終末革命ギア・フィーネ〜転生先が婚約破棄した聖女を追放してザマァされる悪役王子なんだが、破滅したくないので彼女と幸せになります!〜

古森きり

文字の大きさ
上 下
197 / 385
ハニュレオ編

番外編 デュレオ・ビドロ(2)

しおりを挟む
 いつもの如く、裸の玲子君が、今世紀最大の勢いで俺に迫ってくる。
 これはズルい、俺の決意が、旅の決意が鈍るじゃないか。
 彼女とここで結婚したって、結局俺たちは元の世界に戻らないければいけないし、エラーノリターンを達成するという目標があるわけだから。
 
 、、、なのに、このボリューム!

 これで手を出さないなんて、もはや拷問だよ!
 シズも、本当に寝てしまったんだな、こんな状況でも何も言ってこない。

「なにを、かんがえているんですか~、もっと、わたしを、みてください」

 玲子君が俺の顔を両手で強引に正面に向ける。
 近い!、近いって、玲子君、顔が近いよ!

 、、、、でもって、急に無口になるな、そんなに真剣に、俺を見るな!
 ああ、、もう、、恥ずかしいい。
 きっと、レイプされる女性の気持ちって、こんなんかな?。
 そんなこと、言っている場合じゃない、このままじゃ、本当に、、、、っちゃうよ!

 そんな時、薄暗い部屋の中でも、彼女の表情が曇るのが解った。
 
 そして、もの凄い勢いでベッドを飛び出すと、洗面室の方へすっ飛んでいった。
 え、、何、、ご懐妊でもされましたか玲子君。
 ってか、俺、何もしてないから、まだ、ご懐妊するようなこと、してませんから!

 、、、ああ、気持ち悪かったのね、そりゃそうだ、、、、って、俺も人の事が言えないな、、気持ち悪いわ。


 
 朝が来た。

 

 清々しい、、とはいかないが、俺は彼女を守り切った、色んな意味で。
 昨晩は相当呑んだんだろう、トイレで吐いて、凄かったな、玲子君。
 いつもはあんなに真面目な女性が、こんな風に弱い所を見せると、なんだか逆に保護欲がそそられるんだよな、、、俺は変態なのか?
 俺自身も、かなり気持ち悪かったが、彼女の事を朝日が上がるまで介抱していたんだ。
 トイレで苦しそうにしている彼女にガウンを掛け、しばらく近くにいた。
 そうこうしているうちに、彼女はベッドに戻って、すっかり寝てしまった。

 もちろん俺は、、、起きてました。

 今更、同じベッドには寝られないしなあ。
 


 広間には、もうみんな集まっているのかと思いきや、誰もいない。 
 、、、さすがに今日くらい朝寝坊してもいいよな、大戦果の翌日なんて、こんなもんだろう、、、知らないけど。

 そんな時だった。
 俺に気さくに声をかけて来る女性がいた、、、、、女性?
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

異世界に落ちたら若返りました。

アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。 夫との2人暮らし。 何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。 そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー 気がついたら知らない場所!? しかもなんかやたらと若返ってない!? なんで!? そんなおばあちゃんのお話です。 更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

異世界で農業を -異世界編-

半道海豚
SF
地球温暖化が進んだ近未来のお話しです。世界は食糧難に陥っていますが、日本はどうにか食糧の確保に成功しています。しかし、その裏で、食糧マフィアが暗躍。誰もが食費の高騰に悩み、危機に陥っています。 そんな世界で自給自足で乗り越えようとした男性がいました。彼は農地を作るため、祖先が残した管理されていない荒れた山に戻ります。そして、異世界への通路を発見するのです。異常気象の元世界ではなく、気候が安定した異世界での農業に活路を見出そうとしますが、異世界は理不尽な封建制社会でした。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

未来から来た美女の俺

廣瀬純一
SF
未来から来た美女が未来の自分だった男の話

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

高校生とUFO

廣瀬純一
SF
UFOと遭遇した高校生の男女の体が入れ替わる話

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

処理中です...