【R18】前科三犯、現在逃走中のオッサンは老後が心配

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05 カーボエルテ王国 王都2

R-11 イロナの囁き

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 地下80階のセーフティエリア……

 夕食とお風呂を済ませたヤルモに試練が訪れていた。

「今日はいけそうな気がする。どうだ? セックスしてみないか??」

 イロナから甘いささやきをされたのだ。


  *   *   *   *   *   *   *   *   *


 時は少し戻り、クリスタたちと温泉の時間をズラして体を温めたヤルモは、イロナと一緒にテントの中で横になっていた。

「今日も我の出番は無しか……」

 イロナは性奴隷としての仕事が出来なくて、しゅんとしながらヤルモの股間に手を伸ばす。

「いや、その手はなに? ちょっ……ぐぎぎぎ……」

 その魔の手を握って止めるヤルモだが、イロナの力が強すぎて、目一杯の力を込めても押し込まれている。

「ほら、リュリュに聞かれると、な? ……力、弱めてくれ」
「主殿の口を塞げば……」
「俺がする! 舐めさせてくれ!!」

 ぶっそうなことを言うイロナへの逆アプローチ。股間へのダメージと男としての恥を少しでも減らそうと、イロナに覆い被さるヤルモ。

「ふむ……それもアリか……わかった。かかってこい!」

 いつも通りそんなことをするようじゃない掛け声から始まるヤルモのクンニ。イロナの秘部を必死に舐めてフィニッシュ。

「イックゥゥ~~~」
「ぐっ……ぐうぅぅ……」

 イロナの絶頂と共に三角絞め。ヤルモはいつものように落とされてしまう……

「……ガハッ! ゲホゲホッ」

 いや、ギリギリ踏み留まった。これはたまたま。今日、イロナとのレベル差がひとつだけ縮まったことと、イロナがヤルモのクンニに少し慣れたことで締め付けが緩かったからだ。


 ヤルモは咳き込みながら息の乱れたイロナの横に寝転び、目を閉じた。
 するとイロナはヤルモの体に半分覆い被さり耳元で囁く。

「今日はいけそうな気がする。どうだ? セックスしてみないか??」

 その囁きに目がかっぴらき、ヤルモのヤルモがムクッと立ち上がったが、二度も空中コンボを喰らったことがあるので悩んでいる。

「指は慣れて来たのだ。もう怖れる必要はない! いや……そもそも我に怖いモノなどない!!」

 ヤルモの悩みを解決するように、イロナは宣言した。

「じゃ、じゃあ、イロナが、う……」

 その宣言に、ヤルモはイロナのタイミングでできるように騎乗位を勧めようとしたが、悪寒が走って言葉に詰まる。

 きっとこういう未来が見えたのだろう。馬乗りになって顔面を殴られ続ける未来が……

 イロナに馬乗りで殴られたら、地面に挟まれて力の逃げ場がない。いくら防御力の高いヤルモでも死がよぎって、そんな怖い提言はできないのだ。

「うむ。それもあ……」
「わっ! わああぁぁ~!! 俺が入れる! 優しく入れるから!!」

 ヤルモの言いたいことに気付いたイロナであったが、ヤルモは慌ててイロナの上に覆い被さって見つめる。

「俺を信じてくれ」
「……わかった。こい!!」
「う、うん。『いち、にの、さん』で行くからな?」
「わかったと言っているだろう! こ~~~い!!」

 緊張しているように見えたイロナの緊張をほぐしてから行こうとしたが、さらに緊張してしまったので、ヤルモは少し焦らす。
 イロナの秘部にある突起を優しく触りながら棒と穴を合わせる。そしてもうひとつの作戦を実行する。
 その作戦とは、ドッキリ作戦。『いち、にの、さん』で挿入と言ったのは嘘で、『2』で入れようと考えたのだ。
 指を入れた際には、突然のことでイロナは気付かなかったから、ヤルモのヤルモも受け入れられるはず。一度入れてしまえば、もう怖いモノはない。薔薇色の夜が待っているのだ。

 焦らされたイロナの口から吐息が漏れて来たところで、ヤルモ、いきま~~~す!

「い~ち……げふっ!!」

 残念ながら、ドッキリ作戦は失敗。緊張して待っていたイロナはフライングしての諸手突き。ヤルモはテントを突き破り、空高々と舞い上がった。

「なんで~~~!!」

 天井付近まで舞い上がったヤルモは叫びながら急降下。

「怖いの~~~!!」
「ぐはっ……」

 そこにイロナのアンサー。いや、強烈な跳び後ろ回し蹴り、ローリングソバットが炸裂し、ヤルモはテントに横穴を開け、地面と平行に飛んで行くのであった。


  *   *   *   *   *   *   *   *   *


 その頃、クリスタ、オルガ、リュリュは数日の疲労のせいで、テントの中で熟睡していた……

 ドォォーーーン!

 しかし、大きな音が鳴って三人とも飛び起きる。

「な、なに!?」
「凄い音でしたね」
「お、おばけじゃ……」
「モンスターかも!? 私が見て来るから動けるように準備しておいて!!」

 クリスタは剣だけ握って裸足でテントから飛び出した。そうしてキョロキョロとモンスターを探すが、どこにも見当たらない。
 かといって、このまま放置もできないので辺りを確認していたら、テントの裏手の壁が崩れていたので剣を抜いてゆっくりと近付いた。

「キャーーー!!」

 その時クリスタから悲鳴があがり、戦闘準備を整えたオルガとリュリュが駆け寄る。

「勇者様、どうしたのですか!」
「ア、アレ……」

 クリスタは左手で目を隠し、隙間から見ながら右手で指差すと……

「裸……の、ヤルモさん……キャーーー!!」

 オルガも目を隠して指の隙間から見ながら悲鳴をあげる。

「ヤルモさんがなんでこんなことに……モ、モンスターですよ! どこかに強いモンスターがいるんですよ!!」

 冷静なリュリュはすぐさま危険が迫っていると叫ぶが、クリスタたちは「キャーキャー」騒いでいて聞きゃしない。
 そうこう騒いでいたらマントを羽織ったイロナが現れ、ヤルモを肩に担いで無言で去って行くのであった。

「まさか……マントの中、裸じゃなかった?」
「はい……ちょっと顔が赤かったですよね?」

 クリスタとオルガはピキーンと閃きコソコソと話し合っていると……

「いったい何が起こったのですか~~~!!」

 リュリュだけ何かわからずじまいで夜が更けて行くのであったとさ。
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