上 下
264 / 755
第十章 王様編其の一 猫の王様誕生

262 働くにゃ~

しおりを挟む

 終戦報告の翌日、仮住まいで寝ていたらさっそく寝坊したらしく、ケンフの引き戸を叩く音で目が覚めた。
 王様が初日から寝坊したと住人に知られるのは情けないので、わし達は慌てて食堂に入り、皆の朝食にまざって腹に掻き込む。そして皆が揃っている内に、今後の話に移る。

 わしの街の住人は、国の中のどこよりも人数が少ない。だが、三千人は居るので、仕事の割り振りだけでも大変だ。
 ひとまず必要な仕事。農業従事者、戦闘や狩りの出来る者、建物の修復が出来る者、料理や裁縫が出来る者を分けてしまう。残念ながら約三分の一は子供なので、農業に子供を使うしかない。
 この事を踏まえて、リータとメイバイに振り分けを頼む。

 住人にも炊き出しを行い、皆が食べ終わる前にわしはやる事があるので街の外に出る。

 広範囲に探知魔法を使いながら、巨大な風の刃【大鎌】の連打。街の周りの木と同時に、何百という獣も同時に切り裂いてやった。
 それが終わると、畑の予定地の切り株と獣だけを次元倉庫に入れて真水を掛けておく。あとは耕して種芋を蒔くだけだが、これはわしの仕事じゃない。だが、くわや農具は必要なので、土魔法で大量に作り出す。

 わしが農具をせっせと作っていると、農作業組と戦闘組の者達を、リータ達が引き連れて来てくれた。皆、鳩が豆鉄炮を喰らった顔をしているが、理由がわからない。

「シラタマさん! そういう事をするなら、先に言っておいてください!!」
「すごい音だったニャー! 子供が多いんだから怖がるニャー!!」

 いや。リータ達が怒りながら教えてくれたから、謎は解けた。でも、王様としての威厳があるからポコポコしないで~。

 わしの平謝りでひとまずポコポコは止まったので、住人に語り掛ける。

「驚かせて悪かったにゃ。これから君達に仕事を与えるにゃ。まず農作業組。土を耕して、ジャガイモを植えてもらうにゃ。えっと……子供達ばっかりにゃし、リーダーは、ヨキにゃ。頼むにゃ」
「え……こんな広大な土地を、僕が……」
「こんにゃの序の口にゃ。まだまだ広くなるにゃ。まぁ一時的だから心配するにゃ。適任者が見付かるまで、みんにゃの為に頼むにゃ~」
「う、うん。少しだけやってみる」

 リーダー不在ではまとまるものも纏まらないので、無理矢理にでも押し付ける。それにヨキは、白い巨象の血の栄養水を知っているので、これ以上の適任者は今のところ居ない。
 リーダーが決まると農作業組には、すでに準備が整っていたので、ただちにあたらせる。皆、ヨキのあとに続いて移動してくれた。

「戦闘組は、農作業組を守りつつ、獣の狩りにゃ。まだ収納出来ていない死んだ獣もあるし、避けた獣もいると思うから、追い払うか、狩ってくれにゃ。リーダーは……ケンフ。頼むにゃ」
「ワン!」
「シェンメイの妹さんも、残っているにゃら手伝ってくれにゃ。ケンフの指示が嫌にゃら、別動隊を組んでくれていいからにゃ」
「はあ……」

 シェンメイの妹、ジンリーは、まだ人族とわだかまりがあるみたいなので、ケンフと一言、二言掛けて、猫耳族の者と一緒に畑を中心に守るみたいだ。
 ケンフは先頭に立って獣を狩るみたいなので、頭が二つあるほうがちょうどいいのかもしれない。

「ワンヂェンの魔法組は切り株起こしにゃ。抜いてくれたら、運ぶのは戦闘組や大人組にやらしたらいいからにゃ。倒れないようにやってくれにゃ」
「わかったにゃ。でも、ノエミの力も借りたいにゃ。どこに居るにゃ?」
「ああ。ノエミには違う仕事を頼んでいるにゃ」
「そうにゃんだ」
「魔力が無くなった者は、出来そうにゃ仕事を割り振ってくれにゃ。それじゃあ、みんにゃ。働くにゃ~~~!」
「「「「「にゃ~~~!」」」」」

 いつの間に決まったのか、この場に居た者は気の抜ける声で応える。さすがに人数が多かったので、ずっこけそうになった。


 皆の作業が始まるのを見て、わしはサボ……りません! 冗談で~す。

「シラタマさんは何をするのですか?」
「さっきサボろうとしてたニャ」

 わしの心の声を読めるリータとメイバイは、何やら疑うような視線を向ける。

「そんにゃ事しないにゃ~」
「「疑わしい(ニャ)……」」
「しないって言ってるにゃ~。わしはもう少し木を切り倒して来るにゃ」
「じゃあ、私達もついて行きます」
「シラタマ殿を見張るニャー!」
「う~ん……わしより他を見てくれにゃ。どこも人手が足りてないにゃ。頼むにゃ~」
「……そうですね。私はワンヂェンさんの手伝いをしましょうか」
「じゃあ私は、狩り組を手伝おうかニャ」
「よし! 昼まで頑張るにゃ~」
「「にゃ~~~!」」

 二人の気の抜ける掛け声を聞いて、わしは走り出す。ひとまず誰も向かっていない方向に走り、木や根っこ、獣の死体を回収し、向かって来る獣も次元倉庫行きだ。
 そうこうしていると、木を切り倒した外周まで到着する。ここでも【大鎌】を乱発して、街の外周を広くしていく。
 一周回ると、今度は木等を次元倉庫に入れていき、向かって来る獣もサクッと倒す。

 二週目も回り終わると太陽が真上にあったので、急いで街に戻る。だが、すでに炊き出しが始まっていた。
 どうやら獣の死体を解体して、焼き肉パーティーをしているみたいだ。王様のわしを待たずに……
 わしは悲しくなったがお腹もすいていたので、列の最後尾に並ぶ。すると、リータとメイバイが走って来た。

「何してるニャー!」
「にゃ? 並んでるにゃ」
「シラタマさんは王様なんですから、こっちです!」
「みんにゃと同じ物でいいにゃ~」
「心配しなくとも同じ物ニャ。リーダー達が集まっている所で食べたほうが効率がいいニャー」
「たしかにそうだにゃ……メイバイも賢くなったにゃ~」
「誰でもわかるニャー!」
「はい、行きますよ~」
「にゃ~~~」


 わしはリータに首根っこを掴まれ、主要メンバーが集まるテーブルに連行される。わしが王様なのに……
 威厳もへったくれもないので、テーブルに並んでいる肉をつまみながら、皆の報告を聞く。

「ヨキのほうはどうなってるにゃ?」
「もう耕し終わりました。あとは植えて、例の水を撒くだけです」
「にゃるほど……獣の肉は順調に集まったにゃ? あ、これは誰が管理してるにゃ?」
「私ニャー」
「メイバイがしてくれてるんにゃ。決めてなかったのに、ありがとにゃ。それで、どんな状況にゃ?」
「シェルターの氷室じゃ全然足りないニャー。どこかに新しいの作ってニャー」
「わかったにゃ。でも、干し肉にゃんかに加工できないかにゃ? 他の街も食糧が必要だから、生では運べないにゃ」
「なるほど……誰か作れる人をあたってみるニャー」

 これで当面の食糧は間に合ったかな? 肉ばかりになりそうだから、ジャガイモを急がないといけないな。

「ヨキのほうで作っていたジャガイモはどうなったにゃ?」
「数日前に収穫して、少し食べました。残りは氷室です」
「じゃあ、それも種芋に回してくれにゃ。肉があるから、収穫するまでは大丈夫にゃろ」
「わかりました。あとで取りに行きます」

 よし。一回目でかなりの収穫が見込めるな。シェルターで作らせておいた物が、功を奏したのう。

「ケンフのほうはどうにゃ? 怪我人は出てないにゃ?」
「足場が悪いので足をひねった者がいますが、獣は弱い奴しか残っていなかったので、重傷者はいません」
「捻挫だけにゃ……夜に、わしかノエミが見るにゃ。でも、重傷者が出た場合はすぐに呼ぶにゃ」
「はっ!」
「ワンヂェン。ワンヂェンのほうはどうにゃ?」
「切り株が多すぎて、魔法使いが足りないにゃ~」

 そりゃそうか。わしと違って魔力も少ないんじゃ、すぐに魔法が使えなくなるわな。となると……

「……魔力が無くなった者も、農業に回してくれにゃ。植えるぐらい出来るにゃろ?」
「わかったにゃ~」
「それとケンフの組は、帰りには切り株を出来るだけ持ち帰ってやってにゃ」
「わかりました」
「あとはにゃにか大事な事はあるかにゃ?」
「いいですか?」

 わしの質問に、ズーウェイが手を上げた。

「どうしたにゃ?」
「調味料が少なくなっています。どうしましょうか?」
「あ、まだまだあるから、氷室を作った場所に出すにゃ。それを干し肉にも使ってもらえるようにするにゃ」
「わかりました。メイバイさん。干し肉も私のほうで担当しますので、どうぞ他の仕事をしてください」
「助かるニャー」
「よし! こんにゃもんかにゃ?」

 わしの質問に、皆、頷く。

「それじゃあ日暮れまで、引き続きよろしくにゃ~」
「「「「「にゃ~~~!」」」」」

 相変わらずの気の抜ける返事を受けて、わしは肉を頬張って席を立つ。王様が意地汚いと言われても、急いでいるのだから許してくれ。今回だけですか。そうですか。


 ヨキはわしの作ったリヤカーを引いて、子供達と一緒にシェルターに走って行ったので、メイバイのお願いから取り掛かる。

 現在作業が集中している南門に、大きな氷室を道を挟んで二個作る。そこにメイバイが集めてくれた肉の半分を入れて、残りは次元倉庫に入れておく。
 さらに塩と調味料を大量に取り出し、干し肉製作を出来るようにしておく。それが終わる頃に、ヨキ達とズーウェイが走って来たので、ズーウェイに軽く説明してから畑に向かう。

 ヨキ達が種芋を作っている内に、わしは溜め池と、土魔法でバケツを大量に作ってしまう。
 それが出来たら、ヨキに巨象の血の入った大きな桶を預ける。今回の濃度は八倍。少し危険だが、早さを優先する。

「わかっているにゃ? 絶対にこの濃度は守ってくれにゃ。じゃないと、この街は滅びるにゃ」
「わかっているけど、そんなに危険な物なんですか?」
「危険にゃ。リータとメイバイを知っているにゃろ?」
「シラタマさんのお嫁さんですよね?」
「にゃ?」
「違うんですか?」

 いつの間にわしは結婚しておるんじゃ? あの二人は、ヨキに嘘を言ったのか? まさか子供まで外堀を埋めるのに使っておるのか……。ここで否定すると、リータ達に知られた時に怒られる気がする。やんわりとボカしておこう。

「えっと……まだ結婚してないにゃ。いまは彼女かにゃ~?」
「そうなんですか!?」
「にゃんでそんにゃにビックリするにゃ~」
「だって、みんな奥様って呼んでますよ」

 嘘じゃろ? みんなって……みんな!? 誰が言い振らしておるんじゃ! 謎解きしたいが、そんな暇はないし……一旦保留じゃ!

「ま、まぁその件は、いまは関係無いかにゃ? えっと……そうにゃ。さっきの話にゃけど、血のせいで、あの二人がわしを殺そうとして来たにゃ」
「いや、関係ありますよ! シラタマさんを結婚したいほど好きなのに、殺そうとしたんですよね!?」
「そ、そうですにゃ」
「そんな恐ろしい効果があるのですね。絶対に守ります!」
「う、うんにゃ。よろしくにゃ~」

 ヨキは固く約束してくれたので、わしはその場を離れる。誰が言い振らしているかを考えながら……


 それも気になったが、魔法部隊の作業の遅れも気になる。なので、逆側の畑予定地を四面分、耕すのに邪魔になる物を次元倉庫に仕舞って、次の作業に移るのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

料理を作って異世界改革

高坂ナツキ
ファンタジー
「ふむ名前は狭間真人か。喜べ、お前は神に選ばれた」 目が覚めると謎の白い空間で人型の発行体にそう語りかけられた。 「まあ、お前にやってもらいたいのは簡単だ。異世界で料理の技術をばらまいてほしいのさ」 記憶のない俺に神を名乗る謎の発行体はそう続ける。 いやいや、記憶もないのにどうやって料理の技術を広めるのか? まあ、でもやることもないし、困ってる人がいるならやってみてもいいか。 そう決めたものの、ゼロから料理の技術を広めるのは大変で……。 善人でも悪人でもないという理由で神様に転生させられてしまった主人公。 神様からいろいろとチートをもらったものの、転生した世界は料理という概念自体が存在しない世界。 しかも、神様からもらったチートは調味料はいくらでも手に入るが食材が無限に手に入るわけではなく……。 現地で出会った少年少女と協力して様々な料理を作っていくが、果たして神様に依頼されたようにこの世界に料理の知識を広げることは可能なのか。

呪われた子と、家族に捨てられたけど、実は神様に祝福されてます。

光子
ファンタジー
前世、神様の手違いにより、事故で間違って死んでしまった私は、転生した次の世界で、イージーモードで過ごせるように、特別な力を神様に授けられ、生まれ変わった。 ーーー筈が、この世界で、呪われていると差別されている紅い瞳を宿して産まれてきてしまい、まさかの、呪われた子と、家族に虐められるまさかのハードモード人生に…! 8歳で遂に森に捨てられた私ーーキリアは、そこで、同じく、呪われた紅い瞳の魔法使いと出会う。 同じ境遇の紅い瞳の魔法使い達に出会い、優しく暖かな生活を送れるようになったキリアは、紅い瞳の偏見を少しでも良くしたいと思うようになる。 実は神様の祝福である紅の瞳を持って産まれ、更には、神様から特別な力をさずけられたキリアの物語。 恋愛カテゴリーからファンタジーに変更しました。混乱させてしまい、すみません。 自由にゆるーく書いていますので、暖かい目で読んで下さると嬉しいです。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革

うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。 優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。 家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。 主人公は、魔法・知識チートは持っていません。 加筆修正しました。 お手に取って頂けたら嬉しいです。

どうも、死んだはずの悪役令嬢です。

西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。 皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。 アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。 「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」 こっそり呟いた瞬間、 《願いを聞き届けてあげるよ!》 何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。 「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」 義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。 今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで… ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。 はたしてアシュレイは元に戻れるのか? 剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。 ざまあが書きたかった。それだけです。

捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~

伽羅
ファンタジー
 物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。

幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん
ファンタジー
アイ「恥ずかしいから家の外では話しかけて来ないで」 サユリ「貴方と話していると、誤解されるからもう2度と近寄らないで」 メグミ「家族とか気持ち悪、あんたとは赤の他人だから、それじゃ」 義理の妹で同い年のアイ 幼馴染みのサユリ 義理の姉のメグミ 彼女達とは仲が良く、小さい頃はよく一緒遊んでいた仲だった… しかし カイト「皆んなおはよう」 勇者でありイケメンでもあるカイトと出会ってから、彼女達は変わってしまった 家でも必要最低限しか話さなくなったアイ 近くにいることさえ拒絶するサユリ 最初から知らなかった事にするメグミ そんな生活のを続けるのが この世界の主人公 エイト そんな生活をしていれば、普通なら心を病むものだが、彼は違った…何故なら ミュウ「おはよう、エイト」 アリアン「おっす!エイト!」 シルフィ「おはようございます、エイト様」 エイト「おはよう、ミュウ、アリアン、シルフィ」 カイトの幼馴染みでカイトが密かに想いを寄せている彼女達と付き合っているからだ 彼女達にカイトについて言っても ミュウ「カイト君?ただ小さい頃から知ってるだけだよ?」 アリアン「ただの知り合い」 シルフィ「お嬢様のストーカー」 エイト「酷い言われ様だな…」 彼女達はカイトの事をなんとも思っていなかった カイト「僕の彼女達を奪いやがって」

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人
ファンタジー
 僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。  実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。  そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。  なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!  そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。  だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。  どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。  一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!  僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!  それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?  待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

処理中です...