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02 カーボエルテ王国 ハミナの町
R-3 朝のお勤め
しおりを挟む中級ダンジョン制覇の次の日。ベッドで裸で寝ていたタピオは、またイロナの顔を見て驚きながら目覚める。
「いい加減、驚くのはやめてくれないか? 我でも傷付くのだぞ」
「見てたのか?」
「ああ。毎朝、求められるのを待っていた」
「す、すまな…い……へ??」
まさかいつもイロナのほうが早く起きていたと知って謝るタピオであったが、聞き逃した言葉を聞き返した。
「初日だけだったな。キスを迫って来たのは」
「そういえば、そんなこともあったな」
「我だって学習しているから、フレンチキスぐらいならできるぞ」
タピオはその時の記憶を思い出し、してもらおうか悩むが鼻の下に痛みが走る。イロナの唇が人中に入った痛みを思い出してしまったようだ。
「どうした?」
鼻の下を撫でるタピオを見ても、イロナは頭突きまがいのフレンチキスをしたことを忘れているらしい。
「えっと……俺からするから、動かないでくれないか?」
「ふむ……それはそれでアリか。ならばかかってこい!!」
ただのフレンチキスに、イロナはまるで攻撃を耐えるように気合いを入れて目を見開く。
「う、うん……目は閉じているほうがやりやすいかな?」
「こうか?」
「で、では、いきます」
「こい!!」
タピオは慣れないキスなので、唇を尖らせてイロナの唇にチュッと触れる。
「まだか??」
「え……終わったのですが……」
残念ながら、タピオのキスは触れておらず。緊張のあまり、触れたと錯覚したようだ。
「せめて、ツーカウントぐらいできないのか。プロレスでも、場を盛り上げる為にそれぐらい待つと主殿が教えてくれただろ?」
「あ、はい……では、いきます!」
イロナが変な例えをするのでタピオは空返事。しかしやらないことにはイロナの叱責が飛んできそうなので、気合いを入れてフレンチキスに挑む。
(ダウン……フォールしてからの……ワン……ツー……)
何故かタピオも心の中ではプロレス。その甲斐あってか、落ち着いて三秒のフレンチキスが成功したようだ。
「もう一回……」
「え??」
「恥ずかしいから何度も言わすな!」
「うん……」
顔を赤くしておねだりするイロナ。タピオもかわいいと思いながら唇を重ねる。それから何度もアンコールに答えていたら、タピオのタピオに激痛が走った。
「ぎゃっ!?」
「おお。すまない。我の足で擦っていたから手伝ってやろうとしたのだ」
女との甘い一時にタピオのタピオが反応してしまい、いきり立った物の行き場がイロナの太股だったため、すべすべしていた感触を楽しんでいたタピオ。それをいきなり万力のように握られては満身創痍。
「フフ……ちょっとイッたようだな」
しかも、夢にまで見た女の手でイッてしまった……というか、絞り出されたらしい。タピオはいまだに股間を押さえて動けないでいるし……
イロナは自分の手に付く白い液体を味わい、タピオにおねだりする。
「どうだ? このままセックスしてみないか? いまならいけそうな気がする」
この言葉に、タピオの耳はダンボ。耳はピクピクと動き、タピオのタピオもパオーン。イロナから誘われたことによって、痛みも引いて来たようだ。
「い、いいのか?」
「いまのムードを台無しにするな」
「お、おう……」
この雰囲気のままやれば、イロナは受け入れてくれる。そう、初日の失敗は、ムードの欠片もなく入れようとしたことが最大の失敗。そう思ったタピオは、再び唇を重ね、イロナの体に自分の体を合わせ、穴にはタピオのタピオを合わせる。
そこでもう一度、唇を合わせ、腰に力を……
「やっぱり無理~~~!!」
残念ながら、初日の焼き直し。タピオは諸手突きを胸に喰らい、天井へ。
ここからはコンボのメニューが変わって、天井に「ドンッ!」とぶつかったタピオはイロナの目の前に落ちて来るが、空中で数発拳を入れられ、裏拳で壁に叩きつけられたのであった。
「怖いの……」
イロナは初日のようにしおらしくなるが、タピオは初日より凄い空中コンボを受けて気絶中。心の中ででもツッコムことはできないのであったとさ。
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