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ケントとマラーク3

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マラークは、両手で毛布を掲げ上げると、ケントの頭ごと大きく覆った。

「えっ──」

急激に視界が暗くなり、ケントが毛布の中で後ろを振り返る間もなく、マラークはケントを左手で軽く押し倒した。
暗闇の中でケントの顔は、自分の脱いだ布ズボンが軽いクッションとなって、床に軽く頬(ほほ)をぶつけた。

「ちょ──マラーク──」

「……おとなしくしとけって」

暗い──毛布でくるまっていて、何も見えない。
自分の顔にあるのは、自分の股の匂いと少量の先走りの付着した、布ズボンがある事だけ。
ケントの顔が床にあるという事は──そう、ケントの菊がマラークからよく見える胸元にあり、マラークの好きにできるという事だ。
ケントは恥ずかしかったが、顔を見られていないのは不幸中の幸いだったかもしれない。
抵抗に意味がないと考え、おとなしくしていた。

(へへっ……さーてぇ、いつでも犯せるように、ここを使えるようにしねぇとなぁ)

マラークは自身の人差し指で、ケントの太ももの奥に隠れている硬直したペニスから、先走り汁をなでるようにすくい取った。
すぐさまその指は、ケントの菊に当てられ、その周囲を押すように触っていき、滑りがなくなると、再びペニスからすくってケントの穴を触りだした。
少しずつ、ほんの少しずつとケントの菊が柔らかくなり、まるで指を受け入れるかのようにヒクヒクと動いている。

(ん……やっぱりマラークは……)

毛布の中の暗闇で、何も見えない中、自分の尻の穴をひたすらに触られている。
マラークが何をしようとしているのか、ケントはわかってしまっている。
それは恐怖か期待か──ケントの先走りはいっこうにおさまる気配はない。

(ハッ、ケントのヤツ、汁があふれておさまらねーじゃねぇか……いいぜケント、ほんとに期待通りだオメーは)

マラークは丁寧にケントのペニスから先走りをすくいだすと、まっすぐに伸ばした指をケントの菊に当て、ゆっくりとケントの穴の中へと浸食していった。

(んッ──!?)

第一関節、そして第二関節──
マラークの太い指が根本までケントの中に入ると、マラークはそのまま円を描くようにケントの尻の穴を慣らし、今度はゆっくりと引き抜いた。
まだ慣れていないケントの菊穴を柔らかくするために、もっと滑らせる必要があると考えたマラークは、先ほど抜いた指に、自身の口の中から唾を垂れ流すと、もう一度ゆっくりとケントの穴の中へ指を入れていった。
マラークの指がケントの穴に入るたびに、視界のないケントは腰がひきつっていた。
入っては出て、入っては出て、入っては出て──マラークの指の出入りが徐々に早くなっていく。
時間をかけ、十分にケントの穴を慣らしたマラークは、さらに中指を足して、2本目をケントの穴へと挿れていった。


(変な感じだ……ちょっと苦しいけど、痛くない──ようにしてくれてるのか……?あのマラークが?)

(あー……ハァー……すぐにでもここにぶち込みてぇ……けど痛くしちまって避けられたら意味がねぇ……我慢だ……ガマン。力でねじ伏せてもサンダーライトで問題になる。他のヤツに頼られて俺がヤレなくなっても困る。あくまでコイツから求めるようにしねぇと……へへっ)

マラークのペニスは今にもはちきれそうなほど膨張し、ケントの穴の中にねじ込みたいという欲望にかられていた。

カコン──

(──あ!?)

はるか下で、ハシゴに足をかけた音がした。

(誰かのぼって来る──!?)

(……チッ!)

マラークが舌打ちをすると、慌ててケントをその体勢のまま、さらに小さく屈(かが)ませ、さらに自身のひざ元に寄せると、毛布でしっかりとその姿を隠させた。
毛布でふくらみが目立たないように、マラークはわざと態度を大きく座るように見せた。
それは体の小さいケントと態度の大きいマラークだからこそ身を隠せる手段だった。

「よっと──よう、やってるかマラーク」

後方のハシゴをのぼって来たのは傭兵仲間のレックスだった。
レックスはハシゴに足をかけたまま、顔だけを出し、前方に座り込んでいるマラークへと話しかけていた。

「んだよ、レックス。わざわざ何しに来たァ?」

「何しにって……普段からサボるようなおまえが、急に見張りを変われって言うもんだから、ちゃんとやってるか見に来たんだよ」

「へいへーい、そーかよ」

ぶっきらぼうにマラークは、レックスと目線すら合わせずただ前を見ていた。
やる気のなさそうに目を据わらせ、遠くを見るように見張りをしていそうな視線とは裏腹に──マラークは毛布の中で、手さぐりにケントの菊の位置を確かめていた。
毛布の中でマラークの指が、見えないケントの尻の割れ目をなぞっていく。

(マラーク……うそだろ──)

「……?ケントは?」

「ションベーン」

「そうか──どうだ?ケントとはうまくやってるか?相棒さんよ」

「あー……そうだなァ──お」

マラークは毛布に隠れたケントの穴を見つけると、躊躇(ちゅうちょ)なしに2本指を挿入し、好き放題と穴の中をほじくりはじめた。

(──ッ!!!!)

ケントは必至で体を動かす事を我慢し、様子を見に来たレックスに絶対に見つからまいと息を潜めた。
微動だにしないケントの様子に、マラークは不気味と笑みを浮かばせ、2本の指で毛布の中に潜むケントの穴を犯し続けた。

「どうした?」

「……べつに?なんでもねぇよ」

「それで?」

「あー?」

「ケントだよ。ほんとにうまくやってんのか?」

「あーおかげさまで。俺も珍しく楽しんでるさ、アイツも俺と相棒になれて喜んでるだろうよ」

マラークがレックスを対話をしている最中も、マラークの指はケントの尻の中で動き続ける。
指で穴をもてあそんでいると、わずかにぷっくらと膨らんでいるカ所をマラークは見つけた。
なんとなく、本当になんとなくマラークはレックスと話をしながら、その膨らんでいる場所を何度も指で押し込んで遊んだ。

「ほぉ、オマエがそこまで言うのは珍しいな」

「だから余計な心配すんなっての、ホラ、オッサンは任せて早く帰れ」

「オッサンは余計だ。ま、余計な心配だったようだな。じゃあな」

そういうとレックスは見張り台のハシゴを降りて行った。
レックスの足音が消えるまで、2人は黙っていた。

「フー……ハハッあぶねぇあぶねぇ。さーて、主役は今どうなってっかなァ」


ご機嫌そうに毛布を開いてケントの状態を確認すると──自身の布ズボンをくわえて、声を出さないように必死にこらえていた。
尻の穴を好き勝手ほじられ、そんな変態的な行為をレックスに気づかれるかもしれない状況なのに──涙を目に浮かばせながらも、ケントのペニスは、これまでにないほど硬直していた。
先走った液が、エサを目前にした獣のヨダレのようにダラダラと垂らしている。

そんな予想以上の反応をしていたケントを見て、マラークは驚いた表情をすると、じょじょにその目が据わっていく。
目は笑っていないのに、ニヤリと見せるその八重歯が唾液の糸を引くと、マラークは手の伸ばしてクシャっとケントの頭をなでた。

「……やっぱサイコーの相棒だぜ、オマエはよ」

「ふざ……けんなッ──」

涙を浮かべた黒い瞳でケントはマラークを見ていた。
こんなに苦しそうな目をしているのに、あからさまにその小さな体が自分を求めている事が、マラークを衝動を突き動かす。
満月を背にしたマラークが立ち上がり、はいていた黒い布ズボンを腰から下ろすと、張り詰めて硬直した、太いペニスがその存在感をあらわにした。
再びマラークが床に座ると、ケントのバンダナを掴んで引っ張り、顔を自分のひざ元に持っていった。

「あ……」

「ホラよ、オマエの好きにしていいぜ?」

目と鼻の先にあるマラークのペニスから発してる匂いが、ケントを誘惑させる──
マラークのペニスの先からは小さなスライムのような先走り──さらにそこから糸を垂らしていた。
液を垂らすほど興奮しているのは、ケントだけではなくマラークも同じだった。
多くの葛藤(かっとう)こそあれど、今はケントとマラークだけの秘密の時間を共有している。
自分を相手にあのマラークがこれほど興奮している。
そう思いながらケントは息をゴクリと飲み込むと、口を開いてマラークのペニスを舐め始めた。

「そうだ……体はこっちだ」

マラークがケントの体を、自身の横へと移動させ、さらに丸まった赤子のような体勢へとさせた。
自分のはちきれそうなペニスをケントにくわえさせつつも、マラークは右手を大きく伸ばし、再びケントの穴を指でほじりはじめた。

再び小さく痙攣(けいれん)するかのように、感じてしまうケント。
そんなケントを下目で見ながら、マラークは右頬を上げて不気味に笑っていた。

(ハハッ!……一度やってみたかったんだよなァ、服従させたように咥えさせて、俺の指で飼いならすってか)

いつも偉そうで、不服そうにしているマラークだったが、ケントとこうやって遊んでいる時は本当に楽しんでいるように見える。
それは征服願望なのか、いい遊び相手が見つかったからなのか。
恐らくマラークがこんなに意気揚々と何かを楽しんでる姿を見たことのある人間は、団員でもそういないだろう。

(俺……なにやってんだろ。マラークのチンコを舐めて、お尻までホジられて。ああ……でも、楽しそうだなマラークは──)

利己的、自由奔放──何を考えているのかわからない。
常識人たちが見れば、間違いなく秘密を共有するような相手ではない。
しかし現実でも見たことのないほど、その欲にまみれたマラークという男に、ケントは命を救われたのは事実だ。

ケントの思考がボヤけていく中、それでもマラークのペニスを舐め続け、その間にケントの穴をいじっていたマラークの指も3本へと増えた頃には──ケントのペニスの先端は先走りであふれていた。
気が付けば夜も更け、静まり返っていた頃にはケントの感度は最高潮に達していた。
今なら毛布をとって行為をしても、まず誰かにバレる事はない。
長時間もの間ケントの穴は、やさしい刺激を受け続けており、マラークがケントの穴から指を抜くと、ケントの腰は生まれたての小鹿のように震えていた。

「へへっ仕上げだ、ケントォ。賢いテメーなら次は何をされるかわかるよなぁ?」

「……うん」

「俺も散々我慢したからよ……加減はできねぇぜ。ガンガン犯してやるよ」

そう言いながらケントを四つんばいにさせると、地に落ちていたケントの脱いだ布ズボンを手に取った。

「声出さねぇようにこれでもかんどけ」

布ズボンをケントの口に無理やり含ませ、ケントの後方に立つと、マラークは自らのペニスをケントのヒクヒク開いた穴へと当てた。

(とは言っても俺も長くもたねぇな……ま、これで仕上げだ──ぜ!)

肉の穴に滑り込むようにマラークの肉棒が、一気にケントの体内へと犯し始めた。
マラークの先走り、2人のヨダレ。
2人の体液が混ざって付着したペニスが穴を貫き、ケントを犯した。

(ンンッ──!)

「……ホラ、入ったぞ」

敏感になってたケントは、その快感を全身で感じながらも、必死で声を出すのを抑える。
マラークは半分くらい入ったペニスを、さらにゆっくりと根本までケントの小さな体内へとねじ込んでいった。

「根本まで全部入ったぜ……!これでオマエのケツも、立派な性器ってわけだ」

少しずつと早くなっていくマラークの動きに、肉同士が擦れる音、体液が混ざり合って泡を作る音が激しくなっていく。
衝動を抑えきれないのか、マラークはケントの髪の毛をわしづかみ、床へとはいつくばらせた。
まるで獣が力でねじ伏せるように、自らのペニスで犯し──自分と同じ男をひれ伏せさせる。

新しい世界を開いたのはケントだけではなく、マラークも同じだった。
男を自分の性器で征服する快感──今すぐには無理だろうが、そのうち──
ケント自身のペニスを一切触らせず、穴を犯されてイってしまう、どうしようもないメスのように仕込んでみたいと思い始めていた。

(んッ──んッ──んッ──んッ──んッ──んッ──)

尻の穴を男に犯されているのに、それでもよがっているケントの姿を見て、コイツにならそれが出来るとマラークはどこかで確信していた。

「──おもしれぇヤツ」

余裕のなさと笑みが混じったような表情のまま、ケントの穴の犯し続けるマラーク。
そんなマラークのペニスが奥に突き当たる度に、あえぐ事しかできないケント。
性欲と体力を持て余していたマラークは、どんどんと腰の動きが速くなり、いつしかただ自分の快感のためだけに腰を振り続けた。

「そろそろイクぞ……!後でたくさん飲ませてやる!中に出すぞ……!!」

(んッ─んッ─!中って──)

ケントの返答の待つ事もなく、ケントを犯すマラークの腰はどんどんと加速し──絶頂を迎えた。

「──イクぜッ!!」

力強い最後のひと振りで、ケントの穴の最奥にねじこむように、絶頂のペニスで突いた。
マラークの玉下が雄たけびをあげるように、スジを経て、先端からとてつもない量の濃い精液が、ケントの穴奥に勢いよく飛び出していった。
脈を打つように、何度も──何度も──とんでもない量のマラークの精液がケントの体内へと注がれていく。

ケントは自身の穴で、マラークのペニスが何度も脈を打って動いているのを感じた。
息を漏らしながら、静かに余韻に浸るマラークの額からは、汗が垂れていた。
無言のまま時間が過ぎ、落ち着きを取り戻した頃、最初に口を開いたのはマラークだった。

「どうだ……ケツを犯された気分はよォ……?」

「……突き殺される……かと思ったよ」

マラークはゆっくりと穴から自身のペニスを引き抜いていった。

「それに……飲ませてくれるって約束──あれ?」

「あん?どうした?」

ケントはあれだけ注がれたマラークの精液が、ほとんど尻から漏れ出てくるような感覚がない事に違和感を感じた。
恐る恐る、自分の穴に指を入れてみたが、液体という液体がほとんどない事に気づく。

「……吸収されてるかも」

「──なにがだよ?」

「……お尻の精液」

2人の間で沈黙が流れた。
精液を取り入れるという事は、飲む──という行為だと勝手に思い込んでいたが、体内に含めてしまえばどこからでもいいという事なのか。

「あー……って事はなんだァ?これからはぜーんぶ、その穴にぶちこんで、犯して、中に出していいってことだなァ?」

「えっ──ちょ、ちょっと」

マラークがケントを押し倒すと、ケントはある事に気づいた。
先ほど、大量に出したはずのマラークのペニスは、いまだにガチガチに固まっていた事を。

「ま、まって!さすがに──」

マラークは自身のペニスの先端を、ケントの穴へとあてがった。

「ヘヘッ……覚悟しろや」

マラークの狂気交じりの赤い瞳がケントを見つめている。
夜闇の見張り台──ケントとマラークのセカンドファイトが始まった──


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