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04 カーボエルテ王国 王都1

073 魔王討伐5

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 地下80階の温泉でクリスタとイロナがオルガを襲っていたのだが、オルガがマジ泣きしたことと、タピオが溺れていたことで我に返った二人。巨乳の謎解きはお預けとなり、湯船を出る。
 その時、クリスタとオルガはタピオのブランブランした物が目に入り、「キャーキャー」言いながら目を手で覆っていた。相変わらず指の間から見てたけど……

 それからタピオに活を入れて起こしたイロナ。活が強すぎてHPは減ったようだけど、その一撃でタピオは完全に目を覚ました。

「ぐはっ……オッパイ!!」

 変なことを口走って起きたタピオ。どうやら睡眠学習していたらしく、イロナたちのガールズトークが記憶に残っていたようだ。

「我のなら好きなだけ揉むがよい」

 さすがは性奴隷。イロナは自分の胸に手を持って行き、主の希望を叶える。

 ジーーー×2

「わっ! なんで見てんだよ!!」

 ただ、いつの間にか服を着て戻っていたクリスタとオルガの視線を感じ、タピオはすぐに手を離していた。

「あと、聖女さん? どこを見てらっしゃるのでしょうか??」

 オルガがあまりにもタピオの股間に視線を集中するので、敬語になってしまう。

「不潔です!!」
「なんで!?」

 おそらく、オルガの胸を見てタピオのタピオが反応したから怒られたのだろう。イロナにも握られて、またHPを減らすタピオであった。


 それから食事を終えて夜営を撤収したら、タピオ以外は元気よく出発。タピオはHPをかなり減らしてからの出発となった。

 地下81階に下りると蒸し暑いが、それ以外はいつも通り『ガンガン行こう』。ただ、クリスタのレベルアップが昨日は上手くいかなかったので、イロナは少し手を抜いて進んでいた。
 タピオがクリスタでも倒せそうなモンスターを送ることでクリスタに経験値が多く入り、怪我を治すオルガにも割り振られる。
 そうして無理なくダンジョン攻略をしていたら地下85階で足が止まり、上の階に撤退を余儀なくされた。

「あっつ~」
「蒸し暑いと思っていたら、マグマフロアがあったのか」

 タピオが言う通り、地下85階はマグマの罠が張り巡らせられたフロア。壁がない代わりにマグマの川がそこかしこを流れ、侵入者を焦がす。

「イロナ。これを着ろ」

 タピオはアイテムボックスからマントを取り出し、イロナに渡すと興奮する。

「おお! 涼しい。人族はこんな便利な物を使っていたのか」

 このマントは、温度調整ができる体温調整マント。どんなに暑くてもどんなに寒くても、適温で過ごせる優れもの。マジックアイテムを多く使っているので、お値段も超お高い上級者向けの装備なのだ。
 タピオも暑さには弱いほうなので、高価な体温調整マントを二枚購入。マグマフロアで戦うと破損する可能性が高いから、予備として持っていた物をイロナに渡していた。

 タピオとイロナは体温調整マントを装備すると、先に進むのであっ……

「あの、私も暑いんだけど……」
「私なんてHPが減ってます~」

 残念ながら体温調整マントは、クリスタとオルガの分はないので、先に進めないのであった。


「なんで調整マントを準備してないんだよ」

 ひとまず、タピオはクリスタたちに説教。

「こんな暑いフロアがあるなんて知らなくて……」
「攻略本にも書いてあっただろ? 情報もなしに潜ったのか??」
「……攻略本??」
「そこからか~」

 タピオが説教しても、クリスタたちは怒られている理由もわからない。なので、冒険者ギルドには攻略本が置いてある書庫があるからと、その情報を教えてから説教していた。

「うぅぅ……だって、勇者になったの、一ヶ月前なんだも~ん」
「ならばなおさらだ。冒険者登録する時の説明をちゃんと聞いていたら覚えているはずだ」
「あの時は急いでいたから……」
「賢者のじいさんから聞かなかったのか?」
「あの人、おじいちゃんだから……忘れてたかも??」
「はぁ……帰ったら、ギルドでもう一度聞いておけ」
「はい……」

 クリスタたちがへこんだところで、次なる話し合い。

「こいつらの実力じゃセーフティエリアにも戻れないし、一緒に戻るしかないか」

 実力だけでなく冒険者の心得までも、クリスタとオルガは失格。タピオは仕方がないので戻ろうとするが、イロナに回り込まれた。

「主殿が脱げば、マントは大きいから二人ぐらい入るのでは?」
「え……俺も暑いの苦手なんだけど……」
「熱だって、それだけ防御力があれば問題ないだろ」
「いや……それならイロナも……」
「我は火竜と戦うから脱げない。いつもマグマフロアは駆け足で抜けていたから、ようやく念願が叶うからな」
「足手まといがいるから駆け足で行きましょうよ~」

 いくらイロナに言われて、暑いのは嫌なタピオは敬語で食い下がる。その願いが通じたのか、イロナはポンッと手を叩いた。

「戻るにしても、時間が掛かるだろう。こういうのはどうだ?」

 イロナは魔王と早く戦いたいらしく、戻ることを拒否。それと、イロナらしい妙案が浮かんだので説明したら、全員嫌そうな顔をする。

「「「ええぇぇ~~~~」」」

 というわけで、イロナのアイデアを無理矢理押し付けられて、全員渋々マグマフロアに戻るのであった。
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