忍チューバー 竹島奪還!!……する気はなかったんです~

ma-no

文字の大きさ
上 下
51 / 93
捌 助け

51 レーポート後のネットの民

しおりを挟む

 忍チューバーの放送が終了した直後、日本のネットの民は沸き上がっていた。

「すっげ~~~!」

「忍チューバー無双!!」

「ハリウッドも真っ青」

「忍チューバーがいれば、CGなんていらないな」

「あの銃弾の雨と大砲の爆発は、ひやひやしたよ~」

「俺はテコンドー男のバトルが好きだな~」


 迫力ある映像に、感想を述べ合うネットの民。


「しかし、韓国は最低だな」

「ほんと。自国民を忍チューバーを非難するために助けないなんて……」

「それもそうだけど、あの総攻撃は必要なの?」

「そんだけ韓国が追い込まれているって事だろう」

「嘘ばっかりついて、国内も酷いことになってるもんな」

「門の捨て身。うける」


 韓国を非難するネットの民。


「てか、宣戦布告じゃね?」

「てか、日本は撃ってもいいんじゃね?」

「性懲りもなく、またレーダー照射してるし……」

「戦争を吹っ掛けたのは、韓国だ!」

「いつまで弱腰姿勢なんだよ!」

「戦争してでも、竹島を取り返すべきじゃね?」


 しだいに熱くなって、戦争を良しとする声があがるネットの民。


「でも、戦争は嫌だな……」

「ここまで来て、それはないだろう」

「いや、冷静になろうよ」

「お前は韓国人か?」

「そういうのやめましょ。戦争してもいい事は何もないんですから」

「ほら、僕が言った通り、戦争しかないでしょ?」

「ちょ……さっきからあおってたのって、おっぱい政治家かよ!!」

「「「「「また岡山か! 出て行け~!!」」」」」


 戦争肯定派と反対派で大激論するネットの民。
 一部の者は、集中砲火を受けて退出する。


「やはり忍チューバーの言う通り、国連が動くしか、収集がつかないんじゃね?」

「まぁ動けばだけど」

「国連は機能してないからな~」

「どうせ中国が邪魔して、可決はできないだろうな」

「先勝国って、いつまで踏ん反り返ってるんだか……」

「ほんと……いつになったら、日本は国連の敵国条項から外れるんだ」

「そうなの? 日本って国連の敵なの!?」

「なんのための国連なんだ!」

「そんな国連はいらねぇ!!」


 国連まで非難の対象にするネットの民。


「現実問題、アメリカが乗り出すしか解決案がないんじゃね?」

「アメリカか~」

「いま、選挙で忙しいんじゃなかったか?」

「それに思いやり予算がまた上がる」

「まぁそのおかげで、軍自費は抑えられている側面は否めない」

「どうせ領土問題とか言って出て来ないさ」

「あれ? ジャスティスが動くんじゃなかったのか?」

「個人じゃどうする事もできないだろう」

 ネットの中では、忍チューバーをどうやったら助けられるか大激論となったが、日本も国連もアメリカも名前が上がるが答えの出ないネットの民であった。


  *   *   *   *   *   *   *   *   *


 一方、韓国ネットの民は荒れに荒れていた。

『門の奴、どれだけ韓国をおとしめたら気が済むんだ!』

『人質の返還を断る理由がわからない!』

『最低の大統領だ!』

『どうでもいいから辞めてくれ!』

『これ以上、大統領の椅子に固執するな!』

『『『『『さっさと辞めろ~!!』』』』』


 門大統領を辞めさせようと声を大にするネットの民。


『でも、韓国船に乗る事を断ったのが悪いんじゃね?』

『お前は門を擁護するのか!』

『私もそう思う。それで話がこじれた』

『誰だ! おかしな事を言っているのは!』

『このまま放置したら、独島は日本に占拠されてしまうぞ?』

『だからって、門のやった事は許される事ではない!!

『『『『『門は辞めろ~~~!!』』』』』

 一部から門大統領を擁護する発言が出れば、即座に叩くネットの民。
 その声は大多数に叩き潰され、辞めろコールで塗り潰される韓国ネットであった。


*************************************
 敵国条項の補足。

 国際連合憲章で、第二次世界大戦の敗戦国に対する措置を条文にしたもの。
 みんな国連に加盟しちゃって「時代にそぐわないよね~」となり、消す作業と決定を大多数で可決して20年……
 消すの、めっちゃ面倒臭いんですって!
しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?

おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました! 皆様ありがとうございます。 「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」 眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。 「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」 ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。 ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視 上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

髪を切った俺が芸能界デビューした結果がコチラです。

昼寝部
キャラ文芸
 妹の策略で『読者モデル』の表紙を飾った主人公が、昔諦めた夢を叶えるため、髪を切って芸能界で頑張るお話。

公主の嫁入り

マチバリ
キャラ文芸
 宗国の公主である雪花は、後宮の最奥にある月花宮で息をひそめて生きていた。母の身分が低かったことを理由に他の妃たちから冷遇されていたからだ。  17歳になったある日、皇帝となった兄の命により龍の血を継ぐという道士の元へ降嫁する事が決まる。政略結婚の道具として役に立ちたいと願いつつも怯えていた雪花だったが、顔を合わせた道士の焔蓮は優しい人で……ぎこちなくも心を通わせ、夫婦となっていく二人の物語。  中華習作かつ色々ふんわりなファンタジー設定です。

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

廃妃の再婚

束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの 父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。 ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。 それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。 身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。 あの時助けた青年は、国王になっていたのである。 「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは 結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。 帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。 カトルはイルサナを寵愛しはじめる。 王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。 ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。 引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。 ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。 だがユリシアスは何かを隠しているようだ。 それはカトルの抱える、真実だった──。

処理中です...