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ウソツキ2
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ピンク色の豆のような乳首の先端を、人差し指が弾いた。
わずかに開いたケントの口が木箱の上のランプの光に照らされ、決して整う事のない呼吸を何度も荒くはき続けている。
あぐらをかくハーヴェイの股座(またぐら)の上にケントは乗せられていた。
そんなケントが身に着けているものはお気に入りの緑のバンダナのみ。
そのバンダナも額にではなく、目を隠すために目元に下げられ、首から下はなにひとつ衣服は着ておらず、硬直させた陰部を露出させながら静かにもだえていた。
ハーヴェイは背後から抱きしめるように両手でケントの豆のような小さな乳首をやさしくこねっており、さらに口をケントの耳に当て、なぞるようにその舌で舐めている。
視界のない中で、ただケントの耳元で聞こえてくるのは、ハーヴェイの獣のような吐息だった。
一度も触れてさえいないにも関わらず、そそり立っているケントのペニスは、まるで独自の意思をもっているかのように何度も脈を打っている。
目を隠し、ペニスの先端を濡らし、ハーヴェイによって乳首と耳元の刺激を与えられて息を荒げるその姿を、ケントの寝床で横たわっているマラークに見せつけるようにハーヴェイは愛撫を続けていた。
「──昨日よりも反応がいいっすね」
男でも乳首を開発すれば気持ちいい──なんて事をつい先日まで童貞だったハーヴェイが知っているはずがない。
にもかかわらずケントの乳首をハーヴェイがやさしく刺激をするようになったキッカケはマラークだった。
昨夜、マラークは自分で仕込むのが面倒なのか、それとも酒のつまみのようにケントのみだらな姿を見るのが楽しいのか、自分の代わりにケントの乳首と耳を刺激するようにハーヴェイへと命令をした。
当然ハーヴェイもまた強い興味を示し、マラークに言われた通りに実行し──今日に至る。
ハーヴェイの指がケントの乳首から離れると──そっとケントのペニスの先端に触れた。
視覚の封じられたケントは、驚きと予期せぬ刺激に、小さく体を震わせた。
「あ……」
ケントのそそり立つペニスの先端を指先でやさしく押し込んで上に引き離すと、ケントの先走りが糸を引いていた。
「こんなに垂らしちゃって……マゾいっすねぇ」
そんなケントをあおるように、ハーヴェイは嬉しそうにケントの耳元で小さくささやく。
「……憧れのマラークさんが見てるっすよ」
後輩にもっと変態になるように仕込まれているのにも関わらず、ペニスを膨張させてしまっているケントをマラークは黙って見ていた。
楽に横たわりながら酒入りのグラスを片手に、じっと口角が上げながら──自分に憧れた男が性奴隷のように調教されてみだらになってるその光景を、1人酒の肴(さかな)のように堪能しているようだ。
ケントは視界はふさがれて何も見えないはずなのに、今マラークがどんな表情でどんな目をしてケントを見ているか、ケントの脳が勝手に補完していく。
ハーヴェイがケントのペニスの先端から先走りを指ですくいとると、その指先をケントの唇へと当てた。
「ほら、自分で出した先走りっすよ」
ケントは息を荒げながらも、何も言わずにハーヴェイの指を愛しそうに舐め始めた。
「あらら……自分の先走りでも美味しそうに舐めちゃうんすね」
そういうとハーヴェイの指先は再びケントの乳首の刺激を続け、再び先走りが出るのを確認すると、その先走りをすくい取ってケントの唇へともっていく。
そんなケントもまた、ハーヴェイが唇にもっていく前にすでに口を開いており、それはまるでエサを求めるヒナのようだ。
「へへっ……ほんとに変態っすね……男のチンコから出たものなら、本当はなんでも嬉しいんじゃないすか?……いっそ、憧れのマラークさんにションベンでも飲ませてもらうっすか?」
──悪ふざけで言ったハーヴェイのその一言。
マラークは悪だくみをするかのように小さく右頬を上げると、グラスに入っていた酒をいっきに飲み干した。
そのまま楽に横たわった姿勢から起き上がると、ハーヴェイに静かに命令をした。
「バンダナを上げろ」
「──うっす」
ハーヴェイがケントを視界をふさいでいた緑のバンダナを額へと上げた。
ケントの視界に光がともり、最初に目に入ったのはマラークの腰元だった。
ケントは上を見上げた。
仁王立ちのように、上から自分を見下ろすマラーク。
ランプの光と影と、そしてその表情のせいかやはり悪党のように見えるその姿。
「両手を出せ」
言われるがままにケントが両手を差し出すと、マラークはさきほどまで自分が酒を飲んでいたグラスをケントの両手の上に乗せた。
まるで神に恵みを乞うようにケントはそのグラスを手に持った。
「口につけて構えてろや、よごしたくなけりゃな」
マラークは自らの布ズボンのゴムを前方に引っ張りながら下げるとペニスがあらわになったが完全には膨張しておらず、力半分といったような状態だった。
しかしそれだけでもその存在感は、ケントの思考を奪うには十分の破壊力で、ケントはマラークのペニス一点に誘惑されるように見つめている。
マラークはケントの構えるグラスカップに近づけ、ペニスの先端をグラスにそっと当てた。
──八重歯を見せ、マラークは不敵に笑った。
それはセミの鳴き終わりとノイズを足したような音から始まった。
マラークの先端から突然、黄金の水が勢いよく流れ始めた。
その矛先は、ケントの持つグラスの横側へと狙いを定められ、黄金水がグラスへと注がれていく。
上に飛び散った小さな水しぶきが、ケントの顔に次々と付着していく中、マラークの黄金水はエールのように泡を立ててグラスを満たしていった。
勢いのあった水流の放物線が勢いを失っていくと、次第に締め忘れた蛇口のような水滴へと変わった。
マラークは自身の竿を指でつかみ、先端に残ったわずかな黄金水を、ケントの鼻先にこすりつけるように拭いた。
「──飲め」
グラス一杯に満たされたマラークの黄金水。
匂いも特になく、一見泡を立ててうまそうなエールのようにも見える黄金水を見ながら、ケントは息を呑んだ。
「……見ててあげるっすよ、変態」
ハーヴェイがケントの耳元で静かにささやき、その間もずっと指でケントの両乳首を刺激し続けている。
ケントが大きく目を閉じると、やけ酒でもはじめたかのようにそのグラスを勢いよく口に含んで飲み始めた。
憧れた男の黄金の水。
おそらく、あの美学の塊と言えるマラークも、そんなものを飲ませた事はおろか、他人に望んだ事すら一度たりともないだろう。
故にこんな異常ともいえる欲望を向けられたのは、この世界でたった一人、自分だけなのだと──なら、受け止めたい。
そんな都合のいい方便を頭の片隅に用意しながら、ケントはマラークの黄金水をすべて飲み干した。
「クク……とんでもねぇ野郎だなテメエは」
マラークは何を思ったのか、ケントの頭をそっと撫でた。
こんな事すらも受け入れるケントを、わずかにも愛おしく見えたのかそれとも──
マラークはさらに一歩寄り添い、自身のペニスをケントの顔に押し付けた。
「ほらよ、ご褒美だぜ?好きなだけしゃぶんな」
赤い瞳がケントを見下ろす。
ケントは憧れた男のペニスを、無我夢中でしゃぶりはじめた。
*
一方そのころ。
宿舎代わりの民家で、オルバーに話しかけられたレックスが振り向きながら言葉を聞き返した。
「──またマラークがいない?」
「ああ。ここ最近は宿舎どころか、夜になると必ずといっていいほど見かけなくなるんだ。どこで何をしてるのかねぇ」
レックスは銀色のサラサラ髪の頭を右手で抱え込むように、頭を悩ませた。
「──この前の昼間の訓練といいアイツは一体何をしとるんだ?」
「昼間の訓練?なんだそりゃ?」
「あー数日前だっけか、マラークが殺気むき出しでケントとやり合ってる所をたまたま見てな。ケントはケントでキュアル草と包帯を持っていっちまうし。というかおまえ、最近のケントを見て変だと思わなかったのか?」
「あー……言われてみれば……傷やらアザやら増えて……服もボロボロになってたな。ま、んなことウチでは珍しいもんじゃないだろ?」
「そうはいってもなぁ……マラークいわく訓練──どうみても訓練……じゃないよなぁやっぱりあれは」
レックスは数日前のマラークとケントの戦闘を思い返していた。
見習い傭兵相手の訓練にしては、どう考えても行き過ぎた戦闘行為だという事。
レックス自身マラークとは付き合いが長いものの、手綱のない状態で自己判断で動く時のマラークの加減のなさを知っているがゆえに、レックスは心配をしていた。
「っておいおい、まさかこんな時間でもケントと訓練をしてるんじゃないだろうな……」
「ケントなら、メシのあと酒場からハーヴェイと天幕に戻っていくのは見かけたぜ?」
「ということはケントもハーヴェイも今ごろは天幕か。なら当のマラークはどこで何をしているんだ」
「こっちが聞きたいぜ」
「ハァ……仕方がない、団長が戻って来たら一応報告だけ──」
レックスがオルバーと会話をしていると、外から何か動物のような鳴き声が聞こえてきた。
「──キュウウゥゥ」
「……ラプトルの鳴き声?」
レックスとオルバーは目を合わせて、互いに何かを察した。
宿舎の外から足音が静かに近づいて来る。
その足音の主が静かに宿舎の扉を開くと、その人物を見てレックスたちが驚いたように言葉を投げかける。
「おいおい、唐突にあらわれんでくれよ──団長」
ファイアレッド色のような長髪の剣士の顔が、部屋のランプ光で照らしだされた。
「──久しいな、レックス、オルバー」
わずかに開いたケントの口が木箱の上のランプの光に照らされ、決して整う事のない呼吸を何度も荒くはき続けている。
あぐらをかくハーヴェイの股座(またぐら)の上にケントは乗せられていた。
そんなケントが身に着けているものはお気に入りの緑のバンダナのみ。
そのバンダナも額にではなく、目を隠すために目元に下げられ、首から下はなにひとつ衣服は着ておらず、硬直させた陰部を露出させながら静かにもだえていた。
ハーヴェイは背後から抱きしめるように両手でケントの豆のような小さな乳首をやさしくこねっており、さらに口をケントの耳に当て、なぞるようにその舌で舐めている。
視界のない中で、ただケントの耳元で聞こえてくるのは、ハーヴェイの獣のような吐息だった。
一度も触れてさえいないにも関わらず、そそり立っているケントのペニスは、まるで独自の意思をもっているかのように何度も脈を打っている。
目を隠し、ペニスの先端を濡らし、ハーヴェイによって乳首と耳元の刺激を与えられて息を荒げるその姿を、ケントの寝床で横たわっているマラークに見せつけるようにハーヴェイは愛撫を続けていた。
「──昨日よりも反応がいいっすね」
男でも乳首を開発すれば気持ちいい──なんて事をつい先日まで童貞だったハーヴェイが知っているはずがない。
にもかかわらずケントの乳首をハーヴェイがやさしく刺激をするようになったキッカケはマラークだった。
昨夜、マラークは自分で仕込むのが面倒なのか、それとも酒のつまみのようにケントのみだらな姿を見るのが楽しいのか、自分の代わりにケントの乳首と耳を刺激するようにハーヴェイへと命令をした。
当然ハーヴェイもまた強い興味を示し、マラークに言われた通りに実行し──今日に至る。
ハーヴェイの指がケントの乳首から離れると──そっとケントのペニスの先端に触れた。
視覚の封じられたケントは、驚きと予期せぬ刺激に、小さく体を震わせた。
「あ……」
ケントのそそり立つペニスの先端を指先でやさしく押し込んで上に引き離すと、ケントの先走りが糸を引いていた。
「こんなに垂らしちゃって……マゾいっすねぇ」
そんなケントをあおるように、ハーヴェイは嬉しそうにケントの耳元で小さくささやく。
「……憧れのマラークさんが見てるっすよ」
後輩にもっと変態になるように仕込まれているのにも関わらず、ペニスを膨張させてしまっているケントをマラークは黙って見ていた。
楽に横たわりながら酒入りのグラスを片手に、じっと口角が上げながら──自分に憧れた男が性奴隷のように調教されてみだらになってるその光景を、1人酒の肴(さかな)のように堪能しているようだ。
ケントは視界はふさがれて何も見えないはずなのに、今マラークがどんな表情でどんな目をしてケントを見ているか、ケントの脳が勝手に補完していく。
ハーヴェイがケントのペニスの先端から先走りを指ですくいとると、その指先をケントの唇へと当てた。
「ほら、自分で出した先走りっすよ」
ケントは息を荒げながらも、何も言わずにハーヴェイの指を愛しそうに舐め始めた。
「あらら……自分の先走りでも美味しそうに舐めちゃうんすね」
そういうとハーヴェイの指先は再びケントの乳首の刺激を続け、再び先走りが出るのを確認すると、その先走りをすくい取ってケントの唇へともっていく。
そんなケントもまた、ハーヴェイが唇にもっていく前にすでに口を開いており、それはまるでエサを求めるヒナのようだ。
「へへっ……ほんとに変態っすね……男のチンコから出たものなら、本当はなんでも嬉しいんじゃないすか?……いっそ、憧れのマラークさんにションベンでも飲ませてもらうっすか?」
──悪ふざけで言ったハーヴェイのその一言。
マラークは悪だくみをするかのように小さく右頬を上げると、グラスに入っていた酒をいっきに飲み干した。
そのまま楽に横たわった姿勢から起き上がると、ハーヴェイに静かに命令をした。
「バンダナを上げろ」
「──うっす」
ハーヴェイがケントを視界をふさいでいた緑のバンダナを額へと上げた。
ケントの視界に光がともり、最初に目に入ったのはマラークの腰元だった。
ケントは上を見上げた。
仁王立ちのように、上から自分を見下ろすマラーク。
ランプの光と影と、そしてその表情のせいかやはり悪党のように見えるその姿。
「両手を出せ」
言われるがままにケントが両手を差し出すと、マラークはさきほどまで自分が酒を飲んでいたグラスをケントの両手の上に乗せた。
まるで神に恵みを乞うようにケントはそのグラスを手に持った。
「口につけて構えてろや、よごしたくなけりゃな」
マラークは自らの布ズボンのゴムを前方に引っ張りながら下げるとペニスがあらわになったが完全には膨張しておらず、力半分といったような状態だった。
しかしそれだけでもその存在感は、ケントの思考を奪うには十分の破壊力で、ケントはマラークのペニス一点に誘惑されるように見つめている。
マラークはケントの構えるグラスカップに近づけ、ペニスの先端をグラスにそっと当てた。
──八重歯を見せ、マラークは不敵に笑った。
それはセミの鳴き終わりとノイズを足したような音から始まった。
マラークの先端から突然、黄金の水が勢いよく流れ始めた。
その矛先は、ケントの持つグラスの横側へと狙いを定められ、黄金水がグラスへと注がれていく。
上に飛び散った小さな水しぶきが、ケントの顔に次々と付着していく中、マラークの黄金水はエールのように泡を立ててグラスを満たしていった。
勢いのあった水流の放物線が勢いを失っていくと、次第に締め忘れた蛇口のような水滴へと変わった。
マラークは自身の竿を指でつかみ、先端に残ったわずかな黄金水を、ケントの鼻先にこすりつけるように拭いた。
「──飲め」
グラス一杯に満たされたマラークの黄金水。
匂いも特になく、一見泡を立ててうまそうなエールのようにも見える黄金水を見ながら、ケントは息を呑んだ。
「……見ててあげるっすよ、変態」
ハーヴェイがケントの耳元で静かにささやき、その間もずっと指でケントの両乳首を刺激し続けている。
ケントが大きく目を閉じると、やけ酒でもはじめたかのようにそのグラスを勢いよく口に含んで飲み始めた。
憧れた男の黄金の水。
おそらく、あの美学の塊と言えるマラークも、そんなものを飲ませた事はおろか、他人に望んだ事すら一度たりともないだろう。
故にこんな異常ともいえる欲望を向けられたのは、この世界でたった一人、自分だけなのだと──なら、受け止めたい。
そんな都合のいい方便を頭の片隅に用意しながら、ケントはマラークの黄金水をすべて飲み干した。
「クク……とんでもねぇ野郎だなテメエは」
マラークは何を思ったのか、ケントの頭をそっと撫でた。
こんな事すらも受け入れるケントを、わずかにも愛おしく見えたのかそれとも──
マラークはさらに一歩寄り添い、自身のペニスをケントの顔に押し付けた。
「ほらよ、ご褒美だぜ?好きなだけしゃぶんな」
赤い瞳がケントを見下ろす。
ケントは憧れた男のペニスを、無我夢中でしゃぶりはじめた。
*
一方そのころ。
宿舎代わりの民家で、オルバーに話しかけられたレックスが振り向きながら言葉を聞き返した。
「──またマラークがいない?」
「ああ。ここ最近は宿舎どころか、夜になると必ずといっていいほど見かけなくなるんだ。どこで何をしてるのかねぇ」
レックスは銀色のサラサラ髪の頭を右手で抱え込むように、頭を悩ませた。
「──この前の昼間の訓練といいアイツは一体何をしとるんだ?」
「昼間の訓練?なんだそりゃ?」
「あー数日前だっけか、マラークが殺気むき出しでケントとやり合ってる所をたまたま見てな。ケントはケントでキュアル草と包帯を持っていっちまうし。というかおまえ、最近のケントを見て変だと思わなかったのか?」
「あー……言われてみれば……傷やらアザやら増えて……服もボロボロになってたな。ま、んなことウチでは珍しいもんじゃないだろ?」
「そうはいってもなぁ……マラークいわく訓練──どうみても訓練……じゃないよなぁやっぱりあれは」
レックスは数日前のマラークとケントの戦闘を思い返していた。
見習い傭兵相手の訓練にしては、どう考えても行き過ぎた戦闘行為だという事。
レックス自身マラークとは付き合いが長いものの、手綱のない状態で自己判断で動く時のマラークの加減のなさを知っているがゆえに、レックスは心配をしていた。
「っておいおい、まさかこんな時間でもケントと訓練をしてるんじゃないだろうな……」
「ケントなら、メシのあと酒場からハーヴェイと天幕に戻っていくのは見かけたぜ?」
「ということはケントもハーヴェイも今ごろは天幕か。なら当のマラークはどこで何をしているんだ」
「こっちが聞きたいぜ」
「ハァ……仕方がない、団長が戻って来たら一応報告だけ──」
レックスがオルバーと会話をしていると、外から何か動物のような鳴き声が聞こえてきた。
「──キュウウゥゥ」
「……ラプトルの鳴き声?」
レックスとオルバーは目を合わせて、互いに何かを察した。
宿舎の外から足音が静かに近づいて来る。
その足音の主が静かに宿舎の扉を開くと、その人物を見てレックスたちが驚いたように言葉を投げかける。
「おいおい、唐突にあらわれんでくれよ──団長」
ファイアレッド色のような長髪の剣士の顔が、部屋のランプ光で照らしだされた。
「──久しいな、レックス、オルバー」
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