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練習内容変更!
力の制御
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一日で整理すると言ったが、うまくまとまらなかった。少しモヤモヤを抱えながらも今日もいつも通りを過ごし、また菖蒲さんの気配がした。どうしてこんなにも気配が薄いんだろうか。別に何も気にしなくてもいいはずなのに。
「こんにちは。よろしくお願いします。」
丁度菖蒲さんが扉を開ようとすると同時にこちらが扉を開ける。どうやら慣れたようだ。
「こんにちは。こちらこそよろしくね。」
入り口でのこの会話はまだ数日しか経ってないが、当たり前になりつつあった。
「今日は異能の力の練習用であるものを持ってきたんだ。」
そう言って黒のスーツケースから取り出したのは、鏡に接続された細いガラスのようなもの。
「まず、鏡を見て異能を発動させる。そうしたらこのガラスが割れないように少しずつ力を弱めていく。感覚としては頭の中に大きな器を用意して、そこに少しずつ強い電気信号を削って貯めていく感じだね。私の場合はぼかしたピントを戻す感じ。これもまた人によってやり方は違うからね。一気にやったら、ガラスは割れるし、また気絶するから気をつけてね。本来はこのガラスを太くしていくことによって異能のレベルを上げるためにあるんだけどね。異能が発動すると…ほら、こんなふうに淡く光るんだ。」
ガラス棒が淡く桃色に光った。水滴がついた窓越しに見た桜みたいに。
「この光が無くなったら、そのレベルはクリア。説明するには簡単だけど、本当に難しいから、集中力が大事だよ。」
少しずつか。案外大変そうだ。
あれから多分何時間と練習しているけど、思った通り悪戦苦闘を強いられていた。少しづつやってもどうしても途中で割れてしまう。大分出来るようになってきたけどまだまだだ。ある程度まで行くと必ずと言って良いほど割れる。だんだん嫌になってくるが、自分で決めたことだ。やるしかない。
「ちょっと休憩にしようか。」
「ぷはぁ!集中力が殆ど消えてゆく…午後まで持つかが分からない…難しいですね。これ。」
「こんにちは。よろしくお願いします。」
丁度菖蒲さんが扉を開ようとすると同時にこちらが扉を開ける。どうやら慣れたようだ。
「こんにちは。こちらこそよろしくね。」
入り口でのこの会話はまだ数日しか経ってないが、当たり前になりつつあった。
「今日は異能の力の練習用であるものを持ってきたんだ。」
そう言って黒のスーツケースから取り出したのは、鏡に接続された細いガラスのようなもの。
「まず、鏡を見て異能を発動させる。そうしたらこのガラスが割れないように少しずつ力を弱めていく。感覚としては頭の中に大きな器を用意して、そこに少しずつ強い電気信号を削って貯めていく感じだね。私の場合はぼかしたピントを戻す感じ。これもまた人によってやり方は違うからね。一気にやったら、ガラスは割れるし、また気絶するから気をつけてね。本来はこのガラスを太くしていくことによって異能のレベルを上げるためにあるんだけどね。異能が発動すると…ほら、こんなふうに淡く光るんだ。」
ガラス棒が淡く桃色に光った。水滴がついた窓越しに見た桜みたいに。
「この光が無くなったら、そのレベルはクリア。説明するには簡単だけど、本当に難しいから、集中力が大事だよ。」
少しずつか。案外大変そうだ。
あれから多分何時間と練習しているけど、思った通り悪戦苦闘を強いられていた。少しづつやってもどうしても途中で割れてしまう。大分出来るようになってきたけどまだまだだ。ある程度まで行くと必ずと言って良いほど割れる。だんだん嫌になってくるが、自分で決めたことだ。やるしかない。
「ちょっと休憩にしようか。」
「ぷはぁ!集中力が殆ど消えてゆく…午後まで持つかが分からない…難しいですね。これ。」
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