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1話 いつもの。けれどもとある変化。
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私は学校から帰ると、いつも必ずやる日課がある。
帰宅するなり2階の自室への階段を駆け上がり、通う中学の校章が入ったボストンバックを部屋の床に放り投げ、吸い込まれるように自分の机の上で電源コードに繋がれたスマホに手を伸ばす。
制服であるセーラー服のスカートがシワになるかも、なんて些細な事など全くお構いなく、床に乱暴に胡座をかいて手にしたスマホを何度かタップした。
画面に表示されるお気に入りに登録されたページ。私が有名な質問掲示板に投稿した質問だ。
「14歳なのですが、胸が大きくなりません。これ、小さいですよね?どうしたら大きくなるか教えて欲しいです」
そんな私が打った文章に続き、首から下、臍から上のキャミソール1枚だけになって撮影した自分の写真が出てくる。毎度の事ながら、見るたびに悲しくなってしまうが。
薄いキャミソールの、恐らく同年代位の少女なら膨らみが目立つであろう場所には、なだらかなゆるーい坂があるだけ。
私は桜菜。14歳で中学生をしている。部活は適当に選んだものによく分からないまま所属していたが、最近はサボり気味。そんなこんなで今のこんな生活をしていたりする。こんな生活をしているから胸が小さいままなのか?なんて考えた事もあったが、それに関してはノータッチ。
それよりも。私は今日もページをスクロールして、最新の回答に何か新しい事が書き込まれていないかを確かめる。
しかし、そこにあるのは過去に何度書き込まれたか分からないアドバイスの再放送や、まだまだ成長期!これから!みたいな確証も無さそうな戯言、挙句の果てにはかわいいね、やら、えっちしたい、などなどなど。
私はため息をついて、胡座をかいた脚を放り投げるように伸ばして、床に背中から寝転んだ。欲しい情報はこんなんではない。
「あーあ、今日もクソ」
私は独りごちて、スマホの画面を目の前に持ってくる。お気に入りのマンガの連載があるページに飛ぼう。そう思って指を画面に滑らせたのだが、間違えて今の質問ページのリロードをしてしまった。
パッと再表示された画面には、先程まで書いてあった「えっちしたい」やら「会いませんか?」「かわいいね」あたりの本当の戯言が消えていた。この有名な質問掲示板はあるタイミングで有害っぽそうな書き込みをAIが判断して削除する機能がある。そのタイミングが来たのだろう。
まあ、とはいえ何かがある訳でも無い。私は再び指を滑らせ……一つの今し方投稿された回答を見つけた。
「力になりたいです。相談待ってます!」そんなありきたりな文章。しかしその下にはURLが貼られていた。
このサイトのAIが自動判別で削除するものの中に、URLがある。外部サイトへのリンクともいうが、それも削除の対象なのだ。恐らく次のAIのサーチ時に消される事になる。サーチの間隔は早ければ5分後、遅ければ数時間後。
「変なサイトのリンクかな?」
私はそのURL付きの投稿をじっと見つめる。踏んでみようか……無視するべきか……ちらりと時計を見る。もし仮に5分後にサーチが入るならば、もう1分程度でこの投稿は消される事になる。もし、もし仮にもこの投稿がすごい内容だったら?
私は少し指をあちこちさせたが、結局URLをタップする事にした。
パッと現れる画面はチャットのよう。そして数分前に1件、書き込みがされていた。
「初めまして。相談見ました。今までの回答には無い方法を知ってるので、興味がありましたら書き込みして下さいね!」
ふぅん。私はその文章を見て息を漏らした。
「質問者です。ユーザーネームSAKURAです。興味あります」
私はとりあえずそれだけ書いてみて、このページをお気に入りに入れてみる。どんな反応が戻ってくるのやら。
それから一度質問掲示板に戻ってみると、URL付きの投稿はAIに削除されて消えていた。もし今から私が有用な情報を掴むとするならば、間一髪ギリギリセーフってやつだ。
私は再びチャットページに戻る。
「初めまして。書き込みありがとうございます。胸が小さいのが悩みですよね?」
「そうです」
私はパッと画面をフリックして返答する。
「おすすめの物があるんですが、なかなか手に入らないもので。お渡ししたいなーって思ってるんですが」
私は返ってきた返答に眉をしかめた。
「会うんですか?」
「できれば。無理にとは言いませんし、何か他の方法があれば、それでもいいです」
「他の方法とは?あと会うならどの辺りですか」
私がそう書き込むと、しばらくの間を置いて返信がきた。
「私は---辺りに住んでいます。あと他の方法ってのは宅配とかです」
ふぅん……
私は何が何でも合わないといけない、なんて言ってくるのだろうと警戒していたが、思っていなかった反応に少々驚いた。とは言え、相手が伝えてきた住所は近からず遠からず。さて、どうするか。
「ちょっと遠いです」
「会っても平気なら、私が行きますよ」
ごくり。私は唾を飲み込んだ。もし私が知らない画期的な豊胸方法なら知りたいし、しかも相手がこちら側に来るという。私に地の利がある場所を選べば何かあっても逃げられる。
そんな妙な自信が降って湧いてきた。それに私は14歳だぞ。
「⚪︎⚪︎⚪︎駅、分かりますか?」
「今調べました。行けますよ」
決まりだった。
帰宅するなり2階の自室への階段を駆け上がり、通う中学の校章が入ったボストンバックを部屋の床に放り投げ、吸い込まれるように自分の机の上で電源コードに繋がれたスマホに手を伸ばす。
制服であるセーラー服のスカートがシワになるかも、なんて些細な事など全くお構いなく、床に乱暴に胡座をかいて手にしたスマホを何度かタップした。
画面に表示されるお気に入りに登録されたページ。私が有名な質問掲示板に投稿した質問だ。
「14歳なのですが、胸が大きくなりません。これ、小さいですよね?どうしたら大きくなるか教えて欲しいです」
そんな私が打った文章に続き、首から下、臍から上のキャミソール1枚だけになって撮影した自分の写真が出てくる。毎度の事ながら、見るたびに悲しくなってしまうが。
薄いキャミソールの、恐らく同年代位の少女なら膨らみが目立つであろう場所には、なだらかなゆるーい坂があるだけ。
私は桜菜。14歳で中学生をしている。部活は適当に選んだものによく分からないまま所属していたが、最近はサボり気味。そんなこんなで今のこんな生活をしていたりする。こんな生活をしているから胸が小さいままなのか?なんて考えた事もあったが、それに関してはノータッチ。
それよりも。私は今日もページをスクロールして、最新の回答に何か新しい事が書き込まれていないかを確かめる。
しかし、そこにあるのは過去に何度書き込まれたか分からないアドバイスの再放送や、まだまだ成長期!これから!みたいな確証も無さそうな戯言、挙句の果てにはかわいいね、やら、えっちしたい、などなどなど。
私はため息をついて、胡座をかいた脚を放り投げるように伸ばして、床に背中から寝転んだ。欲しい情報はこんなんではない。
「あーあ、今日もクソ」
私は独りごちて、スマホの画面を目の前に持ってくる。お気に入りのマンガの連載があるページに飛ぼう。そう思って指を画面に滑らせたのだが、間違えて今の質問ページのリロードをしてしまった。
パッと再表示された画面には、先程まで書いてあった「えっちしたい」やら「会いませんか?」「かわいいね」あたりの本当の戯言が消えていた。この有名な質問掲示板はあるタイミングで有害っぽそうな書き込みをAIが判断して削除する機能がある。そのタイミングが来たのだろう。
まあ、とはいえ何かがある訳でも無い。私は再び指を滑らせ……一つの今し方投稿された回答を見つけた。
「力になりたいです。相談待ってます!」そんなありきたりな文章。しかしその下にはURLが貼られていた。
このサイトのAIが自動判別で削除するものの中に、URLがある。外部サイトへのリンクともいうが、それも削除の対象なのだ。恐らく次のAIのサーチ時に消される事になる。サーチの間隔は早ければ5分後、遅ければ数時間後。
「変なサイトのリンクかな?」
私はそのURL付きの投稿をじっと見つめる。踏んでみようか……無視するべきか……ちらりと時計を見る。もし仮に5分後にサーチが入るならば、もう1分程度でこの投稿は消される事になる。もし、もし仮にもこの投稿がすごい内容だったら?
私は少し指をあちこちさせたが、結局URLをタップする事にした。
パッと現れる画面はチャットのよう。そして数分前に1件、書き込みがされていた。
「初めまして。相談見ました。今までの回答には無い方法を知ってるので、興味がありましたら書き込みして下さいね!」
ふぅん。私はその文章を見て息を漏らした。
「質問者です。ユーザーネームSAKURAです。興味あります」
私はとりあえずそれだけ書いてみて、このページをお気に入りに入れてみる。どんな反応が戻ってくるのやら。
それから一度質問掲示板に戻ってみると、URL付きの投稿はAIに削除されて消えていた。もし今から私が有用な情報を掴むとするならば、間一髪ギリギリセーフってやつだ。
私は再びチャットページに戻る。
「初めまして。書き込みありがとうございます。胸が小さいのが悩みですよね?」
「そうです」
私はパッと画面をフリックして返答する。
「おすすめの物があるんですが、なかなか手に入らないもので。お渡ししたいなーって思ってるんですが」
私は返ってきた返答に眉をしかめた。
「会うんですか?」
「できれば。無理にとは言いませんし、何か他の方法があれば、それでもいいです」
「他の方法とは?あと会うならどの辺りですか」
私がそう書き込むと、しばらくの間を置いて返信がきた。
「私は---辺りに住んでいます。あと他の方法ってのは宅配とかです」
ふぅん……
私は何が何でも合わないといけない、なんて言ってくるのだろうと警戒していたが、思っていなかった反応に少々驚いた。とは言え、相手が伝えてきた住所は近からず遠からず。さて、どうするか。
「ちょっと遠いです」
「会っても平気なら、私が行きますよ」
ごくり。私は唾を飲み込んだ。もし私が知らない画期的な豊胸方法なら知りたいし、しかも相手がこちら側に来るという。私に地の利がある場所を選べば何かあっても逃げられる。
そんな妙な自信が降って湧いてきた。それに私は14歳だぞ。
「⚪︎⚪︎⚪︎駅、分かりますか?」
「今調べました。行けますよ」
決まりだった。
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