36 / 94
陸 嘘
36 大合唱
しおりを挟む「「「「「忍チューバーは、無実だ~~~!!」」」」」
忍チューバーの動画が更新された直後、ネットの民は、諸手を挙げて喜んだ。
その声は世界中からあがり、唯一、韓国のネットの民だけが口を閉ざした。
「やっぱりな~」
「俺は信じてたぞ~!」
「てか、忍チューバー強すぎ!(笑)」
「素手で無血で竹島を取り返すなんて(涙)」
「さすが忍チューバーだ!」
様々な喜びを見せるネットの民は、次第に韓国非難に移る。
「韓国は、大嘘つきだな(笑)」
「てか、あいつらどこ行った?(笑)」
「自分が不利になったら逃げるんだな(笑)」
「せめて、忍チューバーに謝れよな」
そうして安保総理の発表を思い出したネットの民は、非難の声が大きくなる。
「そうだ……無実の忍チューバ―を殺そうとしたんだった」
「俺達の忍チューバーを殺そうとしただと?」
「殺人犯は、お前達だ!」
「それすら忍チューバーはやっつけた!!」
「日本の誇りだ~(涙)」
「でも、艦隊が竹島に向かってるって、ヤバくない?」
「忍チューバーなら勝てるだろうけど……」
「俺、国連に忍チューバーを助けるように頼んでおくよ」
「私もスウェーデンの友達に呼び掛ける!」
「「「「俺も俺も」」」」
「「「「私も私も」」」」
非難の声から、心配する声に変わった頃、門大統領のニュースが入って来た。
「また嘘を……」
「これで誰が信じるんだ?」
「韓国は、半分信じてるみたいだぞ」
「馬鹿じゃないの?」
「世界中も、信じてないのに……」
「あ、ジャスティスが『動きま~す』とか言ってる」
「それ、ちゃんと英語で言ってた? どこの芸人やねん(笑)」
「アメリカが動いてくれたら確実だね!」
「日本は何してるの?」
「弱腰だからな~……」
「署名活動でもしよっか?」
「もう、何個か署名サイトは立ち上がってるぞ」
「なんてサイト?」
そうして忍チューバーを助ける署名が日本中だけでなく、世界中から集まって来るのであった。
* * * * * * * * *
忍チューバーの動画が更新され、韓国のネットの民は、日本から撤退はしたが、国内では荒れていた。
『門の嘘つき!』
『死ね!』
『殺す!』
『お前に入れたの失敗だった!!』
『お前のせいで、俺達まで嘘つき呼ばわりせれてるんだぞ!』
『絶対死刑にしてやる!!』
それから門大統領の記者会見が行われると、やや風向きが変わる。
『てか、元々独島を占拠したのが悪くね?』
『そうだ。それだけで、死刑ものだ』
『いまも、女性を人質にとってるじゃないか』
『説得に行った兵士を殺したんだから、話し合いに応じない忍チューバーが悪い』
『そもそも、独島は我が国の領土なんだから、どんな事をしても取り返すべきだ!』
韓国のネットの民は、真っ二つに割れて大喧嘩。
その喧嘩はネットだけでなく、現実世界にまで及ぶ。
門大統領を非難するデモ隊と、忍チューバーを非難するデモ隊だ。
この事態には韓国警察だけでなく、韓国軍まで出動して暴動を抑える事となった。
そんな中、韓国デモ隊がひとつにまとまる事件が起こる。
『また嘘つきやがったな!』
『もう擁護できない!』
『韓国の恥だ!』
『忍チューバーを殺すな~!』
『お前のせいで、俺達が悪者になるだろう!』
『『『『『門大統領はやめろ~!!』』』』』
ネットの民は門大統領を非難する声だけになり、デモ隊までもが大統領官邸に、声を荒らげて一直線に向かう。
何故、このような事態になったか……
通信機器を壊したにも関わらず、忍チューバーの動画が更新されたからだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
29
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる