4 / 18
宇宙の紳士と宇宙人
少女の願いと希望の手紙
しおりを挟む
惑星エンディオ。中央ギルド領域のN・B・P・C領域側の小銀河の内に存在している惑星である。
温暖な気候で草木や水に恵まれた惑星で、人口は約百万人程度の小さな惑星だ。
名産品のエンディオトマトやエンディオ葡萄で作られたワインなどが有名である。
そんな平和な惑星でグレートジェントルマン号が着陸できる場所が無い為、惑星外で待機し小型艇で降下することにした。
小型艇を依頼のあった修道院の側に着陸させて、キジヌとスリーは船から降り立った。
修道院の門に近づくと門前でボール遊びをしていた子供達が駆け寄ってきた。
「おっちゃんたち何しに来たのー?」
「僕知ってるよ、この人達マフィアだよマフィア」
「あー、だからそっちのお姉さん傷だらけなんだー」
「うるせー俺の傷はファッションだよ。どうだ?かっけぇだろ」
「かっこよくなーい」
「そうかよ。ところでマリガンて人今居るか?」
「中にいるよーこっちきてー」
そう言うと子供たちは修道院の中へ駆けて行ったのでキジヌとスリーもついて行くことにした。
中は広く長椅子が並んでおり、奥には大きな像がたっていた。
ぼんやりと眺めていると、奥の方から子供達にてを引かれて一人のシスターがこちらにやって来た。
「お待たせしてしまい申し訳ございません私が依頼人のマリガンです」
「いえ、こちらこそ急かしてしまい申し訳ありません。私はキジヌ=サルモモールです。」
「俺はスリーだ。どうぞよろしく。」
「立ち話もなんですのでこちらへどうぞ」
マリガンに促されて二人」は奥の方へ進んだ。
「ジミー、ルーチェを呼んできてくれる?」
ジミーと呼ばれた少年がこくりと頷くと、また奥の方へ駆けて行った。
「それで今回の依頼を詳しく聞きたいのですが」
「はい、実は先日うちのルーチェ宛てに手紙が届いたのです」
そう言いながら、マリガンは二人の前にお茶の入ったカップを置き、言った
「ルーチェがうちに来たのは赤子の時でした。小型艇に一人で乗せられてこの惑星に来たのです。しばらくは病院にいたのですが引き取りてが居なかったのでうちで預かることにしたのです。それ以来変わったこともなく時が過ぎていったのですが……」
「唐突に手紙がきたと」
「はいそれも彼女の母親からの手紙だったのです。ただ一言、会いたいと……」
そう言うとマリガンは一口お茶をすすり続けた。
「ですが奇妙な事に差出場所も会う場所も書いてなかったのです。」
「それで依頼を?」
「どうしても母さんに会いたいんです!」
それはマリガンとは別の方から聞こえてきた。そこには青い肌の少女が立っていた。
「君がルーチェかい?」
「はいそうです。あたしに出来ることならなんでもします。だから……」
「しかし手掛かりが一つも無いのは厳しいな。なんでも良いから覚えていることは無いかい。」
「 最近夢に見るんです。母さんがあたしを抱えて走る夢を」
「夢か……」
これでは情報は無いに等しい。
「手紙をお借りしてもよろしいでしょうか。紙の材質からなにか探れるかもしれません」
キジヌはそう言うとお茶を一口啜った
「受けてもらえるんですか!?」
「成功するかどうかは分かりませんがやれることはやってみましょう。何か掴めるかもしれませんから」
「ありがとうございます!」
「それと報酬ですが全て成功したら全額頂くということで」
「そんな……前金とかは……」
「うまくいくか分かりませんから。そういうわけで我々は一度船に戻って手紙を解析してみます」
温暖な気候で草木や水に恵まれた惑星で、人口は約百万人程度の小さな惑星だ。
名産品のエンディオトマトやエンディオ葡萄で作られたワインなどが有名である。
そんな平和な惑星でグレートジェントルマン号が着陸できる場所が無い為、惑星外で待機し小型艇で降下することにした。
小型艇を依頼のあった修道院の側に着陸させて、キジヌとスリーは船から降り立った。
修道院の門に近づくと門前でボール遊びをしていた子供達が駆け寄ってきた。
「おっちゃんたち何しに来たのー?」
「僕知ってるよ、この人達マフィアだよマフィア」
「あー、だからそっちのお姉さん傷だらけなんだー」
「うるせー俺の傷はファッションだよ。どうだ?かっけぇだろ」
「かっこよくなーい」
「そうかよ。ところでマリガンて人今居るか?」
「中にいるよーこっちきてー」
そう言うと子供たちは修道院の中へ駆けて行ったのでキジヌとスリーもついて行くことにした。
中は広く長椅子が並んでおり、奥には大きな像がたっていた。
ぼんやりと眺めていると、奥の方から子供達にてを引かれて一人のシスターがこちらにやって来た。
「お待たせしてしまい申し訳ございません私が依頼人のマリガンです」
「いえ、こちらこそ急かしてしまい申し訳ありません。私はキジヌ=サルモモールです。」
「俺はスリーだ。どうぞよろしく。」
「立ち話もなんですのでこちらへどうぞ」
マリガンに促されて二人」は奥の方へ進んだ。
「ジミー、ルーチェを呼んできてくれる?」
ジミーと呼ばれた少年がこくりと頷くと、また奥の方へ駆けて行った。
「それで今回の依頼を詳しく聞きたいのですが」
「はい、実は先日うちのルーチェ宛てに手紙が届いたのです」
そう言いながら、マリガンは二人の前にお茶の入ったカップを置き、言った
「ルーチェがうちに来たのは赤子の時でした。小型艇に一人で乗せられてこの惑星に来たのです。しばらくは病院にいたのですが引き取りてが居なかったのでうちで預かることにしたのです。それ以来変わったこともなく時が過ぎていったのですが……」
「唐突に手紙がきたと」
「はいそれも彼女の母親からの手紙だったのです。ただ一言、会いたいと……」
そう言うとマリガンは一口お茶をすすり続けた。
「ですが奇妙な事に差出場所も会う場所も書いてなかったのです。」
「それで依頼を?」
「どうしても母さんに会いたいんです!」
それはマリガンとは別の方から聞こえてきた。そこには青い肌の少女が立っていた。
「君がルーチェかい?」
「はいそうです。あたしに出来ることならなんでもします。だから……」
「しかし手掛かりが一つも無いのは厳しいな。なんでも良いから覚えていることは無いかい。」
「 最近夢に見るんです。母さんがあたしを抱えて走る夢を」
「夢か……」
これでは情報は無いに等しい。
「手紙をお借りしてもよろしいでしょうか。紙の材質からなにか探れるかもしれません」
キジヌはそう言うとお茶を一口啜った
「受けてもらえるんですか!?」
「成功するかどうかは分かりませんがやれることはやってみましょう。何か掴めるかもしれませんから」
「ありがとうございます!」
「それと報酬ですが全て成功したら全額頂くということで」
「そんな……前金とかは……」
「うまくいくか分かりませんから。そういうわけで我々は一度船に戻って手紙を解析してみます」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
呆然自失のアンドロイドドール
ショー・ケン
SF
そのアンドロイドは、いかにも人間らしくなく、~人形みたいね~といわれることもあった、それは記憶を取り戻せなかったから。 ある人間の記憶を持つアンドロイドが人間らしさを取り戻そうともがくものがたり。
魔術師のロボット~最凶と呼ばれたパイロットによる世界変革記~
MS
SF
これは戦争に巻き込まれた少年が世界を変えるために戦う物語。
戦歴2234年、人型ロボット兵器キャスター、それは魔術師と呼ばれる一部の人しか扱えない兵器であった。
そのパイロットになるためアルバート・デグレアは軍の幼年学校に通っていて卒業まであと少しの時だった。
親友が起こしたキャスター強奪事件。
そして大きく変化する時代に巻き込まれていく。
それぞれの正義がぶつかり合うなかで徐々にその才能を開花させていき次々と大きな戦果を挙げていくが……。
新たな歴史が始まる。
************************************************
小説家になろう様、カクヨム様でも連載しております。
投降は当分の間毎日22時ごろを予定しています。
日本国転生
北乃大空
SF
女神ガイアは神族と呼ばれる宇宙管理者であり、地球を含む太陽系を管理して人類の歴史を見守ってきた。
或る日、ガイアは地球上の人類未来についてのシミュレーションを実施し、その結果は22世紀まで確実に人類が滅亡するシナリオで、何度実施しても滅亡する確率は99.999%であった。
ガイアは人類滅亡シミュレーション結果を中央管理局に提出、事態を重くみた中央管理局はガイアに人類滅亡の回避指令を出した。
その指令内容は地球人類の歴史改変で、現代地球とは別のパラレルワールド上に存在するもう一つの地球に干渉して歴史改変するものであった。
ガイアが取った歴史改変方法は、国家丸ごと転移するもので転移する国家は何と現代日本であり、その転移先は太平洋戦争開戦1年前の日本で、そこに国土ごと上書きするというものであった。
その転移先で日本が世界各国と開戦し、そこで起こる様々な出来事を超人的な能力を持つ女神と天使達の手助けで日本が覇権国家になり、人類滅亡を回避させて行くのであった。
トライアルズアンドエラーズ
中谷干
SF
「シンギュラリティ」という言葉が陳腐になるほどにはAIが進化した、遠からぬ未来。
特別な頭脳を持つ少女ナオは、アンドロイド破壊事件の調査をきっかけに、様々な人の願いや試行に巻き込まれていく。
未来社会で起こる多様な事件に、彼女はどう対峙し、何に挑み、どこへ向かうのか――
※少々残酷なシーンがありますので苦手な方はご注意ください。
※この小説は、小説家になろう、カクヨム、アルファポリス、エブリスタ、novelup、novel days、nola novelで同時公開されています。
❤️レムールアーナ人の遺産❤️
apusuking
SF
アランは、神代記の伝説〈宇宙が誕生してから40億年後に始めての知性体が誕生し、更に20億年の時を経てから知性体は宇宙に進出を始める。
神々の申し子で有るレムルアーナ人は、数億年を掛けて宇宙の至る所にレムルアーナ人の文明を築き上げて宇宙は人々で溢れ平和で共存共栄で発展を続ける。
時を経てレムルアーナ文明は予知せぬ謎の種族の襲来を受け、宇宙を二分する戦いとなる。戦争終焉頃にはレムルアーナ人は誕生星系を除いて衰退し滅亡するが、レムルアーナ人は後世の為に科学的資産と数々の奇跡的な遺産を残した。
レムールアーナ人に代わり3大種族が台頭して、やがてレムルアーナ人は伝説となり宇宙に蔓延する。
宇宙の彼方の隠蔽された星系に、レムルアーナ文明の輝かしい遺産が眠る。其の遺産を手にした者は宇宙を征するで有ろ。但し、辿り付くには3つの鍵と7つの試練を乗り越えねばならない。
3つの鍵は心の中に眠り、開けるには心の目を開いて真実を見よ。心の鍵は3つ有り、3つの鍵を開けて真実の鍵が開く〉を知り、其の神代記時代のレムールアーナ人が残した遺産を残した場所が暗示されていると悟るが、闇の勢力の陰謀に巻き込まれゴーストリアンが破壊さ
幻想遊撃隊ブレイド・ダンサーズ
黒陽 光
SF
その日、1973年のある日。空から降りてきたのは神の祝福などではなく、終わりのない戦いをもたらす招かれざる来訪者だった。
現れた地球外の不明生命体、"幻魔"と名付けられた異形の怪異たちは地球上の六ヶ所へ巣を落着させ、幻基巣と呼ばれるそこから無尽蔵に湧き出て地球人類に対しての侵略行動を開始した。コミュニケーションを取ることすら叶わぬ異形を相手に、人類は嘗てない絶滅戦争へと否応なく突入していくこととなる。
そんな中、人類は全高8mの人型機動兵器、T.A.M.S(タムス)の開発に成功。遂に人類は幻魔と対等に渡り合えるようにはなったものの、しかし戦いは膠着状態に陥り。四十年あまりの長きに渡り続く戦いは、しかし未だにその終わりが見えないでいた。
――――これは、絶望に抗う少年少女たちの物語。多くの犠牲を払い、それでも生きて。いなくなってしまった愛しい者たちの遺した想いを道標とし、抗い続ける少年少女たちの物語だ。
表紙は頂き物です、ありがとうございます。
※カクヨムさんでも重複掲載始めました。
ガチャ戦機フロンティア・エデン~無職の40おっさん、寂れた駄菓子屋で500円ガチャを回したら……異世界でロボットパイロットになる!?~
チキンとり
SF
40歳無職の神宮真太郎は……
昼飯を買いに、なけなしの500円玉を持って歩いていたが……
見覚えの無い駄菓子屋を見付ける。
その駄菓子屋の軒先で、精巧なロボットフィギュアのガチャマシンを発見。
そのガチャは、1回500円だったが……
真太郎は、欲望に負けて廻す事にした。
それが……
境界線を越えた戦場で……
最初の搭乗機になるとは知らずに……
この物語は、オッサンが主人公の異世界転移ロボット物SFファンタジーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる