痛めつける方法なんざ、嫌ってほど知ってるんだよ!」

 そう言ってつかみ上げられた僕の腕から、鈍い痛みが広がる。
 背中にひねりあげられた腕は、確かに、傷一つつけずに、普通なら抵抗する気を奪うほどの痛みを産んだ。

「いったいなぁ。
 付いて行けばいいんでしょ!?」

 こんな奴に触られるなんて、虫唾が走るけど。
 僕の役目は、代官のとこまで拉致されることだし。
 ここは、我慢、我慢……

「待ってください!
 ユーリさんは、うちとは何の関係もありません。
 お借りしたお金は、必ずお返ししますから!
 離してさしあげて……」

 そこに、シアンのお母さんがすがりついてきた。
 そういえば、シアンがお母さんの薬のために、どこからかお金を借りたのが、騒ぎの発端だった、って言ってたっけ。

「お前んとこの借金とは関係ねーんだよっ。
 っていうかプラチナってのも偽名か、このガキ!
 そういやユーリとか呼ばれてたな。
 こっちはこのガキにたんまり用があるんだ」

 あ、本名バレた。
 まあ、僕がユーリって知ってて拉致られるほうが、おじいさまが乗り込みやすいかな?

「大丈夫だよ、お母さん。
 僕が行けば、シアンたちに迷惑はかからないから」

「そんな、連れていかれたなら、どんな目に合わされるか。
 お兄さん、そこを、そこをどうか。
 まだ、こんな子どもじゃありませんかっ」

「やかましいってんだよ!」

「あっ」

「おっかさん!?」

 イタチの獣人がシアンのお母さんを突き飛ばし、お母さんはかまどに背を打ち付けて土間へと倒れ込んだ。
 そこに、シアンとミアンが駆け寄る。
 肺病の上に背を強打して、お母さんが激しく咳込む。
 押さえたたもとに、血がにじんだ。

ぶち。

「『熱の風』」

「うあっ!?
 あぢっ、あぢぢぢぢっっ!?」

 キレた。
 今度こそ。
 僕が何されたって我慢できるけど、よくも、よくもお母さんにっ。 
 それでも、シアンの家を燃やさないように、対人にしかダメージを与えない『熱の風』を選んだ自制心は我ながら称賛に値すると思う。
 三種の魔力の制御を経験してから、大分僕の魔法制御の精度も上がった。
 じゃなかったら、例え堪忍袋の緒が切れても、とても室内でなんて魔法をぶっ放せなかった。
 熱風をあびて思わず緩めた拘束を抜け出し、容赦ない回し蹴りを鳩尾に叩き込んで、腹を押さえてうずくまる男の、焦げた顔面をのぞき込むと、はっきりとした怯えの色が見て取れた。

「おっ、お前ぇ、魔法使いかっ」

「だからなに?」

 うずくまる男の膝を踏みつけ、焦げてチリチリした髪の毛をつかむと、僕はにっこりと笑った。

「さあ、とっとと、アンタたちの親玉のとこに、案内してもらおうか」



後書き
昨日、ホルスタインのオス二頭が市場に出て行きました。一回も下痢せず、のびのびとよく育ったと思います。離乳食のツブツブよりも、草のほうが好きな子たちでした。
牛雑学・子牛には、まだ食物繊維を分解する細菌がそんなに住み着いていないので、乾草を食べさせるのは百害あって一理なし、とまで言われる。……あれ?
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